各話あらすじ(2023年7月8日(7日深夜) - 9月23日(22日深夜))全12話
第1話 2023年7月7日「軽度知的障害者の恋」
軽度知的障害と自閉症がある上戸有紗(小野花梨)。“普通”に憧れを持ち、自己に強い劣等感を抱く彼女。夜はコンパニオンとして働いているが、昼は障害を隠して運送会社で働くことに。必死にメモを取りつつも、言葉の意味が分からず戸惑う有紗。そんな有紗に優しく声をかけてくれたのが職場の岡村龍二(風間俊介)だった。常識的なことを質問しても気兼ねなく教えてくれる岡村。そんな岡村の優しさに、有紗は恋心を抱いていく。
第2話 2023年7月14日「キス…でも、気持ちがわからない。」
軽度知的障害を隠しながら運送会社で働く有紗(小野花梨)は先輩・岡村(風間俊介)に想いを告げた。そんな有紗に勢いでキスしてしまった岡村も恋愛感情を抱き始めるが、同じ職場であることや年齢差などに葛藤する。岡村のこれまでの人生で“普通”からはみ出すことはなかったからだ。岡村のことで頭がいっぱいな有紗は急に熱を出し早退することになった。
しかし、家にいた母・冬美(若村麻由美)の恋人に無理やり迫られてしまい…。
第3話 2023年7月21日「両想い!初めての水族館デート」
お互いの気持ちを確かめ合うことができた有紗(小野花梨)と岡村(風間俊介)。好きが溢れる有紗は岡村にたくさんの質問をし、そんな純粋無垢な有紗に胸がときめく岡村。翌日岡村は有紗に家の鍵と行き方を書いたメモを渡す。
「居たいだけいていいから」その言葉に嬉しさがこみ上げる有紗。しかし岡村は時々顔に暗い影がさす有紗のことを気にかけていた。岡村は有紗をデートに誘うことに。そこで二人はあるすれ違いに気付く。
第4話 2023年7月28日「「言ったら、失う?」遂に障害を告白?」
水族館で初デートをした有紗(小野花梨)と岡村(風間俊介)。お揃いのキーホルダーを買い、幸せな時間を共に過ごした二人。有紗は冬美(若村麻由美)に付き合ったことを報告する。
冬美は岡村との同棲を勧めるも、有紗は迷惑をかけると同棲を躊躇する。だが岡村は“彼氏なんだから迷惑かけて”と快諾。その言葉を噛みしめる有紗。同棲するにあたり、冬美は障害のことを岡村に伝えるべきだと有紗に助言するが、有紗はなかなか言い出せず…。
第5話 2023年8月4日「「好きだけじゃダメなのか?」揺れる二人」
有紗(小野花梨)は岡村(風間俊介)に、自分でも思いがけず知的障害があることを告げてしまう。戸惑いつつもその事実を受け入れる岡村。だが有紗は岡村の様子がおかしいことに気づいていた。
それでも岡村とずっと一緒にいたいと“ある努力”を試みる。一方の岡村は自分なりに有紗の症状について調べたりするものの、気持ちが追いついてなかった。そんな岡村の心の動揺を、有紗の母・冬美(若村麻由美)は見抜いていて…。
第6話 2023年8月11日「「怒ってますか…?」伝わらない想い。」
有紗(小野花梨)ともっと真摯に向き合わねばと思うものの、言いようのない罪悪感を覚える岡村(風間俊介)。一方有紗は母・冬美(若村麻由美)から、岡村と「支え合いなさい」と助言される。そんな中、職場で密かに所長の誕生日会の準備が進めらる。
迎えた所長の誕生日、用意していた所長へのプレゼントが見つからないという事件が起きる。その時有紗がとった行動が岡村にある感情を呼び覚まして…。
第7話 2023年8月18日「私のこと、紹介できますか?」
アイドルを目指している友子(高山璃子)は撮影会が入った事を有紗(小野花梨)に報告する。さらに岡村(風間俊介)に対してストレートに岡村と有紗の結婚について言及する。その質問によって岡村は無意識に避けていた現実的な将来を意識する。
友子の撮影当日。友子は撮影現場に遅刻してしまう。呆れたカメラマンは渋々撮影を始めるが、友子にある変化が現れ…そしてそれを目撃した岡村は障害者の家族という意味を考えることに。
第8話 2023年8月25日「たぶん私じゃ、ダメなんです。」
岡村(風間俊介)の両親に挨拶に行くことが決まった有紗(小野花梨)は冬美(若村麻由美)と当日着ていく洋服を心弾む気持ちで選んでいた。しかし冬美からは障害のことを伏せるように言われ、不安に思う。
岡村の実家に行くと母・靖子(熊谷真実)、父・龍彦(尾美としのり)が有紗を快く迎えてくれる。だが、有紗は思わず障害の事を靖子に告白してしまう。そしてその事が、二人の関係を大きく動かすことになる。
