概要
岐阜の山あいにある小さな町を舞台に、30歳の孤独な女性が、人を愛する気持ちに再び目覚めていく大人のラブストーリー。愛人を作った父に捨てられ、母を病気で亡くし、恋人にも裏切られた主人公・藤沢小夏を田中麗奈が演じる。
ストーリー
多くの愛を失い1人で生きてきた藤沢小夏(田中麗奈)は、唯一の生きがいである有松絞りを学ぶために岐阜の山あいにある工房を訪れ、絞り染め作家の深浦怜子(秋吉久美子)に弟子入りする。作家として成功を収め、幅広くビジネスも展開する怜子は、小夏の弟子入りの条件として、自分が持て余していた犬を押し付ける。
小夏は犬の世話を通じて獣医師の中原光太郎(吉田栄作)と接するうちに光太郎に惹かれていくが、光太郎は怜子と男女の関係にあった。怜子は小夏を脅威に感じながらも、絞り染めの才能を見抜き、利用しようとする。
そんな中、小夏はかつて自分と母親を捨てて愛人のもとに走った父・辰造(小林稔侍)と思いがけず再会する。
キャスト
藤沢小夏 - 田中麗奈
絞り染め作家。愛人をつくった父に捨てられ、母を亡くし、1人で生きてきた。怜子に弟子入りするために岐阜の工房にやってくる。
中原光太郎 - 吉田栄作
獣医師。小夏の師匠・怜子と男女の関係にある。犬の世話を通じて小夏と知り合い、次第に惹かれ合っていく。
深浦怜子 - 秋吉久美子
小夏の師匠。絞り染め作家としてだけでなく幅広いビジネスを展開し、地元の政財界の要人ともつながる野心家。光太郎をめぐり、小夏を脅威に感じていく。
水上紙音 - 南果歩
辰造の愛人。美容室を営み、辰造と一緒に暮らしている。年上の女性として小夏に影響を与える。
藤沢辰造 - 小林稔侍
小夏の父。腕のいい船大工だったが、小夏と妻を捨て、愛人の紙音のもとに走った。突然、小夏の前に現れ、絆を取り戻そうとする。
山崎吉夫 - 平田満
建築会社会長で、岐阜県の財界のリーダー。町の再開発計画の中心人物で、怜子とは古い付き合い。
佐橋京平 - 水橋研二
立木純子 - 本上まなみ
伊藤俊吾 - 緒形幹太
花江 - 丘みつ子
熊本はじめ - 石倉三郎
スタッフ
作 - 黒土三男
演出 - 福井充広、佐藤譲、桑野智宏
音楽 - 羽岡佳
制作統括 - 青木信也、櫻井壮一(NHK名古屋放送局)
制作 - NHK名古屋放送局
主題歌 - 島谷ひとみ「心のままに」(avex trax)
各話あらすじ(2016.1.12 - 2016.3.1)全8話 平均視聴率 5.64%
第1話 2016年1月12日「めぐりあい」ラテ欄「大人の恋がせつなくゆれる愛のドラマ」 視聴率 6.2%
有松絞りの師匠に弟子入りするために、藤沢小夏(田中麗奈)が岐阜県の山間の工房にやってくる。師匠の怜子(秋吉久美子)からの弟子入りの条件は、なんと一匹の保護犬の面倒をみることだった。犬嫌いだった小夏は獣医師の光太郎(吉田栄作)から犬の飼育について指導を受けることになる。
しかし、実は光太郎は怜子の愛人だった。そんなとき、かつて愛人をつくって家族を捨てた父、辰造(小林稔侍)が小夏の前に突然現れる。
第2話 2016年1月19日「逢いたくて」ラテ欄「もつれあう女と男の情念…」 視聴率 5.3%
小夏(田中麗奈)の部屋から、保護犬が脱走してしまう。必死に捜すが見つからず、小夏は光太郎(吉田栄作)に連絡をして、捜索の協力を頼む。一方、怜子(秋吉久美子)は一緒に行動をする小夏と光太郎の仲を疑い、嫉妬を覚える。ある夜、若者グループに突然襲われて傷だらけになった辰造(小林稔侍)が、小夏の部屋に飛び込んでくる。小夏は複雑な思いを抱えながら辰造を介抱する。そんな中、辰造の愛人・紙音(南果歩)が彼を引き取りに来る。
