原作概要
『グッド・ドクター』は、韓国のテレビドラマ。2013年にKBSで放送された。日本ではKBS WORLDやBSフジなどで放送。主演はチュウォン、ムン・チェウォン。
アメリカ版
2017年にABCで放送されたアメリカのテレビドラマ。邦題は『グッド・ドクター 名医の条件』(原題:The Good Doctor)
概要
2013年に韓国で放送され、17年にアメリカでも連続ドラマ化された作品を原作に、全医師に対して0.3%しかいない日本の小児外科医の現状に合わせて展開するメディカル・ヒューマンドラマ。山崎賢人演じる、自閉症スペクトラム障がいでコミュニケーション能力に問題を抱える一方、驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群の青年・新堂湊が、小児外科医として成長していく姿を描く。
ストーリー
先天的に自閉症スペクトラム障がいを抱え、驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群の青年・新堂湊(山崎賢人)は、幼少期に町の診療所の医師・司賀明(柄本明)に出会い、小児外科医になりたいと思うようになる。
医学部を主席で卒業し、医師国家試験に合格した湊は、東郷記念病院の院長となった司賀から、小児外科でレジデント(後期研修医)として働かないかと誘われる。
小児外科の世界に飛び込んだ湊は、病院の慣例や都合と衝突し、さまざまなトラブルを起こすが、周りの偏見や反発にさらされながらも、子どもたちの命のために闘い、子どもたちの心に寄り添い、共に成長していく。
キャスト
新堂湊(しんどう みなと)
演 - 山ア賢人
当作品の主人公。院長の計らいで東郷記念病院小児外科に配属されたが、コミュニケーション能力に偏りが生じる自閉症スペクトラム障害とサヴァン症候群を抱えている。彼は「大人になれない子供をなくしたい」という一心で小児外科の仕事を全うしている。しかし予期せぬ言動や行動を起こすこともあり、そのため、小児外科に子供を入院させている保護者や、入院してきた子供の親から偏見の目で見られることも多い。
瀬戸夏美(せと なつみ)
演 - 上野樹里
東郷記念病院小児外科に勤める外科医であり、新堂の指導医。基本的に優しい性格で、子供達から慕われており信頼も厚い。当初は新堂の予期せぬ行動や言動に困惑することもあったが、子供たちの言動や行動から新堂の真意を知り、彼の小児外科での最初の理解者となった。
高山誠司(たかやま せいじ)
演 - 藤木直人
東郷記念病院小児外科主任。キャリアが長くて腕の良い医者であり、プライドも高い。当初は新堂に「邪魔だ」「お前に医師は無理」などと怒鳴りつけたり、患者の手術に一切関与させないなど閉鎖的で冷酷な態度が目立ったが、自身の弟が新堂と同じ自閉症であったことから、実は誰よりも新堂のことを考えていた。副院長が進めている、東郷記念病院を高齢者向け療養施設に改革する方針を反対してるが、改革の詳しい内容は知らない。
間宮啓介(まみや けいすけ)
演 - 戸次重幸
東郷記念病院小児外科に勤める外科医であり科長。高山と同じく腕の良い医者ではあるが、何よりも世間体を気にする性格で、予期せぬ行動を起こす新堂のことを良く思っていない。趣味はゴルフであり、第1話では自身が担当する患者が急変したにも関わらず大事なプロジェクトの会議だと偽って接待ゴルフをしていた。
東郷美智(とうごう みち)
演 - 中村ゆり
東郷記念病院前理事長の娘。病院が赤字経営ということもあり、一念発起して理事長に就任。しかし、副院長である猪口に脅されている。
橋口太郎(はしぐち たろう)
演 - 浜野謙太
東郷記念病院小児外科病棟に勤務する男性看護師。ムードメーカーであり、子供達から好かれている。
