原作概要
『脅迫屋シリーズ』(きょうはくやシリーズ)は、藤石波矢による小説シリーズ。
講談社タイガ(作:藤石波矢、表紙イラスト:スカイエマ)
ストーリー
質素な暮らしをしているが、実は超お金持ちでお人よしのお嬢さま・金坂澪(武井咲)。ある日、彼女の家に届いた怪しい動画に、覆面をかぶった「脅迫屋」と名乗る男が、恋人を人質に取り、高額な身代金を要求する様子が映されていた。
しかし、澪にはこれまで恋人がいた経験はゼロ。“脅迫する相手を間違える”というありえない人違いから、悪で人を救う「脅迫屋」の千川完二(ディーン・フジオカ)と、“変人級に善人”の澪が出会う。
2人は、「盗み屋」「探り屋」といった千川の仲間たちと共に、振り込め詐欺から誘拐事件まで、脅迫だらけのさまざまな事件に巻き込まれていく。
キャスト
千川 完二
演 - ディーン・フジオカ
横浜の雑居ビル(横濱バザール)にアジトを構える「脅迫屋」。よく駄洒落を口にする。
第4話の終盤、轟のところへ出向き、澪を守るよう脅迫される。
後述の稚奈とは恋人同士であり、彼女と関係のあった「雨垂れの会」のことにある疑いを持っている。
金坂 澪
演 - 武井咲
「星徳大学」に通う女子大生。考え事をする際、大量のおはぎを作る癖がある。千川の「人違い」が原因で、彼の「仕事」に巻き込まれる。第3話の終盤、自身が轟の孫娘であることを千川たちに明かした。
後述の母、七海に他人を憎まないように言い聞かされているため、副島に対しても話し合いで自首をさせようとするが、千川に「魔女に呪いをかけられて育ったお嬢様」と非難される。
第4話の終盤、京田に誘拐され、大学の特殊環境実験室に監禁、低酸素状態に置かれたが、千川と目黒に救出され入院する。その後、病室に見舞いに来た轟と和解した。第7話で退院する。入院先の病院で「雨垂れの会」を知り興味を持つ。
目黒
演 - 三宅弘城
千川の仲間。温厚だが、実は凄腕の盗み屋。ターゲットとなった人物の情報収集を担当する。
見た目が豪華な料理を作るが、栃乙女によると「味は普通」である。
栃乙女
演 - 島崎遥香
千川の仲間。ギャルのような風貌のハッカー。ターゲットとなった人物の情報分析等を担当する。澪を「澪っち」と呼ぶ。
轟 雄之助
演 - 近藤正臣
澪の母方の祖父で、政界の実力者。澪に対して一通の手紙とともに数百万円の現金を送ってくるが、澪はそのお金を「自分の為には一銭も使いたくない」として手を付けていない。
澪が事情聴取のため警察に出頭した際、新戸部を使い屋敷に連れて越させた。そして澪に事件に関わらないよう強く釘を刺した。
前述の通り、千川を脅迫し澪を守らせた。事件が終わり入院した澪に、これからは家族として向き合うことと、現金を送るのを止めることを告げた。
澪を助けたお礼にと千川に依頼され、「雨垂れの会」について調査をし、その結果を記した手紙を澪に託す。
京田 カオル
演 - 鈴木伸之(劇団EXILE) (第1話 - 第5話)
澪の部屋の隣に住む青年。第2話で澪にウサギのぬいぐるみを贈るが、その中には盗聴器が仕込んであり、それを使って澪の電話を盗聴する。その他盗撮もしている。
実はプロの「監視屋」で、不破の紹介を得た新戸部の依頼を受け澪を監視していた。別料金で監視の他にも汚れ仕事をこなす。「京田カオル」は偽名である。
澪の救出に来た千川に手錠で拘束されたがいつの間にか脱出した。
レイチェル
演 - 内藤理沙
ロビン
演 - 蛭子能収
以上の2名は、脅迫屋の溜まり場のバー「BAR青龍」の店員。レイチェルは第7話、バツ2であることがロビンによって暴露された。
乾 由佳
演 - 山賀琴子
通称カンちゃん。澪の親友。第8話で「雨垂れの会」のスタッフとなる。
津田 小春
演 - 佐藤玲
通称ぱるこ。カンちゃんと同様、澪の親友。第8話で「雨垂れの会」のスタッフとなる。
