2017年10月08日

陸王 TOP

『陸王』は、2017年10月15日から同年12月24日まで、毎週日曜21時 - 21時54分にTBS系日曜劇場枠で放送された。主演は役所広司。

初回は54分拡大の2時間スペシャル(21:00 - 22:48)。第2話・第3話は15分拡大(21:00 - 22:09)。第5話は30分拡大(21:00 - 22:24)。第9話・最終話は25分拡大(21:00 - 22:19)。最終回の前座番組『超緊急特別ドラマ企画 陸王〜最終章〜』(19:00 - 21:00)も別途放送。


原作概要
『陸王』(りくおう)は、池井戸潤による小説。『小説すばる』(集英社)に2013年7月号から2015年4月号まで連載され、2016年7月8日に集英社から単行本が刊行された。


概要
池井戸潤の同名小説を原作に、老舗足袋業者が会社の存続を懸けて新規事業に挑む、企業再生ストーリー。足袋製造で培った技術を生かして“裸足感覚”を追求したランニングシューズ・陸王の開発に挑む「こはぜ屋」の4代目社長・宮沢紘一を役所広司が演じる。


ストーリー 
埼玉県行田市にある老舗の足袋業者「こはぜ屋」の4代目社長・宮沢紘一(役所広司)は、足袋の需要が年々先細っていく中、資金繰りに悩んでいた。危機感を持った宮沢は、足袋製造で培った技術を生かし、“裸足感覚”を追求したランニングシューズの開発に乗り出すことを決意する。

しかしそれは、従業員20人余りの地方の零細企業にとって、新製品を開発するための資金や人材もない中で、世界的なスポーツブランドと競争することになる苦難の道のりだった。

何度もくじけそうになる宮沢だが、そのたびに家族、従業員、取引先、銀行の担当者が、そして知り合いを通じた新たな人脈が彼を救う。


キャスト
こはぜ屋
宮沢 紘一(みやざわ こういち)〈56〉
演 - 役所広司
埼玉県行田市にある老舗足袋製造会社「こはぜ屋」4代目社長。
「シルクレイ」が靴のソールに合う硬度で完成した後の居酒屋での祝勝会で、「陸王を世界一のシューズにする」との野望を言い放つ。

大地が茜に話した「逆転の発想」をヒントに、シルクレイをソールにした地下足袋「足軽大将」を発案・商品化し、瞬く間に大ヒット商品となる。

ニューイヤー駅伝での茂木の活躍をきっかけにして、「陸王」の商品化に打ち出したが苦戦する。同時に「アトランティス」から邪魔をされるようになり、「タチバナラッセル」との契約が打ち切りになったことで、「陸王」のアッパー素材を失い窮地に追い込まれる。

「第19回行田市民駅伝競走大会」5区に出場し、途中で他チームの参加者がけがをしているのを放っておけず、大通りまでおぶりながら走って順位を落としてしまう。

「Felix」への買収話は、飯山の助言によりシルクレイを独占的に供給する業務提携として変更するのを御園に提案するが、経営に対する考えに大きな隔たりがあって物別れに終わる。

宮沢 大地(みやざわ だいち)
演 - 山ア賢人
紘一の長男。大学の工学部を卒業するが、就職に失敗して「こはぜ屋」を手伝いながら就職活動中。飯山のアシスタントにつき、「シルクレイ」を「陸王」のソール部分に合う硬度を目指して昼夜働き、その中で自分のやれることを見出していく。

飯山がシステム金融業者に襲われ入院してからシルクレイ製造に、タチバナラッセルとの取引がなくなってからアッパー素材を作れる会社捜しに孤軍奮闘する。

「第19回行田市民駅伝競走大会」アンカーの6区に出場し力走したものの、チームは10位入賞にわずかの差で及ばず11位に終わってしまう。

安田 利充(やすだ としみつ)
演 - 内村遥
係長。現在では入手出来ないドイツ式八方つま縫いミシンが故障した時は、他の予備部品から取り出して修理する。

「第19回行田市民駅伝競走大会」を直前にけがをして参加出来なくなり、人数が足りなくチーム出場が危ぶまれたが、大会に来た坂本を予め補欠登録していたことで坂本が代わりに出てチーム参加が出来た。

水原 米子(みずはら よねこ)
演 - 春やすこ
縫製課の従業員。しっかり者で、あけみと共にみんなを引っ張る。

「こはぜ屋」の買収話に反対の立場で残業を断ってきたが、安田から給料が払えなくなるのを聞いて美子と共に残業に賛同し、今までより給料が上がるならば買収されることにも賛成する。

