登場人物は原作の同名の人物の設定を踏襲しながらも、別の人物の設定を取り入れていたり、年齢や性別の変更点など、原作とは異なる部分が多い。
2021年1月3日・1月4日に『教場II』が「新春ドラマスペシャル」枠で放送された。
2023年4月10日から同年6月19日まで、同局系「月9」枠(毎週月曜21:00〜21:54)にて、フジテレビ開局65周年特別企画『風間公親-教場0-』と題して、連続ドラマが放送された。全11話。風間公親の警察学校赴任前の前日譚が描かれる。
2023年6月26日20時から特別編として最終回のその後を描く物語が放送。
各話あらすじ(2023年4月10日 - 6月19日)全11話 平均視聴率 9.80%(特別編は除外)
第1話 2023年4月10日「硝薬の裁き」ラテ欄「珠玉の警察ミステリ教場シリーズ、待望の連続ドラマ化!孤高の刑事指導官と新人刑事殺人事件の謎に挑む」 初回30分拡大(21:00 - 22:24) 視聴率 12.1%
2019年。所轄署地域課の瓜原(赤楚衛二)は、空き巣の常習犯を挙げる手柄を立て、神奈川県警本部捜査一課に。調整官の眞堂(小林薫)から、風間(木村拓哉)の連絡を待つよう告げられた。強行犯係の風間は、新人刑事とバディを組み、捜査を通じて必要なスキルを学ばせる刑事指導官。瓜原は通称‘風間道場’で刑事の基礎をたたき込まれることになる。そんな折、タクシーの車内でホストクラブオーナーの芦沢(久保田悠来)が刺殺される事件が発生。瓜原は先に降りた同乗者の弓(内田理央)を容疑者として割り出すが…。
第2話 2203年4月17日「ブロンズの墓穴」ラテ欄「ブロンズの墓穴霧中の教師殺人事件!瓜原は二度逃げない」 視聴率 10.7%
小学校の校庭にあるブロンズ像の前で、教師の諸田(山田キヌヲ)の遺体が発見された。瓜原(赤楚衛二)は、諸田が何者かに突き飛ばされて像に後頭部をぶつけたとにらむ。諸田のクラスでいじめを受けて不登校になった児童・研人(川原瑛都)の母親の美幸(宮澤エマ)が捜査線上に浮かび、風間(木村拓哉)は瓜原に聴取を指示。アリバイがあり、かつ、動機も弱いと考えた瓜原は、美幸を‘シロ’と判断する。
第3話 2023年4月24日「毒のある骸…刑事・隼田聖子編開幕」 視聴率 9.8%
新人刑事の聖子(新垣結衣)は、小学4年生の娘・ゆかり(諏訪結衣)と暮らすシングルマザーだ。聖子が風間(木村拓哉)の下に来て程なく、大学法医学教室助教・宇部(浅利陽介)の遺体が郊外の自宅前で発見された。外傷はなく、遺書らしきメモが残されていたこの一件で、風間は聖子に自他殺どちらかと問う。司法解剖をした宇部の上司の椎垣(佐々木蔵之介)は薬物による中毒死と判断。他殺の所見はないと言うが…。
第4話 2023年5月1日「孤独の胎衣…愛娘に伝えたい本当の心君が今やるべきこと」 視聴率 9.6%
娘のゆかり(諏訪結衣)を育てながら職務との両立に奮闘する聖子(新垣結衣)は、風間(木村拓哉)の指導の下、人気工芸家の浦真(淵上泰史)が自宅で殺害された事件を捜査。発見時には死後4日ほどたっていた。やがて捜査線上に大学生の千寿留(生見愛瑠)が浮上。2日前に自宅アパートで出産したという千寿留は、父親は浦真だと話す。アパートの大家は千寿留に赤ん坊への虐待疑惑があると証言するが…。
第5話 2023年5月8日「妄信の果て…花を愛する刑事VS大学生目に映る全てを疑え」 視聴率 9.1%
交番勤務だった遠野(北村匠海)は警察学校の学校長・四方田(小日向文世)の推薦で風間(木村拓哉)の下へ。大学教授の梨多(野間口徹)の遺体が自宅テラスの下で発見され、殺人と断定した遠野はゼミ生で第一発見者の戸守(水沢林太郎)を事情聴取。風間は遠野の腕を認めるも「君には欠けているものがある」と指摘する。
第6話 2023年5月15日「三枚の画廊の絵急襲!雨の惨劇…僕は刑事になれませんか」 視聴率 8.3%
登山口近くで頭部と両手首が切断された男性の遺体が発見された。遺体のDNA鑑定結果が出るのは3日後。風間(木村拓哉)は遠野(北村匠海)に、それまでに犯人を挙げるよう告げる。遠野は現場近くに住む捜査一課事務員・幸葉(堀田真由)の協力を得て、やじ馬の中から画家の向坂(筒井道隆)を割り出した。向坂の元妻の再婚相手で歯科医の苅部(浜田信也)は3日前から行方不明になっていた。
