原作
『怪盗探偵 山猫』(かいとうたんてい やまねこ)は、神永学の小説シリーズである。既刊4巻(2015年7月25日時点)、文庫版は既刊3巻(2015年7月25日時点)。2015年11月には『小説野性時代』(角川書店)にて掲載されている。
概要
神永学の人気小説シリーズをKAT-TUNの亀梨和也主演でドラマ化するミステリー。亀梨は「盗みはするが、奪いはしない」を信条とする神出鬼没の天才怪盗犯・山猫を演じる。
ストーリー
山猫(亀梨和也)は、地域も場所も難易度もお構いなしに現れ、華麗に盗みを働いていく天才怪盗。罪を犯しながらもターゲットの悪を暴くその姿は、強烈なカリスマ性を発揮し、世の中には彼を支持する声も多数上がっている。
自らを「天才」と称し、王様のように生意気かつ無邪気な言動を繰り返す山猫。しかし、時折見せる冷たい表情には、彼の心の闇が見て取れる。さまざまな謎を抱えながら、夜ごと、山猫は盗みを働き、人間の深淵に潜む“表”と“裏”、“倫理”と“信念”を華麗に切り刻んでいく。
キャスト
チーム山猫
山猫
演 - 亀梨和也
怪盗及び探偵。武士道の本を常に所持している。突飛な行動が多く、常にハイテンション、時として非情な面も見せる。彼の音程を外した歌は聴くに耐えないのだが、「音痴」と言われると激怒し、女にも手を上げ殴るほどキレる。カップラーメンが大好物。その生い立ちは今から20年前、欧州諸国が結城天明協力のもと日本人スパイを育成しようとした際、身寄りのない子ども達の中から選んだ候補者の中の1人だった。全訓練を見事にクリアしたのはたったの3人でその中の1人が山猫だった
勝村 英男(かつむら ひでお)
演 - 成宮寛貴
コピーライター。山猫の事件を追ううち仲間になり、一見相棒の立ち位置のようだが、しばしば身代わりや囮の役をやらされる。さくらの先輩であり、好意を寄せられている。
第8話にて、正体が結城天明の消し屋「カメレオン」であることが明らかになる。幼い頃、山猫と同じスパイ育成所に居たが途中で脱落してしまった。しかし、腕を買われ消し屋となった
高杉 真央(たかすぎ まお)
演 - 広瀬すず
常に無表情かつ無愛想な性格の少女。山猫に出会うまではいじめられっ子で、孤独に苛まれていた。「魔王」というハンドルネームでハッカーをしていたが、父親が自分を庇って自首したことや自分が周りに心を閉ざして向き合わなかったことを山猫に一喝されたことで心を開き、それまでの償いのため彼に協力する。
たびたび山猫の言動にツッコミをいれることもある。また、自身をいじめていた結菜のことを助けたいと思ったり、政生の母親が寂しがっていると心配したりと心優しい面もある。後にカメレオン(勝村)によって、里佳子とともに死亡した…はずだったが、赤松アンリの救助により生存。
細田 政生
演 - 塚地武雅(第1・4話)
メカ担当。爆弾の扱いにも慣れている。内通を山猫に咎められ、追放された後に死体で発見されるが、山猫は殺害に関与していないと仲間に明言する。生前、母親・芳子が「認知症になった」と心配していた。
後に「カメレオン」こと勝村に殺害された事が判明した。
宝生 里佳子
演 - 大塚寧々
バーテン兼ドライバーの美女。裏方に撤し、山猫や勝村の後方支援をするが、山猫が暴走した場合には、思い切った手段と行動に出る時もある。バーでも誰かがふざけたり、いい加減な事を言うとバンとテーブルを叩く。
真央が「チーム山猫」の一員として犯罪に手を染める事に不安を抱いており、山猫と結城の決着が着いた後もチームに残ろうとする事には否定的だが、その一方で「『ストレイキャット』でバイトとして働くのはOK」と話している。カメレオン(勝村)によって、ストレイキャットに火をつけられ、真央とともに死亡…のはずだったが、こちらも高杉真央と同様の理由で生存。
警察関係者
霧島 さくら
演 - 菜々緒
警視庁北浦警察署広域常習窃盗犯捜査本部の刑事。階級は警部補。関本の部下。正義感が強く、犯罪知識にも長けている。勝村を「先輩」と呼び憧れていたが、次第に山猫との関係を疑いはじめる。
刑事であった父・霧島源一郎が、過去に山猫の事件について調べていた最中に何者かによって殺害され遺体となっていたところを最初に発見し、その際に「猫の仮面を被った男」を目撃したことから、山猫が父を殺したのではないかと疑っていたが、山猫の偽者による殺人事件を機に、父の死の真相とその背景を知ることとなった。