中谷裕子(なかたに ゆうこ)
演 - 池津祥子
東郷記念病院小児外科看護師長。
野々村勇(ののむら ゆう)
演 - 池岡亮介
中島仁(なかじま ひとし)
演 - 浅香航大
東郷記念病院の研修医。当初は高山同様、新堂に暴言に近い冷酷な言動を浴びせていた。第7話にて、高山に術式の説明が遅いと言われた他、新堂に術式をすらすらと答えられたことに腹を立て、勉強に活用した本が、新堂の手術に役に立ち、新堂にお礼を言われたことで和解し、第8話以降は新堂とは打ち解けている。
丸井(まるい)
演 - 松居大悟
東郷記念病院の研修医。
松田佳子
演 - 井上苑子
相川奈緒(あいさわ なお)
演 - 川島夕空
小児外科病棟に入院する女の子。
武智倫太朗(たけち りんたろう)
演 - 斎藤汰鷹
小児外科病棟に入院する男の子。白血病のため入院しており、第5話にてその白血病が再発し倒れる。
富岡圭太(とみおか けいた)
演 - 小島怜珠
小児外科病棟に入院する男の子。
森下伊代 (もりした いよ)
演 - 松風理咲
小児外科病棟に入院する患者。幼い頃からずっと入退院を繰り返している。3年前に両親を交通事故で亡くし、それ以降はずっと姉を頼って生きてきた。担当主治医は新堂。第9話にて病状が悪化し、小腸の移植手術が必要だと診断されるが、肝硬変まで起こしたため終盤で吐血して倒れる。最終回にて肝臓と小腸の移植手術を受けて一命を取り留め、その後無事退院していった。
森下汐里(もりした しおり)
演 - 松井愛莉
伊代の姉。3年前に両親を交通事故で亡くし、それ以降は大学を中退して昼も夜も働いて生活費や伊代の治療費を稼ぎながら生きてきた。第9話にて伊代に自分の小腸を移植する決意をした。
滝川亮平(たきがわ りょうへい)
演 - 萩原利久
東郷記念病院に入院中の患者。伊代が密かに思いを寄せるイケメン。高校生で、入院前はバスケットボール部に所属していた。バスケットボールの練習中に頭を強打し、水頭症を発症した。今は車イスで生活している。第9話にて、手術を受ける。
高山雅也(たかやま まさや)
演 - 吉村界人(回想・写真)
高山の弟。新堂と同じく自閉症だった。自動車が何よりも好きだったため、「好きなことを全力でさせてやりたい」という高山の思いから、必死に懇願し自動車修理工場で働くことになったが、やがて従業員から苛められたり、ハブられるようになった。最終的に帰り道で従業員たちと出くわした時にパニックに陥り、踏切から走る電車に飛び込み自殺を図ってしまう。
新堂奏太(しんどう そうた)
演 - 田中奏生(回想)
新堂の兄。自閉症ということで同世代の子供から苛められる弟を誰よりも可愛がり、廃屋に秘密基地を作って遊んでいた。しかし、その廃屋に立てかけてあった木材が崩壊し、弟を安全地帯に突き飛ばし犠牲になってしまう。
小野寺和史
演 ‐ 羽場裕一
猪口隆之介(いのぐち りゅうのすけ)
演 - 板尾創路
東郷記念病院副院長。院長の座を狙っており、新堂を間接的に利用したり、間宮に脅しをかけたりと、物語の黒幕的な存在である。東郷記念病院を高齢者向け療養施設に改革する方針を進めており、間宮や理事長にも協力要請をし、第9話にて可決され、年内には小児外科と産婦人科を廃止することも同時に決まった。しかし、協力要請をした間宮に対し、約束した役員の席を与えなかったことが、第8話の終盤にて判明した。第9話にて、滝川亮平の実父であるが、現在は妻とは離婚していることが判明した。
司賀明(しが あきら)
演 - 柄本明
東郷記念病院院長。新堂のことを幼少期の頃から知っており、自身が院長を務める当病院に小児外科医レジデントとして迎え入れた。基本的に実直で温和な性格である。末期の胃癌を患っているため余命はあまり長くなく、第9話の終盤にて吐血して倒れているのを湊に発見される。
ゲスト
