原作
『ちゃんぽん食べたかっ!』(ちゃんぽんたべたかっ)は、さだまさしの自伝的小説で、2014年から長崎新聞や大分合同新聞などで連載され、2015年5月30日にNHK出版から刊行された。
概要
昭和40年代初頭を舞台にした、さだまさしの小説「ちゃんぽん食べたかっ!」を原作に、菅田将暉主演でおくる青春物語。「食べたか」とは長崎のことばで「食べたい」という意味。
バイオリンの天才と期待され、長崎から単身上京して下宿暮らしをする少年・佐野雅志(菅田)が、挫折を経験しながらも高校の同級生たちとバンドを結成。さまざまな人々に囲まれて青年へと成長する姿を中心に描く。
脚本を手掛けるのは、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」、「結婚できない男」(フジテレビ系)で知られる尾崎将也。劇中では、雅志が友人を励ますために作曲をする場面もあり、さだ自らが新たに書き下ろした2曲を提供する。
ストーリー
天才バイオリン少年として両親の期待を背負い、中学から単身上京した佐野雅志(菅田将暉)だったが、希望する音楽系の高校に入学できず、普通科の高校で2年生の春を迎える。雅志は、一流のソリストを目指してバイオリンの練習を繰り返すが、受験に失敗して以来、その目標に疑問を感じ始めていた。
そんな中、エルビス・プレスリーの「ラブ・ミー・テンダー」を歌いながら、好きな女の子に告白する少し変わったクラスメートのために、なぜかオリジナルのラブソングを作曲することに。一方、なかなかバイオリンに集中できない雅志の元に、母親から激励の手紙が届き、心が大きく揺れ動いていく。
キャスト
菅田将暉/佐野雅志役
高校2年生。プロのバイオリニストを目指し、中学から単身上京して一人暮らしをしている。絶対音感がありギターもこなす。バイオリンへの情熱が薄れかけているが、楽天的な性格で友人たちとの充実した学校生活を送る。
本郷奏多/古田政美役
高校2年生。抜群にギターがうまく、音楽以外の話題には無口。ラーメン屋を営む父親からは音楽をやることに反対されるが、やがて雅志とデュオを結成し、プロを目指す。
間宮祥太朗/樫山満役
高校2年生。雅志のクラスメート。雅志と恋敵になったことがきっかけで友人となり、バンドではベースを担当。強引で先走ることが多いが憎めない性格。
泉澤祐希/菊田保夫役
高校2年生。雅志のクラスメート。バンドのボーカル担当。米屋の息子で、一人暮らしの雅志たちにご飯を食べさせる心優しい性格。
西田尚美/佐野喜代子役
雅志の母親。家計を切り盛りし、学費を捻出している優しい昭和の母。雅志にバイオリンを勧めた。
遠藤憲一/佐野雅人役
雅志の父親。かつては材木商を営んで羽振りが良かったが、倒産を機に不遇の日々を送る。豪快で前向きな性格だが、失敗も多い。佐野家の大黒柱。
スタッフ
原作:さだまさし「ちゃんぽん食べたかっ!」
脚本:尾崎将也
演出:清水一彦
演出:川野秀昭
制作統括:真鍋斎
制作統括:谷口卓敬
各話あらすじ(2015.5.30 -2015.8.1)全9話 平均視聴率 3.53%
第1話 2015年5月30日「故郷(ふるさと)を遠く離れて」ラテ欄「今夜スタート!さだまさし原作・涙と笑いの青春物語」※20:24に「小笠原諸島西方沖地震」が起きた影響で、23:00 - 23:44に放送。 視聴率 5.6%
天才バイオリン少年として、両親の期待を背負って中学から単身、上京した雅志(菅田将暉)は高校2年生になった。一流のソリストを目指して練習する日々だったが、音楽系の高校受験に失敗して以来、目標に疑問を持ち始めていた。新しいクラスでは、プレスリーの「ラブ・ミー・テンダー」を歌いながら意中の洋子(森川葵)に告白する級友・樫山(間宮祥太朗)のために、オリジナルのラブソングを作曲する羽目になる。
第2話 2015年6月6日「小さな革命」ラテ欄「小さな革命〜雅志の一言が学校内に―騒動を巻き起こす」 視聴率 2.8%
雅志(菅田将暉)は毎日、バイオリンに向き合っていた。そんな折、学校で文化祭の出し物を決めることに。文化祭といっても、毎年研究発表しかできないことに反発した雅志のクラスでは、雅志の一言で縁日をやることになる。文化祭は日曜日、バイオリンのレッスンのある日だ。しかし当日、トラブルが起き、雅志はその処理で学校に残る羽目に。レッスンに遅れた雅志は、青春を楽しむこととバイオリン修業との間で悩む。
第3話 2015年6月13日「それぞれの本気」ラテ欄「それぞれの本気〜雅志、バンドコンテストの舞台に立つ」 視聴率 4.2%
