2009年03月04日

神の雫 #9(最終話)

ついに神咲豊多香(古谷一行)が選んだ、すべての頂上に立つワイン、「神の雫」が明らかになる時がやってくる。
決然たる思いで、その時を迎えようとする神咲雫(亀梨和也)とは反対に
遠峰一青(田辺誠一)は、いまだに病院で眠り続けるままだった。
遺言発表の場にマキ(内田有紀)が現れ、この場に立ち会うことの許可をロベール(竹中直人)から得る。
そして、一青不在のまま、霧生(戸田菜穂)が「神の雫」の記述を読み上げた。

「それは永遠なるもの」
「地上で何が起きても揺らぐことはない」
「このワインはまさに―神が作り出した、ひとしずくである」

読み終えられた遺言状を、一青に渡すようマキに託す雫。

「二人で戦うって、約束しましたから」

そして、ロベール達にも、一青とともに必ず神の雫にたどり着いてみせると、固い意志を告げるのだった。

モノポールで雫は、みやび(仲里依紗)達と「神の雫」について模索する。
長介(田口浩正)や河原毛(升毅)も、これまでにないほど謎を秘めたその記述に、頭を抱えてしまう。
そこにマキが現れた。雫に力を貸して欲しいという。

「遠峰一青を助けてもらえませんか」

マキが言うには、ワイン界に権威を持つ、フランス食品工業会の会長・アモロ氏の来日にあわせ、日仏友好のレセプションが行われるらしい。
そのワインコーディネートはこれまで神咲豊多香が任されていたが、今回から一青が引き継ぐことになっていた。
しかし、一青が入院したため、その作業が中断されてしまった。
マキは雫に一青の選んだ料理のレシピに合わせ、ワインを選んで欲しいという。
そのレシピを見た雫は、豊多香ならフランス料理を選ぶはずなのに、一青があえて日本料理ばかりを選んでいることに戸惑う。

「父に勝負を挑もうとしていた?」

神咲豊多香を超えようとしていた一青。この仕事にかける一青の想いを感じ取った雫は、三日後に迫るその大役を引き受けることに。

そんな雫に、ワイン事業部の一同は、世界のVIPであるアモロ会長が気難しい人物で有名なことも察し、失敗したら国際問題にも発展しかねないと心配する。

「いくらお前が天才だとしても、知識とか経験が必要なんだよ」

しかし雫は、この大仕事をやり遂げ、「神の雫」も必ず見つけてみせると断言するのだった。
これも自分が立ち向かう運命なのだという雫の強い意思に、一同も心動かされて―。

その頃、一青は回復の様子を見せず、意識不明の状態が続いていた。
このまま目覚めないことも覚悟するマキに、雫は言う。

「一青さんは強い人です。こんなことには負けませんよ」

そうして一青を待ちながらも、その想いを引き継いだ雫の戦いは始まる。
しかしそこには想像以上に困難な壁が待っていたー。

いよいよ明らかになる、ワインの頂点に立つ「神の雫」の正体。
雫はその正体にたどり着くことが出来るのか?
そして一青は・・・?
果たして神咲豊多香の思惑とは何だったのか?
全てが謎に包まれていた「神の雫」、その秘密のヴェールが、ついに解禁!
男と男の戦いが予想を超える展開を見せながら、今、感動のクライマックスを迎える!


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2009年02月24日

神の雫 #8

残す遺言状は「第六の使徒」と「神の雫」を残すのみとなった。
これまでの勝負は神咲雫(亀梨和也)が3勝、遠峰一青(田辺誠一)が4勝。
後がないと心配するみやび(仲里依紗)や長介(田口浩正)に、雫は、次の戦いが楽しみだと笑顔で語る。

そんな中、モノポールでセーラ(佐々木希)が雫に、使徒対決から降りてもらうように懇願し、店をあとにする。
わけがわからず戸惑っている雫の前にマキ(内田有紀)が現れ、セーラが一青の妹であること、そして一青の目が見えなくなっていることを告げるのだった。

「神咲豊多香が父親という事実を彼の体が拒絶してるのよ。あなたの存在もね」

そんなマキの行動を知り、何もわかっていないとマキを非難する一青。

「彼と私がどんな想いでここまで戦ってきたのか・・・」

神咲豊多香(古谷一行)の墓の前で、闘い続けるべきか?と悩む雫。
そこに一青が現れた。
一青は、自分がどんな状態であっても、最後の使徒はもちろん「神の雫」まで勝負を続ける意思を雫に告げる。
そして、「神の雫」の封を開けるときは、必ず二人で立ち会おうという約束を交わすのだった。

