概要
現代の日本が抱える“過保護”の問題を浮き彫りにする、痛快エンターテインメント・ホームドラマ。両親に溺愛されて過保護に育てられた女子大生・カホコこと根本加穂子を高畑充希、娘を親友だと思っている母・泉を黒木瞳、娘に嫌われることが怖い“娘依存症”の父・正高を時任三郎が演じる。
ストーリー
学校まで車で送り迎え、着る服を自分で選ぶこともできないほど、過保護に育てられた女子大生・根本加穂子(高畑充希)。世間知らずで、疑うことを知らない、何から何まで親の庇護の下でぬくぬくと生きてきた、超ド級天然キャラの加穂子は、母に言われるままに就職活動をしているが、当然のごとく失敗ばかりしていた。
そんなある日、大学で出会った一人の青年の言葉から「自分は他の人とは違う」と気付いた加穂子は、さまざまな「こんなの初めて!」な出来事と直面していく。
キャスト
根本 加穂子(ねもと かほこ)〈21〉
演 - 高畑充希
本作の主人公。究極の箱入り娘。
世間知らずかつピュアであり猪突猛進型。考え事をするときにはフリーズしてしまう。就活中だが、未だに内定が取れずにいる。 これまで経験した事の無い出来事に対する喜び・不安等が高まると、興奮して「私、こんなの初めて!!」と叫び、感動したときの口癖は「すっばらしい!」。
普段は大人しいが、酔うと麦野を「初」と呼び捨てたり、麦野が描いた絵を無造作に破るなど、言動が乱暴になる。今までは両親(特に母の泉)に反発せずに育ってきたが、第3話にて麦野との関係を疑う泉に初めて反発する。
第5話では麦野の助言からアルバイトを始め、初代からは料理を習い、泉には「甘えないようにする」と宣言する。
正高からは「(尻尾の生えた)カエル」に例えられている。
麦野 初(むぎの はじめ)〈24〉
演 - 竹内涼真
加穂子と同じ大学の美学生。画家としての一本立ちを夢見ており、ピザの宅配等のアルバイトで生計を立てている。
思ったことはズバズバ言い、初対面時から加穂子を「お前」と呼び、自分のバイトの手伝いをさせるなど、ふてぶてしい。
第3話にて加穂子から急に告白され、戸惑う。父は幼い頃に亡くなっており、画家を目指したのは母の影響からで、未だに使いきった赤い油絵の具を大切に持っている。7歳のときに母が「ごめんね」と書いた置き手紙とおにぎりを残して失踪し、高校卒業までは児童施設施設「翔光園」で育ち、奨学金で大学へ進学した苦労人。
正高からは「(嘘つき)オオカミ」に例えられている。
根本家
根本 泉(ねもと いずみ)〈51〉
演 - 黒木瞳
加穂子の母。専業主婦。三姉妹の長女。
加穂子を過保護に育てた1人。夕食後には幼少期の加穂子のビデオを観るのが日課。
加穂子の誕生日のお祝いに加え、駅への送迎や弁当作り、服のコーディネート、果ては就活や色恋にも口出しする始末。
加穂子が反発したときは口を利かず、お互いが目の前にいるにも関わらず、正高を介して言いたいことを伝える 自宅付近(鳥瞰地図で、ハート型に囲まれた部分)では饒舌で押しの強い主張をするが、その外(正高の実家など)へ出ると小声になってしまう。
姉妹でモメ始めると節や環から「偉そう」「自分の主張ばかりする」と文句を言われている。
第5話にて加穂子から自立を宣言され、家を出てしまう。
正高からは「女王」と呼ばれ、「ミーアキャット」に例えられている。
根本 正高(ねもと まさたか)〈54〉
演 - 時任三郎(ナレーション兼任)
加穂子の父。職業はサラリーマン。
加穂子を過保護に育てた1人。可愛さのあまり、娘を甘やかしすぎたことを後悔しているが、泉の手前、強く言い出せない。
周囲の人間の言動・性格を動物に当てはめるクセがあり、自身のことは「自分はライオンだ」と思って、奮い立たせている。
妄想癖もあり「こうなるはずだ」と妄想したあとに行動するが、全く思い通りにならずに失敗する。
ときどき偉人の名言を引用するが、大抵は泉には遮られ、親戚たちからは「上から目線だ」と言われている。
不器用ながらも家族を陰ながら支えているが、気づかれないうえに家族からの扱いは悪く、第4話終盤にて不満が爆発するも第5話で戻って来る。
国村家
国村 環(くにむら たまき)〈48〉