仲下 美咲(なかした みさき)
演 - 吉谷彩子
縫製課で働く最年少の従業員。
冨久子から業務を教わりながら可愛がられており、彼女が倒れて入院してからは代わって業務を任される。あけみの指導の下で、不器用ながら徐々に上達し始める。

「第19回行田市民駅伝競走大会」2区に出場する。

「こはぜ屋」の買収話に皆と違って強い反対意識はないが、あけみたちと残業を断る。その後、米子・美子の後に冨久子と共に残業に賛同する。

橋井 美子(はしい よしこ)
演 - 上村依子
縫製課の従業員。仕事場では眼鏡とふくよかな体格がチャームポイントだが、普段は眼鏡を外している。
「こはぜ屋」の買収話の件では米子と同じ気持ちで残業に賛同し、買収されることにも賛成する。

西井 冨久子(にしい ふくこ)
演 - 正司照枝
縫製課で働く最年長の一際小柄な従業員。心臓に持病を抱えている。先代の「陸王」製造にも携わっていたこともあり、こはぜ屋愛は誰よりも強くリストラ騒ぎが起きた際は「あたしゃ、辞めないよ!」と繰り返していた。

「足軽大将」の大ヒットにより残業続きとなり身体に疲労と負担がかかったことで、心臓に違和感を覚えた直後に倒れて入院する。「こはぜ屋」の買収話が持ち上がっている時に退院し戻ってきたが、紘一に全快祝いを提案されたものの買収話に反対の立場で断る。その後、美咲と共に残業に賛同する。

正岡 あけみ(まさおか あけみ)
演 - 阿川佐和子
縫製課のリーダー。誰に対しても気さくに接し元気づけたりして明るく優しい人物だが、その反面物怖じせず気が強い為感情的になりやすい所がある。

「第19回行田市民駅伝競走大会」3区に出場し、序盤で何名かに抜かれるものの終盤で抜き返すしぶとさを見せる。

先代と大ゲンカの末「こはぜ屋」を一度退社し大手のファッションブランドに就職したが、想像していたのと違ってボロボロ状態となる。その状態の時に先代から電話があり、そろそろ戻るように言われ涙が出てしまい戻ってきた。それから、「こはぜ屋」を第二の家と思うようになって愛した経緯があり、誰よりも「こはぜ屋」の買収話は断固として反対の立場をとり、残業拒否の主導的役割を担う。最後まで残業拒否の姿勢をとってきたが、大地の「陸王」を再度作りたいとの強い熱意を受けて気を引き締めるようになる。

富島 玄三(とみしま げんぞう)
演 - 志賀廣太郎
専務取締役、経理担当。「こはぜ屋」の面々からは「ゲンさん」と呼ばれている。神経質で慎重、守りに入るタイプの性格。

先代の「陸王プロジェクト」に携わっており、その時の資金繰り失敗で規模を縮小せざるを得ない状況にした負い目を感じ、紘一にプロジェクトを止めるように忠告する。

「陸王」に消極的な立場だが、地下足袋「足軽大将」の商品化は歓迎し、従来足袋より値段を高めに設定して差別化を図るように提案する。

宮沢家
宮沢 茜(みやざわ あかね)
演 - 上白石萌音
紘一の長女。高校3年生。海外で仕事をするのが夢。クールな毛塚が好きなタイプだが、勉強しながら隠れて茂木を応援する。

筑波大学に進学することを考えたり、普通に大学を出て就職するのは難しいからと海外留学を考えたりしている。

宮沢 美枝子(みやざわ みえこ)
演 - 檀ふみ
紘一の妻。紘一が困難に立ち向かっている時に、常に優しく差し伸べてくれている。

「陸王」協力者
江幡 晃平(えばた こうへい)
演 - 天野義久
「椋鳩通運」のセールスドライバー。元長距離選手だった影響で「陸王プロジェクト」に積極的に参加する。

こはぜ屋の面々に会社宣伝目的で「第19回行田市民駅伝競走大会」参加を呼び掛ける。一旦は断られたが参加することになり、大会直前までコーチとして指導するかたわら、大会は1区に出場する。

有村 融(ありむら とおる)
演 - 光石研
スポーツショップ「アリムラスポーツ」の店長。
「シルクレイ」の技術力を最大限に評価する。店内で紘一と「アトランティス」を退社したばかりの村野との顔合わせを実現させる。各レースで紘一に対して、レース状況・選手の特徴等の詳細なデータを説明する。