「第六の使徒」が霧生(戸田菜穂)によって読み上げられる。

「まだあげそめし前髪の 林檎のもとに見えしとき」

「前にさしたる花櫛の 花ある君と思いけり」

それは島崎藤村の詩、『初恋』だった。
「考えちゃってます? お父さんの初恋の相手が誰なのか」と聞くみやびに雫は、これまでの対決を振り返っても、父が言いたいのは、もっと大きなことだと言う。

「親父は遺言状を通して人生を教えてくれているんじゃないか」

その頃、一青はセーラが止めるのも聞かずに、失明の危険をおかしてまで必死にワインを飲もうとしていた。

「約束したんだ・・・彼と」

第六の使徒「初恋」の詩の意味を探る雫とみやび。

〜君に初めて恋をして、おかげで人生が楽しくなった〜

雫はワインに出会って、人生が楽しくなった自分のことを振り返り、この詩の中の「君」とは「ワイン」を指すのでは? と思いつく。

そして、以前ロベール(竹中直人)に勧められて飲み、初めてワインに目覚めた思い出の「ラブノー」を飲んでその時のことを思い出そうとするが・・・。「違う。初恋相手はワインじゃない・・・」違和感を感じる雫。

マキが、予定されていた一青の著書の出版を差し止めにし、講演会も全てキャンセルする。一青はマキに、私から何を奪ってもいいが、雫との戦いを邪魔だけはするなと忠告する。

使徒の正体についてあることに思い当たった雫は、ずっと背を向けていた場所でもある神咲豊多香のワインカーヴへと向かう。
そこにある、新たな真実を知るために―。

「光を失ってまでも神咲雫と戦うことが大切なの!?」

マキが一青に追いすがる。しかし一青は雫と約束したことだからと、立ち止まらずに先を歩いてゆく目が見えぬまま階段にさしかかった一青が、よろけて階段から落ちそうになる。腕をつかもうと、後ろから手を差し出すマキ。しかし、一瞬その動きが止まり―。

ついに最終局面を迎えた対決。
神咲豊多香が「初恋」の詩を通して伝えたかったこととは何なのか!?
雫が知ることになる新たな真実。
一青の身を襲う最大の危機…
何があっても戦い抜くと誓い合った雫と一青の約束は、一体どうなってしまうのか!? 男同士の壮絶な対決が驚愕の展開をみせてさらに加速する!


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2009年02月17日

神の雫 #7

「第五の使徒」の発表が近づく。
視力の異常を訴える遠峰一青(田辺誠一)に医者が告げる

「ワインはお控えください」
「このままでは失明の可能性もあります」

一方、神咲雫(亀梨和也)は紫野原みやび(仲里依紗)に次の勝負への意気込みを語っていた。元気になった雫の様子を喜ぶみやび。
屋敷の書斎では霧生(戸田菜穂)が神咲豊多香(古谷一行)の遺影に問いかけていた。

「本当にあの二人がアナタを超えられるとお考えなのですか?」

遺言を読み上げる霧生。

「このワインは、悩める者に沈黙を持って応えてくれる」
「弥勒菩薩半跏思惟像―光をまとったその姿は、厳かでありながら、慈愛にみちあふれている」

遺言を読む途中で霧生が、言葉をつまらせる。
ロベール(竹中直人)だけは、その異変を見逃さなかった。

太陽ビール・ワイン事業部では、長介(田口浩正)達も一丸となって、
「悩める者の暗闇に光を照らす存在」である「第五の使徒」探りが始まる。しかし雫は、自分の知っている父は、暗闇で孤独を感じたりしている人ではなかったと感じて戸惑う。

「親父にとっての暗闇って何だったのかな?」

モノポールで、使徒探しのヒントのために、豊多香の著書を持ってくるみやび。雫は、にそれらの本がワイン通のバイブルになっていることを聞かされ、また一つ知らなかった父の姿を知らされるのだった。するとみやびが、その中の一冊のあとがきに、使徒探しのヒントになる一文をみつける。

