大手不動産会社「クローバー都市開発」にヘッドハンティングされた池上タツヤ(AKIRA)は、社長の日比野仁(稲垣吾郎)からの期待も大きい中、 大型都市再開発プロジェクト「Yプロジェクト」の準備に奔走していた。ある日、消防隊の活動に出くわし、隊員の注意を無視して勝手な行動をとったタツヤは、 隊長の合田篤志(佐藤隆太)からいさめられてしまう。
そんな折、準備を進めていた再開発候補地である「南臨海市」をライバルの同僚・濱田直樹(田中圭)に横取りされ、新たな候補地探しを余儀なくされることに。 誰よりも野心が強いタツヤは、立地は申し分ないが住民の反対が強く、地権者との接触さえままならないと社内の誰もが敬遠してきた地方都市・「幸多市」を候補地に選ぶ。
さっそく偵察に向かったタツヤは、一般市民で構成された「幸多市消防団・第11分団」のリーダー・安住咲良(栗山千明)に出会い、素性を隠して入団しようと決意。 住民と密に関わる消防団員なら、地権者たちの個人情報が手に入り、用地取得のために利用できると目論んだのだ。
翌日、日比野が、タツヤと濱田のどちらか、今後2ヶ月間でより多くの成果を上げた方が推す都市を最終候補地に決めると言い出した。 濱田への対抗心に燃えるタツヤは、さっそく第11分団に入団。ところが、そこにいたのは、本業が幼稚園教諭の咲良をはじめ、 靴屋の店主・石沢聡(菅原大吉)、主婦の神戸恭子(堀内敬子)、会社員の鳴海雅彦(正名僕蔵)、自動車整備工の等々力修一(鈴木伸之)、大学生の松山航平(吉沢亮)の6人だけ。 第11分団は、とある理由から住民たちの信頼を失っており、深刻な団員不足に悩む弱小集団だったのだ。
入団早々、ペットの捜索にかり出され、うんざりするタツヤ。放水訓練にも身が入らないが、用地取得のため地元の大地主・相良絹江(銀粉蝶)の逃げた愛犬の捜索には張り切り、 咲良を不審がらせる。そんな中、近所の工場での火災が発生。駆けつけたタツヤは真っ先に放水しようとするが、「幸多消防署」の隊員に遮られ、火を消し止めてられてしまう。 手柄を横取りされたと激怒するタツヤは、幸多市に赴任してきた合田に再会。「あなたには、この火災は消せなかった」といなされ、悔しさに打ち震える。
まもなく、第11分団が住民に信用されなくなった理由が、自分たちの消防団詰所でボヤ騒ぎを起こしてしまったことだと知ったタツヤ。 また、いざ火事の際に、まっさきに現場に到着したのに、水利の確保だけして、肝心の消火は消防隊に任せる姿に苛立ちを覚え、消防団にも顔を出さなくなってしまう。
そんな中、土地売買の交渉に応じない絹江に直談判しようと幸多市を訪ねると、火災現場に遭遇。 建物に迷い込む絹江の愛犬を見つけ、助け出そうと中に飛び込むが、煙と炎に囲まれて動けなくなる。
意識が朦朧とする中、合田に救出されたタツヤは、「負け犬」と見下していた団員たちの懸命の働きのおかげで命を助けられたことを合田の言葉から思い知らされる。 愛犬を救ったタツヤに心を動かされた絹江からは土地譲渡の承諾をとりつけ、濱田との候補地争いも一矢報いたが、心の中には「消防団」への思いがよぎる。
合田から叱咤の言葉もあり、ついに自ら消防団へと戻る、タツヤなのであった。
第2話 2015年7月14日「大パニックに響く魂の叫び」
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