飯山 素子(いいやま もとこ)
演 - キムラ緑子
飯山の妻。飯山が職を失っている最中は、自分のパートで生計のやりくりをする。

村野 尊彦(むらの たかひこ)
演 - 市川右團次
ベテランシューフィッター。
ケガ持ちの茂木に、靴のソールを薄くしミッドフット走法に変えることを勧める。

茂木のケガを自分だけの責任に押し付け、謝罪を強要する小原を見限って「アトランティス」を退社し、「こはぜ屋」の「陸王プロジェクト」にアドバイザーとして参加する。

ニューイヤー駅伝終了後に他会社陸上部の選手たちと「こはぜ屋」との契約交渉し、2人からサポート契約を結びたいとの報告を紘一に伝える。

「陸王」を選手たちに供給出来なくなったことで「こはぜ屋」から一旦離れるが、飯山の説得で「タテヤマ織物」製のアッパー素材に変更した「5代目 陸王」のアドバイザーとして久しぶりに戻ってくる。

飯山 晴之(いいやま はるゆき)
演 - 寺尾聰
倒産した「飯山産業」の元社長。
繭を特殊加工した「シルクレイ」を考案し、特許を取得している。

紘一の「陸王プロジェクト」に参加させることを条件に、シルクレイ製造機を格安で貸し特許使用を認め、紘一にシルクレイを作った時の興奮を味わわせることを誓う。

靴のソールに合うシルクレイの硬度を目指して、大地と共に昼夜開発に没頭するものの理想の硬度を得ることが出来なかったが、紘一の差し入れたコーヒーと安田のコーヒー雑談がヒントになり、煮繭温度を調節することで理想の硬度を得ることに成功する。

冨久子が倒れた夜、システム金融業者の待ち伏せを受けて暴力を振るわれ大怪我をして緊急入院する。入院中に抜け出そうとするが妻の素子に止められ、自分の魂だという企業秘密のシルクレイ製造機設計図を、素子に言付け大地に渡す。その後は病院を抜け出して、製造機の不具合箇所の予備部品がなく困っている大地に、前もって自分が持ってきた予備部品が入った保管箱を指示し彼が見つけた直後に再度倒れる。その後、ニューイヤー駅伝で「陸王」を履いた茂木の姿を見に有村と共に紘一らの元に現れる。

ニューイヤー駅伝の後に、シルクレイ製造機が火災に見舞われてシルクレイの製造が出来なくなったと同時に、「Felix」の関口からシルクレイ特許の独占使用契約の依頼をされるが、紘一に付いていくことを決意して断りの電話を入れる。

「Felix」が目論む「こはぜ屋」の買収話に、シルクレイの製造を「こはぜ屋」にしか許可していないことを利用し、紘一に考え直すように伝える。

ダイワ食品陸上部
茂木 裕人(もぎ ひろと)
演 - 竹内涼真
陸上部の選手。
学生時代箱根駅伝5区を走った期待の新人。元々野球少年で甲子園を目指したが、肘を壊して長距離選手に転向する。

「豊橋国際マラソン選手権大会」はゴール直前に半腱様筋を痛め棄権する。このレース以降は、ミッドフット走法にフォーム修正している。

初めて紘一と出会ったときに、「2代目 陸王」に好感触はあったものの耐久性に問題ありと伝える。部内トライアルレースは、ソールをシルクレイに変更した「3代目 陸王」を履いてラスト1周で立原と競ったが、オーバーペースがたたってリタイアする。リタイア原因が半腱様筋ではなく足がつっただけのため大事に至らずに済む。レース終了後、紘一にサポートを依頼する。アトランティスの佐山から「こはぜ屋」の経営状態を知らされ激しく動揺するが、陸王のシューズの良さに心から惹かれアトランティスの「RII」よりもアッパー素材をダブルラッセルに変更した「4代目 陸王」を選択し、「第62回ニューイヤー駅伝」6区に出場し、毛塚とのレース駆け引きに勝ってチーム順位を8位から3位に上げ、区間賞を獲得する好記録を残した。

ニューイヤー駅伝の活躍により、一度は折り合いが付かなかった「月刊アスリート」の島の取材を受け、「陸王」でリセット出来たことを熱く語った。その後雑誌を見て、記事が話した内容と全く異なり毛塚特集であることを「月間アスリート」に抗議しようとするが、城戸に走りで毛塚を徹底的に打ちのめせと叱り飛ばされる。

「第19回行田市民駅伝競走大会」と同日の「ディスタンスチャレンジ10000m」に出場し、8000mまで快調な走りを見せるものの、終盤になって陸王から市販品シューズに変更した影響でフォームがばらつき始め結果を残せなかった。

「ディスタンスチャレンジ10000m」のリベンジとして、アッパー素材をダブルラッセルに変更したアトランティス「RII」を履いて「東日本チャンピオンズカップ」10000mに出場し、大会新記録と同時に毛塚の最高記録を上回るタイムを出して優勝する。

