原作概要
『あなたには帰る家がある』(あなたにはかえるいえがある)は、直木賞作家・山本文緒による長編小説。1994年8月10日に集英社から単行本が刊行された。
1998年1月20日に集英社文庫版が、2013年6月21日に角川文庫版が発売された。
2003年12月3日にBSフジでテレビドラマ化され、2017年にワーサルシアターで舞台化された。
概要
直木賞作家・山本文緒の同名小説を原作に、“夫婦”という普遍的なテーマをリアルかつドラマチックに描く大人の群像劇。
平穏で平凡な暮らしが続いていくと思い込んでいた夫婦に突如巻き起こる“落ちてはいけない恋”。仕事と家事の両立、夫との生活、思春期の子育てなどの悩みや本音を、クスッと笑えるユーモラスな“夫婦あるある”ネタも盛り込みながら描く。
ストーリー
佐藤真弓(中谷美紀)は、結婚13年目の夫・秀明(玉木宏)と一人娘・麗奈との3人家族。真弓は、私立中学に入学した麗奈の学費が家計を圧迫し始めたことから、寿退社するまで勤めていた旅行代理店に復職することを決意する。
しかし、秀明に危機感はなく、真弓の仕事を快く思わないばかりか、家事にも協力してくれず、彼女の不満はたまっていく。
そんな中、秀明が働く住宅販売会社のモデルハウスに、茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)と妻の綾子(木村多江)が客としてやって来る。秀明は、夫妻の接客をするうちに、真弓とは対照的な綾子に惹かれ始めてしまう。
キャスト
佐藤家
佐藤真弓(さとう まゆみ) → 尾野真弓(おの まゆみ)〈41〉→ 〈42〉
演 - 中谷美紀
誕生日は6月10日。旅行代理店「ラクタビドットコム」に勤めていたが、妊娠・結婚を機に退職して結婚13年目の専業主婦。
家事は適当で大雑把な性格だが、弱音は吐かないなど強気なところがある。
娘が中学校に入学して子育てが一段落し、元同僚の愛川に勧められて元の職場に再就職する。
セクハラを受けた小島に代わって早瀬中学校の担当になり、茄子田太郎と出会う。
7話で秀明と離婚し、旧姓に戻る。
佐藤秀明(さとう ひであき)〈39〉
演 - 玉木宏
真弓の夫。住宅販売会社「渚ホームズ」勤務。
几帳面で細かいことを気にする性格。映画とメンチカツが好き。
真弓が再就職しても家事に非協力的だったが、浮気が発覚してからは態度を改める。
離婚して一人でアパートを借りるが綾子に付き纏われる。
最終話で森永の告発によって、鎌倉展示場から石川町の本社資料室へ左遷される。
佐藤麗奈(さとう れいな)〈12〉
演 - 桜田ひより
真弓と秀明の一人娘。私立友聖学院中等部1年生で陸上部。
家族キャンプで知り合った茄子田慎吾に好意を持っている。
綾子が家に乗り込んで来たことで、秀明と綾子の関係を知ってショックを受けるが、親子3人でいるのがいいと願う。
茄子田家
茄子田太郎(なすだ たろう)〈47〉
演 - ユースケ・サンタマリア
茄子田家の家長で綾子の夫。早瀬中学校の国語科の教師。
二世帯住宅に建て直そうと、夫婦で秀明の会社のモデルハウスを訪れる。
浮気が発覚した綾子から離婚を切り出されるが拒否する。
最終話で綾子を説得して連れ帰るが、茄子田家の主導権は綾子に渡る。
茄子田綾子(なすだ あやこ)〈43〉
演 - 木村多江
太郎の妻。家庭的で料理上手な美人。旧姓:白石。栃木県出身。
