キャッチコピーは「狂おしい愛が、欲しい。」
概要
連続殺人事件の容疑者・緒沢まりあ(広末)と、その教え子で事件を担当する弁護士・中村晴樹(永山絢斗)の禁断の愛を描く。
金を得るために、名前や経歴を偽って男性と交際を重ねてきた美女の心に潜む闇と、偽りの人生の中で気付いてしまった究極の愛と悲劇を、ドラマ「ランチの女王」、映画「デトロイト・メタル・シティ」などを手掛け、女性からの支持が厚い大森美香のオリジナル脚本で描くラブ・サスペンス。
ストーリー
家庭教師・まりあ(広末涼子)に心引かれた高校生の晴樹(永山絢斗)だったが、まりあは「大学に合格して大人になったら、私を恋人にしてね」という言葉を残し、突然姿を消してしまう。
それから10年後、東大を卒業し、看護師の泉美(蓮佛美沙子)と婚約、弁護士になった晴樹の事務所に、世間を騒がす連続詐欺・殺人事件の容疑者・肘井基子から弁護の依頼が舞い込む。
まりあが基子だと知った晴樹は弁護を担当することになり、まりあという偽名、彼女の暗い過去、男性遍歴などが裁判で明らかに。それでも彼女を信じようとする晴樹だったが、思わぬ証人の登場で意外な展開を見せていく。
キャスト
肘井 基子(緒沢 まりあ / 内藤 あかね)
演 - 広末涼子(幼少時代:山口まゆ)
自称アートコーディネーター。1980年12月2日生まれ。逮捕の9年前、山の手女子大学の院生・内藤あかねの代役で晴樹の家庭教師をしていた。晴樹には「本名は緒沢まりあ」だと告げていた。複数の男性を騙した詐欺の疑いで逮捕され、2件の連続殺人と1件の殺人未遂の嫌疑が掛けられている。本人は金銭目当てに複数の男性と交際していたことは認めるものの、容疑は全て否認している。北九州の極貧家庭に生まれ、母親が売春婦として生計を立てていた。しかし母親の死後、クリーニング店を営む親戚夫婦に引き取られるが、妻側は基子に好感を持っていなかった。昔から交際相手や同級生らに対して経歴を詐称・粉飾することが多く、そのため地元ではあまり評判がよくなく、本人も「悪い思い出しかない」と語る。名門女子大の学生と称して家庭教師をしていたが、実際は大学に籍はなく、学生の振りをして聴講するなどしていた。弁護士となった晴樹と再会し、本当に愛した相手は晴樹だけであることや以前の約束を信じ、婚約者がいると知りながらも関係を迫る。
中村 晴樹
演 - 永山絢斗
前原総合法律事務所弁護士。1986年7月26日生まれ。高校時代に勉強嫌いだった自身に勉強をするきっかけを作ってくれた、家庭教師のまりあに惹かれていた。彼女と1度関係をもち、東京大学に合格して誰からも後ろ指さされない立派な大人になってから恋人にして欲しいと言われていた。そのまりあに突然姿を消され喪失感を抱くも、大学で勉強の楽しさを見いだし、弁護士になるという目標も出来た。東京大学在学中に司法試験に合格する。明るくて優しい性格の婚約者がおり、彼女との結婚の準備を進めている中で、まりあの弁護を担当することになる。次第に初恋の相手であったまりあの弁護にのめり込み過ぎ、挙式や入籍の話も上の空で、泉美との関係が気まずくなる。千倉の話からまりあは無実ではないと察し、再会したまりあはかつて自分が愛した女性ではなく犯罪者になってしまい、彼女との恋愛は考えられないと言い放つ。
本宮 泉美
演 - 蓮佛美沙子
晴樹の婚約者。東都第一総合病院看護師。1988年12月23日生まれ。明るい性格。多忙でストレスも多い仕事をする晴樹を気にかけ、晴樹の母親や同僚弁護士とも仲がいい。晴樹が初恋の相手の弁護を務めるようになり、その事にのめり込むようになってから関係が気まずくなる。まりあが起こした事件の被害者・千倉は自身が勤務する病院に入院している。
連続殺人及び殺人未遂事件の関係者
肘井基子に疑いがかかる殺人及び殺人未遂事件の関係者。
前原総合法律事務所
前原 光郎
演 - 岸部一徳