第1話
浩太の母 - 西原亜希
藤崎隆一 - 前川泰之
柏木祥子 - 安藤聖
第2話
菅原唯菜 - 山田杏奈
菅原真紀 - 黒沢あすか
第3話
市川英雄 - 橋洋
市川詩織 - 前田亜季
市川美結 - 竹野谷咲
石山舞 - 中島琴音
第4話
大石修治 - 村上淳
大石薫 - 瑛蓮
大石あかり - 高松咲希
第5話
羽山響 ‐ 城桧吏
羽山徹郎 ‐ 三浦誠己
高山の父 ‐ 遠藤たつお
高山の母 ‐ 金沢きくこ
第6話
鶴田皐月 ‐ 堀内敬子
水野理香 ‐ 篠原ゆき子
水野悟 ‐ 森岡龍
新堂航 ‐ 遠山俊也
第7話
倉田菜々子 ‐ 福田麻由子
馬渕健太郎 ‐ 藤原季節
倉田良枝 ‐ 山下容莉枝
第8話
早見陽翔 ‐ 鳥越壮真
早見香織 ‐ 酒井若菜
早見翔太 ‐ 池田優斗
早見隆 ‐ 岡部尚
第9話
盛岡豊 ‐ 東根作寿英
滝川玲香 ‐ 宮田早苗
最終話
吉本景子 ‐ 村川絵梨
吉本浩一郎 ‐ 近藤公園
スタッフ
原作 - 韓国KBSドラマ『グッド・ドクター』(脚本:パク・ジェボム、オ・ハナ)
脚本 - 徳永友一、大北はるか
医療監修 - 浮山越史(杏林大学病院)、渡邉佳子(杏林大学病院)、西脇俊二(ハタイクリニック)
取材協力 - 高田哲也(日吉メディカルクリニック)
プロデュース - 藤野良太、金城綾香
協力プロデュース - 西坂瑞城
演出 - 金井紘、相沢秀幸
制作著作 - フジテレビ
主題歌 - androp「Hikari」(image world/ZEN MUSIC)
各話あらすじ(2018年7月12日 - 9月13日)全10話 平均視聴率 11.23%
第1話 2018年7月12日「最高にピュアな小児外科医誕生!幼き命を守るために闘う医師たちの感動作」 ※初回15分拡大(22:00〜23:09)
湊(山崎賢人)は幼い頃、兄の勧めで医師を志し、旧知の司賀(柄本明)が院長を務める総合病院の小児外科でレジデント(後期研修医)として働くことに。司賀から、湊が「自閉症スペクトラム障害」でコミュニケーション能力に問題を抱える一方、驚異的な記憶力を持つ「サヴァン症候群」だと聞いた副院長・猪口(板尾創路)らは難色を示すが、司賀は条件つきで受け入れを認めさせる。そして夏美(上野樹里)は湊の指導医を任され…。
第2話 2018年7月19日「女子高生が未熟児を緊急出産!小さな命を守りたい…」
学校で破水した高校生の唯菜(山田杏奈)が緊急出産。700グラム強の新生児は腸のほとんどが壊死(えし)状態だ。小児外科長・間宮(戸次重幸)は病院のガイドラインに従い、術中死のリスクを避けて保存治療での回復を待つことに。ところが、湊(山崎賢人)が唯菜に高山(藤木直人)なら助けられると伝え、周囲を慌てさせる。夏美(上野樹里)の忠告も、助けたい一心の湊には通じない。そんな中、唯菜の母・真紀(黒沢あすか)がやって来る。
第3話 2018年7月26日「病院をたらい回しされた少女!救いたいだけなのに…」
「絞扼(こうやく)性イレウス」発症後、受け入れ可能な病院が見つからず、4時間以上が経過した6歳の美結(竹野谷咲)が搬送されてきた。高山(藤木直人)が不在の中、夏美(上野樹里)は他の病院に回せという間宮(戸次重幸)を押し切り、初執刀に踏み切るが、術中に美結は死亡してしまう。後日、美結の父・英雄(高橋洋)と母・詩織(前田亜季)が弁護士を伴い現れた。そんな状況下、湊(山崎賢人)はあるものを届けに英雄らの家へ…。
第4話 2018年8月2日「身元不明の少女を湊が初担当!?少女の悲しい秘密」
公園で倒れて緊急搬送された女児(高松咲希)には手術が必要だが、彼女は一言も口を利かず、名前も不明。間宮(戸次重幸)が担当医に湊(山崎賢人)を指名し、高山(藤木直人)らは戸惑う。そんな中、警察に連絡した母親・薫(瑛蓮)が駆け付け、7歳のあかりと判明した。あかりは3歳で実母と死別し、薫はその父・修治(村上淳)と半年前に結婚したという。翌日、薫が転院を申し出たと知った湊は、あかりを病室から連れ去る。
