「涙のラストソング」 6月21日木曜夜10時
澪(天海祐希)たちシャンソンズは、音楽堂での公演に向けて準備を進めていた。ところがその矢先、何の予告もなしに音楽堂の解体工事の準備が始まってしまう。音楽堂に駆け付けた澪や忠子(石田ゆり子)、一希(玉山鉄二)らは、現場監督に詰め寄り説明を求めた。現場監督は、解体工事が明後日に繰り上がった、とだけ答えると、文句があるなら元請けの安見重建に言え、と澪たちに告げる。
市長の清忠(岸部一徳)は、哲郎(小泉孝太郎)から、音楽堂の解体工事を始めとするゴミ処理施設建設に関わる孫請け業者が、由芽市の業者からすべて安見重建の関連会社に変わっているとの報告を受ける。安見重建の経営者は、安見市市長・鴻池(ミッキー・カーチス)の三男、瞬也(長谷川朝晴)だった。談合の可能性を感じ取った清忠は、哲郎とともに鴻池の元へ押しかけた。しかし鴻池は、由芽市の業者は審査基準に達していなかった、などとうそぶき…。
清忠とともに桜(濱田マリ)の店『Singers』にやってきた哲郎は、今回の合併話は、最初から鴻池らが私服を肥やすために仕組んだものではないか、と澪たちに話す。そこで清忠は、コンサートをやるよう澪たちに告げ、コンサート日時の繰り上げを提案する。続けて清忠は、安見重建のことは自分が何とかするから、音楽堂を1000人の観客で埋めて未来への可能性を見せてほしい、と澪たちに告げる。清忠の思いも受け止めた澪は、取り壊し工事の前にゲリラライブを行うと宣言し、チケットを買ってくれた人たちへの連絡、歌とダンスの習得、さらには会場や衣裳の準備などを1日ですべてやり遂げよう、とシャンソンズのメンバーに告げた。
新メンバーとして桜を迎えたシャンソンズは、さっそく行動を開始した。一希と忍(千葉雄大)が勤めていた工場の仲間たちや、南(福原美穂)の後輩レディースも協力していた。
一方、まひる(大島優子)は、上毛テレビを訪れ、『こんにゃくイブニング』のディレクター(山本栄治)にシャンソンズの公演を取材してほしい、と頼む。最初はためらっていたディレクターも、これがスクープになると知ると興味を示した。
同じころ、清忠は、鴻池が瞬也を合併後の新市長につかせようとしていることを知る。清忠は、鴻池たちのことを詳しく調べるよう、哲郎に命じた。
その夜、澪の部屋にやってきたまひるは、1枚の家族写真を見せる。それは、幼いころに家族でミュージカルを見に行ったときの記念写真だった。実はそのミュージカルとは、澪が渡米する前の、最後の主演公演だったというのだ。まひるは、そのことを澪に話すと、明日は精一杯頑張ると誓った。
公演当日の朝、母の墓前を訪ねた澪は、コンサートのことを報告し、母のために用意した1枚のチケットを置いた。これからも夢を追い続ける――澪は、そう母に誓い…。
市民センターに集まったシャンソンズは、公演の最終確認をする。そこで澪は、またもやシャンソンズという名前はダサい、と言い出す。が、シャンソンとは本来“歌”という意味であり、喜びや希望、情熱を込めた心そのものなのだから、ダサいが最高の名前だと続けた。
同じころ、哲郎は、由芽市と安見市の合併評議会に出席する。哲郎はその席で、清忠の後を継いで新市長選に出馬すると宣言するとともに、鴻池にゴミ処理場建設をめぐる談合の証拠を突きつける。すでに公正取引委員会も動いていた。
澪たちは、重村(飯田基祐)や南の後輩レディースたちが解体作業員たちの気を引いている間に音楽堂に潜入する。警備員や作業員たちは澪たちを止めようとした。するとそこに、シャンソンズ公演のチケットを買った客たちがなだれ込み、こんにゃくイブニングのクルーもやってくる。現場監督らは、もはや澪たちに手出しができなかった。
満員の観客で埋め尽くされた音楽堂で、シャンソンズの公演が始まった。オープニング曲は『YAH YAH YAH』だ。
敗北を知った瞬也は、重機に乗り込み、腹いせに音楽堂正面に置かれている像を壊そうとした。その前に立ちはだかったのは、清忠だった。
最後の曲は、シャンソンズのオリジナル曲『Don’t stop the music』だ。澪は、香奈絵や哲郎とともに客席にいた清忠に、音楽堂の存続を認めさせると、観客たちに礼を言ってステージを去ろうとした。そのとき忠子が、旅立つ澪への贈り物だといって、もう1曲聴いてほしいと言い出す。澪は、まひるに促されて母のために用意した席についた。忠子たちが澪に贈った歌は、『Hello,my friend』だった。静かにシャンソンズの歌を聴いていた澪の目から涙がこぼれた。
鳴り止まないアンコールの中、ステージに上がった澪は、仲間たちに感謝の気持ちを伝えると、アンコールに応えた。曲はシャンソンズが初めて歌った『風になりたい』だ。清忠や香奈絵、哲郎をはじめ、家族や仲間たちもステージに上がり、シャンソンズと一緒に歌い…。
こんにゃくイブニングが制作したシャンソンズと由芽市の再生物語は、キー局のニュース番組でも放送される。由芽市と安見市は対等合併してゆめみ市として生まれ変わった。ゴミ処理施設は、代替地に建設されることになり、その工事には旧由芽市の工場も参加することになった。
まひるは、リブレミュージックファクトリーでインターンとして働き始める。退院した香奈絵は、市民センターの館長に復職した。するとそこに、シャンソンズへの入団希望者が押し寄せ…。
澪は、荷物をまとめて旅の準備をした。夢をつかむために、澪は、由芽市に別れを告げ、再びニューヨークへと旅立ち…。
第1話 2012年4月12日「希望の歌よ、響け!!舞い戻った伝説の女」 第2話 2012年4月19日「新しい私へ!浪漫飛行」 第3話 2012年4月26日「終わらない歌を歌おう」 第4話 2012年5月3日「オバサン、TVに出る」 第5話 2012年5月10日「超セクシーダンス戦争」 第6話 2012年5月17日「あなたの嘘が許せない」 第7話 2012年5月24日「M あなたしか見えない」 第8話 2012年5月31日「決戦!優勝か解散か!?」 第9話 2012年6月7日「号泣!真夜中のライブ」 第10話 2012年6月14日「夢か仲間で運命の選択」カエルの王女さま TOPへ各話視聴率へ2012年春ドラマ(4-6月)TOPへ2012年春ドラマ視聴率一覧へ
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