犬井 克明
演 - 池内博之(第3話 - )
警視庁の刑事。階級は警部補。山猫を激しく敵視している。腕っ節が強く、山猫と互角に戦えるほどの高い格闘能力を持つ。捜査能力に関しても優秀である一方で、荒っぽい言動が目立っている。第9話で、「奴をパクることが、この国を背負っている山猫を、楽にしてやれる方法だ。」と言った。
関本 修吾
演 - 佐々木蔵之介
警視庁北浦警察署広域常習窃盗犯捜査本部の刑事。階級は警部。さくらの上司。その正体は、物語が進むにつれ視聴者に明らかにされる。きつい発言をして、場を凍りつかせた後で「な〜んちゃって」と言う癖がある。最終話では結城に化けていた。
その他
謎の女 / 赤松 杏里
演 - 中村静香(第2話 - )
滝川学の恋人。本名はセシリア・ウォン。しかし関本修吾だけは、これが本名だとは知らなかった(第8話参照)。第9話でカメレオン(勝村)により銃殺された。
藤堂 健一郎
演 - 北村有起哉
ニュースキャスターだったが、退職して政界へ転身しようとする。山猫と因縁のある謎の人物「ゆうきてんめい」と関わりがある模様。
都知事選に当選後も、「テロに負けない強い日本」を掲げる活動を続けていたが、その裏では武装集団「ウロボロス」のボスとして暗躍し、暴力団「侠武会」とアジアンマフィア「サーペント」の抗争・潰し合いを目論み、また、国民の事も「自分の頭で物事を考えようとしない愚民」と内心では見下していた。しかし、山猫が仕掛けた隠しカメラによって本性を暴露されて国民の怒りを買って失墜し、その後、関本が運転する車の中で拳銃自殺を図り死亡した。
結城 天明
「戦後最大のフィクサー」と呼ばれる人物で、『10年前に死亡したが、実際は生存していた』という設定になっていたが、本当は10年前に死亡している。
声は結城の側近らが開発した人工知能によるものだった。
スタッフ
原作 - 神永学「怪盗探偵 山猫」シリーズ(角川書店、文芸社)
脚本 - 武藤将吾
音楽 - 松本晃彦
警察監修 - 石坂隆昌
サイバーセキュリティ監修 - 岩井博樹(デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所 / デロイト トーマツ リスクサービス株式会社)
スタント&アクション - ワイルドスタントチーム
特殊造形 - 梅沢壮一
技術協力 - NiTRo
美術協力 - 日テレアート
音響効果 - スポット
編集・MA - 城西/日活ポストプロダクションセンター
スタジオ - 日活撮影所、国際放映
チーフプロデューサー - 伊藤響
プロデューサー - 福井雄太、下山潤(日活)
演出 - 猪股隆一、西村了、小室直子
制作プロダクション - 日活、ジャンゴフィルム
製作著作 - 日本テレビ
主題歌 - KAT-TUN「UNLOCK」
各話あらすじ(2016.1.16 - 2016.3.19)全10話 平均視聴率 10.72%
第1話 2016年1月16日「土曜の夜をいただきます。義賊か悪党か!?天才怪盗、山猫参上」※21:00〜22:14
卑劣な手段で金儲けをする企業から大量の資金を盗み出し、同時に悪事を暴く、天才怪盗・山猫(亀梨和也)。彼は義賊なのか悪党なのか、謎に満ちた怪盗山猫の動向は、世の人々の注目を集める。ある晩、山猫は、善人面の顔の裏で振り込め詐欺を行う政治団体のオフィスからその悪事の証拠となるデータを盗み出そうとするが、魔王と呼ばれる謎の天才ハッカーに邪魔される。
第2話 2016年1月23日「仲間を殺した山猫!?驚愕の事実」
山猫(亀梨和也)の仲間だった細田の射殺体が発見された。ニュースを聞いた真央(広瀬すず)や勝村(成宮寛貴)は、山猫の犯行を疑う。山猫は、疑心暗鬼の勝村を細田の隠れ家に連れ出し、細田がある芸能事務所と暴力団のつながりを追っていたと話す。その芸能事務所では、所属タレントに裏で売春を強要しているようだ。真相を調べ始めた勝村は、真央の同級生の結菜(伊藤沙莉)が、問題の芸能事務所に所属していることに気付く。
第3話 2016年1月30日「盗め10億!見えた山猫の本性」
