概要
歌舞伎俳優の市川海老蔵が主演を務める連続時代劇。海老蔵の連続ドラマ主演は、市川新之助としてNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」で務めて以来13年ぶりで、2004年に市川海老蔵を襲名してから初めて。同ドラマは、09年に海老蔵主演で上演され好評を博した新作歌舞伎「石川五右衛門」に潤色を加えて映像化したもの。
歌舞伎版と同様、原作・脚本は漫画「金田一少年の事件簿」「神の雫」の原作者として知られる樹林伸が手掛ける。物語では、華麗な手口で盗みを働く石川五右衛門(海老蔵)と時の権力者・豊臣秀吉(國村隼)との対決を主軸に、秀吉の側室・茶々(比嘉愛未)とのロマンスなどをけれん味たっぷりに描いていく。
ストーリー
安土桃山時代、豊臣秀吉(國村隼)の治世。関白となった秀吉は思うままに権勢を誇り、その家臣たちは富を独占していた。一方で庶民の生活は困窮し、不満は日増しに高まっていた。そんな庶民の心の支えとなっていたのが「白波夜左衛門」一座。その頭・夜左衛門こそ、天下の大泥棒・石川五右衛門(市川海老蔵)の世を忍ぶ仮の姿だった。
夜左衛門から大泥棒へと姿を変えた五右衛門は、秀吉に逆らい、仲間の百助(山田純大)や金蔵(前野朋哉)らと共に、悪事を働く大名や大商人の屋敷に忍び込んでは財宝を奪取。貧しい庶民たちに金品を分け与え、時代に大きなうねりを巻き起こしていく。
キャスト
石川五右衛門一派
石川五右衛門:市川海老蔵
普段は大道芸人「白波夜左衛門」一座の座頭・夜左衛門として世を忍んでいるが、その正体は時の権力者・豊臣秀吉に逆らう天下の大泥棒。大名や大商人の屋敷に忍び込んでは財宝を盗み出し、貧しい庶民たちに金品を分け与えている。
茶々:比嘉愛未
浅井長政とお市の方の遺児で、秀吉の側室。秀吉から宝物のように扱われ、何不自由なく暮らしているが、北ノ庄城落城で逃亡中、野盗に襲われたところを助けてくれた若者(五右衛門)のことを忘れられずにいる。
おりつ:田中美里
戦で行方不明となった夫を探す女性。息子と共に京に出て、苦しい生活を強いられていたところ夜左衛門に出会い、助けられる。
三上の百助:山田純大
足柄の金蔵:前野朋哉
堅田の小雀:高月彩良
五郎市:南岐佐
榊基次:棚橋弘至(第3話 ‐ )
奥山公継:益岡徹
夜左衛門が身を寄せる道場の道場主。前田玄以に仕える、剣術の達人で兵法家。夜左衛門の正体が五右衛門だとは気付いていない
奥山奈々:AnJu
豊臣政権関係者
豊臣秀吉:國村隼
関白。織田信長の後を継ぎ、大きな権勢を誇るが、徳川、北条などの敵対勢力が不穏な動きを見せ、世継ぎ問題も抱えている。また、五右衛門に騒ぎを起こされていることを警戒し、五右衛門捕縛に躍起になっている。
前田玄以:榎木孝明
秀吉の家臣で、京都の民政を担当する所司代の職に就いている。行政官としての評価は高いが、五右衛門一味には振り回されている。
石田三成:丸山智己
ゲスト
第2話
岩川次郎吉:渡辺裕之
市原九太夫:金山一彦
鉄ヶ嶽:脇知弘
岩川礼三郎:佐藤瑠生亮
第3話
美濃屋利兵衛:山田明郷
加賀屋甚右衛門:西村和彦
第4話
深田頼近:片岡愛之助
山中権八:山本裕典
本庄茂平次:池内万作
大木辰馬:本田博太郎
第5話
庄右衛門:竜雷太
伊藤次盛:木村祐一(第6話)
茂吉:市川九團次 (4代目)
平助:永野宗典
第6話
嵐之助:高橋努
雪丸:市川新十郎
岩六:深水元基
百地三太夫:谷口高史
第7・最終話
徳川家康:林家正蔵
服部半蔵:浜田学
青龍:竹下健人
白虎:井上拓哉
霧隠才蔵:姜暢雄(最終話)
スタッフ
原作:樹林伸
ナレーション:春風亭小朝
脚本:樹林伸、渡辺雄介、森下直、大原久澄、山本むつみ
監督:石原興、服部大二、井上昌典
音楽:川井憲次
人物デザイン監修:柘植伊佐夫
衣装デザイン協力:松本圭祐
殺陣:清家三彦
アクション:中村健人
スタジオ協力:東映京都撮影所
技術協力:IMAGICAウェスト
プロデュース:松本拓、佐々木淳一、渡邊竜、山田尚史、亀井威
チーフプロデューサー:山鹿達也
製作協力:松竹撮影所
製作:テレビ東京、松竹
主題曲:上妻宏光「月夜の影〜石川五右衛門のテーマ〜」
各話あらすじ(2016.10.14 - 2016.12.2)全8話 平均視聴率 4.01%
第1話 2016年10月14日「大泥棒は庶民の味方新ヒーローvs関白秀吉黄金の五重塔を盗め!暗い世の中に“絶景”花火打ち上げSP!」初回2時間スペシャル(20:00〜21:48) 視聴率 6.0%