第7話 2023年5月22日「第四の終章…女刑事VS知略の舞台女優動き出す風間の宿命」 視聴率 8.9%
男に右目を刺された風間(木村拓哉)は、12時間後には自分と遠野(北村匠海)が刺された事件の実況見分に立ち会い、その後、自殺の通報があった別の現場へ。舞台女優の麻由佳(瀧本美織)の部屋で俳優仲間の元木(前原瑞樹)が首をつって自殺し、隣人の佐久田(大村わたる)が麻由佳に頼まれ通報したという。風間の指導を受ける新人刑事の路子(白石麻衣)は事件性を疑い、元木が麻由佳の‘ヒモ’だと考察する。
第8話 2023年5月29日「闇中の白霧…毒より怖い毒!?仮面の下に隠された罪と孤独」 視聴率 9.4%
風間(木村拓哉)と遠野(北村匠海)への襲撃事件に関し、専従捜査チームが犯人(森山未來)の行方を追う中、路子(白石麻衣)は風間の指導の下、点鼻薬に混入された毒物による殺人事件を捜査。風間は被害女性・澄香(ソニン)の住所録から、名前だけ記された2人の人物に着目する。やがて、メッセージのやりとりから通販サイトを運営する男性・名越(小池徹平)が浮上。風間は路子の観察眼を認めるが…。
第9話 2023年6月5日「橋上の残影…雨の夜の通り魔殺人事件風間道場一の問題児」 視聴率 9.9%
風間(木村拓哉)の下に所轄署強行犯係の刑事・中込(染谷将太)が被疑者への暴力や素行の悪さが原因で異動してくる。折しも、顔や指先が焼かれた男性の刺殺体が発見された。中込は身元を突き止め、動機から容疑者・瑤子(早見あかり)を割り出すが証拠がない。一方で中込は認知症を患う母親を妻と共に介護中。そのため疲弊し常にいら立っているが、彼の闇はそれだけではなく…。
第10話 2023年6月12日「指輪のレクイエム…衝撃と慟哭!ついに訪れる悲劇の定め」 視聴率 9.4%
千枚通しを凶器とした強盗事件が発生する中、風間(木村拓哉)と中込(染谷将太)は不審な遺体が発見された家へ。亡くなった70代の清香(竹下景子)は調理中だったようで、フライパンの魚が炭化し、ガス中毒が疑われた。だが、風間は地域の都市ガスに一酸化炭素は含まれないと言う。中込は清香が認知症を患っていたと知り、‘夫婦間の問題’を察知して50代の夫・継秀(岡田義徳)を疑うが…。
最終話 2023年6月19日「仏罰の報い…刑事指導官、最後の事件そして約束の場所へ」 ※15分拡大(21:00 - 22:09) 視聴率 10.6%
大学教授の清家(北大路欣也)の自宅で、娘婿の甘木(馬場徹)が千枚通しで刺殺され、聖子(新垣結衣)が風間(木村拓哉)と共に臨場した。2年前に実験中の事故で失明した清家によると、甘木の来訪は前夜で、朝、遺体につまづいて通報したという。清家や娘の紗季(森カンナ)は犯人ではないと判断し、十崎(森山未來)の捜索を主張する聖子に対し、風間は決めつけるなと言い放つ。
特別編 2023年6月26日「指導官と5人の新人刑事、その足跡を辿る−」 ※20:00 - 21:48 視聴率 5.8%
風間公親(木村拓哉)と遠野章宏(北村匠海)を襲った被疑者・十崎波琉(森山未來)は若い警察官によって逮捕されたものの釈放される。十崎の弁護士は、逮捕時に暴力行為があったと公安委員会に抗議していた。また、風間ら被害者だけでなく、目撃者も被疑者の顔をはっきりと見ていないため、十崎の犯行だと断定できる証拠もなかったのだ。
この一件がきっかけで、風間は一線を退く決意を固める。風間を見送った伊上幸葉(堀田真由)は、残った備品を片付けていた際に組み立てブロック玩具で作られたミニチュアを見つける。だが、パーツが取れており何をモチーフにしたものかはわからなかった。幸葉は、これまでにも風間と新人刑事たちが関わった事件をモチーフにしたミニチュアをブロック玩具で自作しており、それが事件解決のヒントになったこともあった。幸葉は、誰が作ったのかわからないこのミニチュアが何なのか気になるが……。
原作概要