山猫(亀梨和也)らは、貿易会社社員の滝川(浅利陽介)から、姿を消した恋人の杏里(中村静香)を捜してほしいと頼まれる。杏里は、高級ホテルの従業員に成り済まして山猫らの前に現れた女と同一人物だった。調べると、杏里はアジアンマフィアのメンバーと判明する。そんな中、山猫は接触してきた杏里から、滝川の会社がマネーロンダリングしているロシアンマフィアの資金10億円を横取りしないかと持ち掛けられる。
第4話 2016年2月6日「仲間の死の真相。盗む母の涙…」
山猫(亀梨和也)が入手した細田(塚地武雅)のUSBメモリーに、悪徳不動産会社の情報が記録されていた。山猫らは、細田が生前、認知症の母親・芳子(市毛良枝)が実家と亡父の工場がある山をだまし取られたと話していたことを思い出す。一同は早速、芳子に接触。彼女に同情した真央(広瀬すず)は、山の権利書を取り返したいが、山猫は動かない。そんな中、勝村(成宮寛貴)を尾行したさくら(菜々緒)が「ストレイキャット」に現れる。
第5話 2016年2月13日「偽山猫現る!?仮面裏の衝撃真実」
里佳子(大塚寧々)の元婚約者の今井(神尾佑)が殺された。防犯カメラに山猫(亀梨和也)らしき人物が写っていたため、警察は山猫の犯行と断定。数日前に、店に突然現れた今井が何かを伝えようとしていたことに気付いた里佳子は、雑誌の編集長だった今井が2年前にさくら(菜々緒)の亡父・霧島(中丸新将)からある情報を入手していたことを知る。そんな中、店が荒らされ、里佳子が今井から贈られた指輪が消える。
第6話 2016年2月20日「注目!巨悪の巣窟へ潜入せよ!」
カジノの利権を得ようと都知事の藤堂(北村有起哉)に接触した侠武会組長の中岡(笹野高史)が、正義を掲げ悪人に制裁を加える武装集団「ウロボロス」に襲撃される。中岡からウロボロスの正体を突き止めるよう依頼された山猫(亀梨和也)は、勝村(成宮寛貴)を彼らの組織に潜入させる。そんな中、山猫は杏里(中村静香)から意外な情報を耳にする。一方、海外に高飛びしようとした杏里は、空港でウロボロスに拉致されてしまう。
第7話 2016年2月27日「遂に決着!巨悪の正体を暴け!」
山猫(亀梨和也)は、ウロボロスの黒幕は都知事の藤堂(北村有起哉)だと確信。ウロボロスを利用して、暴力団とアジアンマフィアの抗争をあおり、つぶし合いをさせようとしているとしか思えない。しかし、関本(佐々木蔵之介)によると、藤堂にもウロボロスから脅迫状が届いたという。関本と藤堂の関係を疑う山猫は、関本の言葉が信用できない。山猫は、関本に藤堂およびその裏にいると思われる結城との関係を問い詰める。
第8話 2016年3月5日「最終決戦!裏切り者はあいつ!?」
関本(佐々木蔵之介)は、自殺した藤堂を裏で操っていた結城に山猫(亀梨和也)の抹殺を命じられるが失敗。今さら結城の元に戻れない関本は、山猫と組んで結城を葬り、彼の資金源である旧日本軍の隠し財産の横取りを計画する。同じころ、山猫を追う犬井(池内博之)は杏里(中村静香)に接触し、ある情報を聞き出す。結城の資料を入手するため警察博物館の隠し部屋に侵入した山猫と勝村(成宮寛貴)は現れた犬井に逮捕されてしまう。
第9話 2016年3月12日「全ての謎が繋がる!山猫、立つ」
山猫(亀梨和也)は勝村(成宮寛貴)が殺し屋の「カメレオン」だと知る。結城の屋敷で瀕死(ひんし)の山猫を見つけたさくら(菜々緒)は、撃ったのは勝村だと聞くが信じられない。そんなさくらの元に勝村から山猫の過去を記した原稿が届く。一方、犬井(池内博之)に山猫との関係を疑われた関本(佐々木蔵之介)は拘束されてしまう。そんな中、山猫の仲間も始末するよう命じられた勝村が真央(広瀬すず)と里佳子(大塚寧々)の前に現れる。
最終話 2016年3月19日「土曜の夜に感謝を!サラバ山猫」
山猫(亀梨和也)と関本(佐々木蔵之介)は、さくら(菜々緒)らの目を盗み、隠し財産を奪うために再び結城の屋敷に潜入する。同じころ、関本と結城の関係を調べていた犬井(池内博之)は、驚くべき事実に行きつく。結城が雇ったボディーガードを倒した後、山猫と別れた関本は、単身、結城の部屋へ。一方、山猫がたどり着いた隠し金庫の前には、勝村(成宮寛貴)が待ち構えていた。勝村との戦いで、次第に劣勢に追い込まれた山猫は…。
各話視聴率
番組公式サイト
(怪盗探偵 山猫 - Wikipedia)
タグ:怪盗 山猫