原作
「忘却探偵シリーズ」(ぼうきゃくたんていシリーズ)は、2014年10月に出版された『掟上今日子の備忘録』(おきてがみきょうこのびぼうろく)を始めとする、西尾維新によるライトノベルシリーズ。イラストはVOFAN。すべて講談社BOXより刊行される。
概要
西尾維新の人気ミステリー小説「忘却探偵シリーズ」をドラマ化。主演は女優の新垣結衣が務める。
西尾は、「『物語』シリーズ」などの大ヒット作を生み出し、2012年と14年に作家別売り上げランキングで1位を獲得した気鋭の小説家。彼の小説は映像化が難しいと言われており、原作がドラマ化されるのは初となる。
今作では、寝ると1日の記憶がリセットされてしまう探偵・掟上今日子(新垣)が、毎回起こる不可思議な事件に限られた時間の中で立ち向かう姿を、彼女を慕う青年・隠館厄介(岡田将生)とのはかない恋愛模様を絡めながら、コミカルかつ切なく描いていく。
ストーリー
探偵業を営む掟上今日子(新垣結衣)は、“忘却探偵”の異名も持っている。寝てしまうと1日ごとに記憶がリセットされてしまうためだ。
彼女の体には忘れてはいけない大事なことが常にマジックで記されているが、その体質故に守秘義務は絶対厳守で、どんな事件でも1日で解決する“最速の探偵”としても知られていた。
そんな彼女に、毎回、何かと犯人に間違えられては探偵の世話になる“史上最も運の悪い男” 隠館厄介(岡田将生)が恋をする。今日子と隠館は、周囲で巻き起こる不可思議な事件に次々と巻き込まれながら、忘却のはかなさの中で恋を実らせようと奮闘する。
キャスト
☆はドラマオリジナルキャラクター。
掟上 今日子(おきてがみ きょうこ)
演 - 新垣結衣
置手紙探偵事務所の所長。記憶力には自信を持っていたが、ある時期から記憶が1日しか持たない特異な体質となった。記憶がリセットされるため、依頼者から安心して秘密を打ち明けられる。
隠舘 厄介(かくしだて やくすけ)
演 - 岡田将生
体は大きいが気は小さく、心優しい青年。なぜか人に疑われることが多く、事あるごとに事件に巻き込まれる。そのため、さまざまな場面で探偵にも世話にもなっており、探偵斡旋所の常連となっている。
絆井 法郎(きずない ほうろう)☆
演 - 及川光博
今日子が住む「アパルトマン sandglass」のオーナー兼探偵斡旋所の所長。ちゃらんぽらんなお調子者だが、時に怖さや鋭さが垣間見える謎多き人物。今日子の過去を知っているらしい。
也川 塗 (なりかわ ぬる)☆
演 - 有岡大貴
探偵斡旋所の住み込み従業員。探偵たちの“何でも屋”的なポジションで、特に今日子の事件ではフル稼働する。IQが高く機転も利くが、人と直接向き合うのが苦手で、犯人との対決の場面などではすぐに逃亡する。
幕間 まくる (まくま まくる)☆
演 - 内田理央
探偵斡旋所の住込みの従業員。主に「アパルトマン sandglass」サイドの仕事を担当する。普段はお茶くみや猫の世話をしているが、実はボディーガードの訓練を受けたプロの用心棒。有事の際にとにかく強い。
絆井 法郎(きずない ほうろう)☆
演 - 及川光博
「サンドグラス」のオーナー。軽薄で捕らえどころがないが、謎めいた一面もある。白猫を飼っている。
也川、幕間、絆井は原作者の西尾が命名している。
ゲスト
複数話・単話登場の場合は演者名の横の括弧()内に表記。
第1話
岐阜部 ながめ(笑井研究室研究員) - 中越典子