演 - 中島ひろ子
泉の妹(次女)。「元々病弱だった」とのことだが、2年前に結婚してからは体調が良いらしい。衛からは「タマちゃん」と呼ばれている。
加穂子から恋愛相談されたときには有益なアドバイスをするが、自身の結婚生活は杞憂ばかりでネガティブ。
姉妹でモメ始めると泉や節から「可愛い子ぶっている」「贅沢な悩みばかりしている」と文句を言われている。
第8話で子どもの頃から万引きを繰り返していたこと、衛と結婚してからは落ち着いていたが、再び万引きしてしまったことを告白。
第9話では結婚生活に不安があることを理由に離婚を切り出したことが判明。
正高からは「オシドリ」に例えられている。
国村 衛(くにむら まもる)〈47〉
演 - 佐藤二朗
環の夫。職業は警察官(根本家の最寄りの交番の駐在)。2年前に環と結婚した。環からは「まーくん」と呼ばれている。
真面目で温厚な人柄。だが、酒を飲むと止まらないらしく、環とはそのことで夫婦喧嘩をしている。
正高からは環同様「オシドリ」に例えられている。
富田家
富田 節(とみた せつ)〈44〉
演 - 西尾まり
泉の妹(三女)。弁当屋勤務だったが、糸が病気でチェロを弾けなくなったショックから仕事に集中できなくなり、第4話にて辞めた。
祝い事の残り物は持ち帰るなど、ちゃっかりした性格。
姉妹でモメ始めると泉や環から「1番可愛がられていたクセに」「ワガママ」と文句を言われている。
第5話では糸から「あんた達なんか親だと思っていない」と言われ、ショックを受ける。
正高からは「トンビ」に例えられている。
富田 厚司(とみた あつし)〈41〉
演 - 夙川アトム
節の夫。職業は看護師。
細々としたことに気がつくが、そのせいで少々疲れ気味。
正高からは「ハムスター」に例えられている。
富田 糸(とみた いと)〈18〉
演 - 久保田紗友
節の娘。正高からは「タカ」に例えられている(「鳶が鷹を生む」に由来)。幼い頃は加穂子とは姉妹のように仲が良かった。
チェリストの腕は一流で留学も薦められているが、コンクールの本番中に体調を崩し、原因不明の「片手を自由に動かせなくなる神経の病気」を患っていたことが判明する。
祝い事があるたびに集まる親戚たちを内心では鬱陶しく思っており、加穂子が見舞いに来た際、とりわけ「能天気な加穂子」を嫌っていたことを口にする。
その後は、自身と同じく「芸術を志す者同士」として麦野には少なからずも心を開いている様子だが、加穂子ら親戚達とは依然として距離を置いている。
根本家(正高の実家)
根本 多枝(ねもと たえ)〈74〉
演 - 梅沢昌代
正高の母。加穂子からは「おばあちゃん」と呼ばれる。
出戻ってきた教子に台所を使わせてもらえず、不満が募っている。
教子に自立をして欲しいが、結局は甘やかしている(加穂子にも甘く、こっそり小遣いを渡している)。
第9話では調理師免許を所有していることが判明。
未だに子離れできておらず、正高からは「(おんぶにだっこの)コアラ」に例えられている。
根本 教子〈50〉
演 - 濱田マリ
正高の妹。結婚していたが後に離婚し、出戻ってきた。
昔からお調子者だったらしく「マンションの空き部屋で事業を始める」など、突飛もない発言をしては騙され、正高のせいにしている。
当初は「ウチの家族は冷たい」と言っていたが、第6話にて「本当に冷たいのは私かも」と加穂子に打ち明け、「私は愛のない人間だ」と発言する。
両親の下に寄生しているため、正高からは「(出戻りの)鮭」に例えられている。
根本 正興〈77〉
演 - 平泉成
正高の父。加穂子からは「おじいちゃん」と呼ばれる。
口論は適当にはぐらかし、居眠りしてばかり。何を言っても感情が動かず、口癖は「明日な、明日」。
加穂子には甘く、こっそり小遣いを渡している。
第6話では教子の借金問題に嫌気がさし、加穂子のもとへ家出してくるが、相変わらず居眠りしていたために加穂子から説教される。
第8話では加穂子に「明日がない人もいる」と説教されたことで改心し、「明日ではダメだ」と、かつての人柄を取り戻す。
第9話では教員免許を所有していることが判明。
正高からは「ナマケモノ」に例えられている。
