キャッチコピーは「遺体は、最後の証言者。」
概要
武井咲が医師役に初挑戦する医療ドラマ。武井が演じるのは、中央監察医務院の新任監察医・松本真央。IQ150を誇る天才だが、天涯孤独で組織や人間関係には頓着せず、異性にも、食べ物にも、おしゃれにも一切関心なし。唯一興味を示すのは遺体の検案・解剖という変わり者だ。ドラマは、医学先進国から大きく後れを取った日本法医学の現状に鋭く切り込みながら、真央が数多くの遺体と向き合い、その背後にある事件の真相究明に突き進む姿を描いていく。
ストーリー
中央監察医務院に新しく監察医として加わることになった松本真央(武井咲)は、10歳で渡米し、3年飛び級で法医学を学んだ才女。IQ150という常人離れした頭脳を持つ真央は、プロファイラーのような洞察力で上司のプライベートを分析し、たちまち一同を困惑させる。
そんな姿になぜか冷たい視線を送るベテラン監察医・印田恭子(真矢みき)と反目し合いながら、真央はさまざまな遺体と向き合い、“死”の中に埋もれていた真実を見出していく。
キャスト
関東中央監察医務院
松本 真央(まつもと まお)〈24〉
演 - 武井咲(新生児期:柿本藍里 / 幼少期:采沢真実)
監察医。16歳で日本の大学医学部に入学してから、法医学教室で学び年間100体以上の解剖実習を経験する。IQ150の持ち主だが、規則を守ることや団体行動ができなかったり、同僚や上司との意思疎通が苦手で笑顔を見せない。指導医が見逃した所見も的確に判断し先輩監察医の面子を潰すなど、他者とのコミュニケーション能力が著しく欠落している。
周囲からの指摘・非難などを無視してでも「解剖による真相究明」に積極的に取り組もうとする姿から、同僚からは「生きてる人には興味が無い」と思われている。真相究明に行き詰ったときや考えをまとめるときには、決まって逆立ちをする。また、『ロミオとジュリエット』が何かまったく知らないなど、文学等の作品には疎い。本人曰く音痴。
仕事が休みの日には拘置所に行き、その度に小杉に母・夏子の不審死などについて訊ねている。「監察医の仕事に就くことを選んだ理由」については、「初めて会った母が遺体だった。既に亡くなっていた状態で対面したから」と、印田に明かしている。
泉澤 郁夫(いずみさわ いくお)
演 - 生瀬勝久
中央監察医務院・部長監察医。組織の論理を大切にする権威主義者。上昇志向が強く野心家のため部下たちには威張っているが、専業主婦の妻には頭が上がらない恐妻家でもある。
保坂 博(ほさか ひろし)
演 - でんでん
監察医補佐。東京都下水道局から出向。
岩松 正彦(いわまつ まさひこ)
演 - 六角精児
監察医。当初泉澤から真央の指導医を任されたが、彼女を指導する負担を軽減し職場環境の公平性を保つため、1週間毎の指導医交代制に変更される。
中山 光則(なかやま みつのり)
演 - 尾美としのり
監察医。
児玉 吉人(こだま よしと)
演 - 青柳翔
監察医。
印田 恭子(いんでん きょうこ)
演 - 真矢みき
中央監察医務院のベテラン監察医で、皆から一目置かれる存在。喜怒哀楽の感情が激しく、好きなものは「自由」と「金」。贅沢品を身にまとっているためさまざまな噂がある。
秋山 晴子(あきやま はるこ)
演 - 水沢エレナ
事務。堂々と遅刻してくる上に、誰よりも早く仕事場を退出する。
佃 健太郎(つくだ けんたろう)
演 - 小松和重
臨床検査技師。都立病院から出向。
久米 みどり(くめ みどり)
演 - 宮ア香蓮
臨床検査技師。
警視庁刑事部捜査第一課
屋敷 一郎(やしき いちろう)
演 - 佐々木蔵之介
捜査官。関西出身で、日常では関西弁を話す。捜査には非凡な才能を発揮するが、プライベートはギャンブル依存ですでに破綻しており、印田から繰り返し金を借りる。印田からは「いっちゃん」と呼ばれる。