重信(作創社編集者・里井の担当) - 神保悟志(第5・7話)
紗流(里井のチーフアシスタント) - 映美くらら
蓮根 結子(笑井研究室副室長) - 霧島れいか
里井(漫画家) - 上野なつひ
誉田 英知(笑井研究室研究員) - 蕨野友也
笑井 航路(笑井研究室室長) - 三宅弘城
第2話
鯨井 留可(スイミングスクールのコーチ・元水泳選手) - 堀井新太
宇名木 九五(鯨井の旧友・水泳選手) - 篤海
遠浅 深近(刑事) - 工藤俊作(第4・5話・8話)
新米(遠浅の部下) - 岡村優(第4・5話・8話)
第3話
敷原(東洋美術館館長) - 相島一之
櫛部(東洋美術館警備主任) - 小松利昌
水本 櫓(画家) - 恩田括
剥井 陸(アトリエ荘1402号室住人・小学生) - 高木星来(第4話)
和久井 和久(額縁匠・アトリエ荘オーナー) - 山田明郷(第4話)
高橋(東洋美術館のスタッフ) - 柳下季里
山口(東洋美術館のスタッフ) - 松熊つる松
ハローワーク台東の職員 - 金時むすこ
第4話
加賀 笙子(アトリエ荘202号室住人) - 入山法子
小柴 風太(アトリエ荘201号室住人) - 角田晃広
本竹 崇(アトリエ荘203号室住人) - 越村友一
第5話
バイト君(作創社アルバイト) - 青木泰寛
須永 昼兵衛(推理小説家) - 原岡見伍(第7話)
須永昼兵衛の訃報をニュース速報で見た近所の女性 - たつづき久美、青木和代、呑山仁奈子、高崎佳世
須永昼兵衛が檀家になっている寺のお坊さん - 鈴木淳
ニチニチテレビの記者 - 竹内義貴
ニュース番組のリポーター - 川合千里
第6話
逆瀬坂 雅歌(私立五十嶺学園中等部3年D組の生徒) - 浅見姫香
山之上 茂美(私立五十嶺学園中等部3年D組の生徒) - 米山穂香
3年D組の生徒 - 佐々木七海、榎本実優、梅澤晴代、山田綺良々、松島愛華、小澤美優
学校司書 - 桜井聖
古本屋(無限古書店)の店主 - おかやまはじめ
店主の奥さん - 山下裕子
女性警官 - 高橋あゆみ、吉田沙保里(スペシャルゲスト)
三廻辺病院の看護師 - みむらえいこ
第7話
学生時代とOL時代の朝美 - 内山侑香
作創社の小中社長 - 八木岱士
第8話
アパレルショプ「NASHORN」の社長(まーくん) - 森岡豊
アパレルショプ「NASHORN」の店長 - 幸田尚子
ミワチャン(アパレルショプ「NASHORN」のスタッフ) - 渡辺舞
ウメチャン(アパレルショプ「NASHORN」のスタッフ) - 林愛夏(ベイビーレイズJAPAN)
屋根井 刺子(アパレルショプ「NASHORN」の常連客) - 手島優
今日子のことを知る男(第8話)、結納坂 仲人(株式会社縁結人の社長) / 澤野 信二(第9話) - 要潤(第9話)
捜査一課長の奥様 - 石田ひかり
第9話
工藤(石臼挽き そば処和楽の店主・元探偵) - 菊池均也
ヒナコ不動産屋店主・男女島 - 遠山俊也
劇場版「名探偵めい子の事件簿」チラシ / 劇場版「名探偵めい子の事件簿PART2〜密室の抜き打ちテスト〜」ポスタービジュアル - ベッキー(友情出演)
縁淵 良寿(株式会社縁結人の副社長) - 山中アラタ
Drink Kitchenの店員 - 廣瀬智紀
死体役をしていた男 - 松井正樹
第10話
態条 空真(態条貿易創業者・会長) - 加島潤
十松(ヒナコ不動産屋のスタッフ) - 上村依子
- 片桐千里
- 橋本幸子
スタッフ
