原作では男性の神崎守が主人公だが、ドラマ版では主人公を女性の神崎薫(かんざき かおる)に置き換え、舞台は架空の都市・金暮市(かねくれし)となる。ドラマの公式 Twitter では、一般的な公式アカウントとしては珍しく、Twitterでファンと頻繁に交流を図っている。また、日本のドラマ史上初めて、本格的にVineを活用したプロモーションを行った。
キャッチコピーは「コイツら全員、敵。」
原作
『極悪がんぼ』(ごくあくがんぼ)は、原作:田島隆、作画:東風孝広による日本の漫画作品。講談社の雑誌『イブニング』にて2001年創刊号から2009年15号まで連載された。単行本は全16巻。
同誌の2009年21号より2013年19号まで続編『激昂(ブチギレ)がんぼ』が連載され、引き続き2013年21号より『がんぼ -ナニワ悪道(あくどう)編-』の連載をしている。
概要
「カバチタレ!」で知られる田島隆と東風孝広のコンビによる168万部を売り上げた人気コミックをドラマ化。連続テレビ小説「カーネーション」で国民的人気を博し、「最高の離婚」「長谷川町子物語〜サザエさんが生まれた日〜」などで、類まれな演技力を発揮する尾野真千子が“月9”で初主演を務める。
タイトルの「がんぼ(広島の古い方言で「乱暴者」「やんちゃ」「悪いやつ」という意味)が示すように、エッジが効いた、“ギラギラ”“ハラハラ”するストーリーが展開。原作の舞台は広島で、主人公は神崎守という男性だが、ドラマは架空の金暮市(かねくれし)を舞台に、尾野演じる女性主人公が活躍をみせる。
ストーリー
幼い頃、実家のお好み焼き店が不渡りを出したことで、貧しい暮らしをしてきた神崎薫(尾野真千子)は、信じた人間に騙されて多額の借金を背負い、文字通り、人生の“どん底”に落ちた。しかし、持ち前の“負けん気根性”でどん底から這い上がり、裏切りや出し抜き合いなど、ずる賢い世間の人々の中で懸命にもがきながらも、人生の再出発を果たす。
再出発の地となった「小清水経営コンサルタント」で、薫は、依頼者からの“無理難題”を、あの手この手で対処。泣き寝入りするしかないトラブル、絶体絶命のピンチ、誰も助けてくれないさまざまな問題に立ち向かう。
キャスト
神崎薫:尾野真千子
小清水経営コンサルタントの所員。夢は安定した生活を送ること。幼いころに実家の飲食店がつぶれ、父も母も他界したため、アルバイトを掛け持ちして借金を返済した。それでも、「カネよりも大切なものがある」と信じている。趣味は貯金で同僚に100万円を貸すが、親切心があだとなり多額の借金を背負う。
冬月啓:椎名桔平
元警察庁の官僚で小清水経営コンサルタントの所員。署内の裏切りにあって懲戒解雇になり、頼れるものは「カネだけだ」と悟る。小清水に人脈と知性を買われ、事務所にスカウトされた。冷静沈着な策士で所長の秘書的な役割を担う。
茸本和磨:三浦翔平
薫の元同僚で、何かと薫に絡んでくる。ギャンブル好きでいつも金欠。組織に縛られることを嫌い、アルバイトを転々としている。健康器具の販売や、教材のセールスマン、ホストなど薫が会うたびに違う仕事をしている。
真矢樫キリコ:仲里依紗
薫や金子に依頼人を紹介するサイドビジネスをするスナック「まやかし」のママ。有名なレディースの元総長をしていたためか、若いわりに肝が据わっている。金勘定が生きがいで、依頼人を紹介する代わりにマージンを搾取する。
夏目大作:竹内力
小清水経営コンサルタントの所員。元トラック運転手で、夜逃げ屋の手伝いをした時に金子と知り合い、事務所に誘われた。短気でけんかっ早い武闘派だが、情に厚く涙もろい。自分の家族を持つことが夢。