城戸 明宏(きど あきひろ)
演 - 音尾琢真
陸上部監督。普段は怒鳴って指導をする熱血監督でさらに選手思いである。また自称昔から走るのも早いが風呂も早い。そして、陸上部の部員からはキレるのも早いと言われている。

度重なる紘一の訪問に門前払いをし続けるが、茂木が陸王を履くことを黙認している。

ニューイヤー駅伝がラストランになる平瀬の応援では選手らと外に飛び出して涙を流し叫んで応援した。
毛塚を抜くことを目標に頭がいっぱいで長時間走り続ける茂木に激怒し頭を冷やすように命じ、彼に自分自身に勝つことが出来たら初めて毛塚を越えられると言い、その時に「豊橋国際マラソン選手権大会」の出場を認めると伝える。世界陸上に出場する有力選手がケガで絶望的になり、その空いた枠に「豊橋国際マラソン選手権大会」優勝者を入れるとの陸連の通達により、茂木に大会の参加を命令する。

平瀬 孝夫(ひらせ たかお)
演 - 和田正人
陸上部の選手。かつてアトランティスのサポート契約を結んでいた。

ケガ持ちの茂木に、自分みたいにケガが長引かないように少しでも違和感があれば医者に診てもらうように忠告する。部内トライアルレースで茂木に追い抜かれた事で限界を感じ、「第62回ニューイヤー駅伝」アンカー7区の出場を最後にして選手生活を引退し、彼に一流ランナーの夢を託す。ニューイヤー駅伝では茂木から3位でたすきを受け、途中でチーム順位を2位に上げて涙ながらに走り、そのままの順位でゴールを切って有終の美を飾る。

立原 隼斗(たちはら はやと)
演 - 宇野けんたろう
陸上部のエース的存在選手。アトランティスのサポート契約を結んでいる。
「熊谷シティマラソン」に出場し、35km付近で毛塚たちトップグループに遅れる。

部内トライアルレースは、最後尾で様子を伺う展開を見せ終盤で先頭に立つ。
「第62回ニューイヤー駅伝」4区に出場するものの、今までの疲労蓄積で先頭集団から8位に順位を落としてしまう。

加瀬 尚之(かせ なおゆき)
演 - 前原滉
陸上部の選手。
立原に対して富士五湖ハーフマラソンの雪辱を果たそうと挑んだ部内トライアルレースは、先頭で引っ張る展開を見せるが終盤で茂木・立原に遅れを取る。

内藤 久雄(ないとう ひさお)
演 - 花沢将人
陸上部の選手。
「第62回ニューイヤー駅伝」1区に出場する。

川井 俊輔(かわい しゅんすけ)
演 - 佐藤俊彦
陸上部の選手。
「第62回ニューイヤー駅伝」3区に出場する。

水木 貴彦(みずき たかひこ)
演 - 石井貴就
陸上部の選手。
「第62回ニューイヤー駅伝」5区に出場する。

端井(はしい)
演 - 安藤勇雅
陸上部の選手。
「第62回ニューイヤー駅伝」で茂木の補欠につく。

大川 裕信
演 - 小石周平
陸上部のマネージャー。

ジョセフ・オリユク
演 - ジョセフ・オンサリゴ
陸上部の選手。
「第62回ニューイヤー駅伝」2区に出場する。

アジア工業陸上部
毛塚 直之(けづか なおゆき)
演 - 佐野岳
陸上部の選手。他社から鞍替えして、「アトランティス」と特例の5年サポート契約を結んでいる。自分のモデルシューズ開発に1億円をつぎ込まれている。

茂木と共に学生時代箱根駅伝5区を走った。父が元マラソン選手で英才教育を受ける。「豊橋国際マラソン選手権大会」「熊谷シティマラソン」を、共に日本人最高の2位になる。

「第62回ニューイヤー駅伝」でレース直前に3区からエントリー変更で茂木と同じ6区に出場し、3位を走行していたが強い横風をまともに受けてしまったことと38度の発熱で強行出場したことにより、ゴール手前1kmで茂木に抜かれ区間4位の平凡な結果に終わってしまう。後日の新聞記事で茂木の区間賞の快挙よりも大々的に記載される。

自身の最高記録を抜いた茂木の「東日本チャンピオンズカップ」10000mの記録を、たった1日に抜き返した。

吉田(よしだ)
演 - 山本涼介
陸上部の選手。

アトランティス
佐山 淳司(さやま じゅんじ)
演 - 小籔千豊
営業担当。小原の腰巾着。「第62回ニューイヤー駅伝」では、ギリギリまで試した上で「4代目 陸王」のシューズを選んだ茂木に激怒し、陸王を「吹けば飛ぶような足袋屋の靴」と罵ったことで村野や紘一に憤慨される。最終的には小原が別会社へと左遷させられるのと同時に、シューフィッターの勉強をするために小原を切り捨てた。

