京都で開催されている映画祭に、人気俳優の春川優也(桐山漣)がやって来た。優也を熱狂的に取り囲む大勢のファン中に、高瀬京香(渡辺直美)の姿も。「優也――!」と優也の大ファンの京香は、優也を一目見ようと、駆けつけていた。その脇を、佐竹一郎(山本裕典)が涼しい顔をして通り過ぎ、関係者しか入れない優也の控室へと入って行く。
「佐竹さん!?どうしてそこに入れるんですか!?」と京香。「あ、京香さん、僕、実は今から春川優也に会わなきゃならないんです」と浮かない顔の佐竹。優也が、映画祭のついでに京都観光を希望しているのだと言う。「で、大手旅行会社が担当するはずだったんですけど、どうも、あの春川優也って相当ややこしいらしくて、その会社が担当をおりたんですよ。だから、僕を含めて数社の旅行会社が呼ばれて、今からプレゼンしろって。一番いい企画を持ってきたところを採用するそうです」「え!?私もついていっていいですか!」と、京香は強引に佐竹についていく。
控室の優也は「そんなツアーで俺が満足するとでも思ってんのか?ふざけるな!」と、担当者たちを怒鳴り散らしていた。そこへ佐竹と京香が入っていく。佐竹が、京都ツアーのプレゼンを始めるが、優也は次々とケチをつけ、無理難題を言い出す。挙句の果てには、太った京香のことを「ブーちゃん」とバカにし、サインをねだると、自分でサインせずに、マネージャーの里見(NARU)に代理でさせる始末。ショックを受ける京香。
優也に「帰れ帰れ!京都をわかってないお前らにツアーは任せられない」と言われ、ついに京香はキレる。「わかってないのはそちらです!私たちに不可能なツアーはありません!」と。すると優也はその言葉に「面白い。じゃあやってみろ」と悪ノリする。「え?」と戸惑う佐竹。結局、京香と佐竹が優也のツアーを引き受けることになった。
サンセットツアーズの中央管理センターに戻った京香は、優也から受けた仕打ちがショックで泣いている。片や佐竹は、「どうして引き受けたりしたんですか!?あんなクレーマー、ブログに中傷でも書かれたら会社に大打撃ですよ!」と弱っている。
しかも優也は、アイドル「八王子49」のメンバーとの恋愛スキャンダルの渦中で、大勢の報道陣にも追われていた。街中で存在に気付かれれば観光どころではなくなる。
それでも翌日、京香と佐竹は優也の京都ツアーを決行する。道中では、契約ドライバーの川端哲男(寺島進)らが協力して、殺到する報道陣やファンを撒いて行く。
優也は当初、京香と佐竹の能力を疑問視していたが、京香に案内されるうちに、次第に京香らを見直し、打ち解けてくる。
気を許した優也は「そういえば俺、昔、京都の修学旅行で、“お互い日本一になったら結婚しよう”って言いあった子がいたんだ。……結局振られてしまったけどな」と中学時代の失恋話を打ち明けたりするのだった。
夜は、大河原百合(有森也実)が女将を務める旅館「夕里」に宿をとり、観光初日を終えようとするが、優也は、「京都の醍醐味はこれからだろ!京都の夜は、舞妓遊びだ。“京都一の舞妓”を連れてこい!」と言い出す。
京香は百合に頼んで、舞妓を手配してもらおうとするが、突然すぎて百合も困ってしまう。そこで、舞妓の経験もあるという沢村紅葉(高月彩良)が、舞妓に扮して優也のもとへ行くが、優也は「お前は京都一の舞妓なんかじゃない!」と紅葉を追い返してしまう。“京都一の舞妓”にこだわる優也に困惑する京香と佐竹。
その折、マネージャーの里見が現れ、優也に、「スポンサーが京都に来ているので、観光を中断して挨拶に行ってほしい」と言う。優也はプライベートまでスポンサーやマスコミに支配されることに嫌気がさし、俳優を辞めるとまで言い出す。恋愛スキャンダルも、「八王子49」の売名行為のため、ねつ造されたものだった。
「大体、役者としてやりたいことなんてないし、金のために利用されるのはもう御免だ!」と優也。京香が割り込んで「優也さんが役者であることで、多くの人が励まされています!役者を辞めないでください!」と言うが、優也は荒れて、「うるさい!さっさと京都一の舞妓を連れてこい!」と怒鳴るのだった。
京香や佐竹らは、京都一の舞妓探しに走り回るが、「舞妓に一番も二番もおへんえ」と置屋の女将は言う。「じゃあ、京都一ってどういうことだよ……」と困惑する佐竹。そのとき、京香は、置屋にいた若くて美しい芸妓・鈴千代(岩田さゆり)が、優也と同じキーホルダーを持っていることに気付く。さらに言動などから、優也の望む「京都一の舞妓」の意味を察した。
京香は、芸妓の鈴千代を連れて優也の元へ行く。優也は、鈴千代を見て驚く。「お前、美月だろ!俺だ。優也、春川優也だよ」と優也。鈴千代こそが、中学時代の優也が告白した初恋相手、美月だった。そしてキーホルダーは、優也が美月に送った貴船神社の縁結びのキーホルダー。当時の美月は、“京都一の舞妓”になる夢があるので、優也とは付き合えないと断っていた。
「美月、俺は日本一の役者になった。俺と結婚してくれ」と優也。だが美月は首を振る。「自分はまだまだ芸妓として勉強したいんどす。春川さんも、人気は日本一かもおへんが、役者としてはまだまだやと思います。お互い夢を叶えた時にまたお会いしましょう」と美月。美月は優也のもとを去って行った。優也は失意とほのかな希望のもと、旅を終えた。
後日――。役者としての自分を見つめ直した優也は、翌年の大華ドラマの主役に大抜擢され、役者として大きく羽ばたこうとしていたのだった。
第1話 2014年1月8日「渡辺直美連ドラ初主演旅行会社VSクレーム客」
第2話 2015年1月15日「家族旅行で愛人密会…絶対バレない!?(秘)計画」
第3話 2015年1月22日「縁切り占い師と対決!離婚危機の夫婦を救え」
第5話 2015年2月5日「前妻めぐる男のバトル元亭主VSイケメン彼氏」
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