原作概要
『植木等とのぼせもん』(うえきひとしとのぼせもん)は、小松政夫による自伝的長編小説シリーズ。第1作『のぼせもんやけん 昭和三〇年代横浜〜セールスマン時代のこと。』が2006年6月に、第2作『のぼせもんやけん2 植木等の付き人時代のこと。』が2007年12月に竹書房より刊行された。
2017年9月には本作を原案として『植木等とのぼせもん』(うえきひとしとのぼせもん)と題しNHK総合「土曜ドラマ」枠にてテレビドラマ化される。
ドラマ概要
「スーダラ節」を大ヒットさせるなど“明るい昭和”を象徴する男・植木等と、植木を支え続けた青年・松崎雅臣(後の小松政夫)の師弟愛を描く、笑いと涙の人間ドラマ。
植木を山本耕史が、松崎を志尊淳が演じるほか、昭和30年代に人気を博した番組「シャボン玉ホリデー」の再現シーンでは、園まりにNMB48の山本彩が、伊東ゆかりに中川翔子が扮し、実際に練習を重ねたという歌を披露する。
また、ハナ肇を山内圭哉、谷啓を浜野謙太が演じるなど、クレージーキャッツのメンバーも登場。当時のテレビバラエティーや映画の撮影風景などをふんだんに交えながら、最強の師弟コンビが時代を駆け抜けていくさまを現す。
ストーリー
昭和37年。根が真面目な植木等(山本耕史)は、自身が歌う「スーダラ節」が空前の大ヒットとなったことが半信半疑だった。しかし、気持ちとは裏腹に、植木とクレージーキャッツのメンバーはテレビや映画に引っ張りだことなり、時代のスターに。
過密スケジュールがたたり、倒れてしまった植木を心配した妻の登美子(優香)やリーダーのハナ肇(山内圭哉)は、彼に運転手兼付き人をつけることに。やって来たのは博多から上京したばかりの、めっぽう元気な青年・松崎雅臣(志尊淳)だった。
少年時代に父を亡くした松崎は、植木をいつしか「おやじさん」と呼ぶようになり、登美子や植木の父・徹誠(伊東四朗)も家族のように受け入れる。
キャスト
植木等 - 山本耕史
昭和を代表するコメディアン。クレージーキャッツの一員。自身が歌う「スーダラ節」が空前の大ヒットとなる。一躍時代のスターになるが、過密スケジュールがたたり、体を壊してしまう。イメージとは異なり、根は真面目な性格。
松崎雅臣(※のちの小松政夫) - 志尊淳
等の運転手兼付き人。博多から上京したばかりの“のぼせもん”(すぐに熱中する人)だが、やがて植木を「おやじさん」と呼んで慕い、一人前のタレントになることを目指す。
ハナ肇 - 山内圭哉
クレージーキャッツのリーダー。メンバーの植木たちと共に時代のスターとなる。
谷啓 - 浜野謙太
鎌田みよ子(理髪店理容師) - 武田玲奈
先坂夫人 - 萬田久子
園まり - 山本彩
伊東ゆかり - 中川翔子
奥村チヨ - 鈴木愛理
松崎ハツエ(松崎の母) - 富田靖子
鎌田巌(理髪店店主) - でんでん
萩原哲晶(作曲家) - うじきつよし
ブルーリボン賞司会 - ラサール石井
渡辺晋(渡辺プロ社長) - 高橋和也
藤本真澄(映画プロデューサー) - 白井晃
古澤憲吾(映画監督)- 勝村政信
ツル子ママ(スナックのママ) - 坂井真紀
植木登美子(植木の妻) - 優香
等の妻。スターとなり、過密スケジュールがたたって倒れた夫を心配する。
植木徹誠(植木の父) - 伊東四朗
等の父。お寺の僧侶をしており、仕事に悩む等にたびたび助言する。
その他
久野征四郎(若手の二枚目俳優) - 中島歩
青島幸男(構成作家、作詞家) - 安井順平
ディレクター - 岡田浩暉
衣装部栗原 - 澤部佑
クレージーキャッツ
犬塚弘 - 深水元基
安田伸 - 西村ヒロチョ
石橋エータロー - パーマ大佐
桜井センリ - 小畑貴裕
ザ・ピーナッツ - 鈴木みな・まりあ
サラリーマンA - じろう(シソンヌ)
スタッフ
原案・語り - 小松政夫『のぼせもんやけん2 植木等の付き人時代のこと。』【竹書房】
脚本 - 向井康介
音楽 - 林ゆうき
芸能考証 - 渡辺プロダクション
制作統括 - 佐野元彦、須崎岳(NHKエンタープライズ)、中村高志(NHKドラマ番組部)
プロデューサー - 竹内敬明
演出 - 西谷真一、榎戸崇泰(NHKエンタープライズ)
制作 - NHKエンタープライズ
制作・著作 - NHK
各話あらすじ(2017年9月2日 - 10月21日)全8話 平均視聴率 8.49%
第1話 2017年9月2日「誕生 スーダラ節」 視聴率 10.2%