抜道琢己:板尾創路
小清水経営コンサルタントの所員。元区役所庶務係の公務員で、何かと薫の世話を焼こうとするが、金子たちからはからかわれる。頻繁に表には出ていかないが、事務所に入れるフランチャイズ料はしっかり稼いでくる。
巻上輝男:宇梶剛士
小清水元:小林薫
小清水経営コンサルタントの所長。京都大学を中退して家業の貿易会社を継ぎ、利益の大半を不動産投資につぎ込み、バブル期に膨大な利益を得た。全国各地の不動産業、消費者金融や暴力団などに人脈を広げ、政財界を牛耳るフィクサーとなる。
金子千秋:三浦友和
小清水経営コンサルタントのベテラン所員。市議会議員だった父が、背任罪で逮捕された末に自殺したため、政治家になる夢を断念する。だまされても人を信じようとする薫を小バカにし、率先して自分の金もうけに利用する。
豊臣嫌太郎:宮藤官九郎
伊集院保:オダギリジョー
ゲスト
複数話・単話登場の場合は演者名の横の括弧()内に表記。
第1話
矢敷 聡美(やしき さとみ)
演 - 夏菜
パチンコによるギャンブル依存症で自己破産したが、その上にまた借金を重ねる。
亀津井 太郎(がめつい たろう)
演 - 勝村政信
弱気信販から800万円を借りる。父が経営していた会社名義の自宅は国が画策する都市開発の用地に指定されていた。
怒突 工事(どつき こうじ)
演 - 中野英雄
怒突建設社長。茸本からクレジットカード詐欺に遭い、それに気づいた怒突は迷惑料を支払うよう恐喝する。
湯船
演 - 花ケ前浩一
極楽島温泉ホテル社長。
第2話
橋呉 勇美(はしくれ いさみ)
演 - 笹野高史
橋呉印刷社長。沌面に騙され会社が倒産寸前まで追い込まれる。
沌面 太郎(とんづら たろう)
演 - 田窪一世
沌面予備校経営者。借金返済や夜逃げ資金を捻出するために計画倒産を実行する。
東山(ひがしやま)
演 - 木下ほうか
パソコンメーカー課長。沌面の債権者。
日之出(ひので)
演 - 有薗芳記
コピー機リース会社課長。沌面の債権者。
瀬古(せこ)
演 - 鎌田雅弘
家具販売会社係長。沌面の債権者。
漏田(ろうでん)
演 - 掛田誠
家電のロウデン社長。沌面の債権者。
愛染 艶子(あいぞめ つやこ)
演 - 和希沙也(第5話)
冬月がオーナーを務めるラブホテル「LOVE FLAG」マネージャー。
甲斐 集太郎(かい しゅうたろう)
演 - 加山到
金暮地方裁判所執行官。
誘利 毒子(さそり どくこ)
演 - 梶芽衣子
さそり金融社長。沌面の借金を回収するために沌面に金子を紹介する。
第3話
飛騨 林五郎(ひだ りんごろう)
演 - 要潤
底抜建設営業推進部課長。地揚が進める土地買収の用地に暮らす住民の中で唯一立退きを拒否し続けている。
地揚 四郎(じあげ しろう)
演 - ラサール石井(第9話)
地揚不動産社長。金暮市西区都市開発計画に関係する用地の土地買収を進めている。
飛騨 満利子(ひだ まりこ)
演 - 猫背椿(第4話)
林五郎の妻。夫からのDV被害者。
世州 腹久郎(せしゅう はらぐろう)
演 - 石井愃一
満利子の父。金暮県議会議員。
五露巻 一郎(ごろまき いちろう)
演 - 野添義弘
五露巻土木社長。飛騨に営業先を取られ、利益損失に繋がる痛手を負わされている。
吹鳥
演 - 朝倉伸二
底抜建設営業推進部部長。飛騨の上司。
猿渡(さるわたり)
演 - 末吉くん
県庁職員。世州の仲介で金暮山トンネル工事の入札資料を飛騨に漏らす。
第4話
跳田 鉄男(とびた てつお)
演 - 石井正則