「暗闇の中にいた私は…その店で…慈愛にみちあふれた光に照らされた」

しかしその店の名前はわからない。雫は本に載っている100軒もの店の中から、その店を探し出そうと決意する。無謀な雫の決意に最初は戸惑っていたみやびも、手伝って探すことに。

神咲豊多香ゆかりの店を訊ねることは、雫にとって、自分の知らない父の姿を知る旅となってゆく。晩年の豊多香は、ある時期から一人ぼっちでいくつもの店を訪れていたらしい。その時期とは、4年前の秋―。

雫の二十歳の誕生日でもあり、父の裏切りを知った日、そして父との縁を切ろうと決めた時でもあった。父が晩年孤独だったことにショックを受けていた雫だが、そのことに自分が関係していると感じ、さらに落ち込む。霧生を訪れ「父は孤独だったのでしょうか?」と聞くが、
「アナタは神咲先生のことを何もわかっていない」と言われてしまうのだった。

一方、一青は、闇がかった視界に問いかけていた。

「貴様は神か、悪魔か。たとえ悪魔だとしても私は怖れない」

しかし、グラスを手にしたものの、ワインは口にすることができない。
そんな苛立ちを感じていると、目の前に雫が現れた。晩年の父は孤独だったー。そんな父が、アナタと孤独の理由を作った自分とを、戦わせようとしたのはなぜなのか? 雫が問うが、一青は冷たく言い放つ。

「たまたま実の父が神咲豊多香だったにすぎない。彼が孤独だろうと、何だろうと私の知ることではない」

そして一人になった一青は、グラスを手に取り決意する。

「たとえ貴様が悪魔だったとしても…この身を捧げようではないか」

マキ(内田有紀)がセーラ(佐々木希)一青の異変を話す。

「そんなにストレスだったのかしらね。神咲雫と兄弟というのが」

二人が兄弟? 初めて知った事実に驚くセーラ。マキが面白そうにセーラの顔を見る。


事業部の一同も合流し、第五の使徒のヒントが隠されている店を引き続き探す雫とみやび。そしてついにとあるレストランに出会う。
しかし、そこで雫は、豊多香が店に預けていたというあるものを見て驚くのだった―。

失明の危険をかけてまで、悪魔に身を捧げる決意をした一青は、果たしてどうなってしまうのか? そして雫が出会ったレストランに隠されていた意外な真実とは?
遺言に記された「暗闇」「孤独」「光」…
「第五の使徒」をめぐる謎は、予想外の結末に!



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2009年02月11日

神の雫 #6

遠峰一青(田辺誠一)は、父、神咲豊多香(古谷一行)の息子だった―。
衝撃の事実を知った神咲雫(亀梨和也)は遺産争いを放棄する。
霧生(戸田菜穂)によって「第四の使徒」についての遺言が発表されるが、その場に雫は現われなかった。一人で向かった柴野原みやび(仲里依紗)は、慌てて遺言状の内容をメモする。

「このワインは巨大で険しい」
「孤高の頂は神秘に包まれ、私を誘う…」

太陽ビール・ワイン事業部で、みやびが河原毛(升毅)や長介(田口浩正)の前でメモしてきた遺言を読み上げる。たったこれだけの情報で今までワインを当ててきたのかと驚く一同。
そして遺言の発表場所に雫が来なかったことを知って疑問を抱く。
「何で来なかったんだよ?」
皆に詰め寄られ、答えにつまるみやび。

その頃、雫はロベール(竹中直人)の元を訪れ、豊多香は一体何を望んでいるのか?と問いていた。しかし、ロベールは、自分の口から何も言う事はないという。
「豊多香があの遺言状を通して全てを伝えようとしているからだ」
答えになっていない答えに、戸惑いを隠せない雫。

事情を知ってしまったワイン事業部の一同は、出社してきた雫を心配し、腫れものに触れるかのように気を使う。そんな彼らに、雫は「全然平気ですから」と元気を装い笑顔を見せる。
「祝いましょう。20億の遺産は私達のもの」
マキ(内田有紀)が一青の前に現れた。しかし、一青は「自分と神咲豊多香の関係を皆知っていたんですね・・・知らなかったのは私と彼だけ」とつぶやいて立ち去るのだった。

