生い茂る木々。風が吹きすさぶ森。その中にある一軒の山小屋。うっすらと瞼を開けた男、遊佐清春(賀来賢人)。
彼の目に最初に飛び込んできたのは一人の女性刑事:碓氷薫(広末涼子)の亡骸――。
そして、自分の右手には拳銃が握られていた。確実に自分が彼女を殺したこの状況。
しかし、清春はなぜかここ数ヶ月の記憶が綺麗に吹き飛んだようになくなっていた。
「笑えねぇ」
焦りや焦燥よりも、苛立ちが先にきた。
自分に薫を殺す理由も道理もない。だが、記憶を失った以上その可能性は拭いきれない。俺が殺したのか……、それとも何者かにハメられたのか……。清春はこのままだと自分が疑われるに違いない証拠の数々を綺麗に消し山小屋を後にする。
だがすぐに警察からのお呼びがかかる清春。殺人事件の現場招集として、今度は「刑事」として先ほどまでいたあの山小屋へ向かうこととなる。
薫が死亡したのは2日前。その間無断欠勤をしていた清春は、「警視庁のガン」とも称される前評判も相まって薫殺害の疑いの目を捜査員一同から向けられることに。
そんな中、清春は捜査一課長の南武(北村一輝)から薫の一人息子:碓氷克喜(田野井健)の世話をするように言われる。この出会いが、大きな運命の始まりとは未だ知らず……。
そして、薫殺害事件の捜査はやがて薫が死の直前に追いかけていた「十億円強奪事件」と
繋がりを持っていくこととなる。既に解決済みとされていたこの「十億円強奪事件」には、実は警察関係者が犯行に関与していた疑いがあり、その捜査中に薫は命を失ったのだという……。キナ臭すぎる二つの事件。もしも罪を犯した警察関係者の人間が薫を殺害したのだとしたら……。
この瞬間、清春も含め、すべての人間が今回の事件の容疑者となる―――。
薫殺害の犯人は誰か―――。
なぜ、薫は殺されてしまったのか―――。
薫が追いかけた「十億円強奪事件」との関連は―――。
9歳の息子:克喜が握る母の死の真相の鍵とは―――。
そして、清春の記憶喪失の原因は―――。
疑いが加速し、裏切りが止まらない、アンストッパブル・ミステリー…ここに開幕。
類い希なるキャラクターの数々。次々に動き、化かし続ける謎の連鎖。
一度見たら、誰かと話さずにはいられない。異色異端の「刑事ドラマ」、始まる。
第2話 2019年10月20日「2つの事件」
ニッポンノワール-刑事Yの反乱- TOPへ
各話視聴率へ
2019年秋ドラマ(10-12月)TOPへ
2019年秋ドラマ視聴率一覧へ