原作概要
『ハゲタカ』は、作家・真山仁の経済小説『ハゲタカ (小説)』。
2007年にNHKでテレビドラマ化され、全6話が放送された。
ドラマ概要
短期的な利益を獲得するために企業を売買収する“ハゲタカビジネス”のリアルを描いた真山仁原作の大ヒット小説を綾野剛主演で連続ドラマ化。綾野は、日本中のバッシングを受けながらも買収劇を繰り広げ、莫大な利益を上げる主人公・鷲津政彦を演じる。
ストーリー
バブル景気とともに産声を上げた「平成」は、バブル崩壊や失われた10年、リーマンショックにアベノミクスと、激動の時を経て2019年にその幕を閉じる。そんな時代に、外資系投資ファンド「ホライズンジャパン・パートナーズ」を率い、大手銀行やリーディングカンパニーに次々と買収劇を仕掛け、莫大な利益を上げる男がいた。その男の名は鷲津政彦(綾野剛)。
鷲津はバッシングを受けながらも、“利益相反”と“忖度(そんたく)”で腐りきってしまった企業の上層部をたたき、日本企業をよみがえらせていく。
キャスト
ホライズンジャパン・パートナーズ
鷲津政彦
演 - 綾野剛
外資系投資ファンド「ホライズンジャパン・パートナーズ」代表取締役。のちにアランの裏切りでホライズンを解雇されるが、自分を慕って退職したリンや佐伯、中延らと共に《サムライファンド》を設立する。
かつて追い詰められた末に自害した父の行為がある種の行動原理ともなっている様で、企業買収や債権回収等で追い詰められて絶望したり会社の惨状を諦観する人間に対しては「貴方はまだ、生きている」と諭し、その状況を自らの手で抜け出して再起する様に促す。
アラン・フジタ
演 - 池内博之
社員。アメリカ育ちの日系アメリカ人。鷲津の右腕。のちに実利のみを重んじない鷲津のやり方に業を煮やし、本社に密告して鷲津をホライズンから追放。その後釜としてホライズンジャパンの新社長に就任の後は、鷲津の方針を徹底的に否定して出資先の見直しなどを断行するが、そのことが原因でホライズンを解雇された。その後、鷲津にプラザグループの不正に関するデータを渡す。その際、鷲津からサムライファンドに来ないかと誘われるが、断った。
リアム・ジェームス
演 - カイル・カード
社員。
リン・ハットフォード
演 - 太田緑ロランス
社員。原作とは違い、公私共に鷲津と対等な立場のパートナーという描写はない。鷲津を追放したアランに反発し、ホライズンを退社。鷲津についていく。
佐伯宗徳
演 - 杉本哲太
社員。日本政財界に精通している。鷲津を追放したアランに反発し、ホライズンを退社。鷲津についていく。
中延五朗
演 - 光石研
社員。不動産取引のエキスパート。鷲津を追放したアランに反発し、ホライズンを退社。鷲津についていく。
三葉銀行
芝野健夫
演 - 渡部篤郎
資産流動化開発室室長。
家庭を犠牲にする形で汚れ役的に任された仕事をこなしていたが、二回にわたる鷲津との対決を経て銀行の暗部を直視させられ、アルコール中毒に苛まれ心を病んでいく妻を助けてやり直したいという思いを強くした結果、退職。その後企業再生のスペシャリストとして数々の企業を再生させているが、容赦ないリストラを推進するやり方から「首切り屋」などと揶揄されてもいる。友人である諸星社長の招聘で、あけぼのの再生担当執行役員に就任する。
宮部みどり
演 - 佐倉絵麻
資産流動化開発室メンバー。
大伴和彦
演 - 飯田基祐
金融戦略部メンバー。
迫下平吉
演 - 国広富之
常務取締役。
飯島亮介
演 - 小林薫
常務取締役。バルクセールをオークションで仕切ろうとするが、芝野のせいにした。
三葉の「大番頭」として、汚れ仕事を一手に引き受ける存在。その中で、かつて鷲津の父を陥れて自殺に追いやり、その直接の担当者が芝野であったとする等などの工作を行っていたことを鷲津に暴かれた末に失脚した。
その後、日本ルネッサンス機構の特別顧問に就任。のちに鷲津の要望により、鷲津と望月総理を引き合わせた。
日光みやびホテル
松平貴子
演 - 沢尻エリカ
「クラウンセンチュリーホテル」のフロントマネージャー。留学してホテル経営を学んだ。のちに名門リゾートホテル「日光みやびホテル」の4代目社長に就任する。
松平珠香
演 - 木南晴夏