雫が営業からワイン事業部に戻ってくると、そこに一青が待っていた。
雫に話があるという。「もう戦うつもりはないのか?」と問う一青に、自分は降りると断言する雫。一青は「これしきの壁を乗り越えられないとは・・・情けない」と言い残し去って行く。
そのやりとりを目にしたみやびは、「また逃げようとしてる」と雫のことを責め、「第四の使徒」が書かれた遺言状のメモを渡そうとする。しかし雫はメモを押し返し、逃げてるわけじゃない、と否定するのだった。
「この世にたった二人の肉親なのに、親父のゲームに翻弄されて・・・ 寂しすぎると思わないか・・・」

翌朝、雫が出社すると、ワインを飲み漁った様子のみやびが熟睡している。その脇に置かれた5本のワインボトルは、事業部の仲間がそれぞれ予想した「第四の使徒」候補だった。仲間の想いに感じ入る雫。5本のワインを飲み比べてみる。
「…?この香りどこかで」
みやびが選んだ1本に、ある光景がフラッシュバックする。そして突然、明日には戻るからと言い残し、ある所へ旅立つ。

登山靴の紐を結び立ち上がる雫。目の前には一面の銀世界が広がっていた―。その頃、一青の身には異変が起きていた。
「見え・・・ない・・・」
気を失い倒れる一青。

一体、雫はどこへ向かったのか? そして、一青の身に何が?
「第四の使徒」をめぐる戦いは、このままで終わってしまうのか?
ワインをめぐる人間模様がさらに交差してゆく!


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2009年02月04日

神の雫 #5

「第三の使徒」をめぐる対決は、両者不正解により三日後に延期された。
神咲雫(亀梨和也)は「逃げだしても構わない」というロベール(竹中直人)の言葉が気にかかる。
父、神咲豊多香(古谷一行)の『愛しき人』は母さんじゃなかった―。
父に対しての嫌悪と不信感をさらに抱き、戸惑う雫。
そんな雫を、柴野原みやび(仲里依紗)は「逃げたら、お父さんに負けたことになる」と励ますのだった。

バレンタインフェアに向けたテイスティング会で雫に負けた本間長介(田口浩正)が、「負けたら辞職」の宣言通り、河原毛部長(升毅)に辞表を提出する。
慌てて止める雫とみやびに、「俺は神咲豊多香に負けたんだ」と言う長介。
そして「ワインの英才教育でも受けてたか?」と雫に嫌味を言うのだった。
「そんなわけない」と否定する雫。
長介は「これだから七光りは…」と捨て台詞を残してゆく。

第三の使徒の正体についてさらに模索し続ける遠峰一青(田辺誠一)。
マキ(内田有紀)の前でグラスを口にしてゆくが、思考が行き詰まる。

「モナリザが見えなくなった…」「愛を知らない私だから表現できないのか…?」見えない壁に苦悩する一青。

その頃、ロベールは、霧生(戸田菜穂)の前で雫と一青の行く末を案じていた。
「二人は対決を続けるだろうか…」
しかし霧生は、自分は豊多香の遺志を守るだけで、二人がどうなろうが構わない、と強い決意を語り、ロベールを驚かせる。そこに雫が現れた。
「あの人は僕に何を解れと言うんですか?」
「親父が愛した女性は、ほのかって人だったんですか?」
父の真意を問いただす雫。ロベールは、雫がワインを飲む理由に、その答えが隠されていると、意味深に答えるのだった。

みやびと共に、再び「第三の使徒」探しにとりかかる雫。遺言状が意味する「最も愛に溢れたモナリザ」とは? みやびに促され、昔、父と見た本物のモナリザを思い出してイメージを喚起しようとするが、うまくいかない。
「神咲君は本当の愛を知らないってことかぁ」とからかうみやび。しかし、雫が幼い頃から無意識に父から教えられていたことを聞いて気付く。世界的な芸術品を見て、ワインの表現に必要な様々な“臭い”や“味”を、父から体験させられていた雫。
「お父さん、本当は神咲君のこと、愛してたんじゃないかな?」

一方、一青は、「愛」を知らないことで、悩み、使徒探しの壁にぶつかっていた。しかし、目の前に現れ、苦悩する自分を見て涙ぐむ妹のセーラ(佐々木希)を見て、我に返る。
「私は愛を知らないわけではない…お前が生まれた時には…」
第三の使徒に繋がる確かな手がかりを手に入れた一青は、それを確かめるため、使徒と考えるワインを飲む。しかし、そのワインが一青に見せたのは、予測していなかった驚愕の風景。
「まさか…」

