2019年8月24日放送
「…八巻満の母親に会ってきた」
志方(遠藤憲一)の言葉に、雪子(田中美佐子)は驚いた。はつみ(田中美里)が勤める店を訪ねたこと、結局素性を告げずに帰ったことを話す志方に、雪子は「もうあの人たちに関わってほしくない」と告げる。何をしたって恭介は戻ってこない。
このまま憎しみに縛られていては、いつまでたっても家族は前に進めない。娘たちのためにも、もう加害者家族には関わらないで――妻の言葉に押し黙るしかない志方であった。
一方のはつみは、気持ちを奮い立たせて満(清水大登)と懸命に向き合おうとしていた。しかし、満は「もう来ないで下さい」とまるで他人を見るような目で冷たく告げるのみ。はつみは、崩れ落ちそうになる胸の内を、笑顔で取り繕うことしかできなかった。
ようやく職場に復帰した志方だったが、待っていたのはまるで懲罰人事のような理不尽な異動で、資料整理をする閑職に追いやられてしまう。世間やマスコミからは叩かれ、裁判の傍聴すら許されず、会社でも邪魔者扱い…虚しさがつのる。
せめて、加害者の母親からの謝罪が無ければ家族の再スタートなどあり得ない。はつみの店に足を向ける志方。今日こそはすべてぶちまけてやる…しかし、志方との再会を喜ぶはつみの笑顔に決意が揺らぐ。店が終わった後、はつみを居酒屋に誘い出した志方だったが、迷いは晴れない。
帰り道、はつみの目に突然溢れる涙…。加害者の母親が抱える苦悩を目の当たりにする志方。生きる苦しみは同じなのかもしれない――はっと我に返り、すがりつくはつみを振り切って立ち去る。
ある日、志方は葵電機の丹野(梨本謙次郎)からの挨拶状を受け取る。かつて志方とまとめた契約が不成立になってしまった影響は大きく、下田に転勤させられたというのだ。責任を感じる志方は、丹野を訪ねてみようと思い立つ。
丹野は、明るく志方を迎えてくれた。大いに飲んで語り明かした翌日、丹野の誘いで二人は断崖を訪れる。「この断崖の前では、人間なんてちっぽけなものだと思い知らされます」丹野の顔にふと差す陰りに、言葉をなくす志方だった。
志方の元に、丹野が断崖から身を投げたという知らせが届いたのは、数日後のことだった――。
第1話 2019年8月3日「お前を絶対許さない 犯人は息子の同級生!?被害者家族の心の叫びを聞け!」
第2話 2019年8月10日「例え罪に問われたとしても刺し殺します!父親の怒りがエスカレート!?息子の無念」
第3話 2019年8月17日「絶対謝罪させる!このまま終わらせてたまるか!加害者母とついに対面執念の尾行」
第5話 2019年8月31日「妻の叫び今すぐ出ていって選んだ道は地獄の入口父は家族を捨てたのか修羅の断崖」
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