小杉が逮捕されるきっかけとなった事件について印田に訊かれるたびに、強引に話題を変えようとしたり、足早にその場を立ち去ろうとしていたが、実は小杉が警視庁に自首した際に、最初に取調べを担当していた。
富田 肇(とみた はじめ)
演 - 和田正人
捜査官。屋敷の直属の部下。屋敷と同様、関西弁を話す。
小林 保
演 - モロ師岡
課長。部下の屋敷が警察組織を顧みず、自分勝手に捜査を続けていることに苦々しく思っている。
転落不審死の関係者
小杉 貞夫(こすぎ さだお)
演 - 橋爪功(特別出演)
東京拘置所死刑囚。慶明大学理工学部元教授。1991年から15年の間に3名の男性が殺害された事件において、警視庁に「人を殺した」と自首し、自ら死刑を望んでいた。8年前に屋敷の取調べを受けた際、「殺害の動機」や「3人の被害者との関係」については黙秘していたが、「自首した理由」については「死刑を受ける為だ」と話していた。
真央が隠している経歴や真央の母・夏子の不審死について、何らかの事情を知っている。印田に対しては、「夏子を解剖する際に死亡理由を偽ったことがきっかけに、真央を偏った人間にした」と考えており、また印田が小杉の面会に行ったことを知った真央に対しては、「印田は嘘つきだ。絶対に信用するな」と警告している。
演じる橋爪は番組冒頭・終盤に置いて、日本の法医学制度を説明するナレーションも担当。
松本 夏子
演 - 霧島れいか
真央の母。慶明大学小杉研究室元研究員で、小杉の教え子であった。生後間もない状態で捨てた娘・真央と16年振りに再会する約束をしていたが、2006年8月12日に港東総合病院の屋上から落下し、頸椎骨折を負って死亡する。その後死因不明の「不詳の転落死」として処理されるが、印田や小杉は彼女の「本当の死因」について知っている様子。
間宮 学〈没20〉
演 - 野村修一
1991年12月に小杉に殺害された1人目の被害者。
丸山 恭介〈没33〉
演 - 荒木健太朗
2000年4月に小杉に殺害された2人目の被害者。
浅尾 竜太〈没42〉
演 - 石井一孝
夏子が転落死した1週間後に小杉に殺害された3人目の被害者。港東総合病院医師。
ゲスト
複数話・単話登場の場合は演者名の横の括弧()内に表記。
第1話
長瀬 悟(一級建築士・三神の大学時代の同期生) - 小市慢太郎
三神 珠江(三神の妻) - あめくみちこ
三神 忠勝(敷廣建設現場監督) - 斎藤歩
前野(三神の部下) - 水野直
第2話
狭川 典子(明の母) - 手塚理美
狭川 明(105号室アパート住人) - 柄本時生
梅村 茂(205号室アパート住人) - 足立理
太田 美香子(梅村の彼女・ストーカー被害者) - 石原あつ美
第3話
蒲生 弓子(関東女子医科大学付属病院第2外科講師) - 床嶋佳子
鐘本 祐一(蒲生担当患者の家族) - 少路勇介
須藤 まり子(蒲生担当患者の家族) - 梅舟惟永
三田 順治(関東女子医科大学付属病院院長) - 中平良夫
第4話
菅井 学人(歯科医) - 野間口徹
竹下 こずえ(友子の高校時代からの友人) - 大路恵美
竹下 彩(こずえの娘) - 入来茉里
菅井 友子(菅井の妻・歯科助手) - 中村真知子
第5話
中里 ふみ(友部の愛人・屋敷の元妻) - 堀内敬子
友部 葵(友部の本妻・元総理大臣の娘) - 木野花
友部 理一郎(衆議院議員) - 浜田晃
友部 清隆(友部の秘書・友部家三男) - 前野朋哉
第6話
寺川 辰則 - 堀部圭亮
石田 桃子(寺川の愛人) - 梅宮万紗子
スサーナ(保坂の妻) - サリー・コシナカ
寺川 倫子(寺川の妻) - 滝沢涼子
第7話
渋谷 久美(渋谷の妻) - 高橋かおり
渋谷 正樹(連続放火魔) - 浜田学
鈴本 健太郎(久美の中学時代の同級生) - 東根作寿英
最終話
内野 ひかり(良美の妹) - 小島藤子
内野 良美(ひかりの姉) - 黒川芽以
スタッフ
脚本 - 大石静