長介が会社を去ろうとしていた。雫は大好きな彼女をフランス人が奪ったというだけで、フランスワインを毛嫌いしてきたという長介に、改めて聞く。
「そんなに好きなら、ちゃんと彼女に想いは伝えたんですか?」
しかし「お前は誰に対しても素直に想いを伝えてきているのか?」と逆に長介から返され、父との事を思い出し答えられなくなってしまうのだった。

長介のいなくなったワイン事業部に、長介が大好きな彼女から、フランスに今日旅立つとの連絡が入る。慌てて、長介を探し出し、彼女を追うように説得する雫達だったが…。

はたして、長介は彼女に想いを伝えることができるのか?
そして雫はモナリザを意味するワインにたどり着くことができるのか?
さらに一青が見た驚くべきものとは!?
雫と一青の二人にとって、最大の謎を秘めた「第三の使徒」。
そのヴェールが遂に明かされる!?


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2009年01月27日

神の雫 #4

バレンタインデーに催されるワインフェアに備え、女性が愛しき人に贈るのにぴったりなワインを探すことになった太陽ビール・ワイン事業部。

神咲雫(亀梨和也)がフランスワイン、本間長介(田口浩正)がイタリアワインの中から探し、テイスティング会によってどちらか1本に絞ることになった。「辞職をかけて勝負だ」と鼻息の荒い長介。

しかし、雫には「第三の使徒」をめぐる遠峰一青(田辺誠一)との戦いも待ち受けていた。

「このワインはモナリザである…『愛しき人』…」
「第三の使徒」をイメージした神咲豊多香(古谷一行)の遺言状が霧生(戸田菜穂)によって読み上げられた。「神咲先生の愛した女性、というわけですね…」とつぶやき、雫と視線を交える一青。


 そんな中、遺言を聞き終えたロベール(竹中直人)の様子がおかしいことに気がつく霧生。
「第三の使徒にして、非情すぎる問題だ。豊多香よ、お前は本当にそれでいいのだな?」
豊多香の遺影にそう問い掛けるロベール。「モノポール」で柴野原みやび(仲里依紗)たちと「第三の使徒」について模索する雫。モナリザには謎が多いと言う。

そして、セーラ(佐々木希)はモナリザのモデルにも諸説あると言う。
「父は『愛しき人』と例えた…」考え込む雫に、みやびが声をかける。
「それって、神咲君のお母さんのことだよ、きっと!」
しかし雫は、母が倒れたときに父と一緒にいた「ほのか」という女性のことが頭から離れずにいた。「父の愛しき人…」


その頃、一青は一心不乱にモナリザをキャンバスに描いていた。

自らがモナリザを描いたレオナルド・ダ・ヴィンチになりきることで「第三の使徒」に近づこうとしていたのだった。

狂気とも見えるその様子を遠巻きに見て、怪しげに微笑むマキ(内田有紀)。


バレンタインフェアに向けての、雫と長介のテイスティング会の日が迫る。雫は、「愛しき人」という共通するキーワードから、フェアに用意するワイン=第三の使徒なのでは? と思いつく。女性的で口当たりも優しいワイン。みやびと共に、モナリザのイメージに近いワインを模索して行く雫。

そんな時、雫とみやびの前にマキが現れ、二人を食事に招待する。するとそこには遠峰一青も現れた。驚く雫と一青をよそに微笑むマキ。

「それでは晩餐を始めましょう」

モナリザについて意見を交わし合いながら、対立して行く雫と一青。たとえテイスティングをしなくとも、2度と負けないという一青に対し、
「それならば僕もテイスティングはしません」と雫も宣言してしまう。

二人は「第三の使徒」を口にしないまま、対決の日を迎えようと約束するのだった。雫は「愛しき人」を意味するワインにたどり着くことができるのか? 神咲豊多香が愛したモナリザとは一体誰を意味するのか?
雫の母親なのか? それとも・・・? さらにロベールが「非情すぎる」と恐れている、今回の対決の結末とは!?