不破 鉄男
演 - 小沢仁志
振り込め詐欺の元締めの暴力団・不破組の組長。
須藤 直人
演 - 間宮祥太朗 (第6話 - )
澪に声を掛けた自称「ナンパ師」で本業はフリーター。あだ名はスナオ。目黒の調査により本名が判明する。旧姓は来栖。両親の離婚の際、母親に引き取られたため姓が変わった。あだ名は旧姓の本名の読みの一部から採って姉・稚奈が付けたもの。
相手をナンパする際砂時計を取り出し、「この砂が落ちるまでの3分間、僕に付き合ってください。」などと言う。
第7話の終盤で澪のアパートの隣の部屋に引っ越し、澪の部屋へやって来て自分が稚奈の弟であることと、姉の死が事故ではないと感じていることを語った。また、第8話では澪に話したことと同様のことを目黒と栃乙女にも明かした。
来栖 稚奈
演 - 松下奈緒 (第6話 - 、特別出演)
千川の恋人でファッションデザイナー。自身の経営する店でスズメバチに刺されたことによるアナフィラキシーショックで死亡した。前述のようにスナオの姉。
子供の頃両親が離婚し、父親に引き取られた。父の死後、「雨垂れの会」の施設で育った。
富永 絢子
演 - 真野響子 (第6話 - )
財団法人「雨垂れの会」代表。
高ノ森 浪
演 - 笠原秀幸 (第6話 - )
澪の主治医。第7話の終盤、後述の若林を脅迫しに来た千川を襲った。
李
演 - 後藤亜実 (第6話 - )
「雨垂れの会」代表、富永の秘書。
ゲスト
第1話
佐藤 貴志
演 - 稲葉友
恋人の借金返済のため振り込め詐欺を実行した男。
金坂 七海
演 - 石田ひかり (第4話)
澪の母で教師。澪が中学生の時に夫とともに交通事故に遭い死亡する。その死の間際、澪に「正しいことをして、弱い人を必ず助ける」ことを言い残した。
娘同様、考え事をする時大量のおはぎを作る癖がある。その他オレンジのカーネーション、時代劇、おでんの卵、猫、ホラー映画、プロレスが好き。
第2話
笠谷 沙和子
演 - 大後寿々花
一年前の週刊誌によるゴーストライター疑惑報道により、自殺に追い込まれた親友のERuの名誉を回復すべく、千川に仕事を依頼した女性。
ERu
演 - 高月彩良
本名は立花絵瑠。前述の件で自殺したシンガーソングライター。
茂木 琢磨
演 - 小木茂光
前述の報道をした週刊誌「週刊潮流」の編集長。
土浦 君枝
演 - 片岡礼子
ERuが所属していた芸能事務所の社長。茂木に自身に関するスキャンダルを握られ、それを揉み消す引き換えにERuの疑惑を報道させた。
新戸部 文夫
演 - 袴田吉彦 ( - 第3・4・5話)
衆議院議員。轟の息が掛かっており、澪とも顔見知りである。
2年前、セントラルベイホテルにおける爆弾事件が起きることを予め知っていたが、自らの評判を上げるために黙認していた。
轟を表舞台から消すため「監視屋」の京田に澪を監視させた後に誘拐させ、更にスナイパーを使って轟を狙撃しようとしたが、千川に阻止される。その後、前述の爆破事件や轟の暗殺計画、そして自らの本音を千川に語っているところを、栃乙女によって自身の講演会の出席者達にリークされた挙げ句に逮捕された。
第3話
益子 孝行
演 - 浅香航大
澪と同じ大学に通う大学生。母親が過去に結婚詐欺を働き、そのことで千川に脅迫されるが、逆に後述の戸田を脅迫するよう依頼する。
萩沼 真希
演 - 南沢奈央
益子のアルバイト先、セントラルベイホテルに勤務している。彼女の父が前述の詐欺の被害者であり、その際多額の借金を負う。その返済のため高校を卒業後すぐに働き、残り500万円までは返済した。その残りの返済に充てるため、加害者の家族である益子に500万を支払えと脅迫するよう千川に依頼する。
戸田 雄介
演 - 東幹久
セントラルベイホテルの支配人。交際している真希が退職しないように脅迫するよう千川に依頼する。
第4話