ハイエナ保証社長。夏目は子供時代からの親友。連帯保証人や債務者の借金取立て代行などを行う闇業者で大安ローンと提携を結ぶ。
桃尻 花瑠子(ももじり かるこ)
演 - 井上和香(第8話)
大安ローン事務員で高利の愛人。
高利 十一(こおり といち)
演 - マキタスポーツ
大安ローン社長。
藤原 鎌一(ふじわら かまいち)
演 - 酒井敏也
大安ローンからお金を借り、1年以上に渡って金融業者に捕まらず逃げている債務者。
第5話
鬼切 虎子(おにきり とらこ)
演 - 室井滋(第4話)
鬼切経営コンサルタント社長で和装の女性。大阪で活動する事件屋だが新たに金暮市に支店を開設し、小清水経営コンサルタントに営業妨害を仕掛ける。
名真津 滑男
演 - ビートきよし
名真津屋社長。宇壷水産に渡した1千万円の約束手形の処理を鬼切に依頼する。
鬼切 政夫(おにきり まさお)
演 - 山下健二郎
鬼切の息子。マリンショップマサオーナー。
下鷹 今日子
演 - 松尾れい子(第7・9話)
金子が馴染みにしているクラブのママ。
難波 美代子(なんば みよこ)
演 - 山口香緒里
抜道の元妻。
堺(さかい)
演 - ノブ小池
抜道の市役所勤務時代の後輩。
薮中 英二
演 - 村松和輝(第4話)
蛇塚 五郎
演 - 内田讓(第4話)
上記2名は鬼切の部下。
第6話
犬神 広明(いぬがみ ひろあき)
演 - 國村隼
金暮県警察警務部部長。金暮県の各警察署が道路使用許可申請書を受理するときに交通警備をペーパーカンパニーのガードナーに受注するよう仕向けて裏金を作る。
10年前当時金暮警察署署長をしていた冬月から収賄の告発を受けたが、その事実を隠蔽するために冬月を辞職へ落とし入れる。
諸子氏 武(もろこし たけし)
演 - 綾小路翔
年商3億を稼ぐホストクラブ「騎士団(ないと)」社長。茸本の暴走族時代の先輩。
投遣 健介(なげやり けんすけ)
演 - 今井雅之
投遣警備保障社長。巻上の代理で借金取立てにきた冬月に担保として60株の株券を渡す。
蟹股 歩(がにまた あゆむ)
演 - 浜田晃
犬神から献金をもらう国会議員。
岩猿 耕助(いわざる こうすけ)
演 - 山本浩司
蟹股の秘書。
武井壮
演 - 本人
投遣警備保障のイメージキャラクター。
赤蛇(あかへび)
演 - 井上浩
投遣警備保障の代表権を手中に収めるため、便宜を図ってもらうよう小清水に依頼する。
第7話 - 第8話
本真 雄作(ほんま ゆうさく)
演 - 平田満(第7話)
本真商事社長。取引する鼠商事が倒産した煽りで3000万の負債を抱え、幼馴染の金子に助けを求める。
破綻銀行から6億の融資を受け、自社ビルの担保割れを理由に銀行から5000万の返済を求められ、返済する資金に困った本真は闇金の巻上金融に手を出してしまう。
本真 志保(ほんま しほ)
演 - 朝加真由美
本真の妻。本真とは高校時代に知り合い結婚する。
小林 春男
演 - 志賀廣太郎
本真商事専務。
吉良 隼人(きら はやと)
演 - 袴田吉彦
破綻銀行本店法人営業部課長。本真商事の担当者。
轟 琢郎(とどろき たくろう)
演 - 佐戸井けん太(第10話)
金暮県議会議員。金子が絡む本真商事債権回収の助力を破綻から依頼され、その案件を小清水に相談する。
鼠 小太郎(ねずみ こたろう)
演 - 半海一晃(第7話)
鼠商事社長。所有する不動産を甥の名前に書き換え、財産を確保した上で計画倒産する。
植原 希
演 - あべまみ
吉良の部下。
破綻 恒吉(はたん つねよし)
演 - 佐野史郎