熾烈な戦いが、さらに白熱してゆく・・・


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2009年01月21日

神の雫 #3

「第二の使徒」のイメージが霧生(戸田菜穂)によって読み上げられた。
「ある夏の日、草むらで友達と遊びまわっていると…」
「気がつくと家の前にいた…」
「中から“団欒”の声が聞こえ、私は温もりを求めて重い木の扉を開けた…」

それは「第一の使徒」の高貴なイメージと違い、昔を懐かしむような、温かみのある言葉が散りばめられていた。神咲雫(亀梨和也)は父、神咲豊多香(古谷一行)には似つかわしくないイメージに戸惑う。「あの父が団欒?」

一方、遠峰一青(田辺誠一)は無言でその場を立ち去ってゆく。
「モノポール」で柴野原みやび(仲里依紗)とを前に、雫が遺言状を広げているところに、セーラ(佐々木希)も現れ、“使徒探し“の話題に加わる。雫は「第二の使徒」が庶民的なデイリーワイン(毎日飲むような安いワイン)ではないか?と推測する。

雫と一青の戦いの最中、みやびは働いていたフランス料理店をクビになってしまう。雫に相談できず1人落ち込むみやび。
そんな時、みやびは幼なじみの高杉新一(松田悟志)と偶然再会する。
高杉は、インターネット上で高級ブランドワインを破格の値段で売るオンラインショップ、「ハイライフネット」の経営者として大成功していた。太陽ビール・ワイン事業部はその影響で、業績不振に陥っていたのだった。

しかし、高杉が経営する「ハイライフネット」はブランドというだけで得体の知れない在庫や、劣化したおそれのあるワインを仕入れているという、悪い噂が業界で飛び交っている会社だった。何も知らないみやびは、雫に高杉を紹介する。

「味や品質なんて関係ありません。世の中は中身ではなくイメージ(ブランド)で価値が決まるのです」と言う高杉に反発する雫。

みやびによると、昔の高杉は優しく友達思いだったが、東京に来て仕事一途になって変わってしまったらしい。
家庭を顧みなかった父・豊多香と高杉の姿を重ねた雫は、彼の心に何か訴える庶民的なノンブランドのワインこそ、「第二の使徒」に繋がるかもしれないと思いつく。

「世界でも最高峰と称される五大シャトーが造りだす高級ワインよりも美味しい、3000円以下のノンブランドワインを見つける」

この条件を果たせば、営業不振で苦しんでいた太陽ビールにワイン事業をすべて委託するという約束を、雫が高杉と交わしてきた。

5大シャトーVSノンブランドワイン。

無謀な条件とは知りつつ、ワイン探しに立ち上がる太陽ビール・ワイン事業部。本間長介(田口浩正)が得意のイタリアワインを、雫がフランスワインを担当することに。

その頃、「二度と負けることは許されない」と焦る一青はロベール(竹中直人)の元を訪れ、自分に足りないものを問いかけていた。

「雫は、ずっとワインを飲まずに来た男」―。

ロベールの言葉から何かを悟った一青は、次の対決に向け大きな覚悟を決める。狂気なまでに自分を追い詰めてゆく、そんな一青の様子にマキ(内田有紀)は意味深に微笑むのだった。

そんなある日、みやびが高杉に自分の会社に来ないかと誘われた。本来ワインは雫のような生まれ育ちの良いサラブレッド、ブランド人間のものだと言う高杉。

「俺らノンブランドの人間には向いてないよ」

ソムリエになる夢を挫折しかけていたみやびは、迷った末、ある決断をすることに―。

果たしてワイン事業部は5大シャトーに勝るノンブランドワインを見つけることができるのか? 「この世はブランドが全て」という高杉の心に訴えかけるワインとは?

そして遺言状に記された「第ニの使徒」“団欒”が真に意味するものとは!?


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2009年01月13日

神の雫 #2

父、神咲豊多香(古谷一行)の遺産をめぐる、遠峰一青(田辺誠一)との戦いを決意した神咲雫(亀梨和也)。
ついに、本格的な対決の幕が開けられた。
ロベール(竹中直人)の立会いのもと、豊多香が残した最初の遺言状を開封する霧生(戸田菜穂)。
そこに記されている「第一の使徒」であるワインのイメージを読み上げる。