所長。離婚歴あり。ベテラン弁護士で頼りがいがあり、若手で不器用な晴樹も上手くサポートする。
黒坂 京子
演 - 田畑智子
春樹の先輩弁護士。事務所の稼ぎ頭で、はきはきとした強気な性格。無職の彼氏がいる。収入で男性を判断し、金銭目当ての交際をする基子の生き方が理解出来ないでいる。中村については新人扱いだったが、仕事に奮闘する中で次第に彼の成長を認めていく。
小池 賢治
演 - 田中要次
ベテラン弁護士。弁護士仲間の草野球チームで所長とバッテリーを組む仲。長年のパートナーでもある。
田中 みはる
演 - 清水富美加
事務アルバイト。弁護士志望の大学生。女の勘が働き、しばしば同僚へ助言する。はきはきした言動でさっぱりした性格。
被害者・家族
阿川 博之
演 - 浜野謙太
飲食店プランナー会社経営者。1人目の被害者。自宅内でガスの漏出後、大量の睡眠薬を服用して死亡。基子は眠れないとぼやいていた阿川に自身が病院で処方された睡眠薬を渡したことは認めるものの、殺意は否定している。他殺・自殺の両方の可能性があるとされている。部下の証人尋問によると、会社経営が上手くいってなかったがその中でも経済的困窮を訴えてきた基子を救おうと奮闘していたことから、自殺を考えるような人間ではないと証言されている。
坂東 幸雄
演 - 森岡豊
テレビ局プロデューサー。2人目の被害者。山中の崖から転落して死亡。基子と2人で登山し崖っ縁で口論となりもみ合いをしている最中に崖から落ちそうになって基子にしがみつく。基子が坂東を振り払い転落する姿が複数目撃されていた。基子が意図的に振り払
ったのか、自分の安全を考慮してとっさにとった行動であるかが争点となっている。
千倉 泰蔵
演 - 大谷亮介
企業役員。3人目の被害者。就寝中に起きたアパート火災から逃げるときに窓から転落、頭部を強打して意識不明の重体に陥り、泉美の勤務する東都第一総合病院へ入院する。妻と離婚して財産は全て妻に譲り、ぼろアパートに2人で新しい生活を始める約束をしていた。一文無しでありながら自分と暮らそうと懇願したが故に基子に煩わしがられ、殺意を抱かれた。入院後も基子の名前を繰り返し呼び、彼女と連絡をとろうとしていた。当初は晴樹たちに基子に罪がないことを訴え、病を患う中で法廷に立ち無実を立証する証言をする。しかし抜けていた記憶が蘇り基子に殺意があったのではないかと疑念を抱くようになる。事件発生時に千倉のアパートから出てくる基子の姿がタクシーのドライブレコーダーに記録されており、また千倉の室内にあった灯油は基子が購入した物だと分かっている。その後病院の屋上から不審な転落死を遂げる。
千倉 文江
演 - 中田喜子
泰蔵の妻。以前から夫の愛人の存在を知っており、泰蔵を殺害するよう仕向けたのは基子だと信じ、憎悪の念を抱く。逮捕後も基子のことを気にかけ、彼女との関係修復を望む夫を憔悴しながらも献身的に支える。夫婦とは何なのか疑問に感じている。夫の転落死も、基子による犯行だと信じて疑わず、マスコミに「基子は悪魔」と断言する。
清水 瑞穂
演 - 大草理乙子
坂東の姉。
裁判関係者・証人
千葉 恒夫
演 - 池田成志
東京地方検察庁検事。基子を有罪にしようと息巻く。
裁判長
演 - 長棟嘉道
内藤 あかね
演 - 上野なつひ
基子の知人。山の手女子大学の院生だった9年前、基子が大学に籍がないことは知らずに家庭教師の代役を依頼する。公判開始時点では同大の助手。
片瀬 美里
演 - 藤村聖子
女子大生。写真を撮りに行った先で坂東の転落現場を目撃する。
山崎 雅史
演 - 鬼頭真也
創業当時から阿川の経営する会社で働き、阿川と基子の関係性について証言する。阿川のことを尊敬しており、また基子が阿川を騙し、殺害したと確信している。
中村家
中村 百合子
演 - 筒井真理子