音楽 - 井筒昭雄
演出 - 常廣丈太、片山修(テレビ朝日) / 星野和成(MMJ)
助監督 - 松本喜代美
医療担当 - 府川亮介
タイトルバック - 常廣丈太
オープニングタイトルバック - 熊本直樹、稲垣理美
音楽プロデュース - 志田博英
法医学監修 - 高木徹也、奈良明奈、永井恒志
警察スーパーバイザー - 倉科孝靖
法律監修 - 高田伸一
方言指導 - 一木美貴子、林英世
擬闘 - 栗原直樹
アクション指導 - 大道寺俊典
特殊メイク - 沼崎勝巳
編成 - 井上千尋、伊藤悠祐、石田菜穂子、神田エミイ亜希子
企画協力 - 古賀誠一
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー - 中川慎子(テレビ朝日)、浅井千瑞(MMJ)
プロデューサー補 - 古草昌実、佐藤利佳
制作著作 - テレビ朝日、MMJ
主題歌 - 湘南乃風「パズル」(トイズファクトリー)
各話あらすじ(2014.7.17 - 2014.9.4)全8話 平均視聴率 10.38%
第1話 2014年7月17日「嘘をつく遺体VS解剖室の女帝」 初回15分拡大(21:00〜22:09)
IQが150を超え、10歳で渡米し、3年の飛び級を経て法医学を学んだ真央(武井)が、監察医として中央監察医務院に着任する。真央は鋭い洞察力で上司の泉沢(生瀬勝久)のプライベートを分析し、周囲を困惑させる。そんな中、死因に納得できないという遺族が、医務院に押し掛けてくる。遺体は中年男性・三神(斎藤歩)で、建設現場の足場から落ちて頭を打って亡くなったらしい。しかし、真央が調べると、男性は単純に足場から落ちて頭を打ったのではないことが分かり、事件の可能性が浮上する。
第2話 2014年7月24日「女監察医解剖代は5000万!!遺体が語る隣人の秘密…」
明(柄本時生)という若い男性が、1人暮らしのアパートで死亡する。第一発見者は、偶然訪ねて来た母・典子(手塚理美)だった。部屋には明が書き残したノートがあり、「俺はだめだ」と何度も書かれていた。遺書とも取れる内容だったが、検案に出向いた恭子(真矢みき)は、遺体に自殺の痕跡が見当たらず、死因不明とされたことから、行政解剖が必要だと判断する。そして、その解剖を真央(武井咲)が受け持つことになる。初日の解剖で死因を突き止められなかった真央は、翌日、明のアパートにいる典子を訪ねる。すると、典子は突然、「私が殺した」と真央に打ち明ける。
第3話 2014年7月31日「監察医VSエリート女医!!くも膜下出血は殺人か…!?」
恭子(真矢みき)の医学部時代の同期で、大学病院に勤める弓子(床嶋佳子)がバスの中で突然死した。搬送された病院では、くも膜下出血と診断されていた。ところが、真央(武井咲)を伴った恭子が検視した結果、くも膜下出血に見られる特徴的な症状がないことが分かる。そこで恭子は遺体を死亡時画像診断(Ai)で検証することを決める。そんな折、刑事の屋敷(佐々木蔵之介)が中央監察医務院にやって来る。弓子は、手術ミスを疑った患者の遺族から脅迫を受けていたというのだ。屋敷が事件性を疑う中、真央は弓子の死因の意外な手掛かりを見つけ出す。
第4話 2014年8月7日「女監察医の宣戦布告…!!ミイラ遺体の驚くべき正体」
東京郊外の山中で、ミイラ化した女性の遺体が発見された。刑事の屋敷(佐々木蔵之介)らは死体遺棄事件の疑いで捜査を始める。一方、遺体の解剖に携わった真央(武井咲)は、左右のすねに表皮剥脱と下腹部に手術痕を発見。続く画像診断で、胸椎と肋骨(ろっこつ)に欠損があることを突き止め、死因は刺されたことによる心臓損傷だと結論づける。遺体の発見現場では8年前に大規模測量が行われており、死亡推定時期は8年以内と考えられた。やがて、遺体は8年前に失踪した自分の妻だという歯科医・菅井(野間口徹)が中央監察医務院を訪ねて来る。
