各話あらすじ
第1話 2023年1月21日
ドイルやポーなどの推理小説家に憧れながらも、何者でも無い貧乏暮らしの平井太郎(後の江戸川乱歩・濱田岳)は、初老の名探偵・白井三郎(草刈正雄)と出会い、魅了され、探偵稼業へと乗り出す。貿易商・住良木(すめらぎ)(尾上菊之助)や、秘密倶楽部の女主人・美摩子(みまこ)(松本若菜)、太郎を見下す新聞記者・潤二(じゅんじ)(森本慎太郎)など癖の強い人々に翻弄され、難事件に巻き込まれていく。
第2話 2023年1月28日
平井太郎(濱田岳)と白井三郎(草刈正雄)は、画商・廻戸(めぐりど・原田龍二)殺しの真犯人を求め動き出す。太郎は、手がかりを求め、廻戸がパトロンだった人気の踊り子・お百(ひゃく・世古口凌)に近づくが、その美しさに魅了されていく。一方、美摩子(みまこ・松本若菜)は、お百のパトロンとなった外務次官・後工田(ごくうだ・近藤芳正)に接近する。そんなとき、隆子(りゅうこ・石橋静河)が帝都にやってくる。
第3話 2023年2月4日
踊り子のお百(世古口凌)が平井太郎(濱田岳)に届けたのは、怪盗からの後工田(ごくうだ)(近藤芳正)殺害予告状だった。白井三郎(草刈正雄)に問い詰められた後工田が取り出したのは、怪盗が求める財宝の在処を記す地図だった。一方、帝都にやってきた隆子(石橋静河)は、若者たちに絡まれる初之助(泉澤祐希)に遭遇。そこに現れた住良木(尾上菊之助)に助けられた初之助は、住良木の言葉に魅了されていく。
最終話 2023年2月11日
後工田(ごくうだ・近藤芳正)殺害現場から逃亡した初之助(泉澤祐希)を太郎(濱田岳)と三郎(草刈正雄)は見つけ出すも、現れた住良木(尾上菊之助)の車で初之助は姿を消す。数日後、初之助の死を告げる潤二(森本慎太郎)。悲しみに暮れる太郎にかける言葉が無い隆子(石橋静河)。やがて三郎は隠れ家が見つかったと太郎に告げる。「毒喰らう覚悟があるならついてきな。『探偵』という夢が知りたいなら」…決戦の日を迎える。
概要
脚本家・坪田文が書き下ろす、大正時代の帝都を舞台にした虚実交錯するロマンス活劇。若き日の江戸川乱歩が初老の名探偵とバディを組んで探偵稼業に乗り出し、やがて乱歩作品おなじみのキャラクターが躍動する物語を生み出すまでを描く。後に江戸川乱歩となる、まだ何者でもない貧乏暮らしの若者・平井太郎を濱田岳、太郎と出会い“怪盗”との大いなる対決へと向かう名探偵・白井三郎を草刈正雄が演じる。
ストーリー
20世紀初頭、帝都。後に江戸川乱歩となる平井太郎(濱田岳)は、海外の推理小説家に憧れながらもまだ何者でもなく、仕事を転々としながら友人・郷田初之助(泉澤祐希)と貧乏生活を送っていた。新聞社などに原稿を持ち込んでも全く相手にされない太郎の小説に、いつも感想を送ってくれる文通相手の村山隆子(石橋静河)からの手紙が、唯一の心の救いだった。
そんな折、太郎は初老の名探偵・白井三郎(草刈正雄)と出会い、ピンチに強い三郎のユーモアとペーソスあふれる人柄に魅了される。一方、三郎は、純粋な太郎から飛び出す突飛な発想を面白がり、あふれ出る熱情や叫びに心動かされ、2人はバディを組み探偵稼業へと乗り出していく。
キャスト
平井太郎(ひらい たろう)
演 - 濱田岳
海外の推理小説家に憧れるもいまだ何者でもなく、職を転々とする貧乏暮らしの青年。名探偵・白井三郎と出会い、探偵稼業に乗り出す。後に日本を代表する推理小説家・江戸川乱歩となる。
白井三郎(しらい さぶろう)
演 - 草刈正雄