第9話 2023年9月1日「諦めるのはヤメた…仕事も恋も。」
岡村(風間俊介)の母に言われた言葉に心の引っ掛かりを抱えたまま、表面上は穏やかだが、言いようのない苦しさを内に秘める有紗(小野花梨)。岡村(風間俊介)が研修で不在の中、有紗は作業が複雑な配車の業務を託される。
少しでも「普通になりたい」と、新たな業務に前向きに臨んでいく有紗だったが、一度に複数の事に対応しなければならない配車の業務に混乱してしまう。数日後、有紗が1人で配車をすることになるが…。
第10話 2023年9月8日「なんで、嘘ついたの?優しい嘘を。」
普通の人のように仕事に貢献したかった有紗(小野花梨)は岡村(風間俊介)の「無理しなくてもいい」、湯川からの「無理するから」という慰めの言葉が心に刺さる。
ある日、仕事に行こうと髪をくしでとかすと、髪の毛が抜け、会社に行こうにも方向が分からない、下を見ると靴がバラバラと有紗に異変が起きる。その日は会社を休むことにした有紗は、代わりに岡村のためご飯を作ろうとする。しかし岡村が帰宅すると…。
第11話 2023年9月15日「普通の女の子で、普通の恋が…。」
友人との受験勉強、スーツを着て就活、彼氏との幸せな恋愛…有紗(小野花梨)がこうありたかったと願う“普通”の人生が突如始まり…。友子(高山璃子)は引きこもっている有紗を気にかけ外に連れ出し話を聞くことに。
一方、岡村(風間俊介)は父・龍彦(尾美としのり)との会話の中で、両親の意外な思いを知る。そして“ある事実”に気づく岡村。有紗は徐々に回復を見せるが、自分のした行いと向き合うことになり…。
最終話 2023年9月22日「アナタがいると、ワタシが幸せ」
岡村(風間俊介)と別れた数か月後。有紗(小野花梨)は新たな職場で働き始め、男性社員から好意を寄せられるも、思い出せば溢れてくる岡村と過ごした日々が忘れられずにいた。一方で、岡村も事業所を異動となり営業の仕事を全うする日々が続いていたが、ずっと心に有紗への罪悪感を抱えていた。そして、再び再会する二人。
“普通”の垣根を超えてはじめて、お互いの秘めた想いをそれぞれ語るが…。
原作概要
『初恋、ざらり』(はつこい ざらり)は、ざくざくろによる漫画作品。
元々は作者が2021年3月から2022年1月にかけて自身のTwitter上で掲載していたもので、2021年12月22日からはWebコミック誌『コルクスタジオ』(コルク)にて連載が開始され、2022年10月5日まで連載された。LINEマンガでは連載に先駆けて、2021年11月17日から配信が開始された。
ドラマ概要
「このマンガがすごい!2023」にランクインした人気漫画を映像化。小野花梨と風間俊介のダブル主演で、軽度知的障害のある女性の純粋な恋を映し出す。誰からも必要とされていないと思い込んでいた上戸有紗(小野)と、そんな彼女が出会ったアルバイト先の先輩・岡村龍二(風間)。恋に落ちていく2人だが、彼らの前にさまざまな壁が立ちはだかる。
当たり前のようで当たり前ではない世間の“普通”の基準、そして、劣等感や優越感といった複雑に絡み合う人間の感情を丁寧にすくい上げ、奇麗事ではないリアルな視点から、役に立ちたいのに世間から隔絶されてしまう苦しみと葛藤する主人公の恋愛模様を描いていく。
ストーリー
軽度知的障害と自閉症である上戸有紗(小野花梨)は、身の回りのことをうまくこなせない、立体的に物を見ることができず体をぶつけてしまう、暗黙の了解が分からないなどのハンディを抱えている。障害を隠して働くが、人間関係がうまくいかず、仕事でのミスも多いためすぐクビになってしまう日々。そんな自分に強い劣等感を抱える有紗は、知り合った男性たちから体の関係を求められるたびに応じることで、なんとか自分の価値を確かめようとしていた。
そんな中、有紗は新しいアルバイト先の先輩・岡村龍二(風間俊介)と出会い、恋に落ちる。そして彼の優しさに触れることで、少しずつ心境が変化していく。
キャスト
上戸有紗(うえと ありさ)
演 - 小野花梨(幼少期:有田麗未、小学生時代:西奈美怜)
軽度の知的障がいと自閉症を持つ女性。男性から体の関係を求められるたびに応じ、自分の価値を確かめる。
周囲に知的障がいであることを伏せ働き始めた「楽々運送」で、先輩の龍二の優しさに惹かれ、告白する。
岡村龍二(おかむら りゅうじ)
演 - 風間俊介(幼少期:山田暖絆)
有紗の新しいアルバイト先「楽々運送」の先輩。主任。
