Netflixにて、2016年春に全10話一挙配信されたものを約45分(最終回のみ50分)に再編集して放送する。
原作概要
『火花』(ひばな)とは、お笑いタレントの又吉直樹が書いた初の中編小説。初出は『文學界』2015年2月号(文藝春秋)。掲載時より現役人気お笑いタレントの手がけた純文学小説として話題を呼び、文芸誌である同誌が増刷されるヒットとなったほか、第28回三島由紀夫賞候補作、第153回芥川龍之介賞受賞作。
2016年にNetflixと吉本興業によってネット配信ドラマとして映像化され、翌2017年にはNHK総合にて、前年にNetflixにてネット配信されたものの再編集版が放送開始予定。2017年2月、板尾創路監督により映画化されることが発表された。同年11月に公開予定。
概要
2015年に芥川賞を受賞した、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹による同名小説を原作に、若手芸人の苦悩と葛藤に満ちた10年間の軌跡を描く青春ドラマ。Netflixオリジナルで映像化された作品が、初めてNHK総合で放送される。
お笑い芸人とその周囲の人たちの心の描写を林遣都、波岡一喜、門脇麦らが体当たりで演じるほか、井下好井の好井まさお、とろサーモンの村田秀亮ら芸人も出演。総監督を廣木隆一が、監督は白石和彌、沖田修一、久万真路、毛利安孝が務める。
ストーリー
売れない芸人の徳永太歩(林遣都)は、営業先の花火大会で天才肌の先輩芸人・神谷才蔵(波岡一喜)と出会う。誰にもこびないスタイルと圧倒的なセンスに引きつけられ、弟子入りを懇願した徳永は、神谷の伝記を書くことを条件に許される。
それから2人は夜ごと酒を酌み交わし、お笑いについて熱く語り合う。しかし、コンビとして少しずつ売れ始めた徳永と、うまくいかずにもがき苦しむ神谷の歯車は少しずつかみ合わなくなる。そして、神谷はある日、借金を抱えたままこつ然と姿を消してしまう。
キャスト
徳永 太歩
演 - 林遣都
お笑いコンビ「スパークス」のボケ担当。
神谷 才蔵
演 - 波岡一喜
お笑いコンビ「あほんだら」のボケ担当。徳永の先輩芸人。
山下 真人
演 - 好井まさお(井下好井)
お笑いコンビ「スパークス」のツッコミ担当。
大林 和也
演 - 村田秀亮(とろサーモン)
お笑いコンビ「あほんだら」のツッコミ担当。
宮野 真樹
演 - 門脇麦
神谷の同居人
日向 征太郎
演 - 田口トモロヲ
スパークスが所属する芸能事務所・日向企画の社長。
緒方 健治
演 - 染谷将太
日向企画の社員。お笑い担当。
西田 英利香
演 - 菜葉菜
日向企画の社員。
ロクさん
演 - 渡辺哲
徳永と同じアパートの住人。
小野寺
演 - 渡辺大知
徳永と同じアパートの住人。
あゆみ
演 - 徳永えり
徳永の元バイト仲間。現在は美容師。
望月
演 - 温水洋一
徳永のバイト先のコンビニ店長。
恩田
演 - 宮崎吐夢
徳永の新しいバイト先の店長。
渡辺
演 - 小林薫
武蔵野珈琲店の店主。
百合枝
演 - 高橋メアリージュン
山下の恋人。
笹本 英樹
演 - 忍成修吾
テレビ局ディレクター。
里島 誠
演 - 村杉蝉之介
テレビ局ディレクター。
熱海のイベント主催者
演 - 山本浩司
熱海の居酒屋の店員
演 - 山本彩(NMB48)
焼き鳥屋の店員
演 - 武田梨奈
合コン相手
演 - 今井華、島袋聖南
スタッフ
総監督 - 廣木隆一
統括プロデューサー - 古賀俊輔
監督 - 廣木隆一(1・9・10)、白石和彌(3・4)、沖田修一(5・6)、久万真路(7・8)、毛利安孝(2)
脚本統括 - 加藤正人
脚本 - 加藤正人、高橋美幸、加藤結子
脚本協力 - 板尾創路
撮影 - 鍋島淳裕
照明 - かげつよし
録音 - 深田晃、岩丸恒
音響効果 - 渋谷圭介、佐藤祥子
美術 - 相馬直樹
装飾 - 桑田真志
編集 - 菊池純一、野本稔
音楽 - 上野耕路、石塚徹
音楽プロデューサー - 田井モトヨシ
エグゼクティブ・プロデューサー - 岡本昭彦、吉崎圭一、DavidLee、上木則安
プロデューサー - 山地克明、仲良平、五十嵐真志、鳥澤晋、坂本和隆
制作プロダクション - ザフール、パイプライン
制作 - 吉本興業
主題歌 - OKAMOTO'S「BROTHER」
挿入歌 - SPICY CHOCOLATE「二人で feat.西内まりや&YU-A」
各話あらすじ(2017.2.26 - 2017.4.30)全10話 平均視聴率 2.71%
第1話 2017年2月26日「芥川賞受賞作のドラマ化・若手芸人と先輩の魂の軌跡」 視聴率 4.8%
2001年夏。売れないお笑いコンビ・スパークスの徳永(林遣都)は営業先の静岡・熱海で漫才コンビを組む先輩芸人・神谷(波岡一喜)と出会う。観客に「地獄」と連呼する激烈な漫才を披露する神谷の姿に徳永は魅了される。仕事の後、徳永は共に居酒屋を訪れた神谷に「弟子にしてください」と申し出る。神谷は自分の伝記を書くことを条件にその願いを受け入れる。その日から、徳永は神谷との日々を書きつづることになる。
第2話 2017年3月5日 視聴率 2.9%