破綻銀行本店常務。本真商事の債権回収に関し情けない報告をする吉良に対して、銀行のノルマよりプライドが大事だと叱咤する。
吉野 千明
演 - 小泉今日子(スペシャルゲスト)(第7話)
JMTテレビ編成制作局ドラマ制作部副部長兼プロデューサー。
狸 太郎(たぬき たろう)
演 - 春海四方(第8話)
破綻の親族が経営する野呂間食品に勤務する経理部部長。
第9話
天枝 史郎(あまえだ しろう)
演 - 片岡鶴太郎
太郎の父。幾つかの重要文化財を保有し、300年の歴史を誇る脱光寺住職。寺の金を持ち逃げした息子が助けを求めてきたが、過去の過ちを簡単に許すことが出来ずに激怒する。
天枝 太郎(あまえだ たろう)
演 - 六角慎司
スナック経営に失敗した借金が600万円に膨れ上がり、巻上金融から追い込みをかけられるが返済する手段がなく困っていた。
茶柱 辰造(ちゃばしら たつぞう)
演 - 矢柴俊博
脱光寺檀家総代。御子柴電機商品企画部社員。太郎の小学校時代の同級生。
恵瀬(えせ)
演 - 加藤歩
葬儀場などで働く坊主。抜道と結託する。
天枝 麻未(あまえだ まみ)
演 - 宮内こずえ
太郎の妻。
五味(ごみ)
演 - 田上ひろし
古物商店主。
天枝 一郎(あまえだ いちろう)
演 - 須田琉雅
天枝 綾(あまえだ あや)
演 - 須田理央
上記2名は太郎の子供たち。
抜道 剛(ぬけみち たけし)
演 - 古城戸雄多
実母が新しい男性と浮気し家を飛び出してから、義父・抜道と2人で暮らしてきた。
第10話 - 最終話
銭山 貞夫(ぜにやま さだお)
演 - 武田鉄矢
民民党議員。表向きは金暮アウトレットモール計画が頓挫するよう働きかける。
金市 厚夫(かねいち あつお)
演 - 阿南健治(第10話)
金市商事社長。金市商事の新オーナーの策略で、金暮アウトレットモールを運営するアリー&ギブソンから毎年利権が入る契約を交わしていた。
白崎 憲二(しらさき けんじ)
演 - 篠井英介
警視庁公安部。小清水が国家に害をなす者と繋がっている情報を掴み、内偵調査を進める。
柘植口 辰也(つげぐち たつや)
演 - 高橋光臣
銭山の議員秘書。
伊香佐間 太郎(いかさま たろう)
演 - 金山一彦(第10話)
伊香佐間経営コンサルタント社長。倒産を免れ、宙に浮いている中古会社を販売している業者。
毒田(どくだ)
演 - 岡森諦
毒田クリニック院長。
ジェームズ・ウィンストン
演 - ジョン・オーウェンズ(第10話)
アリー&ギブソン日本支社長。
禿高 義男(はげたか よしお)
演 - 武田義晴(最終話)
禿高コーポレーション社長。小清水からの依頼を受け、神崎が獲得した金市商事の利権を引き取る。
久利生公平(くりゅう こうへい)
演 - 木村拓哉(最終回)
東京地検城西支部に所属する検事。ドラマ『HERO』へのバトンタッチとして登場。
スタッフ
原作 - 原作:田島隆 / 作画:東風孝広『極悪がんぼ』(「イブニングKC」所載 / 講談社)
脚本 - いずみ吉紘、池上純哉、伊志規哲也
音楽 - オリジナル・サウンドトラック「極悪がんぼ」(ポニーキャニオン)
演出 - 河毛俊作、林徹、石井祐介
演出補 - 山本一男、青木達也
タイトルバック - 三谷晋平
音楽プロデュース - 千葉篤史
特殊メイク - 江川悦子
スタントコーディネーター - 森アえいじ
フードコーディネーター - 住川啓子
イラスト - 東風漫画プロダクション
オープニングダンス振付 - 八反田リコ
オープニングダンス - 守組、星屑輝矢、二階堂腱ヂ、野呂拓哉
監修 - 田島隆
法律監修 - 山脇康嗣