「家庭を壊すつもりはない」と言いながら、秀明の携帯に頻繁に電話をしてくる。
秀明が自分を拒絶するのは真弓のせいだと思っていて、秀明にしつこく付き纏う。
太郎に離婚を申し出るが拒否され、太郎の隙を見て家出し食堂で働く。
最終話で太郎の説得に応じ、茄子田家に帰る。
茄子田慎吾(なすだ しんご)〈16〉
演 - 萩原利久
太郎と綾子の息子。高校2年生。
強圧的な父に絶対服従な母や自分の家族を、「自分の家は普通じゃない」と思っている。
綾子と咲子の夫との不義の子だが、 太郎が「大事な一人息子」と宣言したことで、茄子田家に居場所を得る。
茄子田千恵
演 ‐ 梅沢昌代
太郎の母。綾子や慎吾を疎ましいと思っている。
茄子田四郎
演 ‐ 田村泰二郎
太郎の父。
最終話で綾子についていくと宣言する。
ラクタビドットコム
愛川由紀(あいかわ ゆき)〈41〉
演 - 笛木優子
課長。真弓の元同僚で、再就職後は上司になる。
由紀自身も不倫をしているが、浮気をされて落ち込む真弓を勇気づける。
最終話で不倫相手と別れる。
小島希望(こじま のぞみ)〈25〉
演 - トリンドル玲奈
真弓の年下の同僚で、真弓の教育係。
渚ホームズ 鎌倉展示場
森永桃(もりなが もも)〈29〉
演 - 高橋メアリージュン
秀明の職場の後輩で、唯一の女性社員。真弓と太郎から、秀明の浮気相手だと間違われる。
秀明に好意を持っていたが、不倫した事を知って秀明の不幸を願い告発して左遷させる。
竹田邦彦(たけだ くにひこ)〈47〉
演 - 藤本敏史(FUJIWARA)
秀明の上司。
西原
演 - 原西孝幸(FUJIWARA)(最終話)
秀明の後任として異動してきた独身社員。
カレーショップ こまち
三浦圭介(みうら けいすけ)〈39〉
演 - 駿河太郎
カレー屋店主。真弓の後輩で、秀明の同級生。
真弓と秀明の両方から不満を聞かされる立場で、バツイチの経験からの助言をする。
実は真弓に好意を持っている。
池田こはる〈19〉
演 - 福地桃子
アルバイト店員。好奇心が旺盛。
その他
尾野弥生
演 ‐ 丘みつ子
第3話から登場。
真弓の母。真弓が子どもの時に、夫(真弓の父)の浮気が原因で離婚した。
楓(かえで)
演 - 三木理紗子
登下校もいつも一緒の麗奈の友人。友聖学院入学後に麗奈と一緒に陸上部に入部した。
塾の帰りに佐藤家の騒動をうっかり漏らしてしまい、陸上部内に知れ渡ってしまう。このことで麗奈と少しの間仲違いする。
ゲスト
第1話
平尾
演 ‐ 峰竜太
ラクタビドットコムの取引先「日本コミュニケーションスクール」。
みゆき
演 ‐ 長野里美(第2話)
スナック「蝶」のママ。
第3話
タクシー運転手
演 ‐ 蛭子能収
秀明を尾行する真弓を乗せる。
第5話
奥村航一(おくむら こういち)〈42〉
演 ‐ 村上新悟
ダブル不倫が発覚し、劇中のワイドショー「ひるダネ」で取り上げられた俳優。
第7話
宮越結衣(第8話)
演 - 畑芽育
陸上部の先輩。
第9話
藤村咲子(第10話)
演 - 森口瑤子
綾子の姉。
藤村凛(第10話)
演 - 糸瀬七葉
咲子の娘。
第10話
藤村
演 - 加藤虎ノ介
咲子の夫。茄子田慎吾の実の父親。
スタッフ
原作 - 山本文緒『あなたには帰る家がある』(角川文庫刊)
演出 - 平野俊一、吉田健、松田礼人、加藤尚樹
脚本 - 大島里美
