概要
土曜深夜に新設される連続ドラマ枠「土曜ドラマ24」の第1弾。人気漫画「孤独のグルメ」の原作者・久住昌之のエッセーを原案に、背徳感を覚えながらも平日の昼間に銭湯と酒を楽しむ大人を描く異色のエンターテインメント。
人気劇団ユニット・TEAM NACSのメンバーである戸次重幸が主人公の内海孝之に扮し、原案同様、実在する銭湯と居酒屋が舞台となってドラマが展開する。制作は、同系のヒットドラマ「孤独のグルメ」シリーズを手掛けたスタッフが担当。八木亜希子、柄本時生、廣田あいからが共演し、更に毎回豪華ゲストが登場する。
ストーリー
内海孝之(戸次重幸)は、広告代理店「日の出広告」の営業マン。口下手で要領が悪く押しが弱いため、営業成績はいつも最下位という不器用な中年男だ。そんな内海の唯一の楽しみは、営業をさぼって平日の昼間から銭湯に入り、湯上りの乾いたのどにビールを流し込むこと。たとえ勤務中でもその誘惑にはあらがえない。
内海は、町中で銭湯を見つけるたびに、会社に「急用が入ったので」と言い訳の電話をし、背徳感を感じながらも入浴とその後の酒を楽しんでいく。
キャスト
内海 孝之
演 - 戸次重幸
日の出広告株式会社の営業マン。元は内勤だったが一年前に営業二課に回される。成績はいつも最下位。銭湯をこよなく愛し、昼間から銭湯に入って風呂上りにビールを飲むことを何よりの癒しとしている。
堂園 翔子
演 - 八木亜希子
キャリアウーマンのエリート部長。毎回内海に雷を落とし、営業では押しの強さで経費のかかるプランを相手に気分良く合意させる。
大西 大輔
演 - 柄本時生
二課のエース。内海から尊敬されており馬鹿にしたつもりで言った小言も彼なりのアドバイスと曲解する。
遠藤 早苗
演 - 廣田あいか(私立恵比寿中学)
庶務。内海にやさしく接し、少し気がある。
村井 良夫
演 - 塩山誠司
営業二課の社員。部内で最年長の営業マン。
堀口 直人
演 - 金子大地
営業二課社員。入社2年目。
ゲスト
オジサン(第1話) - 温水洋一
強面中年1・2(第2話) - TKO
(澤田ではなく)清水(第3話) - 古舘寛治
巨体中年(第3話) - 永田裕志
中沢(第4話) - 岩井ジョニ男(イワイガワ)
幸田(第4話) - 岡本信人
関西人1・2(第5話) - 中川家
田村屋社長(第6話) - 松澤一之
健二(第6話) - 須田邦裕
清田平吉(第6話) - 志賀廣太郎
トリミングサロン店長(第7話) - 須藤温子
強面男・良夫(第7話) - 赤井英和
花屋店長(第8話) - 逢沢りな
主人(第9話) - 石山雄大
女将(第9話) - 小池澄子
爺さん1(第9話) - 木下貴夫
北川(第9話) - でんでん
駒田(第10話) - 石倉三郎
鈴木政夫(第10話) - 泉谷しげる
美容室・店長(第11話) - 優木まおみ
フォークシンガー(第11話) - 阿部智則(POISON GIRL BAND)
焼肉屋・店員(第11話) - ちすん
日の出広告社長・佐々木剛太(第11話) - 竹中直人
トム(最終話) - ロマ・トニオロ
常連中年・島田(最終話) - 玉袋筋太郎
和菓子屋店主・杉村(最終話) - 小倉一郎
スタッフ
原案 : 久住昌之『昼のセント酒』(作画・和泉晴紀)
脚本 : 田口佳宏
音楽 : The Screen Tones
チーフプロデューサー : 浅野太(テレビ東京)
プロデューサー : 渡邉一仁(テレビ東京)、吉見健士
ラインプロデューサー : 菊池武博
キャスティングプロデューサー : 高柳亮博
コンテンツプロデューサー : 渡邊愛美(テレビ東京)
監督 : Yuki Saito、井川尊史
ナレーション : 石塚運昇
製作 : テレビ東京、共同テレビジョン
主題歌 : 高橋優「WEEKEND JOURNEY」(ワーナーミュージック・ジャパン)
各話あらすじ
第1話 2016年4月9日「第一湯 京成小岩 鶴の湯 からのレバフライ」
広告会社の企画営業部で働く内海(戸次重幸)は口下手で不器用、要領が悪く押しの弱い性格が災いして営業成績は最下位だ。課長・堂園(八木亜希子)の叱責(しっせき)を受け、内海は東京・京成小岩へ飛び込み営業に行くが、惨敗の結果に。落胆する彼の前に、住宅街の中に立つ巨大な銭湯の煙突が現れる。勤務時間中の内海はしばし葛藤するが、誘惑に逆らえず、会社に「ノーリターン」の電話をすると、銭湯を目指して走りだす。
第2話 2016年4月16日「第二湯 代々木上原 大黒湯 からのソーセージ5種盛り合わせ」
内海(戸次重幸)は今週も課の中で一人、売り上げを立てられず、課長・堂園(八木亜希子)からの圧力に苦しんでいた。内海は何度も通った東京・代々木上原の不動産店へ営業に行き、粘りの交渉で発注を決める。その勢いで飛び込みで営業を掛けると、そこでも運よく受注。ガッツポーズする視線の先に銭湯の看板を見つけた内海は、まだ日は高いが自分へのご褒美にと、銭湯に入る。
第3話 2016年4月23日「第三湯 京急蒲田 蒲田温泉 からの汐焼きそば」
