キャッチコピーは「なにわ商人(あきんど)のええ話でおます」
原作
『銀二貫』(ぎんにかん)は、田郁による日本の時代小説。第1回「Osaka Book One Project」受賞作品。
概要
江戸時代の商人の町・大坂天満を舞台に、仇討ちで父を亡くし、自らも討たれそうになった松吉(林遣都)が、寒天問屋の主人・和助(津川雅彦)に銀二貫で救われ、商人として厳しい修行を乗り越えていく姿を描く。
脚本は、連続テレビ小説「だんだん」などで知られる森脇京子、ドラマ「『中学生日記』卒業スペシャル」などを手掛けた岡本貴也の2人が担当する。
ストーリー
仇討ちで父を亡くし、自らも討たれそうになった若侍の鶴之輔(林遣都)は、偶然居合わせた寒天問屋・井川屋の主人・和助(津川雅彦)に大火で焼けた天満宮再建のために集められた銀二貫で命を救われ、武士の身分を捨て、松吉と名を変える。
井川屋の丁稚として新たに商人として生きることになった松吉は、番頭・善次郎(塩見三省)らにつらく当たられながらも厳しい修行の道を歩む。そして、取引先の料理屋の娘・真帆(松岡茉優)と知り合い、淡い恋心を抱く。
キャスト
林遣都/松吉役
父が仇討ちされた場面に居合わせた商人・和助に銀二貫で命を救われた武士の子。松吉と名を変え、井川屋の丁稚として商人として新たな人生を歩む。
松岡茉優/真帆役
井川屋の得意先の料理屋の娘。火事の後、救ってくれた女性の娘として生きることを決意。5年後、火傷を負った体で松吉と再会する。
芦田愛菜/真帆(幼少期)役
寒天を配達しにくる松吉に、9歳のころ恋心を抱く。大火事で行方不明に。
石黒賢/彦坂数馬役
松吉の父親。藩の上司を斬って、息子の玄武に仇を討たれて死亡する。
風間俊介/建部玄武役
田村藩勘定方の父を持つ武士。父親の仇として数馬を討つ。
塩見三省/善次郎役
井川屋の番頭。和助と二人三脚で店を盛り立ててきた。信心深く、天満宮再建のために銀二貫で救われた松吉につらく当たる。
津川雅彦/和助役
寒天問屋・井川屋の主人。普段は温厚だが、機転の利く器の大きい商人。
スタッフ
原作 - 田郁 『銀二貫』
脚本 - 森脇京子、岡本貴也
演出 - 梛川善郎、小島史敬
音楽 - サキタハヂメ
制作統括 - 山本敏彦
製作著作 - NHK大阪放送局
各話あらすじ 平均視聴率 6.83%
第1話 2014年4月10日「仇(あだ)討ち買い」ラテ欄「なにわ商人の泣ける人情時代劇!」 視聴率 7.6%
天満の寒天問屋「井川屋」の奉公人・松吉(林)には、隠された過去があった。4年前、苗村藩士・彦坂数馬(石黒賢)が建部玄武(風間俊介)という青年武士のあだ討ちに遭う。その時、たまたま居合わせた井川屋の主人・和助(津川雅彦)は、天満宮に寄進するつもりで持っていた銀二貫を玄武に渡し、数馬の息子・鶴之輔(玉山詩)の命を救う。和助は、身寄りを失った鶴之輔を井川屋の奉公人・松吉として育てようとする。
第2話 2014年4月17日「商人(あきんど)の誇り」ラテ欄「わてが守りたいのは井川屋の暖簾だす!」 視聴率 6.2%
天満宮に寄進する「銀二貫」をためるため、仕事に精を出す井川屋の面々。ある日、配達に行った松吉(林遣都)は山城屋(渋谷天外)から、意外なうわさを耳にする。井川屋が老舗の料亭「浮舟」にだけ高級な伊豆産の寒天を卸し、他の店には安い寒天を卸しているというのだ。松吉は自分が昔、寒天場で修業していたことを話し山城屋の誤解を解くが、逆に山城屋から、自分が井川屋を疑ったことを和助(津川雅彦)に言わないでほしいと頼まれる。
第3話 2014年4月24日「ふたつの道」ラテ欄「松吉と真帆の小さな恋物語」 視聴率 6.5%
寒天の産地を偽装した「浮舟」に嫌気が差した元板前の嘉平(ほっしゃん)は、一人娘の真帆(芦田愛菜)と共に料理店「真帆家」を開業する。真帆は寒天を配達する井川屋の奉公人・松吉(林遣都)にほのかな恋心を抱き、松吉もけなげな真帆に次第に心を許すようになる。そんな中、お里(いしのようこ)の義父が亡くなり、葬儀のため、いとまを取ることになる。お里の留守の間、井川屋は新しい女衆を雇うことになる。