有紗から告白され勢いでキスするが、同じ職場で年齢差もあることから葛藤する。
有紗が軽度の知的障がいがあると知ると、真摯に向き合わなければと思いつつも罪悪感を覚える。
上戸家
上戸冬美
演 - 若村麻由美
有紗を1人で育てた母。水商売をしており、彼氏が出来ると自分の部屋に住まわせる。
有紗と交際する岡村に、彼女の人生を見守る覚悟があるのかと問う。
有紗には、岡村と同棲するのなら彼に甘えず「支え合いなさい」と教える。
岡村家
岡村龍彦
演 - 尾美としのり
厳格で厳しい岡村兄弟の父。有紗のことはとても気に入っている。
岡村靖子
演 - 熊谷真実
岡村兄弟の母。家庭内で何か問題がおこると、いつも龍二を頼る。
岡村龍之介
演 - 浜中文一(幼少期:伊藤駿太)
岡村家の長男で、龍二の兄。自由人で職や住所も定まらない。困ったことがあると龍二を頼る。
楽々運送
天野久美
演 - 西山繭子
配車担当の正社員。二人の良き理解者。
湯川祥子
演 - 尾上紫
仕分け担当。シングルマザー。
当初は有紗に厳しかったが、自分のミスを庇う形になった有紗に徐々に理解を示すようになる。
田口麻耶
演 - うらじぬの
仕分け担当。
有紗が落とした療育手帳を見て彼女の障害に気づき、同僚にそのことを話す。
向井香織
演 - 西慶子
仕分け担当。
千葉聡
演 - 福澤重文
配送ドライバー。
有紗に配車業務をするよう薦める。
高部真一郎
演 - 藤田仁平
配送ドライバー。
久保田所長
演 - 渡邊聡
その他
植村友子
演 - 高山璃子
有紗の支援学校時代からの友達。愛称友ちゃん。有紗よりも障害が重い。
アイドルになるのが夢で、オーディションに応募したりしている。いつも明るく前向きだが、思う通りにいかないことがあると暴れてしまうことがある。
沢辺博史
演 - 石田佳央
上戸家に出入りする冬美の情夫。冬美の不在時に有紗に乱暴しようとするが、抵抗され未遂に終わる。そして、そのことを知った冬美から家を追い出される。
ゲスト
第1話
飲み客
演 - 鳥谷宏之
コンパニオンで呼んだ有紗に欲情し、飲み会の隣室で行為に及ぶ。
第2話
白井
演 - 高橋信康
楽々運送の顧客。龍二から荷物を破損させた謝罪をうける。
第4話
長谷川学
演 - 富田健太郎(第5話・第6話・第10話・第11話)
冬美の新しい交際相手。
第7話
小沼康之
演 - 斉藤陽一郎
友子を写真のモデルとして雇うアマチュアカメラマン。
植村貞之
演 - 芝崎昇
友子の父親。
植村福子
演 - 正木佐和
友子の母親。
第9話
堂島桜子
演 - 福田ユミ
天野に夫との離婚交渉を依頼された「トップロイヤー法律事務所」の弁護士。
第11話
女子高生
演 - 濱松虹心、森山珠那
有紗の想像に登場する友人の女子高生。
面接官
演 - 林田麻里
有紗の想像に登場する就職面接の面接官。
男性
演 - 平山洸大
有紗の想像に登場する有紗の彼氏。
男子小学生
演 - 奥出陽大、松澤旬馬
トイレットペーパーをスカートから垂らしている有紗を笑う。
女子小学生
演 - 近藤明日香
有紗を笑う男子小学生を、有紗がかわいそうだと嗜める。
女性
演 - 七谷明日香
アパートの駐車場に座り込む有紗を見て家出少女ではないかと驚く。
第12話
森田志乃美
演 - 大後寿々花
龍之介の婚約者。
男性店員
演 - 今野大輝(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.)
有紗の働くスーパーマーケットの店員。有紗に告白する。
スタッフ
原作 - ざくざくろ『初恋、ざらり』(CORK / KADOKAWA)
脚本 - 坪田文、矢島弘一、池田千尋、紡麦しゃち、藤沢桜、上野詩織
監督 - 池田千尋、七字幸久、倉橋龍介
音楽 - 元倉宏、小山絵里奈
オープニングテーマ - a子「あたしの全部を愛せない」(londog)
エンディングテーマ - ヒグチアイ「恋の色」(ポニーキャニオン)
タイトルロゴ - 黒木香(BayBridgeStudio)
タイトルバック・VFX - 岩崎マリエ(日テレアックスオン)
医療監修 - 杉田秀太郎
チーフプロデューサー - 祖父江里奈(テレビ東京)
プロデューサー - 北川俊樹(テレビ東京)、廣瀬雄(東北新社)
制作 - テレビ東京、東北新社
制作協力 - 楽映舎
製作著作 - 「初恋、ざらり」製作委員会
番組公式サイト
初恋、ざらり - Wikipedia