春樹の母。引きこもりの長男を案じつつ、春樹と泉美との結婚を楽しみにしている。 礼儀正しく明るい性格の泉美を気に入っており、仲がいい。
中村 克樹
演 - 青柳翔
春樹の兄。東京大学に進学するも、就職に失敗し引きこもる。幼い頃から弟よりも優秀で、親の期待は全て自分に向いていた。基子の事件に関して異常な興味を示し、また晴樹・基子・泉美らに対してことあるごとに意味ありげな発言を繰り返している。
北九州市の人々
肘井 雅恵
演 - 安藤玉恵
基子の母。夫は基子が5歳の時に他界。お好み焼き屋に偽装した売春店の2階で客をとり、娼婦として住み込みで働いていた。基子が14歳時に他界。基子には立派に生きるよう諭し続けた。
中根 美佐子
演 - 内田春菊
基子の伯母。クリーニング店店主。母・雅恵を亡くした基子を引き取る事に反対し、夫と不仲になる。
中根 正
演 - 吉永秀平
基子の伯父。故人。基子を引き取ることに積極的で彼女にクリーニング店の手伝いをさせるなど目を掛けていた。ある日店の裏で基子に土下座をし、彼女に妻への口止め料を要求され、金を渡す姿が目撃されていた。
白井 久雄
演 - 笠原秀幸(幼少時代:酒井天満)
基子の幼馴染。中根クリーニング店隣の酒屋の息子。基子にほのかな憧れを抱いていた。
神父
演 - 牧村泉三郎
教会に通うようになった少女時代の基子の「聖女のようになりたい」という想いを知っていた。晴樹の前から姿を消した頃の基子に洗礼を授ける。
佐藤 真紀
演 - 肘井美佳
基子の高校時代の同級生。高校時代から基子に悪印象を持っていたが、事件後更に彼女の悪口に拍車が掛かる。
清水 希美
演 - TAMARU
基子の高校時代の同級生。元々は都会への憧れがあったが、今は地元に残って良かったと思っている。
その他
金子 美咲
演 - 篠原真衣
泉美の同僚看護師。さばさばした性格で千倉の妻には同情的。
タクシー運転手・内山
演 - 田中登志哉
個人タクシー運転手。基子が阿川のマンションから出てくる様子がドライブレコーダーに記録されており、その映像記録を検察へ提供する。
長谷川 英雄
演 - 木村靖司
不動産経営者。前原の知人で人権問題に造詣が深い。基子の無罪を祝う会に出席する。
佐藤記者
演 - 遠山俊也
基子の事件に強く関心を持ち、ゴシップネタ探しをしている記者。
スーパー店長
演 - 竹井亮介
基子が上京後にアルバイトとして働いていたスーパーの店長。基子に好意を持ち、金銭と引き換えに関係を求め、後に基子が恋人たちから金銭を受け取るようになるきっかけを作る。
スタッフ
作 - 大森美香
音楽 - 吉俣良
演出 - 日比野朗、水村秀雄(The icon)
音響効果 - 石井和之
法律考証 - 岡野武志
法律指導 - 松井正広
警察指導 - 尾崎祐司
医療指導 - 堀エリカ
アクション指導 - 釼持誠
制作統括 - 後藤高久(NHKコンテンツ開発センター)、志村彰(The icon)
プロデューサー - 高石明彦
制作著作 - NHK、The icon
主題歌 - JUJU「ラストシーン」(Sony Music Labels / Sony Music Associated Records)
各話あらすじ(2014.8.19 - 2014.10.7)全7話 平均視聴率 7.04%
第1話 2014年8月19日「運命の再会」ラテ欄「初恋の人が連続殺人の容疑者?」 視聴率 6.0%
基子(広末)という女性が殺人容疑で逮捕された。若手弁護士の晴樹(永山)は、基子が突然、姿を消した自分の家庭教師まりあ(広末=二役)とそっくりだと驚く。だが、同一人物だとは思えない。裁判が始まる直前、基子は弁護団を解任する。晴樹が働く事務所のボス・前原(岸部一徳)は弁護団に名乗りを上げようと、晴樹を連れて拘置所の基子を訪ねる。
第2話 2014年8月26日「愛を乞う女」ラテ欄「私は殺してない!」 視聴率 7.6%