内海(戸次重幸)は東京・蒲田の得意先で、経費削減のため広告を全て中止すると告げられる。落ち込んだものの、気持ちを入れ替えて飛び込み営業をしようとした内海の視線の先に、人気の銭湯の看板が。大口の顧客を逃し、挽回しなくてはならないタイミングだと分かっていながらも、都合のいい言い訳で自分をごまかした内海は、銭湯へ。中にはある客(永田裕志)がいて…。
第4話 2016年4月30日「第四湯 祖師ヶ谷大蔵 そしがや温泉21 からのアンチョビピザ」
内海(戸次重幸)は東京・祖師ケ谷大蔵の畑で、大根の収穫を手伝っていた。生産者(岡本信人)から大根の宣伝の発注をもらうためだったが、やはり結果は出ない。それでも前向きに目の前の酒店へ飛び込み営業をした内海だが、社長は不在で、居合わせたアルバイトの男性に将来を心配されてしまう。気合を入れ直す内海だが、脇道に「天然温泉」の看板を見つけてしまい…。
第5話 2016年5月7日「第五湯 上野御徒町 燕湯からの お好み焼き串」
内海(戸次重幸)は企画書を徹夜で書き上げ、その勢いのまま東京・御徒町へ営業に出掛ける。腹ごしらえをしようと店を探していると、繁華街で趣のある銭湯を発見。時間は7時12分で、まだ始業前だ。朝まで残業して頑張った自分へのご褒美に「今日は文句なしということで」とつぶやき、堂々とのれんをくぐった内海は、中で関西から出張中の2人組(中川家)と出会う。
第6話 2016年5月14日「第六湯 北千住 タカラ湯からの 特撰チャーハン」
内海(戸次重幸)は上司の堂園(八木亜希子)と共に、東京・北千住の呉服店へ営業に訪れる。弱気な内海の横で、堂園は見事なトークを展開して店主(松澤一之)の心を捉え、より大きな広告展開のプランを決定させる。「あれが本当の営業か」と心を打たれた内海は、自分は真面目に足で稼ぐしかないと決意を新たにする。しかし、顔を上げると、立派な銭湯の煙突を見つけてしまう。
第7話 2016年5月21日「第七湯 練馬桜台 久松湯からの唐辛子餃子」
東京・練馬の桜台で一仕事終えた内海(戸次重幸)は、住宅街の中で美術館のような建物を発見。それは‘デザイナーズ銭湯’だった。内海は会社に電話し「終日打ち合わせ」と予定を書き直してもらうと「今日だけは、ということで」とつぶやき、ロビーへ。ホテルのフロントのような受付で入浴料を払い、のれんをくぐると、そこは高級スポーツクラブのような脱衣所だった。
第8話 2016年5月28日「第八湯 銀座 金春湯からのシロ・カシラ(タレ)」
内海(戸次重幸)はドラッグストアの社長と会うために東京・銀座を訪れる。営業部のプレッシャーを受け、目標達成のために意気込む内海だが、社長は不在で約束をキャンセルされてしまう。空いてしまった時間で新規営業をしようと繁華街を歩いていた内海は、温泉マークの看板を発見。都心のオフィス街という環境にいつも以上の罪悪感を感じるが、やはり誘惑には勝てず…。
第9話 2016年6月4日「第九湯 静岡県沼津市 吉田温泉からの生桜えび生しらす丼」
内海(戸次重幸)は小学生向け仕事体験イベントのプログラムを決めるため、出張で静岡・沼津港を訪れる。内海は地元漁師・北川(でんでん)の元で汗をかきながら、漁港の仕事を体験。無事にプログラムが決まり、北川の車で駅へ戻る途中、内海は銭湯の煙突を見つける。車を止めてもらい、煙突の方へ向かうと、そこには白い洋館のようなレトロなたたずまいの建物があった。
第10話 2016年6月11日「第十湯 用賀 藤の湯からの穴子白焼き」
内海(戸次重幸)は、営業に来ていた東京・用賀の時計店で、店主の「使う人間の心持ち次第で、時間の価値は変わる」という言葉に感銘を受ける。仕事を終え駅へ向かっていると、前方に細くて小さな煙突を見つける。いつもなら銭湯を探す内海だが、先ほどの店主の言葉が浮かび、思いとどまる。しかし、ランニング中のカップルの会話から聞こえてきた「ひのき風呂」という単語に反応し、結局のれんをくぐってしまう。
第11話 2016年6月18日「第十一湯 高円寺 小杉湯からの焼肉」
内海(戸次重幸)は、ティッシュ広告を受注した東京・高円寺の美容院へ来ていた。なぜか美容院からティッシュ配りを任された内海が、全てを配り終えて駅へ向かう途中、銭湯の看板を発見。いつものように誘惑に負けそうになるが、朝、社長(竹中直人)から「営業マンに必要なのは人間力」「営業マンが稼がないと会社はつぶれる」と言われたことを思い出し、踏みとどまる。そこへ、美容院の店長から追加発注の連絡が入る。
最終話 2016年6月25日「第十二湯 浅草 蛇骨湯からの天ぷら盛り合わせ」
内海(戸次重幸)は東京・浅草の小さな和菓子店へ営業に来ていた。同僚・大西(柄本時生)からは「何年も前に小さな仕事を受けただけの店に通い続けるのは非効率だ」と非難されたが、ついに発注をもらう。さらに、店主の紹介で大型和菓子店からの発注も受ける。あらためて「人と人とのつながりを大切に」という自分の信念をかみしめていると、外国人女性に道を尋ねられる。彼女が指さした写真には、銭湯の店名が写っていた。
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タグ:昼のセント酒