第4話 2014年5月1日「さまよう心」ラテ欄「松吉と真帆を引き裂く悲劇!」 視聴率 7.2%
師走の大坂を襲った大火によって「真帆家」は焼失し、真帆(芦田愛菜)と嘉平(ほっしゃん。)も行方不明となる。松吉(林遣都)は夜を徹して2人を捜すが、それをとがめた善次郎(塩見三省)と激しくぶつかる。実は善次郎にも火事にまつわる悲しい過去があったのだ。それから5年後、真帆家の名物だった「琥珀寒」の偽物が出回る。松吉はその店を確かめに行くが、そこには店の主人と口論する成長した真帆(松岡茉優)の姿があった。
第5話 2014年5月8日「最後の約束」ラテ欄「ついに明かされる禁断の真実!」 視聴率 5.9%
京の大火事で寒天の仕入れ先を失った井川屋では皆が内職にいそしむ日々。松吉(林遣都)に恋心を抱くお咲(浦浜アリサ)も、持ち前の明るさで手伝っていた。だが松吉は5年ぶりに再会し、すぐに別れた真帆(松岡茉優)が気掛かりだ。そんな中、梅吉(尾上寛之)に山城屋への養子の話が持ち上がる。一方、松吉は団子屋のお広(映美くらら)の娘・おてつとして生きる真帆と出会う。
第6話 2014年5月15日「ふたりの夢」ラテ欄「人生は一回しかおまへん!」 視聴率 6.7%
「腰の強い寒天を作る」という真帆(松岡茉優)との約束を果たすため、松吉(林遣都)は半兵衛(板尾創路)の寒天場に行くことを決意。和助(津川雅彦)は松吉の覚悟を知り、冬の間だけ寒天場に行くことを許す。梅吉(尾上寛之)も山城屋からの養子の話があることを隠し、快く送り出す。半兵衛と共に試行錯誤を繰り返す松吉は、ある日、トコロテンの天突きを使って寒天を細くすることを思いつく。だが、目標の寒天は作れない。
第7話 2014年5月22日「糸寒天の味」ラテ欄「松吉と真帆の夢は?そして恋の行方は?」 視聴率 6.9%
寒天場での4度目の冬を迎えた松吉(林遣都)は、真帆(松岡茉優)との約束である腰の強い寒天を作れず苦しんでいた。疲労の末、倒れてしまう松吉だが、寒天を雪の中で放置したことが功を奏し、ついに「糸寒天」を完成。井川屋の糸寒天を使った和菓子は飛ぶように売れ、店は繁盛する。梅吉(尾上寛之)も山城屋への養子縁組が決まり、松吉にもお咲(浦浜アリサ)との縁談が持ち上がる。だが、またも大坂の町を大火が襲う。
第8話 2014年5月29日「追いかけてきた過去」ラテ欄「あの男がついに井川屋へ」 視聴率 7.7%
17年前、松吉(林遣都)の父・数馬(石黒賢)をあだ討ちし「銀二貫」を受け取って行方をくらましていた玄武(風間俊介)が井川屋を訪れる。病で余命いくばくもない玄武は、命のあるうちに、あだ討ちの真相を松吉に伝えたい、と大坂にやって来たのだ。玄武の口から、17年前に苗村藩で起きた事件の驚くべき真相が語られる。一方「おてつ」として生きる真帆(松岡茉優)の元では、お広(映美くらら)が病の床に伏せていた。
最終話 2014年6月5日「井川屋の暖簾(のれん)」ラテ欄「感動時代劇!ついに完結!!」 視聴率 6.8%
お広(映美くらら)が他界し、気落ちする真帆(松岡茉優)の元を訪れた松吉(林遣都)は、ついに思いを告白。真帆とお互いの気持ちを確かめ合う。松吉は和助(津川雅彦)に、真帆と夫婦になりたい旨を報告し、祝言を挙げるのは井川屋が晴れて「銀二貫」を天神さんに寄進してからにしたいと申し出る。和助はその願いを受け入れ、さらに、その折には井川屋ののれんを松吉に譲りたいと言う。和助と善次郎(塩見三省)の信頼に胸を熱くする松吉は、糸寒天を使った新たな「ようかん」作りに取り組む。
番組公式サイト
(銀二貫 - Wikipedia)
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