原作 - 西尾維新「忘却探偵シリーズ」『掟上今日子の備忘録』『掟上今日子の推薦文』『掟上今日子の挑戦状』(講談社刊)
脚本 - 野木亜紀子
音楽 - 笹野芽実、末廣健一郎
演出 - 佐藤東弥、茂山佳則、小室直子
音楽プロデュース - 志田博英
技術統括 - 木村博靖
アクションコーディネート - FCプラン
協力 - NiTRo、日テレアート、日本テレビ音楽
編成 - 切田美伸
宣伝 - 境祐介
制作デスク - 山田雅子
ラインプロデューサー - 鈴木香織
チーフプロデューサー - 松岡至
プロデューサー - 松本京子、森雅弘
制作協力 - AX-ON
製作著作 - 日本テレビ
主題歌 - 西野カナ「No.1」(ナンバーワン)(ソニー・ミュージックレーベルズ / SMEレコーズ)
オープニングテーマ - Goodbye holiday「溢れるもの」(avex trax)
各話あらすじ(2015年10月10日 - 2015年12月12日)全10話 平均視聴率 9.69%
第1話 2015年10月10日「僕が恋した白髪の美女探偵…寝たら記憶を無くすので難事件も1日で解決致します」
探偵の今日子(新垣結衣)は、眠ると記憶がリセットされるため、どんな事件も1日で解決。大事なことは、体にペンでメモしている。一方、厄介(岡田将生)は人生、不運続き。勤務先の研究室で機密情報が入ったSDカードが紛失する事件が起き、案の定、疑いを掛けられた厄介は探偵あっせん所のオーナー・絆井(及川光博)に助けを求める。現れた今日子は、岐阜部(中越典子)ら研究員に話を聞き、犯人の目星が付いたと言うが…。
第2話 2015年10月17日[「忘却探偵に恋の罠…水泳選手殺しの犯人は今日子さんの恋人!?」
殺人容疑の掛かった鯨井(堀井新太)が絆井(及川光博)を訪ねてくる。友人の宇奈木(篤海)を訪ねた鯨井は、風呂場で彼の遺体を発見。ドライヤーの漏電による感電死で、警察は殺人と断定した。しかし、鯨井はその時刻、今日子(新垣結衣)とカフェにいたと証言する。アリバイが証明できない今日子は、犯人捜しを引き受けることに。一方、事件直前、仕事で宇奈木の部屋を訪れていた厄介(岡田将生)も、重要参考人になってしまう。
第3話 2015年10月24日「2億円の名画が破られた!?忘却探偵が黒髪コスプレで潜入調査」
前日の記憶がない今日子(新垣結衣)は、美術館に3日間通い詰め、同じ絵を長時間眺めている。警備員として働く厄介(岡田将生)に「2億円ほどの価値がある」と話した今日子だが、4日目は一目見ただけでその価値は「200万円」だと断言。厄介を混乱させる。後日、厄介の制止を振り切り、その絵を取り外そうとした老人(山田明郷)の振り回したつえで、絵は破損。解雇されてしまった厄介は、今日子に真相究明を依頼する。
第4話 2015年10月31日「忘却探偵vs天才37人命がけの名推理…気絶させて推理を奪え!」
今日子(新垣結衣)と厄介(岡田将生)は、最後の大仕事に取り掛かるという額縁匠の和久井(山田明郷)から、工房の警備を頼まれる。所有するマンションに、37人の画家の卵を住まわせている和久井は、額縁に入れる絵は、既に住人に発注済みだと話した。警備初日、工房で血まみれになり虫の息の和久井を発見した今日子と厄介は、和久井が犯人をかばっているとにらみ、住人の加賀(入山法子)や陸(高木星来)から話を聞く。
第5話 2015年11月7日「忘却探偵が秋の絶景小旅行…軽井沢でライバル刑事と推理合戦」