第5話 2014年8月14日「愛人宅で死んだ華麗なる一族!!買収された女監察医」
真央(武井咲)と恭子(真矢みき)は、自宅で死亡した大物政治家・友部(浜田晃)の検案に出向く。妻の葵(木野花)は、家族が気づいた時には既に冷たくなっていたと言うが、検案の結果、うそと判明。友部は愛人・ふみ(堀内敬子)の家で死亡し、自宅に運び込まれたことが分かる。元総理大臣の娘である葵は世間体を守るため、警視総監や東京都知事にも根回しし、あくまで自宅で死亡したことにするという。葵は真央たちにも事実を伏せてほしいと、金を差し出し、ためらいもなく受け取る恭子に真央は驚く。警視庁は葵の意向に沿って早々に捜査を終了するが、刑事の屋敷(佐々木蔵之介)はふみの家を訪ねる。実は、彼女は屋敷の別れた妻だった。翌日、中央監察医務院で友部の行政解剖が行われ、真央は死因とは別に、首に絞められたような跡があるのを見つける。
第6話 2014年8月21日「外国人妻は見た!!連続青酸カリ事件…標的は監察医」
中央監察医務院で死因不詳の遺体を解剖中、岩松(六角精児)、中山(尾美としのり)、保坂(でんでん)の3人が次々と意識を失って倒れる。遺体の胃の中に残留していた青酸ガスを吸い込んで中毒症状を起こしたのだ。幸い症状は軽く、すぐに職場復帰する。そんな折、保坂と同じマンションの住人が、偶然にも青酸化合物による無理心中で死亡する。発見された遺書には「男が女を殺害して自分も死ぬ」とあった。だが、男性の遺体には青酸化合物を飲んだ痕跡が認められたのに対し、女性の遺体には他殺の形跡は見当たらない。保坂が仲の良い夫婦だと思っていた男女は、実は愛人関係だったことが判明。妻とも愛人とも別れることができなかった男性が、愛人を殺害して自殺したのか。しかし、真央(武井咲)による解剖の結果、意外な死因が導き出される。
第7話 2014年8月28日「最終章!!監察医VS二度殺された焼死体トリック!」
真央(武井咲)は屋敷(佐々木蔵之介)から、死刑囚・小杉(橋爪功)を最初に取り調べた刑事は自分だと打ち明けられる。8年前、小杉は警視庁に自首し、15年の間に3人の男性を殺害したと自白。小杉は屋敷の取り調べに対し、犯人しか知り得ない殺害の手順を供述しながらも、殺人の動機や被害者との接点については一切口を開かなかった。公判でも小杉は黙秘を貫き、弁護士との接見でも控訴をせず、一審で死刑が確定したのだ。真央の母親は大学教授だった小杉の教え子だった。真央の母親が謎の転落死を遂げた1週間後に、小杉は最後の殺人を犯していた。新たな真実を知った屋敷は、8年たった今も、真実は別にあるという思いを胸に小杉と面会する。一方、真央は連続放火の火災現場から見つかった遺体を解剖する。すると、被害者は火事で焼かれる前に、既に一酸化炭素中毒で死亡していたことが分かる。
最終話 2014年9月4日「転落死が証言!?母の死の真相監察医…最後の検案」
若い女性が高層ビルから転落死した。自殺時に多く見られる足からの転落で、死因は転落による多臓器損傷が明らかだとして、印田(真矢みき)は解剖の必要なしと判断する。だが、真央(武井咲)は女性の手指が不自然に曲がっていることや、手のひらに表皮剥離があることを理由に、印田を押し切って遺体を中央監察医務院に搬送する。採取した遺体の手の皮膚片からは、鉄粉が検出される。真央は、女性は頭から転落し、途中で鉄製の何かをつかんだが、体が回転して足から落ちたと推理。何者かが女性を突き落とした可能性が浮上する。そんな真央には解決しなければならない転落死がもう一つあった。8年前の母親の死だ。その真相を探る真央だが、母親の遺体を解剖した印田の仕業なのか、中央監察医務院の記録から母親の解剖写真は全て削除されていた。そこで真央は屋敷(佐々木蔵之介)に、ある取引を持ち掛ける。
各話視聴率
番組公式サイト
(ゼロの真実〜監察医・松本真央〜 - Wikipedia)