音楽 - 兼松衆
ロケ地 - 神奈川県鎌倉市・藤沢市
編成 - 高橋正尚
アソシエイトプロデューサー - 浅野敦也
プロデューサー - 高成麻畝子、大高さえ子
製作 - ドリマックス、 TBS
主題歌 - Superfly「Fall」(ワーナーミュージック・ジャパン)
各話あらすじ(2018年4月13日 - 6月22日)全11話 平均視聴率 8.44%
第1話 2018年4月13日「夫婦のあるある満載!夫の秘密に妻の本音爆発!!」 ※15分拡大SP(22:00 〜 23:09)
佐藤真弓(中谷美紀)は結婚13年目の専業主婦。住宅販売会社で働く夫・秀明(玉木宏)と受験戦争を終え、見事名門中学に合格した娘・麗奈の3人家族だ。少々雑な性格の真弓に対し、畳んだシャツの皺や冷蔵庫にある食品の賞味期限が気になる秀明…。共通の友人・圭介の営むカレーカフェで、相手への愚痴を吐き出す日々だ。麗奈の中学入学式の帰り道、真弓は、かつて旅行代理店で働いていた時の同期・由紀に偶然再会し、職場復帰を勧められる。
第2話 2018年4月20日「夫の裏切り!妻に忍び寄る女」
結婚記念日に予定より大幅に遅れて帰宅した秀明(玉木宏)は挙動不審で、真弓(中谷美紀)は違和感を拭えない。そんな中、真弓の同僚・希望(トリンドル玲奈)が修学旅行担当の中学教師からのセクハラを訴える。その教師は太郎(ユースケ・サンタマリア)で、案件を引き継いだ真弓に対し、旅行会社変更をにおわせ圧力をかける。一方、秀明の不審な態度について、由紀(笛木優子)から浮気の可能性を指摘された真弓は…。
第3話 2018年4月27日「ついに地獄が始まる 緊迫の4者会談…悪夢のBBQ!!」
秀明(玉木宏)の浮気を疑う真弓(中谷美紀)は、その相手が秀明の部下・桃(高橋メアリージュン)だと考える。決定的な証拠をつかむため、真弓は偶然を装って秀明の会社を訪問し、桃とランチを共にする。桃は秀明に好意を持っており、2人は険悪な雰囲気に。一方、秀明は真弓の動向を知らず、のんきに綾子(木村多江)と関係を深めていた。そんな折、太郎(ユースケ・サンタマリア)は、真弓と秀明が夫婦であることに気付く。
第4話 2018年5月4日「夫を惑わす魔女のヤバい本性」
真弓(中谷美紀)は反省の態度を示す秀明(玉木宏)を冷たくあしらい続けていた。一方、桃(高橋メアリージュン)は太郎(ユースケ・サンタマリア)から「秀明が会社の若い女性と不倫をしている」と聞くが、ふに落ちない。そんな中、秀明の携帯電話に綾子(木村多江)から着信が。秀明は別れを告げるため、綾子と落ち合うことにする。その秀明を尾行した真弓は、帰路、夫婦共通の友人・圭介(駿河太郎)の店で倒れてしまう。
第5話 2018年5月11日「寝取られ夫の復讐嵐の温泉旅」
真弓(中谷美紀)は綾子(木村多江)の挑戦的ともいえる言動の数々にうんざりし、その危うさに気付かない秀明(玉木宏)にいら立ちを募らせる。同じ頃、麗奈(桜田ひより)は真弓と秀明のよそよそしい態度に不審感を抱き始めていた。そんな中、綾子は自分から距離を取ろうとする秀明を言葉巧みに振り回し、関係を続けようと画策。一方、綾子の変化を感じる太郎(ユースケ・サンタマリア)は秀明と真弓に揺さぶりをかける。
第6話 2018年5月18日「歪んだ愛の魔女が自宅を襲撃!!極限ピンチに夫婦は…ラストに衝撃の告白」