時は秀吉(國村隼)の治世。関白となった秀吉は権力を思いのままにし、家臣たちは富を独占。その一方で庶民は困窮し、大道芸人・夜左衛門(市川海老蔵)率いる一座の芸が心の慰めだった。実はその夜左衛門こそ、秀吉が追う大泥棒・五右衛門。五右衛門は悪事を働く大名や商人の屋敷から財宝を盗み、貧しい人に分け与える庶民の味方だ。ある日、夜左衛門は貧しい母子・おりつ(田中美里)と五郎市(南岐佐)を一座で働くよう誘う。
第2話 2016年10月21日「庶民だます詐欺団!?父子の絆を裂く卑劣な悪党に怒りの成敗!」 視聴率 3.7%
人気力士・岩川(渡辺裕之)が息子・礼三郎(佐藤瑠生亮)と、夜左衛門(市川海老蔵)一座を訪ねてくる。岩川が秀吉(國村隼)の側室・茶々(比嘉愛未)に一目ぼれしたと聞いた百助(山田純大)は、2人をもう一度会わせたいと考える。しかし、勧進相撲中の岩川に「息子を返してほしければ結びの一番に負けろ」と書かれた脅迫状が届く。一方、お忍びで町に来た茶々は男たちが礼三郎を連れ去るのを目撃。彼女も一緒に拉致される。
第3話 2016年10月28日「町の灯りを盗り返せ油買占めの黒幕の罠!?最凶の敵に絶体絶命」 視聴率 4.4%
油の値が高騰し庶民が苦しむ中、夜左衛門(市川海老蔵)は油問屋・加賀屋(西村和彦)が襲われている現場に遭遇。剣客・榊(棚橋弘至)を機転で退けた夜左衛門は、加賀屋から油の高騰は同業の美濃屋(山田明郷)の買い占めによるものだと聞く。一方、その美濃屋は秀吉(國村隼)に、極上の油を大量に献上していた。夜左衛門こと五右衛門は、油と金銀を盗むため美濃屋に忍び込むが、ある陰謀によるわなが仕掛けられていた。
第4話 2016年11月4日「父の仇討ちの裏に罠悪家老の陰謀を叩け!海老蔵VS片岡愛之助」 視聴率 4.5%
ある夜明け、五右衛門(市川海老蔵)たちは両替商に盗みに入るが、小雀(高月彩良)が歯痛で金銀銭が入った麻袋を落としてしまう。気付かれた五右衛門たちは、何も取らずに去る。翌日、小雀は茶屋で若侍・権八(山本裕典)と出会い、歯痛に効く草の練り薬を渡される。使うと歯の痛みはなくなった。その後、公継(益岡徹)の屋敷に招かれた権八は薬草の道を極めるため国を出たと語るが、五右衛門こと夜左衛門は素性に疑問を持つ。
第5話 2016年11月11日「庶民を苦しめるゲス奉行を成敗!仲間の裏切?五右衛門捕まる」 視聴率 3.0%
五右衛門こと夜左衛門(市川海老蔵)一座の百助(山田純大)は、命の恩人の名主・庄右衛門(竜雷太)と再会。その痩せた姿を心配する。その頃、秀吉(國村隼)は一揆の兆候を知り、検地奉行・次盛(木村祐一)に首謀者を早急に捕らえるよう命じる。三成(丸山智己)は次盛に五右衛門の情報を吹き込む。翌日、一揆をたくらんだとして庄右衛門が補縛される。庄右衛門が斬首刑だと聞いた夜左衛門らは、救出のため刑場へ向かう。
第6話 2016年11月18日「VS伊賀の忍者軍団!?襲撃から庶民を守れ!茶々盗まれ秀吉逆襲」 視聴率 3.6%
秀吉(國村隼)の命令で刀狩りが行われる中、何者かが役人たちを皆殺しにし、刀を強奪する。そばには、五右衛門(市川海老蔵)の仕業だと思われる「五」と書かれた文が残されていた。一方、五右衛門は昔の仲間で伊賀の忍・嵐之助(高橋努)らと再会する。弱みを握られた五右衛門は秀吉の屋敷に忍び込んで、茶々(比嘉愛未)を誘拐することになる。その晩、茶々を連れ去ろうとする五右衛門の前に、剣客・榊(棚橋弘至)が現れる。
第7話 2016年11月25日「秀吉vs家康vs五右衛門 天下騒乱の秘宝巡り、大激突!」 視聴率 3.2%
秀吉(國村隼)がかつて手放した、日輪が刻まれた銀きせるの行方を捜している中、茶々(比嘉愛未)は五右衛門(市川海老蔵)の銀きせるに日輪が描かれていたことを思い出し、動揺。そんな中、秀吉はふとしたことで五右衛門と夜左衛門のつながりに気付く。一方、奈々(AnJu)の見合いが奥山(益岡徹)の屋敷で行われる。その夜更け、銀きせるの行方をつかんだ家康(林家正蔵)の命で、忍者・半蔵(浜田学)の手下が夜左衛門を襲う。
最終話 2016年12月2日「さらば、五右衛門! 秀吉と運命の直接対決 釜茹で刑の衝撃真実」 視聴率 3.7%
夜左衛門(市川海老蔵)は秀吉(國村隼)に銀きせるを差し出し、過去を告白。正体が五右衛門だと知る秀吉との間に緊張が走るが、秀吉が銀きせるを預かることで場は収束する。そんな中、茶々(比嘉愛未)の懐妊が発覚。銀きせるが秀吉の手に渡ったことにいら立つ家康(林家正蔵)は、彼を陥れる計略を思い付く。一方、夜左衛門は五右衛門姿で秀吉に会いに行き、銀きせるを返された後、茶々が身ごもるのは自分の子だと告げるが…。
番組公式サイト
石川五右衛門 (テレビドラマ) - Wikipedia
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