『教場』(きょうじょう)は、長岡弘樹による警察学校を舞台とした日本の警察小説シリーズ。既刊は連作短編集5巻、長編1巻。「教場」とは、警察学校における「クラス」のこと。
ドラマ概要
長岡弘樹の警察小説「教場」シリーズを原作に、木村拓哉が冷酷無比な隻眼の警察学校教官・風間公親を演じて話題となった2作のスペシャルドラマを経て、初の連続ドラマ化。今作では、教官になる以前の風間が、新人刑事の教育に当たっていた刑事指導官時代を描く。そこは“風間道場”と呼ばれ、バディを組む若手刑事に、実際の殺人事件の捜査を通じて、刑事としてのスキルをたたき込んでいた。
風間と共に事件解明に挑む新人刑事役で、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太が出演。さらに、風間が義眼となるきっかけとなった襲撃事件の真相や、いかにして冷徹な“教官”へと変貌を遂げたのかも明らかになっていく。
ストーリー
風間公親(木村拓哉)が刑事指導官として新人刑事の教育に当たる“風間道場”。そこは、キャリアの浅い若手刑事が風間とバディを組んで、刑事としてのスキルを学んでいく場だ。彼らは、風間と共に殺人事件の現場に臨場し、事件捜査の基本を試され、たたき込まれていく。しかし、風間によって刑事失格の烙印を押され、自らの無力さを感じ取ることになる。誰よりも早く真相にたどり着いている風間は、あえて彼らに「自分で考えてみろ」と促すことによって、事件を解決に導くのだった。そして同時に、彼らの抱える秘密やトラブルをも、時に冷徹なまでの観察眼で見抜いていく。
キャスト
木村拓哉 /風間公親 役
捜査一課で新人刑事の教育に当たる刑事指導官。その指導は“風間道場”と呼ばれ、バディを組むキャリアの浅い若手刑事に、実際の殺人事件の捜査を通してスキルを学ばせている。誰よりも早く事件の真相を見抜くが、あえて彼らに考えさせて事件を解決に導く。同時に、彼らの抱える秘密やトラブルをも冷静な観察眼で見透かす。
赤楚衛二 /瓜原潤史 役
風間とバディを組む新人刑事。地域課の警官として、空き巣の常習犯逮捕の手柄を立て、犯罪捜査を学ぶために“風間道場”へ。身なりには無頓着で、いつも髪がボサボサ。緊張しやすい性格のため、殺人事件の最前線で風間の厳しい指導を受けるという環境下で、いつも胃を痛めている。
新垣結衣 /隼田聖子 役
風間とバディを組む新人刑事。小学4年生の娘と暮らすシングルマザーで、娘と仲良く暮らすも、内心では刑事の仕事と子育てとの生活の両立に悩んでいる。“風間道場”初の女性刑事として選ばれ、周りの刑事からあわれみの目で見られるが、それがどういうことか理解できていない。
北村匠海 /遠野章宏 役
風間とバディを組む新人刑事。警察学校時代の成績は優秀で、学校長直々の推薦で交番勤務から“風間道場”に入った。子どもの頃から警察官になる夢を抱き、念願の刑事になれた。事件現場でも率先して動き、自分で考え、新人刑事とは思えないほど的確に捜査を進める。
白石麻衣 /鐘羅路子 役
風間とバディを組む新人刑事。所轄署でも事件の解決に貢献しており、一定の評価を得ていた。要領がよく、“風間道場”でも、現場での聞き込みのうまさを見せる。その勘のよさが事件解決に役立つ一方、交際する男性との関係に問題を抱えている。
染谷将太 /中込兼児 役
風間とバディを組む新人刑事。所轄署の強行犯係にいたが、被疑者への暴力や素行の悪さが原因で“風間道場”へ異動。同居する若年性認知症の母親を、妻と2人で自宅介護しているため、そのことで疲弊し切って常にイライラしている。過去のトラウマも抱える。
スタッフ
原作 - 長岡弘樹(小学館)
風間公親-教場0- - 『教場0 刑事指導官・風間公親』『教場X 刑事指導官・風間公親』
脚本 - 君塚良一
音楽 - 佐藤直紀
主題歌 - Uru「心得」(ソニー・ミュージックレーベルズ)(風間公親-教場0-)
演出・プロデュース - 中江功
演出 - 西岡和宏(風間公親-教場0-)
プロデュース
風間公親-教場0- - 渡辺恒也、宋ハナ
制作協力
SWITCH
制作著作 - フジテレビ
番組公式サイト
教場 - Wikipedia