今日子(新垣結衣)も大ファンである推理作家・須永(原岡見伍)が、自ら新作原稿を隠し、参加者がヒントを手掛かりに捜し出すイベントを開催。厄介(岡田将生)は編集者の重信(神保悟志)に促され、今日子を誘う。しかし、会場の別荘に到着直後、厄介に重信から、須永の訃報が届いた。今日子を悲しませたくない厄介は、その死を伏せたまま、参加者の刑事・遠浅(工藤俊作)らと、渡されたヒントを手に原稿の捜索を開始する。
第6話 2015年11月14日「名門女子校で美少女が殺人!?セーラー服の忘却探偵に恋の予感」
厄介(岡田将生)の新たな仕事は、私立女子中学の校舎管理作業員だ。ある日、用具室でガス自殺を図った雅歌(浅見姫香)を発見した厄介は、命懸けで救出する。ところが、「第一発見者が怪しい」「ストーカー男が女子中学生と無理心中」などインターネットの臆測に週刊誌が食らいつき、厄介は犯人呼ばわりされた上、雅歌の意識も戻らない。厄介に助けを求められた今日子(新垣結衣)は、雅歌が用具室を選んだことに首をひねる。
第7話 2015年11月21日「私を寝かせないで!忘却探偵が秘密の同棲天国と地獄の5日間」
先ごろ心不全で急死した推理小説家・須永(原岡見伍)に、自殺説が浮上。今日子(新垣結衣)は厄介(岡田将生)を通し、出版社社長の特命を受ける。それは、遺作となった発売間近の100冊目の著書から、自殺ではないという確証をつかんでほしいというもの。最後の1冊だけでなく、全作品を読むと意気込む今日子のため、部屋に99冊を運び込んだ厄介はさらに、全て読み終わるまで眠らないよう‘見張り役’を頼まれるが…。
第8話 2015年11月28日「忘却探偵の正体は!?過去知る謎の男…密室不可能殺人」
今日子(新垣結衣)の1日は体に記したメモを確認することから始まる。「厄介さんは信用できる」と書かれていた日、アパレルショップの試着室で、常連客の遺体が発見される。店内には、捜査一課長の奥様(石田ひかり)も居合わせていた。捜査協力を求められた今日子は、第一発見者が臨時アルバイトの厄介(岡田将生)だと知って驚くとともに、店員のミワチャン(渡辺舞)といちゃつく厄介が「信用できる」人物とは思えない。
第9話 2015年12月5日「迎えに来たよ…忘却探偵の婚約者が現れたあなたは誰」
今日子(新垣結衣)の寝室の天井に書かれた文言を見て以来、厄介(岡田将生)は法郎(及川光博)が今日子を閉じ込めているのではと怪しむが、証拠がない。そこで、法郎の過去を探ることに。一方、今日子は会社社長・結納坂(要潤)の依頼を受け、行方不明の副社長がオフィスの床に書き残した暗号解読に挑む。そして、それがダイイングメッセージだと見抜き、ある手段に出る。その夜、厄介は今日子と映画に行く約束をしていたが…。
最終話 2015年12月12日「愛してるから永遠にさよなら…涙の結末忘却探偵の最後の恋」
今日子(新垣結衣)が姿を消して10日。厄介(岡田将生)は街で今日子を見掛けて声を掛けるが、「掟上今日子って誰ですか」と言われてしまう。今日子は、専業主婦の‘里美’として暮らしていた。翌日、再び今日子を捜しに行った厄介は、里美の夫・信二(要潤)から「彼女は今やっと本当の自分を生きている」と言われ、彼女に別れを告げる。そんな中、過去に今日子が解決した事件の犯人・結納坂と信二が同一人物と判明し…。
各話視聴率
番組公式サイト
(忘却探偵シリーズ - Wikipedia)
タグ:掟上今日子の備忘録