小原 賢治(おばら けんじ)
演 - ピエール瀧
腹黒い上に自己中心的で傲慢で計算高い性格。半腱様筋を痛めて将来の見込みのない茂木とのサポート契約を打ち切ったが、ダイワ食品部内トライアルレースでの走りを見て考えを変え、自社商品シューズ「RU」他レース一式と「こはぜ屋」の信用情報調査報告書を、佐山を通じて茂木に渡しサポート復活を図る。

茂木が「陸王」で毛塚を抜いて好記録を出したことに不快感を示し、会席で橘に「こはぜ屋」の数倍の取引があると言いくるめ、「タチバナラッセル」との契約を奪い取る。

シルクレイ目当てで「こはぜ屋」買収を目論む御園に対して、シルクレイを「RU」のソールに使用してもらうように取引しようとたくらむ。しかし御園との契約は成立せず、豊橋国際マラソンでRUを履いた毛塚が陸王を履いた茂木に敗れてから40人以上の選手にサポート打ち切りを告げられ、その事と村野を辞職に追い込んだ事を本社の上役に非難され、自業自得だが異動によりアトランティスを辞めさせられることになった。

埼玉中央銀行
坂本 太郎(さかもと たろう)
演 - 風間俊介
行田支店融資課 → 前橋支店 → 東京キャピタル。
こはぜ屋に新規事業の参入を提案するが、融資の件で支店長や融資課長と対立し、前橋支店に異動する。「こはぜ屋」への異動あいさつ時に、「シルクレイ」のサンプルを持ってきて「陸王」のソールとして提案する。

異動後も紘一の「陸王プロジェクト」に参加し、飯山の居所を見つける。紘一に「シルクレイ」開発による追加融資の打開策として、定期預金の解約を提案する。

銀行員の仕事に見切りをつけて、ベンチャーキャピタルの東京キャピタルに転職する。「こはぜ屋」の投資を自社で出来ない代わりに、提案として「Felix」に買収される話を紘一に持ち込む。

大会直前にけがをした安田に代わり、「第19回行田市民駅伝競走大会」4区に出場する。

大橋 浩(おおはし ひろし)
演 - 馬場徹
行田支店融資課長。
「こはぜ屋」への融資に関して「新規事業の参入」を勧める坂本に対し、「銀行の利益」を優先して「『こはぜ屋』の社員のリストラ」を提示する。異動した坂本に代わり「こはぜ屋」の担当になったが、紘一からの「シルクレイ」開発による追加融資依頼を実績がないとの理由で貸し渋る。

結果主義で情に流されない人物だが、見分けがつきにくい傷でも不良品とした「足軽大将」の山を見て、「こはぜ屋」のプライドを持った仕事ぶりに心を動かされ、紘一の希望通りの融資をしようとするが、自分の力不足で希望通りの融資審査が通らなかったことを謝罪する。そして「こはぜ屋」を将来性のある会社だと評し、紘一に編み物会社「タチバナラッセル」を紹介する。

「こはぜ屋」一同が会議している買収話を立ち聞きしてしまい、一般論として一旦子会社になると親会社の思い通りになってしまうと忠告する。

家長 亨(いえなが とおる)
演 - 桂雀々
行田支店支店長。
元々「こはぜ屋」を、時代遅れの足袋屋として軽く見ていたが、宮沢の粘りと頑張りを目の当たりにし、最後には、自分のなじみの工場の中から「シルクレイ」を採用しそうな所をピックアップし、大橋に託す。

ポスターモデル
演 - 山本里菜(TBSアナウンサー)

Felix
関口 智行
演 - 岸祐二(第7話 - 最終話)
社長秘書。

御園 丈治(みその じょうじ)〈49〉
演 - 松岡修造(第7話 - 最終話)
2007年創業の米国に本社を置くアウトドア用品のトップブランドの一つに急成長した世界的アウトドア用品メーカー「Felix」代表取締役社長。小原とはアメリカにいた時からの知り合い。

東京大学法学部卒。大学卒業後すぐに渡米し、一流アパレルメーカー「マンハッタンブルー」に就職する。その10年後に独立し、39歳の時に「Felix」を創業する。

ジャニスという名の妻を持っていたが、滞在先のメキシコでハリケーンの被害に遭い息を引き取った。「Felix」はその時のハリケーンの名前。

当社に足りないものに他社を買収して補うことで会社の急成長を遂げる。

その他
橘 健介(たちばな けんすけ)
演 - 木村祐一(第5話・第6話)
設立3年で築き上げたベンチャー企業の編み物会社「タチバナラッセル」の社長。経編みの新技術を生かした素材「ダブルラッセル」で特許を取得している。