第5話 2018年8月9日「天才少年の歌声が病魔に!湊、小児外科医をクビ…?」
天才ボーイソプラノ歌手・響が、激しくせき込み来院。手術しない限り甲状腺の炎症を繰り返し完治は見込めないが、高音が出なくなるリスクも伴う。海外リサイタルを控え、父の徹郎は手術はしない方針だ。入院中の倫太朗(斎藤汰鷹)は、大ファンの響を見つけて大興奮。湊(山崎賢人)と病室を訪ね、院内のお楽しみ会で一緒に合唱しようと誘うが、徹郎が響はプロだと激怒する。そんな中、高山(藤木直人)が湊に転科を告げる。
第6話 2018年8月16日「私の赤ちゃんを救って…。湊が挑む!母体か子どもか」
産婦人科の皐月(堀内敬子)から高山(藤木直人)に、帝王切開の出産時に、気道の詰まる恐れのある胎児の手術をしてほしいとの要請が入る。しかも妊婦の理香(篠原ゆき子)は周産期心筋症を患い、手術時間が30分を超えると母体が危険だ。高山の助手を務めることになった夏美(上野樹里)と湊(山崎賢人)に、理香は子どもの命を優先させてくれと頼み込む。一方、夫の悟(森岡龍)は、理香の命を危険にさらす手術には反対していた。
第7話 2018年8月23日「元小児外科患者が再入院!結婚直前の2人に悲劇が…」
湊(山崎賢人)が高山(藤木直人)から、新たな患者の担当医を任せられ、先輩の中島(浅香航大)はおもしろくない。そんな中、夏美(上野樹里)を保育士・菜々子(福田麻由子)が訪ねて来る。中学生だった6年前、卵巣嚢腫(のうしゅ)で片方の卵巣を摘出した菜々子は、夏美が初めて担当した患者だった。前日、同僚の健太郎(藤原季節)にプロポーズされた菜々子は、病歴をまだ打ち明けていなかった。
第8話 2018年8月30日「大病を患う幼い命…家族が抱えるそれぞれの想い…」
入院中の陽翔(鳥越壮真)の母・香織は、夫を長野に残したまま中学生の長男・翔太(池田優斗)と共に病院近くに転居し、看病生活を送っている。その香織が、立ちくらみでアパートの階段から転落し、翔太に付き添われて搬送された。湊(山崎賢人)は、陽翔の病室に翔太を案内しようとするが、拒絶されて戸惑う。翌日、日頃から我慢を強いられてきた翔太は、外出したいとだだをこねる陽翔に怒りを爆発させ、香織にも不満をぶちまける。一方、間宮(戸次重幸)は猪口(板尾創路)からのメールにがくぜんとする。
第9話 2018年9月6日「何回手術すれば気が済むの?すれ違う姉妹の想いに湊は…ついに最終章!」※15分拡大(22:00〜23:09)
美智(中村ゆり)が苦渋の決断で掲げた改革案が可決し、小児外科と産婦人科の年内廃止が決まる。そんな中、湊(山崎賢人)は担当する伊予(松風理咲)に小腸移植が必要なことを、その姉・汐里(松井愛莉)に説明。一方、バスケットボールの練習中に頭部を強打し、水頭症を発症した亮平(萩原利久)の治療法について、脳神経外科から高山(藤木直人)に相談が持ち込まれた。ところが、亮平の母が突然、転院させたいと申し出て…。
最終話 2018年9月13日 「すべての子供が、大人になれますように。小さな命を繋ぐための最後の闘い」※15分拡大(22:00〜23:09)
東郷記念病院は小児外科の廃止へと向かっていた。だが、新堂湊(山ア賢人)はステージ4のガンで倒れた司賀明(柄本明)を病室で付き添っている。これまでずっと支えてきてくれた司賀の病状を初めて知り、湊はショックを隠せない。その時、湊に森下伊代(松風理咲)の急変を知らせる連絡が入る。司賀に今心配すべきなのは自分ではなく子どもたちだ、と促された湊は伊代の病室へ急ぐ。
各話視聴率
番組公式サイト
グッド・ドクター - Wikipedia