家族に近づいてくる綾子(木村多江)の行動に恐怖を覚え始める秀明(玉木宏)。一方、麗奈(桜田ひより)には知られたくない真弓(中谷美紀)は、茄子田夫妻と話をつけようと秀明に宣言。自ら太郎(ユースケ・サンタマリア)に連絡を取ろうとするが、太郎は学校に出勤しておらず、携帯電話もつながらない。茄子田家を訪問した真弓は、息子・慎吾(萩原利久)に太郎の行方を尋ね、会いに行く。その頃、秀明は綾子と向き合い…。
第7話 2018年5月25日「離婚?復活愛?妻がゆれる時」
三田園(松岡昌宏)と麻琴(剛力彩芽)は、高い恋愛成就率で人気のスピリチュアリスト・ルナの屋敷へ。折しも、依頼客のめぐみ(小野寺ずる)が帰るところで、後をつけた2人は、めぐみがルナのお告げどおりの出会いをするのを目撃する。そこで、麻琴は家族の生活費を削ってかき集めた金で、結婚相手との出会いを見てもらう。そして、お告げに従って商店街に立ち寄ると、ジャーナリストの洋子(東風万智子)から声を掛けられ…。
第8話 2018年6月1日「シングルマザーの大きな試練」
麗奈(桜田ひより)と2人で生活を始めた真弓(中谷美紀)は、思った以上の快適さに驚いていた。真弓とは違いきちょうめんな秀明(玉木宏)も、ストレスのない暮らしを満喫する。そんなある日、麗奈が「学校を辞めたい」と言い出す。真弓は秀明に相談しようか悩むが、一人で解決しようと決意。事情を知った秀明も、麗奈の力になろうとする。一方、太郎(ユースケ・サンタマリア)は家を出て仕事を探す綾子(木村多江)をつける。
第9話 2018年6月8日「元妻VS正妻狙う女因縁の対決」
圭介(駿河太郎)の店の10周年記念パーティーが開かれることになり、由紀(笛木優子)と準備を手伝う真弓(中谷美紀)。折しも、秀明(玉木宏)のアパートで綾子(木村多江)を目撃したばかりの真弓は憤りを隠せない。由紀はそんな真弓に、恋人をつくるよう助言する。真弓の誕生日でもあるパーティー当日。真弓の誤解を解きたい秀明がやって来るが、続けて綾子、綾子を追って太郎(ユースケ・サンタマリア)まで来店して…。
第10話 2018年6月15日「衝撃!!宿敵の女の秘密と過去」
真弓(中谷美紀)は圭介(駿河太郎)の思いを知る。一方、秀明(玉木宏)は、真弓が誕生日に太郎(ユースケ・サンタマリア)と食事をしている場面を目撃してから、気が気ではない。そんな折、麗奈(桜田ひより)が姿を消す。焦る真弓は、秀明と太郎に連絡を取った後、綾子(木村多江)の仕業を疑い、彼女に詰め寄る。その時、麗奈から真弓の携帯電話にメッセージが。麗奈は慎吾(萩原利久)と一緒に栃木に向かっているという。
最終話 2018年6月22日「帰る家はどこ?涙の決意!!」
真弓(中谷美紀)はこれからのことを4人で決めようと宣言し、秀明(玉木宏)に対し綾子(木村多江)とうまくやるよう促す。太郎(ユースケ・サンタマリア)もまた、綾子を幸せにしてやってほしいと秀明に懇願。その場で完成させた茄子田夫妻の離婚届を預かることになった真弓だが、実はそこにはある思惑があった。真弓と綾子が駆け引きを繰り広げる中、真弓は太郎に誘われ、麗奈(桜田ひより)と慎吾(萩原利久)も一緒に海開きへ。それは毎年の茄子田家の恒例行事で、楽しむ真弓らの姿を、綾子と秀明が目撃して…。
各話視聴率
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