埼玉中央銀行の大橋の紹介で工場を訪れた紘一・村野が、軽さ・耐久性に優れたダブルラッセルに感嘆し、陸王のアッパー素材にと請われる。新規会社なので大企業からは相手にされないと、紘一の決断を大歓迎した。

その後、アトランティスからダブルラッセルを「RU」のアッパー素材にと請われ、かなり悩んで大橋とも相談した末に「こはぜ屋」との契約は3月までと紘一に申し出て、会社の収益の柱となる「アトランティス」に契約を移す。自分が特許を取得するまでの苦労を紘一が代弁する形で小原に言い聞かせている姿を見て、彼を裏切らないために今後は誠心誠意「RU」を少しでも良くするために全力で取り組むことを誓う。

広樹(ひろき)
演 - 緒形敦
大地の同級生。居酒屋でよく大地の話し相手になっている。
レース実況
演 - 初田啓介(TBSアナウンサー)(第1話・第3話・第5話・第6話・最終話)
第1話は「第62回豊橋国際マラソン選手権大会」、第3話は「熊谷シティマラソン」、第5話・第6話は「第62回ニューイヤー駅伝」、最終話は「第64回豊橋国際マラソン選手権大会」と各レースの実況を担当する。

ゲスト
※複数話登場人物には演者名横に()で登場話を追記。
第1話
増田明美
演 - 本人(最終話)
「豊橋国際マラソン選手権大会」の解説者。

大会MC
演 - 石井亮次(CBCアナウンサー)(最終話)
「豊橋国際マラソン選手権大会」の大会MC。レース前に茂木、毛塚等の大会に出場される注目選手を紹介する。

サイラス・ジュイ
演 - 本人(最終話)
「第62回豊橋国際マラソン選手権大会」の優勝者。第63回も優勝する。第64回は40kmまでトップで走行していたが、第62回で茂木が棄権されたのと同じ場所で棄権した。

藤井
演 - 内場勝則
「こはぜ屋」の取引先であった大阪の呉服問屋「鶴善商事」担当。

矢口
演 - 井上肇
「こはぜ屋」の大口取引先である「大徳デパート」担当。
売り場が3割縮小されることを告げる。

スポーツショップ店員
演 - 原アンナ
茜のためにスニーカー「アトランティスRU」を購入する紘一の相手をする。

第2話
友部
演 - 小松利昌
「シカゴケミカル日本支社」営業担当。
当初は飯山の「シルクレイ」特許に魅力を感じ契約寸前までいったが、一度会社を倒産させているので信用出来ないとの理由で、飯山に断りの電話を入れる。

第3話
島 遥香
演 - 中西麻耶(第7話・最終話)
「月刊アスリート」の陸上競技担当記者。茂木に毛塚との対談企画を持ち込み茂木の承諾を得られたが、後に毛塚の折り合いがつかない理由で、茂木に断りの電話を入れる。

「第62回ニューイヤー駅伝」の茂木の活躍を見て、彼に再度取材申し込みして実現され、陸王の軽さに関心を示す。

栗山
演 - 鳥居みゆき
町村学園の高校教師。「陸王」を1200足発注する。

村尾
演 - 山本圭祐
「東和エレキ工業」人事部担当。大地に2次面接合格し本社面接に来るように電話連絡したが、本社面接当日に寝坊し遅刻した大地に対して社会人としての自覚をもつようにと叱責する。

神林 勇太
演 - 本人
コジマ再生製作所陸上部の選手。オリンピックのマラソン最有力候補。「熊谷シティマラソン」に出場し3位になる。

T・ワンジャラ
演 - イエゴ・エバンス
オリンピック銅メダリスト。「熊谷シティマラソン」の優勝者。

第4話
野坂
演 - 松尾諭
「ダイワ食品」社員。茂木に選手生命を絶ったら自社に居場所はないと通告し、彼に早急の進退を促す。

第6話
中岡
演 - 板垣雄亮
「大徳デパート」社員。
商品化された「陸王」の売れ行きが悪く、紘一に対して和装売り場に置くことを提案する。

彦田 知治
演 - 菅谷哲也
「芝浦自動車」陸上競技部の選手。
「第62回ニューイヤー駅伝」3区に出場する。アトランティスと契約を結んでいるが、ニューイヤー駅伝後に「こはぜ屋」とのサポート契約を申し出る。

橋本
演 - 大西武志
「アトランティス」社員。
データ分析した結果、全ての面において「RU」より「陸王」が上回っていること、縫製技術は追いつけないことを小原に伝える。