神谷(波岡一喜)の漫才コンビ・あほんだらは活動の拠点を大阪から東京に移した。徳永(林遣都)は神谷と東京・吉祥寺で会い、公園の打楽器パフォーマンスに飛び入り参加したり、コーヒー店で店主の渡辺(小林薫)が入れるコーヒーを飲みながら語り合ったりする。一方、スパークスは舞台への出演を懸け、ネタ見せの場へ。終了後、相方の山下(好井まさお)は恋人の百合枝(高橋メアリージュン)と帰り、徳永は後輩芸人と飲みに行く。
第3話 2017年3月12日「もうここ吉祥寺ちゃいますよ・こいつムカつく弟みたいやわ」 視聴率 1.5%
2001年秋。徳永(林遣都)のスパークスはネタ見せのオーディションに合格し、きちんとした舞台で漫才を披露する。一方、真樹(門脇麦)と住む神谷(波岡一喜)は、ひも同然の暮らしを送りながら、芸人を続けていた。神谷は東京・吉祥寺で飲み語らい、終電を逃した徳永を家に連れ帰る。そして、真樹を加えた3人ではしゃぎ、夢のような時間を過ごす。その後、オーディションで、スパークスと神谷のあほんだらが顔を合わせる。
第4話 2017年3月19日「お前は自分の面白い部分に自分で気づいてないやろ?」 視聴率 3.4%
徳永(林遣都)はアルバイトをしながら若手芸人が出演する舞台に立ち続けていた。ある日、徳永は幼少期に憧れた漫才コンビ「夢路いとし・喜味こいし」のいとしの訃報を聞く。居ても立ってもいられなくなった徳永は山下(好井まさお)を呼び出す。だが、ネタ合わせに気が乗らない山下の態度に腹を立て、けんかをしてしまう。一方、徳永と同じアパートに住むストリートミュージシャン・小野寺(渡辺大知)が実家に帰ることになる。
第5話 2017年3月26日「銀髪・ベージュのコーデュロイパンツ・鬼まんま」 視聴率 2.1%
スパークスとあほんだらは、観客の投票によって順位が決まるお笑いイベントに出演する。2組とも完成度の高いネタを披露するが、優勝したのはハプニングで爆笑をさらったピン芸人だった。その後、徳永(林遣都)は友人の美容師・あゆみ(徳永えり)の練習台になり、髪を銀色に染める。以降、この髪の色は徳永のトレードマークになる。ある日、徳永と神谷(波岡一喜)は真樹(門脇麦)の家で酒を飲むが、神谷の様子がおかしい。
第6話 2017年4月2日「その頃僕らはどうかしていた」 視聴率 3.0%
スパークスが初の単独ライブを行うことになり、徳永(林遣都)と山下(好井まさお)はその準備に明け暮れる。神谷(波岡一喜)との関係は相変わらずで、彼の懐具合を心配した徳永は総菜をつまみに外で飲もうと提案。向かった公園でぐずる赤ん坊を見掛けた神谷は、自作の川柳で笑わせようとするが、火に油を注いでしまう。後日、徳永は神谷から真樹(門脇麦)と別れたと知らされる。徳永は、真樹の家に荷物を取りに行く神谷に付き合う。
第7話 2017年4月9日「オレのイイとこ十個ゆうて?」 視聴率 1.9%
2007年冬。スパークスはラジオ番組でネタを披露するまでになっていた。一方、あほんだらは底辺のままで、神谷(波岡一喜)は借金をしては飲み歩く荒んだ生活を送っていた。そんなある日、徳永(林遣都)は神谷の相方・大林(村田秀亮)に呼び出され、神谷が借金で首が回らなくなっていると知らされる。徳永はこれ以上神谷を追い込むまいと距離を置くようになるが…。
第8話 2017年4月16日「日常の不甲斐ない僕は、あんなにも神谷さんを笑わすことが出来るのに」 視聴率 2.5%
若手芸人の登竜門「お笑いスター発掘バトル」で入賞したスパークスは、テレビのネタ番組にも呼ばれるようになっていた。収入が増えた徳永(林遣都)は広い家に引っ越す。一方、神谷(波岡一喜)はさらに借金を重ね自暴自棄に。徳永はより大きな劇場でのスパークスの単独ライブを成功させた後、久しぶりに神谷と会う。神谷は銀髪に黒い服で、徳永のスタイルをまねていた。
第9話 2017年4月23日「芸人としてやっていく自信、もうないねん」 視聴率 1.9%
ゴールデンタイムのお笑い番組へのレギュラー出演の話がなくなったスパークス。瞬く間に落ち目になり、意気消沈する山下(好井まさお)を徳永(林遣都)は必死に励ます。家賃の安いアパートへ引っ越した後、徳永は久しぶりに会った神谷(波岡一喜)から励まされる。一方、山下と百合枝(高橋メアリージュン)は徳永を訪ね、妊娠と結婚を報告。山下はこれを機に引退したいと言う。
最終話 2017年4月30日「思ってることと逆のことを全力で言うと、明確に想いが伝わるんとちゃうかな」 視聴率 3.1%
解散が決まったスパークスは所属事務所主催のライブで最後の漫才を披露することに。当日、会場に神谷(波岡一喜)や百合枝(高橋メアリージュン)たちも駆け付ける。そして徳永(林遣都)と山下(好井まさお)は力の入ったネタで、観客を笑顔と涙の渦に巻き込んでいく。1年後、徳永は不動産屋で働いていた。ある日、大林(村田秀亮)から呼び出された徳永は、神谷の失踪を知る。大林と別れて仕事に戻った徳永の元に、1本の電話が入り…。
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火花 (小説) - Wikipedia
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