方言指導 - 西川和宏、ほりすみこ
プロデュース - 後藤博幸、草ヶ谷大輔
協力プロデュース - 古都真也
プロデュース補 - 阿部良太、足立鮎美
制作著作 - フジテレビドラマ制作部
主題歌:氣志團「喧嘩上等」(影別苦須 虎津苦須)
各話あらすじ(2014.4.14 - 2014.6.23)全11話 平均視聴率 9.85%
第1話 2014年4月14日「人生どん底女が挑む、喧嘩上等、極悪ワールド!」
フリーターの薫(尾野)は、ファミリーレストランの店内でトラブルに巻き込まれ、怒突(中野英雄)という男に200万円を要求されていた。そこへ、経営コンサルタント会社の所員・金子(三浦友和)と夏目(竹内力)が入ってくる。さらに、消費者金融業の巻上(宇梶剛士)と、借金を抱えた聡美(夏菜)が現れる。その場を仕切り始めた金子は、薫と聡美に札束を見せ、この金を怒突らに渡して誓約書を取り戻せば、彼らと手が切れると説明する。その提案を受け入れた薫らは借用書にサインし、怒突らに金を返す。新たな借金の返済はどうすればいいのかと聞く薫らを、金子は真矢樫(仲里依紗)のいるスナックに案内する。一方、金子のコンサルタント会社では、所長の小清水(小林薫)が冬月(椎名桔平)を呼び、ある指示を出していた。
第2話 2014年4月21日「涙の復讐取られたら取り返す」
薫(尾野真千子)は、金子(三浦友和)の命令でテレビ、パソコン、コピー機などを倉庫に運ぶ。それらは沌面(田窪一世)が代表を務める予備校の物だった。金子は沌面に、それらを売って金をつくるよう指示する。薫は、借金を踏み倒して逃げようとする沌面の片棒を担ぐことに不快感を示すが、金子に一蹴される。その頃、無人の予備校には、印刷会社の社長・橋呉(笹野高史)ら沌面に金を貸している債権者が集まり、激怒していた。一方、コンサルタント会社では、小清水(小林薫)が冬月(椎名桔平)に薫の債務を立て替えてやってほしいと頼んでいた。そこへ、真矢樫(仲里依紗)のスナックで働き始めた茸本(三浦翔平)が、店のメニューを持ってくる。そんな中、金子に言われて予備校の様子を見に来た薫は、刑事の伊集院(オダギリジョー)に尋問される橋呉を目撃する。
第3話 2014年4月28日「仕返しだ 暴力男に怒りの制裁」
薫(尾野真千子)は、膨れ上がった借金に頭を抱えていた。そんな折、コンサルタント会社に、不動産会社の地揚(ラサール石井)がやって来る。地揚の話では、土地買収を行っている地域で、古い集合住宅に住む夫婦が立ち退きに合意せず、困っているという。夫・林五郎(要潤)は大手建設会社に勤務する社員で、妻・満利子(猫背椿)は県会議員の娘だった。夫婦は立ち退き料をつり上げる目的で、居座り続けていると地揚は話す。金子(三浦友和)は薫に、この案件に対処するよう指示する。さらに金子は、林五郎はまともに立ち向かって勝てる相手ではないと言い、色仕掛けで彼に迫るよう薫に提案。気乗りがしない薫は、真矢樫(仲里依紗)に相談する。
第4話 2014年5月5日「やり返せ親友の許せぬ裏切り」
借金が膨らみ、返済のめどが立たなくなった薫(尾野真千子)は、ヤミ金融に足を踏み入れる。ヤミ金融会社の社長・高利(マキタスポーツ)と事務員の桃尻(井上和香)は、連帯保証人がいない薫に保証人代行業者を紹介する。恐る恐る訪ねた薫は、そこで夏目(竹内力)と鉢合わせする。夏目は、社長の跳田(石井正則)と幼なじみだという。薫が夏目と同じコンサルタント会社にいると知った跳田は、自分の会社が実は、高利の会社と通じていることを明かす。保証人代行という名目で、高利の会社の負債者から、高い利息で借金の取り立てをしているというのだ。驚く薫に跳田は、借金を踏み倒して逃げている男を、夏目と一緒に捜してほしいと依頼する。金に困っている薫は夏目を説得し、共に引き受けることになる。