バイオリンのレッスンを気にしながらも、友人の誘いでバンドを始めた雅志(菅田将暉)。コンテスト出場のために日々特訓をしていたが、ある日、練習中に他のバンドがやって来て、ギター担当の古田(本郷奏多)が雅志らの演奏に口を出す。コンテスト当日、雅志たちが終わり、古田のバンドの演奏が始まった。雅志は古田の実力に衝撃を受ける。翌日、学校では、芸能活動禁止という校則に違反する者がいたという話が出て…。
第4話 2015年6月20日「岐路に立つとき」ラテ欄「岐路に立つとき〜青春の分かれ道に雅志は?」 視聴率 3.0%
ある日、友人の樫山(間宮祥太朗)が、雅志(菅田将暉)の下宿に古田(本郷奏多)を連れて現れる。はじめはコンテストの落とし前をつけるために古田の元に向かった樫山だったが、すっかり意気投合して、家出をしてきた古田を雅志の下宿に預けにきたのだった。数日間、古田と寝食をともにする中で、雅志は古田の音楽に対する真剣さに打たれる。雅志は、両親に電話をして、今一度バイオリンに真剣に向き合うことを約束するが…。
第5話 2015年6月27日「生きることの意味」ラテ欄「生きることの意味〜学生運動に巻き込まれる雅志」 視聴率 2.2%
高校3年生となり、進路を決めなければならない雅志(菅田将暉)たち。そんな状況の中、友人たちと学生運動のデモに参加することになる。思想などは関係なく、パンがもらえるというからだ。機動隊との衝突に巻き込まれた雅志たちを救った大学生・太田(落合モトキ)と出会う。太田はいわゆる高等遊民で、学生運動にも背を向け日々を破滅的に生きていた。そんな太田の生き方を反面教師に、雅志は自らの将来と向き合うことになる。
第6話 2015年7月4日「母の涙」ラテ欄「母の涙〜卒業間近、今決断の時」※開始時間変更(22:30〜23:15) 視聴率 2.4%
高校3年生の雅志(菅田将暉)に、卒業後の進路を決める時期が迫っていた。雅志は芸大の音楽科へ進むことを望みつつ、本当にそれでいいのかという不安にとらわれる。自分は一流のソリストになれるのだろうか。なれなければ、全て無意味なのではないか。思い悩んだ末、雅志はバイオリンと決別することを決意する。そして夏休み、長崎に帰省した雅志は、雅人(遠藤憲一)と喜代子(西田尚美)に、バイオリンをやめることを伝える。
※2015年7月11日は「ウィンブルドン2015 女子シングルス・決勝」(22:05〜午前0:00)が放送のため、休止。
第7話 2015年7月18日「本当にやりたいことは」ラテ欄「本当にやりたいことは〜新展開!まだまだ波乱の大学編」 視聴率 4.0%
バイオリンの道を諦めた雅志(菅田将暉)は、大学生になった。古田(本郷奏多)や樫山(間宮祥太朗)は大学生活を続けながらキャバレー回りのバンドに加入するという。菊田(泉澤祐希)は病気の父・武夫(阿南健治)の代わりに店を継いだ。友人がそれぞれの道を見つける中、雅志は気まぐれにアルバイトを始める。器用で実直な雅志はアルバイト先の工務店の社長・村尾(徳井優)に気に入られ、正社員として働くよう勧められる。
第8話 2015年7月25日「さよなら青春の日々」ラテ欄「さよなら青春の日々〜追い詰められた雅志、バイオリンを質屋に…」 視聴率 3.5%
居酒屋でアルバイトを始めた雅志(菅田将暉)だが、程なく店主・野沢(皆川猿時)が休業すると言い、なかなか戻ってこない。収入のない雅志は、バイオリンを質入れするまでに追い込まれる。野沢は、実はギャンブルにはまり借金をつくっていた。仕事を全て雅志に任せ、またばくちに出掛ける野沢。憤りの収まらない雅志は、何かを吹っ切るように働く。一方、バンドを辞めた樫山(間宮祥太朗)がある物を持って訪ねてくる。
最終話 2015年8月1日「明日への扉」ラテ欄「明日への扉〜いよいよ最終回、雅志の未来は?」 視聴率 4.1%
体調を崩してしばらく実家の長崎へ帰ることにした雅志(菅田将暉)。心身ともに立て直し、一から出直すつもりであった。帰郷した雅志を両親は温かく迎えてくれる。一方、古田(本郷奏多)は、ドサ回りのバンド生活に嫌気が差していた。そんな時、古田は雅志の部屋で、雅志が書き溜めていた譜面を見つける。そして、突然長崎の雅志のもとを訪れる。雅志と古田は暇に任せて音楽を作り始める。やがてその曲が周りの関心を呼ぶことになり…。
番組サイト
(ちゃんぽん食べたかっ! - Wikipedia)
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