建築現場の事故でドクターカーの派遣要請がきた。澤井によりドクターカーの出動は禁止されていたが、進藤の判断により、楓と工藤、看護師の山城紗江子(木村多江)と佐伯透(西山聡)が現場に向かった。
資材の下敷きになったけが人が2人。楓はすばやく診断して、緊急性のないと見られる患者を工藤に任せ、重傷の患者とともに救急車で救命センターへ戻った。と、工藤が見ていた患者が急変。工藤は慌てて進藤に電話をして指示をあおぐ。進藤は現場に急行するが、工藤の緊急処置もむなしく患者は亡くなってしまう。その出来事以降、工藤は病院に来なくなった。
数日後、工藤が頭部の裂傷で救命センターに運び込まれてきた。衝撃を受ける進藤、鴨居千夏(北乃きい)。工藤は先日亡くなった患者の葬式に参列した後、飲めない酒を飲み、階段から落下したのだ。医局宛に、工藤から無断欠勤をわびるメールも届いたばかりだった。
工藤は、一命は取り留めたものの意識は戻らない。駆けつけた工藤の両親は、進藤の指導医としての不手際を責める。
翌晩、進藤は明らかに救急車を病院への足代わりに使っている患者を受け入れた。進藤の行動を責めた澤井は医師や看護師を集め辞職を表明する。救命改革機構の常任理事になるという。そして、楓に新医局長への就任を改めて頼む。困惑する楓。受け入れ患者を選別してスタッフの負担を軽減しなくてはいけないという澤井に「助けられる命を見捨てるのは犯罪だ」と意を唱える進藤。すると澤井は、医局に届いた工藤のメールを見せ、進藤に辞めて欲しいと突きつけた。
さすがに、こたえた進藤は工藤のベッドの傍らへ。楓は進み続ける進藤を心配し、休日をとるようにと頼んだ。翌朝、休みをとって病院を後にする進藤は、楓に医局長への就任を促す。
楓は医局長になることを澤井に告げた。澤井は病院を去り、救命改革機構の会議へ出席。そんな時、花火工場で火災が発生。大量の花火に引火して爆発を引き起こす事故が起こり、多数のけが人が出た。救命センターへ次々運び込まれてくる患者に楓らは懸命に処置を行う。さらに、救急から要請が入るが人手が足りない。澤井は辞職し、進藤は休んでいる。楓が医局長としての搬送拒否の決断を下そうとすると、進藤が現れた。すると、今度はICUの工藤の容態も急変。そこへドクターカーの要請も重なる。進藤は工藤を楓に託し、紗江子を伴って、現場へ向かう。
黒煙が吹き上げる現場で、消防士の退避命令も無視してけが人の処置にあたる進藤。そこに澤井が現れる。会議のしらけたムードに焦燥を感じた澤井は、帰り道にドクターカーとすれ違ったのだ。進藤は、これを最後の治療にして欲しいと澤井に頼む。進藤も澤井の医療改革に期待していたのだ。二人の連携プレーで最後の患者を搬送。と、その時、爆発が発生。進藤が気づくと、澤井が倒れていた。澤井は自分を置いて非難するよう進藤に告げる。だが、進藤は踏みとどまり澤井に応急処置を施し、救急車に乗せた。
紗江子の携帯に楓から電話が入る。進藤が代わると、楓は工藤の声を聞いて欲しいという。それは、工藤の生還を教える規則正しい心拍モニターの音だった。
数日後、工藤は順調に回復。澤井は退院することになった。進藤は、澤井に自分は病院を辞めないと話す。そして、澤井には自分や楓が倒れる前に、この国の医療を改革して欲しいと、事故現場に続いて繰り返した。
海南医大高度救命救急センターに、新たな医師たちが赴任してきた。こうして今日も、澤井に医療の未来を託した進藤や楓たちの仕事が始まって…。
救命病棟24時 シーズン4 TOPへ