第5話 2014年5月12日「大阪から最強ライバル現る!」
経営コンサルタント会社で、小清水(小林薫)による内部監査が行われることになり、金子(三浦友和)らは慌てる。そんな折、会社社長の名真津(ビートきよし)が金子を訪ねて来る。だが、金子は監査を理由に断ってしまう。手形絡みの仕事がしたかった薫(尾野真千子)が名乗り出るが、金子に一蹴される。仕事をさせてもらえなかったことに対し、薫が真矢樫(仲里依紗)らに愚痴をこぼしていると、夏目(竹内力)がやって来る。夏目は薫に仕事を譲ってやると、1千万円の手形を取り出す。金を支払う振出人が金を用意できなくなったため、受取人から取り立てを頼まれたと言う。回収できたら500万円の報酬になると聞き、薫は引き受ける。しかし、薫が振出人に会いに行くと、相手は名真津だった。二人がもめているところに、大阪の経営コンサルタント・鬼切(室井滋)が現れる。
第6話 2014年5月19日「喧嘩上等 警察とガチンコ勝負」
相変わらず金策に頭を痛める薫(尾野真千子)の元に、冬月(椎名桔平)が警備会社の株券を持ち込む。警備会社の社長・投遣(今井雅之)が、2千万円の借金の担保として冬月に渡したもので、警備会社の総株数の30%に相当するという。冬月は薫に、この株券を使って警備会社を乗っ取るよう指示する。冬月は、合法的に乗っ取るためには51%の株券が必要で、残りは自分が集めるから、まずは警備会社に乗り込み株主総会の開催を要求しろと命じる。薫には無理だという金子(三浦友和)や夏目(竹内力)をよそに、薫は投遣を訪ねる。だが、株券を提示し株主総会の開催を迫る薫を、投遣はどう喝する。そこへ、冬月から「この件からすぐに撤退しろ」と電話が入り、薫は何が起きたのか分からないまま警備会社を後にする。冬月と伊集院(オダギリジョー)が話をしているところに遭遇した薫は、投遣のバックには警察がついていることを知る。
第7話 2014年5月26日「敵は銀行 友情と涙の救出劇!」
薫(尾野真千子)らは、金子(三浦友和)の旧友・本真(平田満)から、商事会社社長・鼠(半海一晃)の捜索を依頼される。鼠は不渡り手形を出して逃亡しており、本真は鼠に3千万円を貸していた。薫と金子は夏目(竹内力)と共に鼠を捕まえて本真に引き渡す。案件が片付いた薫と金子は、真矢樫(仲里依紗)のスナックにやって来る。すると、支払いをしていた女性(小泉今日子)が去り際に、薫と金子に会釈をする。それを見た茸本(三浦翔平)は、彼女が誰かに似ていることを気に掛ける。そんな折、本真に誘われた薫と金子は、高級クラブで飲むことになる。本真は上機嫌で、金子の昔の恋愛話を暴露し、金子も、同級生で本真の妻・志保(朝加真由美)の話などをする。別の日、冬月(椎名桔平)の使いで金融会社に行った薫は、金融会社の社長・巻上(宇梶剛士)から、本真の会社が倒産の危機にあることを聞く。
第8話 2014年6月2日「今夜決着悪徳銀行に仇討ち!」
薫(尾野真千子)は金子(三浦友和)の指示で、本真(平田満)が自殺した真相を調べ始める。最後に本真に電話をかけたのは、彼に借金の返済を迫る破綻銀行の課長・吉良(袴田吉彦)だった。だが吉良は、常務・破綻(佐野史郎)の指示に従っただけだと説明する。薫は本真の会社の再建に乗り出すが、冬月(椎名桔平)から、この件から手を引くよう命じられる。破綻銀行が小清水(小林薫)の客だからだという。本真の自殺に小清水が関係している可能性が高まるが、薫は夏目(竹内力)や抜道(板尾創路)からも深入りしないよう忠告される。薫の報告を受け、破綻の周辺調査を始めた金子は、破綻の親戚が経営する会社の経理部長・狸(春海四方)に目を付ける。金子は茸本(三浦翔平)に、狸の行きつけのクラブに潜入するよう指示する。