原 晋
演 - 本人
「第62回ニューイヤー駅伝」解説者。茂木の快調な走りを見て、「神がかっている」「魔法にかかった走り」「チーターですよ」と絶賛する。

第7話
大野
演 - ヨネスケ
「大野木工」社長。埼玉中央銀行前橋支店の坂本の担当先。借金がかさみ、会社をたたむことを決断する。

清崎
演 - 上杉祥三(第8話)
「アジア工業」陸上部監督。

栗村
演 - 遠山俊也
埼玉中央銀行前橋支店支店長。

尾村
演 - 矢野浩二
「タチバナラッセル」に代わるアッパー素材が作れる全国の織物会社を、大地がリストアップして見つけた一社の社長。大地が会社に訪れるが取引依頼を断る。

第9話
檜山 和人
演 - 斉木しげる
「タテヤマ織物」代表取締役社長。大地の熱意と「陸王」の完成度の高さに、「こはぜ屋」にアッパー素材を提供する取引を決める。

最終話
南原
演 - 堀尾正明
「メトロ電業」製造部長。

桐山
演 - 瀬古利彦
「メトロ電業」企画部長。

川田
演 - 小須田康人
「メトロ電業」人事部長。

スタッフ
原作 - 池井戸潤『陸王』(集英社刊)
音楽 - 服部隆之
ナレーション - 八木亜希子
脚本 - 八津弘幸、吉田真侑子(第9話)
脚本協力 - 吉田真侑子
陸上総監修 - 原晋(青山学院大学陸上競技部長距離ブロック監督)
陸上協力 - 青山学院大学陸上競技部、瀧川大地(青山学院大学陸上競技部コーチ)
トレーニング協力 - スポーツモチベーション
特別協力 - ミズノ
足袋協力 - きねや足袋
シルクレイ協力 - ながすな繭株式会社
Felix協力 - mont-bell
シューフィッター指導 - 足と靴と健康協議会
協力 - 埼玉県行田市
撮影特別協力 - 行田市観光協会、豊橋市、ほの国東三河応援団、豊橋観光コンベンション協会、行田警察署、鴻巣市、鴻巣市フィルムコミッション、前橋市、アンダーズ東京
劇中歌 - Little Glee Monster「Jupiter」、「糸」(ソニー・ミュージックレコーズ)
プロデューサー - 伊與田英徳、飯田和孝、川嶋龍太郎
演出 - 福澤克雄、田中健太
製作著作 - TBS


各話あらすじ(2017年10月15日 - 12月24日)全10話 平均視聴率 15.98%
第1話 2017年10月15日「役所広司・15年ぶり連ドラ出演〜倒産寸前の足袋屋が大企業と悪銀行に挑む!親子と仲間の愛で復活なるか」※初回2時間スペシャル(21:00 〜 22:48)
 埼玉・行田市の老舗足袋業者「こはぜ屋」の4代目社長・宮沢(役所広司)は、先細るばかりの足袋の需要から資金繰りに苦慮する日々。就職活動の傍ら家業を手伝う長男・大地(山崎賢人)との折り合いも悪く、悩みが尽きない。ある日、宮沢は銀行の担当者・坂本(風間俊介)の提案で、新規事業への参入を考え始める。そして足袋製造技術を生かすことができる‘はだし感覚’を追求したランニングシューズの開発にたどり着く。

※2017年10月22日の放送は選挙特番のため、休止。

第2話 2017年10月29日「執念で完成させろ!想いは金に勝てる?」※15分拡大(21:00 〜 22:09)
 宮沢(役所広司)たちは新たなランニングシューズを「陸王」と名付け、開発に着手。シューズに使う新しいソールの素材候補から、繭を特殊加工した新素材「シルクレイ」に目を付ける。だが開発会社は既に倒産し、特許を持つ元社長・飯山(寺尾聰)も行方知れずになっていた。そんな中、宮沢は坂本(風間俊介)の協力で飯山の居場所を発見。飯山との交渉に臨むが、年間5千万円という高額の特許使用料を要求されてしまう。

第3話 2017年11月5日「世界に一つのシューズを息子に託して!」 ※15分拡大(21:00 〜 22:09)
 飯山(寺尾聰)が「陸王」の開発チームに加わり、宮沢(役所広司)たちは本格的なソール作りを開始。飯山の開発アシスタントを大地(山崎賢人)が担当することになる。一方、けがに苦しむ実業団「ダイワ食品陸上部」の茂木(竹内涼真)は、陸王のサンプルを履いて練習を行い、わずかに手応えを感じていた。ところが、シューズを提供する米国メーカー「アトランティス」の日本支社営業部長・小原(ピエール瀧)は、茂木に不快感を示す。