連続殺人の容疑者・基子(広末涼子)の弁護を、晴樹(永山絢斗)の事務所の前原(岸部一徳)と黒坂(田畑智子)が担当する。だが、基子は事件について何も話さない。業を煮やした黒坂は、基子への差し入れを晴樹に持っていかせる。基子は10年前、晴樹の前から突然姿を消したことを謝るとともに、殺人は絶対にしていないと訴える。晴樹は、基子が自分の家庭教師だったことを前原に打ち明け、この事件の担当に加えてもらう。
第3話 2014年9月2日「プライド」ラテ欄「暴かれた彼女の過去」 視聴率 7.4%
晴樹(永山絢斗)と黒坂(田畑智子)は基子(広末涼子)の故郷を訪ね、彼女と母・雅恵(安藤玉恵)のことを調べるが、貧しかった母子の金と欲に関するひどい噂しか得られない。東京に戻った晴樹は、事件の弁護にのめり込み、婚約者の泉美(蓮佛美沙子)と気まずくなる。所長の前原(岸部一徳)は厳しい裁判を覚悟していたが、殺人未遂事件の被害者・千倉(大谷亮介)の意識が戻り、基子は犯人ではないと証言しているという情報が飛び込んでくる。
※2014年9月9日は「全米オープンテニス 男子シングルス・決勝ハイライト「錦織圭×マリン・チリッチ」」(特別編成 22:15〜23:15)が放送のため、休止。
第4話 2014年9月16日「裁かれる女」ラテ欄「最後のチャンス」 視聴率 8.3%
基子(広末涼子)の裁判が始まった。所長の前原(岸部一徳)を筆頭に、晴樹(永山絢斗)や黒坂(田畑智子)たち弁護団は検事の千葉(池田成志)が繰り出す証拠に反証を重ね、裁判員に基子の無実をアピールする。殺人未遂事件の被害者とされた千倉(大谷亮介)が基子の無実を証言するに及び、裁判の形勢は基子有利に傾く。だが、晴樹の兄・克樹(青柳翔)が阿川(浜野謙太)殺害に関して何かを証言するつもりだと分かる。
第5話 2014年9月23日「最後のキス」ラテ欄「燃え上がる愛の炎」 視聴率 6.6%
一審無罪となり、記者会見に臨んだ基子(広末涼子)は、多くの男性と金銭目当ての交際をしていた過去を追及される。さらに、無罪を祝う会で晴樹(永山絢斗)の婚約者・泉美(蓮佛美沙子)と対面した基子は大きなショックを受ける。晴樹は、千倉(大谷亮介)が打ち明けた基子の事件当夜の行動から、基子が殺人未遂を犯していた可能性があると考え、悩む。そんな折、基子がホテルから姿を消し、その夜、千倉も病室を抜け出す。
第6話 2014年9月30日「愛が壊れるとき」ラテ欄「殺意のヒロイン」 視聴率 6.7%
晴樹(永山絢斗)は基子(広末涼子)が殺意を持って千倉(大谷亮介)の家に放火したはずと問い詰めるが、基子は頑として認めない。基子が殺人未遂を犯したかもしれないと晴樹から報告を受けた前原(岸部一徳)は、晴樹を基子の弁護団から外した。晴樹と基子の密会現場を目撃した泉美(蓮佛美沙子)は、キスだけはしたと告白する晴樹に怒りをぶつける。自殺を図り意識不明だった千倉が亡くなり、妻の文江(中田喜子)は基子が病院の屋上から夫を突き落としたと騒ぎだす。
最終話 2014年10月7日「この愛の果て」ラテ欄「二人は永遠に!」 視聴率 6.7%
晴樹(永山絢斗)からもう会わないと拒絶された基子(広末涼子)は、晴樹を譲ってほしいと泉美(蓮佛美沙子)に迫る。夫を亡くした文江(中田喜子)は裁判で基子の罪状を証言すると息巻くが、それだけでは基子を死刑にできないと聞き落胆。基子は晴樹の兄・克樹(青柳翔)にそそのかされ、晴樹との過去の関係を週刊誌に暴露する。結婚式を延期にせざるを得なくなった晴樹と泉美は、婚姻届を出そうと区役所に行くが、基子が現れて…。
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(聖女 (テレビドラマ) - Wikipedia)
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