主演は天海祐希、脚本は遊川和彦が手掛ける。また、主演の天海と脚本の遊川は2007年1月クールに同局で放送されたドラマ『演歌の女王』以来8年9か月振りにタッグを組む事になる。
概要
天海祐希が約1年半ぶりに連続ドラマで主演を務める、新しい夫婦の形を描いた異色のラブストーリー。「家政婦のミタ」「○○妻」(共に同系)、NHK連続テレビ小説「純と愛」など、数々の名作を世に送り出してきた鬼才・遊川和彦が脚本を手掛け、「女王の教室」(同系)で社会現象を巻き起こした天海との“最強タッグ”が再び実現することでも話題を集めている。
天海扮するヒロイン・嘉門ヒロの大学時代の恋人・陽村超治を沢村一樹が演じるほか、内田有紀、工藤阿須加、キムラ緑子、富司純子ら多彩なキャストが脇を固める。
ストーリー
嘉門ヒロ(天海祐希)は、大学時代に唯一愛した男性・陽村超治(沢村一樹)に裏切られたことをきっかけに、完全に心を閉ざしてしまった図書館司書。独身のまま、人嫌いの毒にまみれた毎日を過ごしていたある日、ヒロは25年ぶりに超治と偶然再会。ある事情を抱えた超治に頼まれ、彼と偽装結婚をする羽目になる。
超治自身も、ある重大な秘密を抱えていたが、明るく、あらゆる局面で心を駆り立ててくる彼の存在によって、それまで抑えられていたヒロのさまざまな感情が解き放たれていく。
キャスト
嘉門 ヒロ(かもん ひろ)〈45〉
演 - 天海祐希(幼少期:庄野凛)
図書館司書。容姿端麗で頭脳明晰、身体能力も高い。幼い頃に両親を亡くしている。大学時代に超治と付き合うが、突然姿を消したため人間嫌いとなる。人前では笑顔を浮かべているものの、内心では他人に毒づいていることが多い(その際のモノローグはバラエティ番組で見られるテロップで表記される)。本の積め過ぎが原因でアパートの床を抜けさせて追放された時、超治からの偽装結婚の話を聞き、同居することとなる。超治との偽装結婚での生活を続けていくうちに、彼のことを本気で好きになったり、無意識に「心の声」を口に出すようになる等の変化が現れる。昭和45年11月6日生まれ。
陽村 超治(ひむら ちょうじ)〈45〉
演 - 沢村一樹
幼稚園園長代理。人懐こく明るい性格。大学時代にヒロと付き合っていたが、実はゲイであったため、ヒロを心から愛することができず、姿を消した。25年ぶりに再会し、母親の余命いくばくない病気のことからヒロに偽装結婚を申し込む。
水森 しおり(みずもり しおり)〈38〉
演 - 内田有紀
超治の幼稚園に娘を預けているシングルマザー。元夫からのDVの後遺症により足を引きずっている。また男性恐怖症となったためレズビアンとなり現在はヒロに好意を持っている。
水森 由羽(みずもり ゆう)〈5〉
演 - 井上琳水
しおりの娘。幼稚園児。無口で無愛想。しかし、本当は母親思いの優しい女の子。
弟子丸 保(でしまる たもつ)〈23〉
演 - 工藤阿須加
宅配業者。正義の味方を志望している。好きな言葉は「世界平和」と「ライス大盛り無料」、嫌いな言葉は「見て見ぬふり」と「消費税別」。超治に好意を持たれるが、彼がゲイであることは知らず、また、ゲイと付き合うことには否定的だったが、超治から告白されて戸惑う。
名波 八重子(ななみ やえこ)〈38〉
演 - 坂井真紀
ヒロの従妹。専業主婦で、真(演 - 水野哲志)と愛(演 - 野嶋渚央)の2人の子供がいる。幼少期から常にヒロと比較されていたため、彼女に対して劣等感を抱いている。
原 すみれ(はら すみれ)〈32〉
演 - 柴本幸
幼稚園の先生。超治に想いを寄せており、ヒロを敵視する。超治が保と親しげに話しているのを見て嫉妬を募らせ、幼稚園のホームページに超治がゲイであることを暴露する内容の書き込みをしたり、超治と保が笑顔で会話している写真を、幼稚園に通う園児達の家にばら撒いたりしていたが、騒ぎが大きくなりすぎたことに罪悪感を感じ、保護者への説明会の直前に超治に謝罪した。