白いスーツに身を包み、数々の難事件を解決してきた名探偵。世間にその名を知られているが、3年前に引退を表明し姿を消している。太郎と出会い、深い因縁のある“怪盗”との大いなる対決へと向かう。
D坂
郷田初之助(ごうだ はつのすけ)
演 - 泉澤祐希
太郎の友人。
時子(ときこ)
演 - 本上まなみ
古本屋「二人書房」、下宿の女将。
須永
演 - 野田晋市
古本屋「二人書房」、下宿の主。
M県
村山隆子(むらやま りゅうこ)
演 - 石橋静河
鳥羽の小学校教師。太郎が親愛を寄せる文通相手で、新しく小説を書いたらいつも送り、彼女の感想を心待ちにしている。
G街
梅澤潤二(うめざわ じゅんじ)
演 - 森本慎太郎(SixTONES)
帝都新聞の記者。世間を沸かせる特ダネを求め、名探偵・白井三郎の行方を追っている。新聞社にやって来た太郎の小説を酷評したことから犬猿の仲に。
狭間勇(はざま いさむ)
演 - 大友康平
帝都警察の警部。三郎とは犬猿の仲。
笠森
演 - 浜田学
帝都警察の刑事。狭間の部下。
A公園
お百(おひゃく)
演 - 世古口凌
オペラ館の舞台『華炎城の舞姫』のヒロイン。
歌劇の唄い手
声 - 上白石萌音
オペラ館の舞台『華炎城の舞姫』のお百の歌唱シーンの歌の声。
ラッパ
演 - 浅香航大
オペラ館の客引き。
タイコ
演 - 土方兄弟あにやん
オペラ館の客引き。
シンバル
演 - 山下桐里
オペラ館の客引き。
伝兵衛(でんべえ)
演 - 岸部一徳
バー「K」のマスター。
秘密俱楽部「赤の部屋」
運営
蓬蘭美摩子(ほうらん みまこ)/ 相馬久代
演 - 松本若菜
会員制の秘密倶楽部「赤の部屋」の主人。貿易商や画商、官僚など、特権階級の人々を相手にしながら、ある秘めた目的のために動いている。
執事
演 - 行澤孝
秘密俱楽部の執事。
会員
後工田寿太郎(ごくうだ じゅたろう)
演 - 近藤芳正
外務次官。
住良木平吉(すめらぎ へいきち)
演 - 尾上菊之助
上海帰りの貿易商で、「赤の部屋」の会員になったばかりの新顔。優雅な身のこなしや謎めいた言葉に、美摩子は魅了されている。
廻戸庄兵衛(めぐりど しょうべぇ)
演 - 原田龍二
画商。ピス健から予告状が届き、命を奪われる。
前橋常座衛門
演 - 尾崎麿基
富豪。
越坂部荘二(おさかべ しょうじ)
演 - 谷口高史
富豪。
その他
廻戸早苗(めぐりど さなえ)
演 - 杏花
庄兵衛の娘。
廻戸邸老執事
演 - 福原正義
守神健次
演 - 土平ドンペイ
怪盗。予告状を送り盗みを働く。ピストルの使い手で「ピス健」と呼ばれる。
紋三
演 - 蟷螂襲
くず拾いの元締め。白井三郎の情報屋。
男装の麗人
演 - 市川実日子
太郎と三郎の前に現れる謎の人物。
相馬京子
演 - 石橋静河
白井三郎のかつての相棒。蓬蘭美摩子(相馬久代)の姉。村山隆子と瓜二つの容姿をしている。
射的屋の女将
演 - 牧勢海[注
浮浪女児
演 - 伴心菜
街のチンピラ
演 - 土方兄弟ヒロキ
ゲスト
第1話
初代
演 - 明山緋奈(第4話)
帝都新聞社の受付。
フキ
演 - 福井美都
遊女。ピス健の情婦。
第2話
お勢
演 - 宮田圭子(第3話)
三郎の昔なじみ。孫の正一郎の捜索を三郎に依頼する。
スタッフ
企画 - 大嶋慧介
脚本 - 坪田文
音楽 - 大橋トリオ
主題歌 - 大橋トリオ「生きる者」
演出 - 安達もじり、大嶋慧介
制作統括 - 櫻井賢
プロデューサー - 葛西勇也
制作・著作 - NHK大阪放送局
番組公式サイト
探偵ロマンス - Wikipedia