第4話 2017年11月12日「新陸王で涙の復活!裏切り大企業に挑め」
 飯山(寺尾聰)や大地(山崎賢人)の努力が実を結び、ランニングシューズのソールに使う新素材が完成。次の作業は、最も重要なソールの試作品開発だ。宮沢(役所広司)は茂木(竹内涼真)の足型を取ろうとするが、チームから許可が降りず、頭を抱える。一方、茂木も会社から今後の進退について選択を迫られていた。そんな中、「アトランティス」ではシューフィッター・村野(市川右團次)と、小原(ピエール瀧)の対立が激しさを増す。

第5話 2017年11月19日「陸王を脱いだ茂木!大企業が牙を剥いた〜倒産を救う息子の絆」※30分拡大(21:00 - 22:24
 宮沢(役所広司)は村野(市川右團次)と協力し、茂木(竹内涼真)のサポート契約を取り付ける。次にランニングシューズのアッパー素材の改良に取り掛かるが、こはぜ屋の資金繰りが危機的状況に。そこで宮沢はソール用の「シルクレイ」を本業の足袋作りに生かし、新しい地下足袋の開発も並行して進める計画を立てる。そんな折、縫製課の古株・冨久子(正司照枝)が過労により倒れてしまう。さらに、飯山(寺尾聰)が何者かに襲われる。

第6話 2017年11月26日「陸王でライバルを倒せ!息子と一緒の戦」
 「陸王」を履いた茂木(竹内涼真)が公式レース復帰戦となる「ニューイヤー駅伝」に登場。応援に駆け付けた宮沢(役所広司)や大地(山崎賢人)らこはぜ屋の面々は感無量だ。第6区のスタートを切った茂木は力強い走りを披露。同区間を先に走り出したライバルで、アトランティスの「R2」を履く毛塚(佐野岳)に迫っていく。一方、小原(ピエール瀧)はこはぜ屋にアッパー素材を提供する織物会社の社長・橘(木村祐一)に接触していて…。

第7話 2017年12月3日「陸王が中止!あきらめない息子」
 小原(ピエール瀧)の妨害工作で、陸王のアッパー素材を提供する織物会社との取引が白紙になった。陸王を諦めるつもりがないこはぜ屋では、新たな素材を探す役目を大地(山崎賢人)が担当。宮沢(役所広司)はランナー向けの雑誌に陸王の広告を出そうと考える。その矢先、ソール素材「シルクレイ」を製造する機械が故障。機械を一から造るには1億円が必要で宮沢は途方に暮れる。一方、飯山(寺尾聰)にある企業の人間が接触する。

第8話 2017年12月10日「3億円で買収!?陸王で親子駅伝」
 投資会社に転職した坂本(風間俊介)が、宮沢(役所広司)にこはぜ屋の売却を提案。宮沢は「会社を手放すつもりはない」と激怒する。一方、飯山(寺尾聰)は買収を狙う企業に見当がついたが、事態を静観。同じ頃、茂木(竹内涼真)は「陸王」がもう手に入らないことや、陸上部が存続の危機にあることを知り、追い詰められていた。監督・城戸(音尾琢真)の言葉を受け止めた宮沢は、社員を集め、駅伝大会に出場しようと切り出す。

第9話 2017年12月17日「最終回前!陸王最大の危機!!〜百年の歴史に幕?茂木が陸王を脱ぐ!親子で踏ん張れ」※25分拡大(21:00 〜 22:19)
 宮沢(役所広司)は「フェリックス」社長・御園(松岡修造)が示す買収条件に気持ちが揺らいでいた。ところが、こはぜ屋一同は買収に猛反発。あけみ(阿川佐和子)ら女性工員は宮沢が考え直すまでは「残業を一切しない」と仕事を滞らせる。そんな中、御園の誘いで釣りに出掛けた宮沢は、何度も挫折を味わったという彼の半生を意外な思いで聞く。一方、茂木(竹内涼真)は「新生R2」で1万メートルの試合に出場することを決める。

最終話 2017年12月24日「陸王が奇跡を起こす親から子へ、仲間とのタスキを信じて走れ!感動の激走の結末は」※25分拡大(21:00 〜 22:19)
 フェリックスとのこはぜ屋買収話を断った宮沢(役所広司)らは、シルクレイに興味を持ってくれそうな企業を見つけては、売り込みをしていた。一方、茂木(竹内涼真)に「陸王」を履いてもらおうと、ダイワ食品陸上部を訪れる大地(山崎賢人)と村野(市川右團次)。しかし、大会を控える茂木を迷わせたくないと監督から断られてしまう。そんな折、就職活動中の大地がずっと希望していた会社からの書類が届く。


各話視聴率


番組公式サイト
陸王 (小説) - Wikipedia
タグ:陸王

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