原作
『アイ’ム ホーム』は、石坂啓による日本の漫画、およびそれを原作としたテレビドラマ。『ビッグコミックオリジナル』(小学館)において、1997年7月から1998年12月まで連載された。平成11年度第3回文化庁メディア芸術祭大賞受賞作。1999年2月に上・下巻のコミック化される。2004年にはNHK総合テレビジョンにて『アイ’ム ホーム 遥かなる家路』のタイトルでテレビドラマ化された。また2015年4月期からテレビ朝日系で、『アイムホーム』のタイトルで、テレビドラマ化。
キャスト (2004年版)
家路久(いえじ ひさし)…時任三郎/光平崇弘
清原カオル…紺野美沙子:久の前妻。
家路ヨシコ…戸田菜穂:久の妻。
清原スバル…星井七瀬/小坂恵/中山心:カオルとの娘。高校生(原作では中学生)。
岡田杏子…佐藤仁美:久の同僚で元愛人。
清原健児…石田靖:カオルの現夫。
高木亮一…内場勝則:久の職場の同期。
家路ヨシオ…鶴八雲:ヨシコとの息子。幼稚園児。
大山部長…高見国一:久の上司。
精神科医…寺田農:久の主治医。砂曼荼羅の心得がある。
竹田社長…ぼんちおさむ:久が営業をしていた際の取引先(丸ビシ建設)の社長。
野崎…野田晋市:久の同僚。
バーのママ…押谷かおり:竹田社長の接待先。
加茂…恵秀:久の営業での後輩。
ユミ…染谷有香:久の同僚。
御蔭康明…芝本正:ヨシコの実父
御蔭貴子…松村康世:ヨシコの実母
ユイ…森里砂:スバルの友人。
努…原田孝司:ユイの友人。(スバルとも友人?)
山野辺俊…陣内孝則:久の大学時代の友人。映画監督。
祥子…千堂あきほ:カオルの妹。
伸吾…金替康博:祥子の夫。
昌代…中山美保:カオルの親戚。
小山田…逢坂じゅん(レツゴー三匹):久の単身赴任先のアパートの現在の住人。過去に久の顧客で融資を断られ、家族離散となった。
カズエ…大山恵理乃:健児の浮気相手。
高木渉…金崎由名来:高木の妻
高木隆…前田航基:高木の息子
サトル…藤井琢也:スバルの友人。後にハーバーランドでスバルをナンパするも……。
ヨシミ…安藤絵里菜:スバルの友人。
家路弘…内藤裕敬/北方将太:久の弟。
家路士郎…田畑猛雄:久の父。
家路春代…島村晶子:久の母。すでに認知症となっている。
店員…明山直未:久の実家が経営するコンビニの店員。
家路美佐恵…千田訓子:弘の妻。
医師…東村晃幸:カオルに癌を告知し、治療した担当医。
遊園地の係員…安井マリコ:ハーバーランドのメリーゴーランドの係員。
看護婦…久野麻子:カオルの入院先での看護婦。
医師…村上かず:自宅の火災に遭い負傷した久の担当医。
スタッフ (2004年版)
脚本:浅野妙子
制作統括:一井久司
演出:真鍋斎
音楽:吉俣良
各週サブタイトル (2004年版)
第1週「仮面家族」
火事で頭に怪我を負い5年間の記憶を無くしてしまった家路久(時任三郎)。彼は4年前に以前の妻カオル(紺野美沙子)と別れて別の女性と結婚していたのだが、その記憶がないためついついカオルの家に「帰宅」してしまう。前妻との間に生まれた娘のスバル(星井七瀬)も呆れ顔だ。そればかりか、久には新しい妻ヨシコ(戸田菜穂)の顔が、仮面に見えるのだった。いったい自分は、本当にこの女性を愛して結婚したのだろうか?5年前の荷物を整理していた久は、そこに離婚届を見つけてしまう…。
第2週「オレは誰?」
荷物の中に借りっぱなしのビデオを見つける久(時任三郎)。その監督の名前から記憶の断片をたどって大学時代の旧友・山野辺(陣内孝則)と再会した久は、妻のヨシコ(戸田菜穂)がかつて山野辺の恋人だったこと、そして自分が旧友から彼女を奪ったことを知る。過去の自分の評判の悪さに圧倒される久。手帳に書かれていたメモに従って法事に出席すると、そこは先妻カオル(紺野美沙子)の父の七回忌。カオルの妹・祥子(千堂あきほ)が気付いて久を連れ出して事なきを得るが、祥子も久には冷たい。いったい自分は本当はどんな人間だったのか。思い余った久は、以前不倫関係にあった同僚の杏子(佐藤仁美)と共に、自分が事故に遭った青森まで記憶をたぐる旅に出る…。
第3週「夫婦の距離」
愛情を感じられないながらも、「これが俺の家族なんだ」と思いこもうとする久(時任三郎)。だがヨシコ(戸田菜穂)との距離はなかなか縮まらない。鬱屈としていた 久は、飲みに行った店で先妻カオル(紺野美沙子)の新しい夫、健児(石田靖)と偶然会う。しかし、健児は女連れであった。そのことをカオルに話すべきかどうか悩む久。だが実は娘のスバル(星井七瀬)も健児の浮気に気付いて悩んでいた…。
第4週「二人の妻」
久(時任三郎)のもとに娘のスバル(星井七瀬)から、前妻のカオル(紺野美沙子) が入院したという電話が入った。検査の結果、カオルは胃ガンだと判る。不安にかられるスバルを優しく慰める久。同じころ久は、妻ヨシコ(戸田菜穂)の父に銀行を辞めて自分の会社に来るように誘われるが、「人に勝ちたいという気持ちがなくなった」とそれを断ってしまう。ヨシコとの距離がますます開いていくように感じた久は、誕生日のプレゼントを買うため息子のヨシオと一緒にデパートに出かけるが…。
最終週「記憶の糸」
知らせを受けて病院に駆けつける久(時任三郎)とスバル(星井七瀬)。手術に向かうカオル(紺野美沙子)に、久はこれまでのことを深々と詫びる。手術室の前で、健児(石田靖)は「ずっとあなたに引け目を感じていた」と告白する。互いの胸の内にあったものを吐き出して和解する一同。手術を終えたカオルも、久に「あなたを許します」と言う。これまで大事に持っていた清原家の鍵を捨て、妻ヨシコ(戸田菜穂)の元へ帰る久。しかしヨシコは家を出ていた…。
解説 (2004年版)
主に大阪・神戸を舞台としている。
ドラマで使用された仮面は亀有工房が出演者のマスク取りを行って作製された。
神戸でのロケ地の提供は主に神戸フィルムオフィスが行った。そのため、神戸ポートピアランド、神戸ハーバーランド、神戸モザイク、神戸地下鉄大倉山駅、阪急御影駅前、鐘紡記念病院、その他様々なところでロケが行われていた。
家路家は「神戸市東灘区住吉山手3丁目10-21-203」であるが、住吉山手3丁目は現実には9番までしかなく、これは架空住所。
清原家近隣の住宅地ロケは、三田市あかしあ台にあるセンチュリー大橋の近隣であり、あかしあ台公園などが、屋外ロケの舞台となった。
時任三郎が主人公・家路久を演じた。家路久は東京出身、前妻のカオルは大阪出身の設定であり、大阪出身の時任三郎は標準語、関東出身の紺野美沙子が関西弁で演じている。
番組公式サイト
(アイ'ム ホーム - Wikipedia)