「私は森の中を彷徨っている・・・」

「森が開けたその奥に、深い霧に包まれる泉があった」

「おお、見よ。泉の向こうで、絡み合う2匹の蝶を」

一青は、この遺言状だけで既にワインの産地がわかったと自信満々の様子を見せるが、見当もつかない雫は途方に暮れてしまう。
さっそく柴野原みやび(仲里依紗)に相談し、ワインバー、「モノポール」で、オーナーソムリエのも巻き込んで、第一の使徒が一体どんなワインなのかをあれこれ模索する。
そこに突然現れる、「太陽ビール」のイメージモデルを務めるセーラ(佐々木希)。
ワインに詳しいらしいセーラは雫達の「使徒探し」の話題に参加する。

そんなある日、雫とみやびは、遺言状のイメージにピッタリの風景が描かれた絵画を、とある画廊で見つけて驚く。
その絵画とは、画家である水澤カオリ(加藤あい)が、過去に飲んだ1本のワインをイメージして書いたものらしい。
さっそくそのワインについてカオリに聞く雫だったが、彼女は過去のことを全く覚えていない記憶喪失状態だった。
唯一覚えているのはそのワインの味だけというカオリにみやびは、思い出のワイン探しに協力できるかも?と提案する。
しかし、記憶喪失後に知り合った夫との新しい生活を壊してしまうかもしれないのが怖いと拒絶するカオリ。

一方で、その頃一青も、「使徒探し」に集中していた。
その様子を見守るマキ(内田有紀)は、一青が、見当をつけた産地の畑の土を集め、並べているのを見て驚く。
それを口に含み次々とテイスティングし、遺言状の意味を一心不乱に模索する一青。


「本当にこの絵からワインを探し出せるんですか?」

突然、雫の前でカオリが心の変化を見せた。
やっぱり再びそのワインを飲んでみたいという。
無意識に記憶を取り戻したいとずっと願っていたのかも?というカオリの決意を受け取る雫。

カオリの人生に大きな意味をもつそのワインの正体とは?

そこに隠された秘密とは何なのか?

そして果たしてそのワインが「第一の使徒」なのか?

ストイックなまでに人生を賭けて戦いに挑む一青と、
この対決を父からの挑戦状だと思って立ち向かおうとする雫。

最後まで一時も目が離せない、最初の遺言状の対決はいかに!?


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神の雫 #1

神咲雫(亀梨和也)は、大手ビール会社「太陽ビール」の営業マン。父親である世界的ワイン評論家、神咲豊多香(古谷一行)に反発し、あえてワインとは無縁の生活を送っていた。

そんな雫だったが、接待先で高級ワインの味に不満を漏らす客(笹野高史)の前で、神業のようなデキャンタージュ(ワインをボトルから他の容器に移し替える)を披露し、瞬時にしてそのワインの美味しさを引き出し、見事にその場をおさめる。雫にピンチを救われた形になったソムリエ見習いの柴野原みやび(仲里依紗)は、雫がデキャンタージュして生まれ変わったワインを飲み、これまで経験したことのない世界を知る。
「こんなの初めて…」

次の日、雫に「ワイン事業部」への異動が命じられる。ワインが嫌いなのにと不満げな雫。しかも、ワイン事業部の社員、本間(田口浩正)達は、まるで親の七光りで異動してきたような雫のことが、気に食わない様子。

そんな時、突然、雫が実家に呼び出された。屋敷で対面したのは、死ぬ間際までワインを飲んでいた父、豊多香の亡骸だった。

父の顧問弁護士の霧生涼子(戸田菜穂)によると、市場価格にして20億円を越えるワインコレクションの遺産があるという。それを相続できるのは兄弟のうち一人。「兄弟?」唯一の肉親であった父親を亡くし戸惑う雫の前に、一週間前に養子縁組をしたという、新進気鋭のワイン評論家、遠峰一青(田辺誠一)が現れた。

豊多香の遺言は、自らが厳選した「使徒」と呼ばれるワイン6本と、それらの頂点に立つ幻のワイン『神の雫』、それぞれを、豊多香が残したイメージから推測し、銘柄とビンテージ(生産年号)を言い当てた者に、遺産の全てを譲るというものだった。入手困難なワインコレクションを手に入れたいという一青に対し、雫は「興味ありません」と、その戦いを拒否する。しかし、7本のワインを巡る闘いの前哨戦として豊多香が用意した、生まれ育った屋敷を賭けた一青との戦いに巻き込まれてしまう雫。豊多香が人生の最期に飲んだワインについて、豊多香が描いたイメージを想像し、表現し合うという対決。より豊多香のイメージに近い表現をした者が勝者となる。

