概要
司法取引をテーマにした異色のリーガルサスペンス。剛力彩芽が主演を務め、渡部篤郎がヒロインの相棒役で共演する。司法取引とは、主犯の罪を密告することで自分の罪を軽減するシステムで、アメリカでは広く取り入れられており、日本でも一部導入が予定されている制度。
剛力演じる“天使のような警察官”蒔田ヒカリと、渡部扮する“悪魔のような弁護士”茶島龍之介がコンビを組み、禁断の交渉で未解決事件を極秘裏に解決していく姿が描かれる。また、司法取引を通してヒカリの中に潜む1%の“悪魔”、茶島に潜む1%の“天使”がえぐり出されるなど、「表と裏の顔」をめぐる濃密な人間ドラマも大きな見どころとなっている。
ストーリー
人を信じることしかできない天使のような警視庁の新人警察官・蒔田ヒカリ(剛力彩芽)は、政府の女性の社会進出推進政策の一環で捜査一課に配属されるが、その純粋さゆえ、容疑者にだまされるというミスを繰り返し、「未解決事件資料室」という閑職に追いやられる。
そんなある日、ヒカリは誰のことも信じない悪魔のような天才弁護士・茶島龍之介(渡部篤郎)と出会う。茶島に翻弄されるがまま、警視庁内に新設された「未解決事件匿名交渉課」の活動に巻き込まれたヒカリは、茶島とタッグを組み、司法取引を駆使して迷宮入り事件の真相究明に当たることになる。
キャスト
蒔田 ヒカリ(まきた ひかり)
演 - 剛力彩芽
警視庁の警察官。人を疑うことを知らず、容疑者にだまされるミスを連発。未解決事件資料室という窓ぎわ部署に追いやられる。茶島と出会ったことをきっかけに、司法取引を用いた捜査を行うことに。人間の裏の顔を見抜くことはできないが捜査知識は豊富で、運動神経もいい。
茶島 龍之介(ちゃじま りゅうのすけ)
演 - 渡部篤郎
人を信じることができず、シニカルな思想を持つ正体不明の悪徳弁護士。突然、ヒカリの前に現れ、警視庁匿名交渉課の一員として共に活動することに。なぜ彼が匿名交渉課の仕事を請け負ったかは謎。人並みはずれた弁論術と論理的思考能力を持つ一方、身体能力は並以下。
警視庁
宇田川 賢(うだがわ けん)
演 - 長谷川朝晴
警視庁捜査一課の主任。匿名交渉課が絡む案件の不可解な解決の仕方に疑問を抱き、やがてヒカリと茶島を脅かす存在になる。
東京地方検察庁
阿野忠臣(あの ただおみ)
演 - 荒川良々
東京地方検察庁の検事で、茶島の元部下。匿名交渉課が関わった事件の後始末を背負わされるなど、中間管理職のような振る舞いを余儀なくされている。
服部乃絵美(はっとり のえみ)
演 - 内藤理沙
阿野の担当事務官。
恵庭 茜(えにわ あかね)
演 - 中村静香
茶島の秘書。
最高検察庁
神楽坂 遼一(かぐらざか りょういち)
演 - 宇崎竜童
最高検察庁の特任検事長。匿名交渉課の設立に関与した人物の一人で、検察時代の茶島と大きな因縁がある。司法取引を自らの思惑の実現に使えるか試すために茶島を利用し、日本国内での適用を目指して水面下で動いている。
スタッフ
脚本 - 高橋悠也
監督 - 波多野貴文
音楽 - 林ゆうき
アクションコーディネーター - 大道寺俊典
警察監修 - 白石寿明
法律監修 - 高田伸一
技術協力 - アップサイド、サウンドライズ
美術協力 - テレビ朝日クリエイト
タイトルバック - FILM
企画協力 - 古賀誠一
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー - 山田兼司(テレビ朝日)、布施等・木曽貴美子(MMJ)
制作 - テレビ朝日、MMJ
主題歌 - ソナーポケット「Song for you 〜明日へ架ける光〜」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
各話あらすじ(2015.4.10 - 2015.6.5)全9話 平均視聴率 6.08%
第1話 2015年4月10日「消えたエリート殺人犯とセレブ妻の裏顔」
捜査一課の所属だったヒカリ(剛力彩芽)は、人を疑うことを知らず、「未解決事件資料室」という閑職に追いやられる。1年後、 ある使命を帯びた弁護士の茶島(渡部篤郎)が配属され、2人は未解決事件の再捜査に乗り出すことに。最初の事件は、ヒカリが一課時代に担当したキャバクラ嬢殺人事件。重要参考人の政治アナリスト・吉川(飯田基祐)は、直後に失踪していた。ヒカリらは、その妻・美加子(高岡早紀)の自宅を訪ねる。
第2話 2015年4月17日「殺人病棟の密室トリックと消えた看護師」