並木家
並木 初代〈72〉
演 - 三田佳子
泉の母。加穂子からは「ばぁば」と呼ばれる。
大らかな人柄で肝が据わっており、うまく家族を統率する能力に長ける。勘も鋭く、泉に「子育てで後悔しない母親はいない」とアドバイスする。
第6話にて、自身が余命いくばくもない状態であることを知り、検査を受けた病院の職員には「家族には(病気のことを)まだ知らせないで欲しい」と電話で話していたところに、泉の家出の件でお礼を言いに来た加穂子に聞かれてしまう。
第7話では、動揺する加穂子に「芝居の練習をしていた」と一旦は誤魔化すものの、自分が心筋症を患っていることを打ち明けた上で「親戚達には内緒にして欲しい」と懇願するが、糸の誕生日会で親族たちが互いへの不満をぶつけ合う姿にショックを受けた加穂子が飛び出したことを機に、自身の死期が近いことを親族たちに告白する。
正高からは「ゾウ」に例えられている。
並木 福士〈74〉
演 - 西岡コ馬
泉の父。加穂子からは「じぃじ」と呼ばれる。
気分屋で人騒がせ。イチイチ言うことが大袈裟で、すぐに機嫌を損ねる。口癖は「もういいよ!」
第6話にて泉たちから「パパに育ててもらったつもりはない」と言われ、加穂子のもとへ家出してくる。
正高からは「ウサギ」に例えられている。
ゲスト
矢部
演 ‐ 飯田基祐(第1・2・5話)
正高の知人。部長職。
家内 悟
演 ‐ 松嶋亮太(第8話)
加穂子が婚活パーティで出会った男性の1人。身長172cm、B型、43歳。業種はIT。年収は400万円。
保
演 ‐ 横山歩(第7話 - 第10話)
教子が出会った迷子。
言葉は乱暴で態度も横柄。のちに児童養護施設「翔光園」の入所者であることが判明する。
第9話で施設でいじめられていたところを教子に声をかけられ、保護される。
岩崎
演 ‐ 柳谷ユカ(第8話・第10話)
児童養護施設「翔光園」の園長。
もと子
演 ‐ 高橋ひとみ(第8話)
麦野の実母。
夫のギャンブル癖と死後に残した借金の返済に追われ、つい覚醒剤を使ってしまう。そして、生活に疲れ果て、麦野を手にかけようとしたが思いとどまって警察へ自首する。
現在は更生施設の男性職員と男性が前妻との間に設けた2人の子どもと実の親子のような関係を築いている。
スタッフ
脚本 - 遊川和彦
脚本協力 - 柴田泉
音楽 - 平井真美子
チーフプロデューサー - 西憲彦
プロデューサー - 大平太、田上リサ
演出 - 南雲聖一、日暮謙、伊藤彰記、明石広人
制作協力 - 5年D組
製作著作 - 日本テレビ
主題歌 - 星野源「Family Song」(スピードスターレコーズ)
各話あらすじ(2017年7月12日 - 9月13日)全10話 平均視聴率 11.47%
第1話 2017年7月12日※初回10分拡大(22:00 〜 23:10)
大学4年生のカホコ(高畑充希)は、娘以外に関心のない母・泉(黒木瞳)、娘に嫌われたくない父・正高(時任三郎)をはじめ親類縁者から超過保護に愛されて育ってきた。そして、現在は泉と二人三脚で就職活動中だが内定はゼロ。そんなカホコに同級生の初(竹内涼真)は「おまえみたいな過保護がいるから日本は駄目になるんだ」と言い放つ。後日、泉の実家で開かれたカホコの誕生パーティーに、宅配ピザの配達員として初が現れて…。
第2話 2017年7月19日「初めての悪意と涙」
カホコ(高畑充希)は、‘人を幸せにできる仕事’をしたいが、具体的な職種が浮かばない。泉(黒木瞳)は専業主婦を勧めるが、カホコは自ら正高(時任三郎)、叔父の衛(佐藤二朗)と厚司(夙川アトム)の職場を見学。祖母・多枝(梅沢昌代)や叔母・教子(濱田マリ)にも助言され、混乱するカホコに、初(竹内涼真)はある本を読むよう提案する。そんな中、チェロ奏者を目指すいとこ・イト(久保田紗友)の留学を懸けたコンクールが迫る。
第3話 2017年7月26日「怒り」
カホコ(高畑充希)は泉(黒木瞳)に、初(竹内涼真)とはもう会うなと言われる。それでも、大学のアトリエを訪ね、初に彼女がいないことを確認して一安心するカホコ。だが、好みのタイプは自分とは正反対だった。一方、初はカホコに好きな人ができたと察するが、それが自分だとは気付かない。そんな初を、カホコはイト(久保田紗友)の見舞いに誘う。カホコの‘初恋’を知った叔母の環(中島ひろ子)は勇気を出して告白するよう促す。