従業員。貴子の妹。のちに「日光みやびホテル」の副社長に就任する。
松平重久
演 - 利重剛
3代目社長。貴子の父。
松平華
演 - 水野久美
2代目社長の妻。貴子の祖母。
松平寿
演 ‐ 池田良
元副支配人。珠香の元夫。
財津幸助
演 ‐ 久保酎吉
サービス長。
ファインTD
滝本誠一郎
演 - 高嶋政伸(第4話 - 第6話)
PCメーカー「ファインTD」代表取締役。一代でファインを大企業へと成長させたカリスマ経営者とも称され、業績拡大の為には手段を選ばない強気な性格。
米国の巨大軍需産業ファンド《プラザ・グループ》を後ろ盾とした豊富な資金力を持ち、プラザの意向であけぼのの持つレーダー技術を手に入れるべく同社の買収を画策。鷲津と対立する。
海野玲香
演 - 伊藤ゆみ
滝本の秘書。
川藤道広
演 - 中林大樹
「ファインTD」社員。滝本の側近。
あけぼの(テレビ朝日版)
諸星恒平
演 - 筒井道隆
総合電機メーカー「あけぼの」社長。再生担当執行役員に招聘した芝野とは大学の同期。
新見哲平
演 - 竜雷太(特別出演)
会長。
中尾武
演 - 菅原大吉
レーダー開発部部長。
帝都重工
真壁達臣
演 - 伊武雅刀
「帝都重工」会長。
嶋田寛子
演 - 峯村リエ
「帝都重工」財務担当常務。
スペース・フロンティア・ジャパン
天宮光一
演 - 森崎ウィン
「スペース・フロンティア・ジャパン」代表。
桜井加奈
演 - 青野楓
「スペース・フロンティア・ジャパン」広報担当。
その他(テレビ朝日版)
芝野亜希子
演 - 堀内敬子
芝野の妻。
芝野あずさ
演 - 是永瞳(少女期:栗田桃花)
芝野の娘。
西澤則之
演 - 山本學
経協連会長。
花井順平〈享年51〉
演 - 小木茂光
大蔵省本館で割腹自殺した繊維会社「ワープジャパン」社長。鷲津の父。
ゲスト
第1話
沼田透
演 - 藤本隆宏
三葉銀行の審査役。芝野の同期。
金田大作
演 - 六角精児
鬼怒川の老舗料亭「金色庵」の社長。
第2話
中森瑞恵
演 - かたせ梨乃
寝具メーカー「太陽ベッド」社長。創業者の娘。
中森伸彰
演 - 渡部豪太
「太陽ベッド」役員。瑞恵の息子。
名高悟
演 ‐ 北見敏之
「太陽ベッド」栃木工場工場長。
百瀬和磨
演 ‐ 半海一晃
「太陽ベッド」専務。
青山大輔
演 ‐ 伊藤正之
「太陽ベッド」財務担当常務。
三枝万平
演 ‐ 神尾佑
「アトムファンド」社長。
第6話
加瀬彰一
演 ‐ 堀部圭亮
「クラウンセンチュリーホテル」役員。
望月康夫
演 ‐ 角野卓造
内閣総理大臣。
報道番組キャスター
演 ‐ 大下容子
報道番組「NewsStatellite」キャスター。
スタッフ
原作 - 真山仁『ハゲタカ』、『ハゲタカU』(講談社文庫)
脚本 - 古家和尚
音楽 - 富貴晴美
ナレーション - 小手伸也
投資事業指導 - 山本礼二郎
経済監修 - 田中博
銀行指導 - 江川行一
会計書類指導 - 岸利行
監督 - 和泉聖治、田村直己、近藤一彦
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー - 中川慎子 (テレビ朝日)、下山潤(ジャンゴフィルム)
制作協力 - ジャンゴフィルム
制作著作 - テレビ朝日
主題歌 - Mr.Children「SINGLES」(TOY’S FACTORY)
各話あらすじ(2018年7月19日 - 9月6日)全8話 平均視聴率 10.31%
第1話 2018年7月19日「240万部大ヒット!巨大銀行を1円で買い叩く男!?」 ※初回15分拡大(21:00〜22:09)
1997年、バブル崩壊で抱えた膨大な不良債権の処理を担当する三葉銀行の芝野(渡部篤郎)は、回収困難な債権を一括にまとめて売り出す「バルクセール」を実施する。買い手に名乗りを上げた外資系投資ファンドの社長・鷲津(綾野剛)が銀行に乗り込んできた。鷲津らは、簿価総額700億円を超える債権を査定し、たった9%の価格まで買いたたく。鷲津による債務者への容赦ない債権回収が始まった。ホテルのフロントマネジャー・貴子(沢尻エリカ)はロビーで鷲津に抗議する料亭オーナーをとりなすが…。