勝負は一週間後だと一方的に決められ、戸惑う雫。

偉大なワイン評論家である父親の突然の死によって、雫の平穏だった日常に暗雲が立ち込め始める。ライバルである一青のパトロンであり、雫の身辺で暗躍する西園寺マキ(内田有紀)。ファッション誌を飾るトップモデルであり、何故か雫の素性を知るセーラ(佐々木希)。そして、謎の老人、土肥ロベール(竹中直人)。20億の遺産に群がるように次々と現われる怪しい人間の登場に、心を乱される雫。

一方、神業のような雫のデキャンタージュが頭から離れないみやびは、彼が神咲豊多香の息子だと知り、気になってしょうがない。迷った末、雫を待ち伏せ、とあるフランス料理店へ連れてゆくが、そこで店中のワインを流し捨てる店主、綿貫(益岡徹)の姿を目撃する。なんでも、かつて遠峰一青がこの店のワインを酷評した記事のせいで、客足が途絶えてしまい、一人娘の鈴香(本仮屋ユイカ)との仲も険悪になっているらしい。再び一青が来るというので、ワインを品切れにするつもりだと言う。「何とかして助けることができませんかね?」というみやびに、「たかがワインで人生が狂うなんてくだらない」という雫だったが…

果たして、雫はフランス料理店を救うことができるのか?遠峰一青との戦いの行方は?そして、父親が残した幻のワイン『神の雫』とは?

20億円の遺産を賭けた、男と男の、華麗なる戦いが幕を開ける!


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2009年01月04日

神の雫 視聴率

第1話 2009年1月13日 遺産対決究極の味 10.3%

第2話 2009年1月20日 第一の使徒登場! 7.3%

第3話 2009年1月27日 父が教えた団欒の味 6.2%

第4話 2009年2月3日 遂に悲劇の幕が開く 5.0%

第5話 2009年2月10日 暴かれた出生の秘密 6.0%

第6話 2009年2月17日 雪上の弟と沈黙の兄 4.9%

第7話 2009年2月24日 隠された遺言状の謎 4.7%

第8話 2009年3月3日 初恋の詩に秘めた謎 4.9%

第9話 2009年3月10日 決着! 父から子へ 5.4%


平均視聴率6.08%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)


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2008年12月25日

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 2009年1月13日スタートの日本テレビ系連続ドラマ(火曜・後10時)は、アイドルグループ「KAT-TUN」の亀梨和也主演「神の雫」。

 週刊マンガ誌「モーニング」で連載中のワインがテーマの人気マンガ「神の雫」(作・亜樹直)は、日本で220万部、韓国で200万部を売り上げている人気コミック。既に韓国でも、ペ・ヨンジュンさん主演でドラマ化されることが発表されている。

 亀梨演じる主人公・神咲雫は、ビール会社勤務のサラリーマンで世界的ワイン評論家の息子。そんな雫が、亡き父の遺言に従い、天才ワイン評論家で義兄の遠峰一青と対決する姿を、サスペンスタッチでスリリングに描いていく。

 亀梨和也は、「1ポンドの福音」以来の連続ドラマ主演で、サラリーマン役に初挑戦する。


キャスト
神咲 雫:亀梨和也
ビール会社勤務のサラリーマン

遠峰 一青:田辺誠一

紫野原みやび:仲里依紗

霧生 涼子:戸田菜穂

河原毛 茂:升毅

本間 長介:田口浩正

セーラ:佐々木希

木戸 竜介:平方元基

皆本 さおり:萩美香

西園寺 マキ:内田有紀

藤枝 史郎:辰巳琢郎

土肥 ローベル:竹中直人

神咲 豊多香:古谷一行


スタッフ
原作:亜樹直「神の雫」
演出:渡辺雄介
チーフプロデューサー:中島悟 石尾純
プロデューサー:桑原丈弥 秋元孝之


#1 2009年1月13日 遺産対決究極の味

#2 2009年1月20日 第一の使徒登場!

#3 2009年1月27日 父が教えた団欒の味

#4 2009年2月3日 遂に悲劇の幕が開く

#5 2009年2月10日 暴かれた出生の秘密

#6 2009年2月17日 雪上の弟と沈黙の兄

#7 2009年2月24日 隠された遺言状の謎

#8 2009年3月3日 初恋の詩に秘めた謎

#9 2009年3月10日


各話視聴率
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