國枝 友基
演 - 森田甘路
七海の教え子。彼女の好みを覚えている。七海を交通事故に遭わせ死なせた添島を憎み、殺そうとした。
添島 邦昭
演 - 前田公輝
前述の通り、澪の両親を死なせた。大企業の社長の息子で、自らが起こした事故を金の力でもみ消した。
第6話
北条 愛梨
演 - 横溝菜帆 ( - 第7話)
下校途中いじめられているところを千川に助けられた小学生。千川に母親を助けるよう依頼する。
千川に焼きいもを分けてもらったことから、彼を「お芋のおじさん」と呼ぶ。
北条 あかね
演 - 佐伯日菜子 ( - 第7話)
愛梨の母親。市から生活保護を受けていたが、後述の佐々木から借金をしたため収入があると見なされて打ち切られた。
愛梨共々「雨垂れの会」の施設で暮らしている。
佐々木 貴也
演 - 高橋洋
借金の取り立て屋。あかり・愛梨親子に近づき、言葉巧みに自身から借金をさせ、その後暴力的な取り立てをする悪質な男。終盤に逮捕される。
蔵井 武志
演 - 飯塚悟志 (東京03、 - 第7話)
市の福祉事務所に勤務するケースワーカー。生活保護の案件を150件抱えている。佐々木とは高校の同級生で、自分の仕事を減らすため二人で共謀し、あかり・愛梨親子の生活保護を取り消した。その他にも同様の手口で取り消されたケースが多数ある。千川に脅迫された後、事故で死亡する。
第7話
若林 亮介
演 - 橋本じゅん
蔵井が死亡したレストラン「ハートビートビーフ」の店長。過去に妻を事故で亡くした経験がある。
「雨垂れの会」と関係があり、事故に見せかけて蔵井を殺害したことを千川に見抜かれた。
小橋 桃花
演 - 阿部純子
若林のレストランの従業員。
第8話
松尾 次郎
演 - 相島一之
稚菜の店にやって来て立ち退きを迫った地上げ屋。看板の落下事故により死亡する。
スタッフ
原作 - 藤石波矢『今からあなたを脅迫します』(講談社タイガ)
脚本 - 渡部亮平、関えり香
音楽 - 林ゆうき
チーフプロデューサー - 福士睦
プロデューサー - 松本京子、難波利昭(AXON)
演出 - 中島悟、狩山俊輔
制作協力 - AXON
制作著作 - 日本テレビ
主題歌:Let it snow!/DEAN FUJIOKA
各話あらすじ(2017年10月15日 - 12月17日)全9話 平均視聴率 6.13%
第1話 2017年7月15日「悪の力で人を救う脅迫屋VS善人お嬢様最悪の出会い」 ※初回15分拡大(22:30 〜 23:40)
お人好しの女子大生・金坂澪(武井咲)のアパートに、ある日突然送られてきた差出人不明のDVDと電話番号。映像の中ではなんと「脅迫屋」と名乗る男が「振り込め詐欺で騙し取った金を返さないと恋人を殺す」と、“共犯”で“恋人”の佐藤(稲葉友)に銃を突きつけていた! しかし、澪にとっては身に覚えのない犯罪どころか、恋人なんていたこともなく…。澪からの電話で人違いを告げられた「脅迫屋」こと千川完二(ディーン・フジオカ)は大混乱。なんと本来の脅迫相手・葛城菜緒子は澪の部屋の前の住人だったと発覚する。
※2017年10月22日の放送は選挙特番のため、休止。
第2話 2017年10月29日「歌姫を守れ悪徳記者ヤラセ記事」
脅迫屋の仕事を手伝う羽目になった澪(武井咲)は千川(ディーン・フジオカ)と共に依頼人・沙和子(大後寿々花)の元へ。ゴーストライター疑惑などの中傷記事で歌手・ERu(高月彩良)を自殺に追いやった雑誌編集長・茂木(小木茂光)を脅し、彼女の名誉を回復させる記事を書かせてほしいと頼まれる。澪は千川から、茂木との取引のためのスクープを捏造(ねつぞう)すべく、人気俳優・柿宮(栗原吾郎)に抱き付く役を命じられる。
第3話 2017年11月5日「結婚サギ…人生狂った女の復讐」