第2話 2018年7月26日「借金480億華麗なる老舗メーカー一族を書いた丈…!!」※11分拡大(21:00〜22:04)
2001年、鷲津(綾野剛)らは三葉銀行が抱える老舗寝具メーカーの債権を買い取り、経営権を握る。鷲津は債権放棄と引き換えに、これまで放漫経営を続けてきた創業者の娘で社長の瑞恵ら一族中心の現経営陣に退任を迫る。だが、瑞恵は鷲津に敵意をむき出しにし、交渉は決裂する。同じ頃、勤務先のホテルを辞め、日光に戻った貴子(沢尻エリカ)は、三葉銀行の芝野(渡部篤郎)の助力を得て、実家の老舗ホテルの再建に奔走するが…。
第3話 2018年8月2日「VS.大銀行!!創業100年の名門ホテルを買い叩け!」
実家のホテルの再建に奔走する貴子(沢尻エリカ)の前に鷲津(綾野剛)が現れた。貴子やメインバンク・三葉銀行の芝野(渡部篤郎)らが知らない間に、他の金融機関や失踪した元副支配人・寿(池田良)から株の譲渡を受けた鷲津は、ホテルの買収を宣告する。飯島(小林薫)の指示により、新しく立ち上げるファンドで対抗するつもりの芝野だったが、その内実を知り、苦悩する。また、三葉の真の目的に気付いた鷲津も対抗策を打つ。
第4話 2018年8月9日「史上最大の買収劇…社員1万人!!リストラを阻止せよ」
2010年、鷲津(綾野剛)は老舗電機メーカー「あけぼの」の買収の準備を進めていた。しかし、銀行を退職後、多くの企業を再生させた芝野(渡部篤郎)が同社の再生担当執行役員に迎えられたと知り、買収を保留。部下のアラン(池内博之)は鷲津の方針に納得できない。同じ頃、芝野は新興企業「ファインTD」のやり手社長・滝本(高嶋政伸)からの支援を断る。滝本はあけぼのに対し、株式公開買い付けによる買収を宣告する。
第5話 2018年8月16日「腐った社長を買い叩け!990円の逆転宣告!!」
鷲津(綾野剛)は、「あけぼの」を「ファインTD」の滝本(高嶋政伸)の買収工作から守るために動く。あけぼのの会長・新見(竜雷太)は芝野(渡部篤郎)に説得され、レーダー開発部の売却を認めるが、鷲津があけぼのに関与することを許さない。一方、ようやくホテルの経営が軌道に乗った貴子(沢尻エリカ)の元に「ホライズン」から株式売却通知が届く。寝耳に水の貴子はホライズンに出向き、アラン(池内博之)と話をするが…。
第6話 2018年8月23日「VS.ハイエナ 総理の秘密を買う!?」
滝本(高嶋政伸)は、鷲津(綾野剛)ら「サムライファンド」が「あけぼの」から手を引くよう画策。さらに、滝本はマスコミを動かし、鷲津への攻撃を始める。一方、外資系ホテルチェーン傘下に入ることになった貴子(沢尻エリカ)は、厳しい条件を突き付けられる。鷲津はマスコミに、滝本の背後に米国の軍需産業ファンド「プラザ・グループ」がいることを暴露。数日後、そのプラザがあけぼのへの株式公開買い付けを発表する。
第7話 2018年8月30日「最終章!!〜データ偽装、報復人事 不祥事は許さない!」
2018年。鷲津(綾野剛)は無人探査機開発を夢見る若手起業家・天宮(森崎ウィン)から支援を請われる。同じ頃、国内最大の重工業メーカー「帝都重工」のデータ改ざん問題が世間を揺るがせていた。政財界の黒幕として暗躍する飯島(小林薫)は同社救済のため鷲津を使おうと画策。芝野(渡部篤郎)経由で接触し帝都重工買収を持ち掛けるが、鷲津は返答を保留する。一方で、飯島は外資系企業傘下で実績を上げる貴子(沢尻エリカ)を訪ねる。
最終話 2018年9月6日「さらば!天才買収者!!9万人の命を救え…!」 ※15分拡大(21:00〜22:09)
「帝都重工」を巡る鷲津(綾野剛)の思わぬ転身は様々な臆測を呼ぶが、芝野(渡部篤郎)にもその真意は分からない。思惑が外れた飯島(小林薫)は、鷲津に勝手なまねをさせないよう、海外の取引先を招く大切な会議の会場として貴子(沢尻エリカ)のホテルを手配する。30日以内に帝都重工に「革命」をもたらすと宣言した鷲津は、膨大な数の関連会社や子会社に足を運び、一つ一つを自らの目で見て回る。同じ頃、存続の危機に立たされた天宮(森崎ウィン)の会社から、加奈(青野楓)が鷲津に直談判しにやって来る。
各話視聴率
番組公式サイト
ハゲタカ (テレビドラマ) - Wikipedia