クレージーキャッツのメンバー・植木(山本耕史)は半信半疑だった。自身が歌う「スーダラ節」が空前の大ヒットとなったのだ。植木たちは映画やテレビに引っ張りだこになり、時代のスターに。だが過密スケジュールがたたり、植木は倒れてしまう。妻の登美子(優香)やグループのリーダー・ハナ肇(山内圭哉)が心配する中、植木に運転手兼付き人がつくことに。それは、博多から上京した松崎(志尊淳)という元気な青年だった。
第2話 2017年9月9日「植木さんの親心」 視聴率 7.8%
病気から立ち直った植木(山本耕史)は、再びテレビや映画で活躍。その植木の付き人となった松崎(志尊淳)は毎日、現場へ同行し、植木やハナ(山内圭哉)、谷(浜野謙太)らクレージーキャッツのエネルギッシュな仕事ぶりに圧倒される。植木は松崎に対し「自分をおやじと呼べ」と言ったものの、松崎がどことなく心を開いてくれていないと感じていた。そんなある日、松崎の前に、突然上京してきた母・ハツエ(富田靖子)が現れる。
第3話 2017年9月16日「俺たち戦友」 視聴率 8.1%
植木(山本耕史)は谷(浜野謙太)に、クレージーキャッツからの脱退を考えていると打ち明けられる。折しも東京オリンピックの真っ最中、その熱狂に触れた谷は「自分はこんなことをしていていいのか」と悩んでいた。植木は驚きつつも谷を慰留し、話を2人だけにとどめておこうと伝える。これを立ち聞きしてしまった松崎(志尊淳)はショックを隠せない。一方、植木は自分ばかりが目立っていく現状にためらいを感じていた。
第4話 2017年9月23日「スターの誇り」 視聴率 7.1%
松崎(志尊淳)は、あるきっかけで皆から「小松」と呼ばれるようになる。映画の撮影に臨む植木(山本耕史)は、ビルの屋上をロープで渡るという危険なシーンに挑戦することになった。何度もリテークを重ねる監督に、小松はたまらず抗議するが、ついに植木は足を捻挫してしまう。事の次第を聞いた登美子(優香)は、思わぬ行動に出る。そんな折、松崎は飲み屋で絡まれた久野(中島歩)と再会。彼は期待の若手俳優だった。
第5話 2017年9月30日「弟子の名は。」 視聴率 7.8%
植木(山本耕史)は小松(志尊淳)の才能を伸ばそうと、クレージーキャッツの面々の前でネタをやらせるが、全くウケない。そんな折、久野(中島歩)から映画のチケットをもらった小松は、思い切って憧れのみよ子(武田玲奈)をデートに誘う。ハナ(山内圭哉)たちが小松を冷やかす中、植木はなぜか小松に「女房の買い物に付き合ってやってほしい」と命じる。小松は登美子(優香)や植木の父・徹誠(伊東四朗)と共に買い物に出掛ける。
第6話 2017年10月7日「オヤジたるもの」 視聴率 9.0%
徹誠(伊東四朗)が倒れたと聞いた植木(山本耕史)は、小松(志尊淳)と共に駆け付ける。大事には至らなかったが、小松がしばらくの間、徹誠の身の回りの世話をすることに。そんな小松に、徹誠は「君はいつまで付き人を続けるつもりだ?」という問いを投げ掛ける。一方の植木は、小松がいないと自分の持ち物の在りかさえおぼつかないと登美子(優香)に指摘され、苦笑。そんな中、植木の元に、映画の賞を受賞したとの報が入る。
第7話 2017年10月14日「かわいい子には」 視聴率 9.0%
ザ・ビートルズが来日し爆発的人気に。植木(山本耕史)や谷(浜野謙太)はそろそろ自分たちの人気に陰りが出るのではないか、何かを変えるべきではないかと考えるが、ハナ(山内圭哉)は「まだまだやれる」と強気だ。そんな中、植木は小松(志尊淳)に試練を与える。クレージーキャッツ舞台公演の幕間5分を1人でつなげと言うのだ。必死でネタを考えた小松は、幕間に挑むが…。
最終話 2017年10月21日「スーダラ伝説」 視聴率 8.9%
時がたち、小松(志尊淳)はバラエティーやドラマに引っ張りだこの売れっ子コメディアンになっていた。植木(山本耕史)は、主に俳優として活動を続けながら、まな弟子の活躍を感慨深く見守る。そんな植木に対し、父・徹誠(伊東四朗)は「スーダラやっていた時が、本当のおまえだったかもしれんなあ」と意味深な言葉を残す。そんなある日、所属事務所社長・渡辺(高橋和也)が病に伏せてしまう。渡辺の元には、知らせを聞いた植木をはじめクレージーキャッツのメンバーが久しぶりに集まってきて…。
番組公式サイト
植木等とのぼせもん - Wikipedia
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