郷田 天人(ごうだ てんじん)〈42〉
演 - 佐藤二朗
ヒロの従弟。売れないマジシャン。口数は少ない。「サプラーイズ」が口癖。ヒロに対して密かに好意を抱いていた。
須藤 利一(すどう りいち)〈51〉
演 - 田中要次
ヒロの勤める図書館の館長。3年前に妻を亡くしており、現在はヒロに想いを寄せている。
小田 真理(おだ まり)
演 ‐ 上地春奈
ヒロの勤める図書館の後輩の司書。
小俣(こまた)
演 ‐ 柳谷ユカ
ヒロの勤める図書館の利用者かつクレーマー。正体は郷田家の家政婦。
郷田 照乃(ごうだ てるの)〈63〉
演 - キムラ緑子
ヒロの叔母(亡き母の妹)で育ての親。ヒロに対しては毒舌で接する。「バカだねぇ」が口癖。
陽村 華苗(ひむら かなえ)〈72→74〉
演 - 富司純子
超治の母。富山県で美容室を営み、夫の亡き後女手一つで超治を養育した。癌により余命半年の診断を受け、超治の結婚を熱望していた。ただし、ヒロと超治が婚姻届を提出し、披露宴を開いた後に、癌や余命の話は嘘であるとヒロにだけ告白する。
スタッフ
脚本 - 遊川和彦
演出 - 深川栄洋、石尾純、日暮謙、伊藤彰記
チーフプロデューサー - 伊藤響
プロデューサー - 大平太、高明希、田上リサ
音楽 - 平井真美子
美術プロデュース -高野雅裕
美術デザイン -荒川敦彦
制作協力 - 5年D組
製作著作 - 日本テレビ
主題歌 - JUJU「What You Want」(Sony Music Associated Records)
各話あらすじ(2015.10.7 - 2015.12.9)全10話
第1話 2015年10月7日「元恋人から求婚…が彼は、ゲイだった!」※初回10分拡大(22:00〜23:10)
45歳独身の図書館司書・ヒロ(天海祐希)は、美しいほほ笑みと人当たりの良さで慕われているが、実は大の人嫌い。完璧な微笑を浮かべつつ、心の中でいつも他人に毒づいていた。ある日、ヒロはかつて愛した男性で、現在は幼稚園の園長代理を務める超治(沢村一樹)と25年ぶりに再会する。心を閉ざした原因が超治との別れだったため、ヒロは理由を尋ねる。すると、超治はゲイを告白。さらに驚くヒロに対し偽装結婚を申し出る。
第2話 2015年10月14日「告白を受け入れ花嫁になると決意した本当の理由…」
25年ぶりに再会した超治(沢村一樹)から、思いがけないプロポーズをされたヒロ(天海祐希)はきっぱりと断る。超治は住む場所を失ったヒロに同居を持ち掛け、宅配業者の保(工藤阿須加)に荷物を運ばせる。新しい部屋が見つかるまでと渋々同意するヒロ。ところが、そこへ超治と結婚すると誤解している華苗(富司純子)が現れ、ヒロは超治に誤解を解くよう迫る。その一方で、ヒロは予想外の告白をしてきたしおり(内田有紀)を避けてしまう。
第3話 2015年10月21日「婚姻届に披露宴!義母との仁義なき戦いと夫の片想い」
超治(沢村一樹)に懇願され、夫婦を演じることになったヒロ(天海祐希)。一方、華苗(富司純子)は婚姻届の提出に付き添うと主張し、式場に手付金を払ったので結婚式と披露宴もするようにと迫る。だが、超治はそれを断固拒否し、親子げんかが勃発。華苗に超治を説得するよう頼まれたヒロは板挟みに。そんな中、超治が式と披露宴を嫌がるのは自分のためだと知ったヒロは、華苗の願いを聞こうと決め、婚姻届も一緒に出しに行く。
第4話 2015年10月28日「親友はもうやめた!ウソ夫に、遂に妻が怒りの鉄拳!」