第3話 2016年1月26日「抱きしめて」ラテ欄「抱きしめて…大人の恋が動き始める」 視聴率 5.1%
小夏(田中麗奈)の部屋から脱走した保護犬がようやく発見される。小夏はその犬を小春と名付け、大事に世話をしようと誓う。数カ月後、怜子(秋吉久美子)は小夏が作った有松絞の照明スタンドを自分の作品としてマスメディアに発表する。小夏は怜子を問い詰めるが、怜子は女王然として全く取り合わない。そして、光太郎(吉田栄作)に結婚を申し込んでいた怜子はその返事を迫る。しかしその夜、光太郎は小夏のアパートへ向かう。
第4話 2016年2月2日「満月の願い」ラテ欄「満月に願いを…せつなくゆれる恋心」 視聴率 5.3%
夜、小夏(田中麗奈)のアパートを訪ねた光太郎(吉田栄作)は突然、彼女を抱き締める。一方、怜子(秋吉久美子)は、小夏と光太郎が急速に接近していることを察知していた。そして、怜子は小夏を食事に呼び出し、近いうちに自分は光太郎と結婚すると宣言する。そんな中、小夏は父の辰造(小林稔侍)と偶然、出会う。そこから思わず逃げだそうとした小夏だが、辰造から強引に誘われ、満月の夜、2人は初めて一緒に酒を酌み交わすことになる。
第5話 2016年2月9日「二人の決意」ラテ欄「二人の決意…!?物語はいよいよ急展開!!」 視聴率 5.2%
有名デザイナー・ケンジオガワ(湯浅浩史)の代理人・立木(本上まなみ)が小夏(田中麗奈)の元を訪れ、フランス・パリのファッションショーでのケンジと小夏のコラボの話を切り出す。一方、辰造(小林稔侍)は小夏のため、長く中断していた舟造りを再開しようとしていた。小夏と光太郎(吉田栄作)の関係を疑う怜子(秋吉久美子)は探偵を雇い、2人の仲を探ろうとする。そんな怜子に、光太郎はついに結婚の申し込みを断ると宣言する。
第6話 2016年2月16日「あふれる心」ラテ欄「二人の愛があふれるとき…」 視聴率 6.0%
パリコレクションに挑むことをテレビで発表した小夏(田中麗奈)の元に、かつての恋人・佐橋(水橋研二)が現れる。佐橋は小夏を襲おうとするが、光太郎(吉田栄作)が間一髪で救い出す。そこで、小夏は佐橋の子どもを宿した過去を告白する。一方、怜子(秋吉久美子)は光太郎を諦めきれず、最後の賭けに出る。しかしその夜、小夏と光太郎は病気になった小夏の飼い犬・小春を懸命に治療することになり、2人はさらに心を寄せていく。
第7話 2016年2月23日「聖夜の告白」ラテ欄「二人で生きていきたい…」 視聴率 5.6%
小夏(田中麗奈)と光太郎(吉田栄作)は、アパートで一夜を共にする。そのことを知った怜子(秋吉久美子)は小夏を問い詰める。そんな中、小夏は自分の才能を認めてくれたデザイナー代理人・立木(本上まなみ)の後押しもあり、怜子の元を去ることを決意。迎えたクリスマスイブ、光太郎は小夏にプロポーズする。さらに光太郎は、辰造(小林稔侍)に小夏との結婚の許しを得ようとするが、辰造は「自分には父親の資格がない」と返事を拒む。
最終話 2016年3月1日「ふたりの舟」ラテ欄「愛と許しの物語がいよいよ最終章!」 視聴率 6.4%
小夏(田中麗奈)と光太郎(吉田栄作)に去られたショックで怜子(秋吉久美子)が倒れ、入院する。小夏と光太郎は病院に駆け付けるが、面会は断られる。小夏は作品制作に打ち込む一方、光太郎と暮らす幸せをかみしめていた。2人が結婚に向けて準備を進める中、辰造(小林稔侍)が小夏の元を訪れ、過去のことを謝罪する。小夏と光太郎は晴れて、辰造が造り上げた木舟に乗り、結婚式に向かう。そこでは、意外な人物が2人を待っていた。
番組公式サイト
(愛おしくて - Wikipedia)
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