ヒカリ(剛力彩芽)と茶島(渡部篤郎)は3年前、大腸がん患者の堺(春海四方)が術後、病室で何者かに腹部を刺されて死亡した事件を再捜査。看護師の郁子(高橋かおり)と入院中の三井(田口主将)が逃げ去る女を目撃していた。ヒカリたちは、院長の大葉(山田明郷)や息子で堺の主治医だった外科医の貴也(浅利陽介)らに事情聴取。すると、郁子は1年前に退職して消息不明で、三井は実際には犯人を目撃していなかったと分かる。
第3話 2015年4月24日「エリート官僚の怪死昼の愛妻家は別の顔」
ヒカリ(剛力彩芽)と茶島(渡部篤郎)は5年前に厚生労働省職員・橘(尾関伸嗣)が焼死体で発見された事件を再捜査。妻の沙知絵(雛形あきこ)によると、1年ほど前に橘の死を知った学生時代の後輩・柴田(高橋洋)から、資金援助が定期的にあるという。ところが、彼の勤務先は架空で橘と同窓という記録もなかった。そんな中、ヒカリが一課の宇田川(長谷川朝晴)から得た情報により、橘が麻薬売買に関与していた可能性が浮上する。
第4話 2015年5月1日「同窓会後に消えた妻女ともだちの真実」
ヒカリ(剛力彩芽)と茶島(渡部篤郎)は、1年前に雑木林で香苗(朝倉えりか)が白骨遺体で発見された事件を再捜査する。香苗はその3年前、中学時代の同級生である琴音(原田佳奈)、美恵(山崎真実)、忍(梅舟惟永)とカフェで会い、一足先に店を出た後、行方不明になっていた。ヒカリは香苗との結婚を後悔していた夫・綿貫(内田滋)を疑うが、茶島は同級生の3人に会うことを提案。一人一人に会い、その証言に違和感を覚える。
第5話 2015年5月8日「人間じゃない犯人!?あけび山の殺人伝説」
茶島(渡部篤郎)がヒカリ(剛力彩芽)を、6年前に地元のパート主婦、若葉(高橋陽子)と智子(花岡玲)が殺害された山に案内。事件の1年後にはパート仲間のひろみ(平沢いずみ)が殺され、自宅が放火されていた。所轄の伊東(神保悟志)と内田(少路勇介)によると、山の事件ではリサイクル店を営む森崎(やべきょうすけ)と古川(笠原秀幸)が浮上したが、アリバイが成立。ひろみの夫・笹本(須田邦裕)にもアリバイはあったという。
第6話 2015年5月15日「余命2日の母に捧ぐ司法取引」
ヒカリ(剛力彩芽)と茶島(渡部篤郎)は司法取引を持ち掛けてきた受刑者の青年・西村に面会。2カ月後の仮釈放を前倒しにすることを条件に、西村は3年前に目撃した殺人事件について明かす。出所を急ぐのは、里親・千賀子(梅沢昌代)の死期が迫っているからだった。千賀子に会ったヒカリたちは、西村が同じ里子の蔭山と兄弟同然に育ったと知る。一方、西村の証言通りの場所から、芙美(亀谷さやか)の白骨遺体が見つかるが…。
第7話 2015年5月22日「完全犯罪!?結婚すると死ぬ…毒婦の誘惑」
ヒカリ(剛力彩芽)は宇田川(長谷川朝晴)の依頼で、ワインバー経営者・まどか(森口瑤子)を再捜査。6年前、まどかは夫殺害容疑で逮捕されたが不起訴に。さらに2番目と3番目の夫も亡くなり、大金を手にしていた。ヒカリらは、まどかが敏腕女性弁護士を雇っていると知る。さらにまどかの弟の存在に注目する。そんな中、ヒカリは茶島(渡部篤郎)から、匿名交渉課に来た経緯を聞く。
第8話 2015年5月29日「消えた少女と20年前の約束に隠された涙」
ヒカリ(剛力彩芽)と茶島(渡部篤郎)は、20年前の「塾経営者夫婦殺害事件」の再捜査に乗り出す。時効の廃止で一課が最近動いたが、当時8歳だった娘・由佳(小林涼子)が再捜査を望んでいないという。絵本店を営む由佳の恋人・平林(窪塚俊介)も捜査中止を訴える。さらに、2人は由佳が育った児童養護施設で彼女をよく知る画家・風見(山本圭)と出会う。一方、20年前、重要参考人になった男の証言から、茶島は平林を疑う。
最終話 2015年6月5日「最後の司法取引」
突然、「匿名交渉課」が廃止になり、ヒカリ(剛力彩芽)は驚く。そのころ、茶島(渡部篤郎)は東京地検にいた10年前に担当した殺人事件を単身、再捜査していた。被害者は当時、神楽坂(宇崎竜童)の事務官だった女性で、恋人が罪を自白したにもかかわらず、別の被疑者に実刑判決が下っていた。そして、先日、10年前の事件を調べていた女性記者が同じ現場で殺害されたのだ。関連を疑う茶島と共に、ヒカリも事件の真相を追う。
各話視聴率
番組公式サイト
(天使と悪魔-未解決事件匿名交渉課- - Wikipedia)
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