ヒロ(天海祐希)は華苗(富司純子)からの思わぬ告白に仰天するが、それを超治(沢村一樹)に言い出せない。一方、保(工藤阿須加)が窮地を救ってくれたヒロに傾倒し、超治は嫉妬する。そんな中、天人(佐藤二朗)が会ったばかりの女性と結婚すると言い出した。ヒロは心配するが、超治との結婚を許せない天人は聞く耳を持たない。さらに、ヒロが妊娠中だと信じている華苗からはベビー用品が贈られ、困ったヒロはしおり(内田有紀)に相談する。
第5話 2015年11月4日「二人の秘密が明かされる!悪夢の四角関係パーティー」
保(工藤阿須加)に告白したことを後悔する超治(沢村一樹)からごまかしてほしいと頼まれ、いら立つヒロ(天海祐希)。その一方、ヒロの妊娠を願う華苗(富司純子)からは大量の‘懐妊グッズ’を渡され複雑な心境だ。そんな中、告白に戸惑う保がヒロに相談するため図書館へ。仕方なくヒロは、超治の好意はかわいい後輩に対するものだとフォローする。それを聞いた超治は安心し、保やしおり(内田有紀)母子を招いてホームパーティーを開く。
第6話 2015年11月11日「夫の初めての朝帰り今夜は私をハグしてくれますか?」
無断外泊した超治(沢村一樹)から保(工藤阿須加)に告白したと言われ、ヒロ(天海祐希)は複雑な心境。さらに、子づくりを迫る華苗(富司純子)にカミングアウトできない超治にいら立つ。そんな中、しおり(内田有紀)へのDVで離婚した元夫・皆川(神尾佑)の母・恭子(泉晶子)が、幼稚園から孫である由羽(井上琳水)を連れ帰った。警察は民事不介入で、超治としおりから助けを求められたヒロは、法律を盾にする弁護士の皆川に立ち向かう。
第7話 2015年11月18日「決意の離婚届…愛したからもう妻ではいられません!」
偽装結婚の続行に限界を感じたヒロ(天海祐希)は、家に呼んだ華苗(富司純子)にゲイだとカミングアウトするよう超治(沢村一樹)に迫る。だが、華苗は翌日が自分の誕生日だから呼ばれたと勘違い。そんな時、幼稚園のホームページに超治がゲイだと告発する書き込みがされた。事態を収拾するため超治は幼稚園へ。ヒロは超治を心配しつつ、華苗には仕事だといってごまかす。ところが、超治と保(工藤阿須加)の親密そうな写真も出回り…。
第8話 2015年11月25日「驚愕の再会!変わり果てた夫に妻は…」
泣き疲れてしおり(内田有紀)の部屋に泊まったヒロ(天海祐希)は、華苗(富司純子)から超治(沢村一樹)と絶縁して富山に帰ることを聞く。その一方、ヒロは図書館で働く気にもなれず、カフェで本の世界に逃げ込む。そんなヒロをしおりは心配するが、再び心を閉ざしたヒロは彼女の優しさにも背を向ける。孤独を抱えて両親の墓を参ったヒロは、そこで待っていた天人(佐藤二朗)から家に来るよう誘われ、初めて照乃(キムラ緑子)と向き合う。
第9話 2015年12月2日「二人が選んだ驚きの相手!再び動き始める恋の時計…」
ヒロ(天海祐希)と超治(沢村一樹)が偽装結婚を解消し、別々の人生を歩み始めてから1年後。超治と再会したヒロは久しぶりにマンションを訪れ、彼が誰かと一緒に住んでいると気付く。ヒロも付き合っている人がいると超治に告白する。そのきっかけは、小学生になった由羽(井上琳水)が同級生に暴力を振るったこと。ヒロは、しおり(内田有紀)に反発する由羽を郷田家に連れて行き、そこで天人(佐藤二朗)にプロポーズされたと話す。
最終話 2015年12月9日「一生の相手とわかっているのに…二人が選ぶ愛の形は」
超治(沢村一樹)を二度と失いたくないヒロ(天海祐希)は、心の声を封印して親友のままでいようと決意し、しおり(内田有紀)と由羽(井上琳水)の3人で家族結婚式をやることに。報告のため郷田家を訪れたヒロは、腰を痛めた照乃(キムラ緑子)の世話をする八重子(坂井真紀)が介護士を目指すと聞き、応援する。一方、超治の心はヒロへの思いで乱れていた。そこへ華苗(富司純子)が現れ、超治がヒロと富山に来たと保(工藤阿須加)に暴露する。
各話視聴率
番組公式サイト
(偽装の夫婦 - Wikipedia)
タグ:偽装の夫婦