第9話 2014年6月9日「今夜号泣幼き兄妹へ愛の抱擁」
小清水(小林薫)による監査結果が発表され、薫(尾野真千子)は、薫にしかできない仕事を見つけるようにと通達される。一方、金子(三浦友和)は、東京に進出した際には事務所を任せると言われる。冬月(椎名桔平)や夏目(竹内力)は、それが左遷を意味するのではと気にするが、金子は意に介さない。そんな中、薫は借金返済に苦しむ天枝(六角慎司)と出会う。天枝は、代々続く寺の一人息子だが、住職の父・史郎(片岡鶴太郎)とは絶縁状態のため、借金を頼めないという。薫は、史郎から金を引き出せたら寺の経営に参画することを条件に、天枝の支援を約束する。薫は早速、天枝を連れて寺を訪ねるが、史郎は10年ぶりの再会を懐かしがるどころか、ほうきで息子をめった打ちにする。寺の金に手を付け事業に失敗した息子が許せない史郎は、薫にまで暴言を吐く。怒った薫は、寺が所有するという重要文化財を奪う計画を立てる。茸本(三浦翔平)に頼んでバールを用意した薫は、天枝と共に寺の蔵に忍び込む。
第10話 2014年6月16日「最終決戦・次期総理を叩き潰す」
薫(尾野真千子)たちが働く街に大きなアウトレットモールが建設されることになる。だが、地元の大物議員・銭山(武田鉄矢)が、それに反対する声明を発表しニュースになる。そんな折、小清水(小林薫)の命令で東京へ行くことになった金子(三浦友和)は、薫に冬月(椎名桔平)への借金を返済したら、事件屋を辞めろと命じる。辞める気がないと告げる薫に金子は、20年前に借金のかたで取られた薫の実家のことについて話し始める。思いも寄らない事実を聞き、薫は驚く。ある朝、小清水の指示で薫、冬月、夏目(竹内力)、抜道(板尾創路)が事務所に集められる。小清水はニュースになったアウトレットモールについて、ある無名の会社が利権に絡んでいると明かし、その会社が受け取るのは年間で10億円にもなると話す。冬月は、その巨額の利権を自分たちが手に入れると宣言するが、小清水は薫に担当させると言いだす。薫は小清水直々の命令に恐怖を感じながらも、チャンスだと腹をくくる。
最終話 2014年6月23日「波乱の最終回!最期の結束」
薫(尾野真千子)は公安警察から、小清水(小林薫)について取り調べを受け、事件屋としてやっていきたいのなら、公安に協力した方がいいと言われる。別の日、薫の元に会社社長の禿高(武田義晴)がやって来る。禿高は、薫がアウトレットモールの利権とともに手に入れた商事会社を小清水の指示で引き継ぐと告げる。納得できない薫は入院中の小清水に事情を聴くが、はぐらかされてしまう。薫は、小清水が国会議員の銭山(武田鉄矢)の陰で裏の仕事をしており、公安が小清水を調べているのは、総裁候補となった銭山が小清水と手を切ろうとしているからだと冬月(椎名桔平)から教えられる。さらに、薫は豊臣(宮藤官九郎)から、ある資料を渡される。小清水がもしものときは薫に託すよう指示したという。それは、小清水が関わったスキャンダルの一部始終を記録したファイルだった。
各話視聴率
番組公式サイト
(極悪がんぼ - Wikipedia)
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