千川(ディーン・フジオカ)は被害者家族の依頼を受け、亡母が結婚詐欺師だった大学生・益子(浅香航大)に500万円用意しろと脅す。益子は仕方ないと了承し、偶然脅迫を知った澪(武井咲)に反対されても相手にしない。さらに、澪に頼み千川と会った益子は、アルバイト先のホテルで働く真希(南沢奈央)に愛人関係を強要する支配人・戸田(東幹久)を脅し、別れさせてほしいと依頼。ところが、真希こそが益子の脅迫の依頼人で…。
第4話 2017年11月12日「許せない!殺人鬼に涙の復讐を」
澪(武井咲)は教師だった亡き母・七海(石田ひかり)の教え子・國枝(森田甘路)と出会い、自分の両親が死亡した事故で罰を受けた加害者・大西よりも悪い奴がいると言われる。翌日、澪は國枝が添島(前田公輝)という男を襲い逃げたと刑事から聞く。添島は澪の両親を事故死させた車の持ち主で、当時飲酒して同乗していた。澪から話を聞いた千川(ディーン・フジオカ)は、添島こそが事故の加害者で、大西は身代わりだと推理する。
第5話 2017年11月19日「お嬢様に死が迫る!!最大の危機」
千川(ディーン・フジオカ)は轟(近藤正臣)から澪(武井咲)を守れと脅されるが、その澪が何者かに誘拐された。千川と目黒(三宅弘城)は澪の部屋で盗聴器を発見。その形式から、仕掛けた犯人が近くにいることを栃乙女(島崎遥香)に聞いた千川は、澪の隣人・カオル(鈴木伸之)の部屋に侵入するが、中はもぬけの殻。千川は不破(小沢仁志)を訪ね、カオルが金次第で殺人も行う危険な‘監視屋’で、その依頼人が意外な人物だと聞き出す。
第6話 2017年11月26日「新章開幕!!脅迫屋が隠す過去…」
入院中の澪(武井咲)は命の危機を救ってくれた千川(ディーン・フジオカ)に感謝を伝えたいと願う。だが、千川はかたくなに見舞いに行こうとしない。そんな中、千川は小学生の愛梨(横溝菜帆)と出会い、母・あかね(佐伯日菜子)を助けてと頼まれる。あかねは元恋人の取り立て屋・佐々木(高橋洋)に借金を負わされた上、生活保護を打ち切られ困窮していた。一方、澪の前にはスナオ(間宮祥太朗)と名乗る‘ナンパ師’が現れ…。
第7話 2017年12月3日「脅迫屋の死!?迫る影…絶体絶命」
福祉事務所職員・蔵井(飯塚悟志)が死んだ。事件・事故両面を追う警察は、蔵井に接触した千川(ディーン・フジオカ)らを捜し始める。それを知り心配する澪(武井咲)。千川は、蔵井にだまされたあかね(佐伯日菜子)と娘・愛梨(横溝菜帆)に会い、2人が弱者を助ける「雨垂れの会」の施設で暮らしていると聞く。その後、千川はスナオ(間宮祥太朗)と共に蔵井が死んだ飲食店へ。店員から死の状況を聞き、度重なる‘偶然’を疑う。
第8話 2017年12月10日「幸せの絶頂が地獄に…恋人死す」
澪(武井咲)は千川(ディーン・フジオカ)の亡き恋人・稚奈(松下奈緒)の店だった場所を訪れ、血まみれの千川を発見。驚いた澪は目黒(三宅弘城)らに連絡しようとするが、千川は連絡するなと言って意識を失う。一方、千川が行方不明と知ったスナオ(間宮祥太朗)は、栃乙女(島崎遥香)と目黒に自分が稚奈の弟だと告白。「雨垂れの会」代表・富永(真野響子)を母代わりとして育った稚奈が千川と出会い、心を通わせた経緯を語る。
最終話 2017年12月17日「俺を殺せ 殺人犯に涙の復讐を」
「雨垂れの会」代表・富永(真野響子)への復讐を決意した千川(ディーン・フジオカ)を止められず、悲しむ澪(武井咲)。一方、スナオ(間宮祥太朗)から事情を聞いた目黒(三宅弘城)と栃乙女(島崎遥香)は、同会の全会員が千川を捜索していると知り危機感を抱く。その頃、千川はひそかに拳銃を手に入れていた。目黒とスナオは千川が来ると思い、雨垂れの会のクリスマスパーティー会場へ。そして澪も千川を止めようと会場へ急ぐ。
各話視聴率
番組公式サイト
脅迫屋シリーズ - Wikipedia
タグ:今からあなたを脅迫します