第4話 2017年8月2日「キレる」
カホコ(高畑充希)が生まれて初めて泉(黒木瞳)に逆らった結果、2人は冷戦状態に。しかし、正高(時任三郎)は右往左往するばかりで、役に立たない。その上、カホコは意を決して会いに行った初(竹内涼真)の言葉に大きなショックを受けてしまう。ふらふらと帰宅し、部屋に閉じこもったカホコとは対照的に、事情を知った泉は上機嫌だ。なかなか立ち直れないカホコは、正高の提案で、泉の実家へ行って気分転換をしようとするが…。
第5話 2017年8月9日「無力」
自身の扱われ方にキレた正高(時任三郎)が突如、家を出て行く。翌朝、カホコ(高畑充希)は電話しようと提案するが、泉(黒木瞳)は受け付けない。その頃、正高は実家で妹・教子(濱田マリ)の嫌みに居心地の悪い思いをしていた。カホコは初(竹内涼真)にそんな家族の状況を話し、初の両親についても質問。悪気がないのは分かるが、初はいら立つ。そんな中、カホコはアルバイトを探そうとするが、泉が学生課まで付いてきて口を挟む。
第6話 2017年8月16日「大好き」
今度は、泉(黒木瞳)が家を出て行ってしまう。母親が家にいないという初めての体験に戸惑うカホコ(高畑充希)は、初(竹内涼真)に相談する一方で、初に二つの‘お願い’をした。正高(時任三郎)は泉を実家に迎えに行き、カホコの気持ちを伝えようとするが、直接会話することもできない。そこに、イト(久保田紗友)とも厚司(夙川アトム)とも決裂した節(西尾まり)が家出をしてきて、正高は説得どころか、退散せざるを得なくなる。
第7話 2017年8月23日「泣かない!」
祖母・初代(三田佳子)の秘密を偶然、知ってしまったカホコ(高畑充希)は、誰にも言わないでほしいと頼まれ、どうしていいか悩む。そこで、初(竹内涼真)にだけ話し、その後、初を初代に紹介する。そんな中、イト(久保田紗友)の誕生日が近づいた。節(西尾まり)はその荒れた生活を理由に、誕生日会を中止にしたいと言い、泉(黒木瞳)も同意。しかし、カホコは楽しみにしている初代のことを思い、イトを説得すると宣言する。
第8話 2017年8月30日「会いたい」
カホコ(高畑充希)は言い合いの末、初(竹内涼真)と別れた。その上、初代(三田佳子)が病気のことを皆に告白したと知って、一気に力が抜けてしまう。空元気のカホコは、初代にひ孫を見せるため、婚活に励むと宣言し、泉(黒木瞳)たちは戸惑う。一方、教子(濱田マリ)は旅で出会って付いてきた男の子(横山歩)を警察に連れて行くことにし、カホコに同行してほしいと依頼。その子が養護施設から逃げ出していたことが判明する。
第9話 2017年9月6日「誓い」※「グラチャン2017女子「日本×ロシア」」中継延長のため45分繰り下げ。 (22:45 - 23:45)
カホコ(高畑充希)が初(竹内涼真)と共に、泉(黒木瞳)と正高(時任三郎)に結婚の意思を伝えている最中、初代(三田佳子)が倒れたとの連絡が入る。病院の初代の枕元で、泉は環(中島ひろ子)や節(西尾まり)と口論になり、カホコは気が気でない。翌朝、病院から帰宅した泉は、初と結婚するなら「勘当」だと言い放つ。落ち込むカホコは初と話し、初代が意識を取り戻したとき、それぞれの家族が笑顔でいることが一番だと考えて…。
最終話 2017年9月13日「私の生きる道」
カホコ(高畑充希)は初代(三田佳子)に言われた通り、初(竹内涼真)との結婚は、泉(黒木瞳)と正高(時任三郎)に認めてもらってからにしようと決意する。そんな中、カホコが福士(西岡徳馬)に電話すると、初代との思い出の詰まった場所にいる、捜さないでくれと言って、切れてしまった。衛(佐藤二朗)に捜索を頼み、環(中島ひろ子)や節(西尾まり)も駆け付ける中、看病疲れでダウンして自宅にいる泉が、その場所を言い当てて…。
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タグ:過保護のカホコ