すみれ(栗山千明)と天馬(上遠野太洸)が何者かと密会していたコテージから、こっそりティーカップを持ち帰った白鳥(仲村トオル)は、刑事の小幡(池内万作)に指紋を調べてほしいと依頼。すると、8年前に起きた連続レイプ事件の容疑者の死亡現場に残されていた指紋と一致する。
小幡によると、容疑者の遺体発見当初、警察は現場の状況から殺人事件と見立てたが、検死を担当した巌雄(柳葉敏郎)が"病死"と判断したため、それ以上の捜査は行われず、残された指紋の持ち主も分からないままだったという。白鳥は、小百合(水野美紀)をレイプした犯人を誰かが殺し、検死した巌雄が殺人を隠ぺいしたのでは…と推理する。その人間が、一族を守るため、今度は戸山(渡部豪太)を殺したのではないか…。
一方の田口(伊藤淳史)は、事故から8年経った今も、息子・葵(山ア賢人)の死を受け入れられずにいる華緒(相築あきこ)の様子が気になっていた。田口から、華緒が葵のことを話すとき、まるで今も生きているかのように話すと聞いた白鳥は、ある仮説を思いつく。
翌朝、桜宮家を訪ねた田口と白鳥は、葵が生きているのではないかと一族に揺さぶりをかける。その後、8年前の葵の足取りを追って、葵が転落した岩場へとやって来ると、そこへ一艘のクルーザーが通りかかる。そこには死んだはずの葵の姿が。「助けて、碧翠院は一度入ったら出られない病院です」とつぶやく葵。自分のもとに届いた怪文書と同じ言葉に驚いた白鳥は叫ぶ。「あの手紙は君が送ったのか?」
すると、葵は携帯を取り出した。やがて白鳥に届いたのは「タチバナ」名義のメールだった。そこには、「楽しかったよ 葵」という一文が。立花の遺体画像を送りつけていたのは葵だったのだ。呆然とする2人を残し、葵と華緒が乗ったクルーザーは沖の方へと消えていく。
碧翠院へ向かった田口と白鳥は、巌雄の罪を追及する。しかし巌雄は、葵の存在こそ認めたものの、「家族を守るためなら、俺は、どんな罪も背負う」と多くを語らない。家族に死んだことにされたため、葵の性格が歪んでしまったのではと、小百合(水野美紀)たちを責める白鳥に、すみれが反論する。葵は、事故の後遺症により別人に変わり果ててしまったのだ、と。しかし、時折、ほんの一瞬、昔のままの葵に戻ることもあるのだと。
そんな中、入院患者の加代(大森暁美)が「螺鈿の部屋」に呼ばれ、息を引き取る。あまりにタイミング良く亡くなったことに違和感を覚える田口。しかし、振り返ってみれば、これまで亡くなった患者はすべて、あまりにもタイミングが良すぎたのではないか? それを聞いた白鳥は、死の間際に苦しむ患者が誰一人いないことに気付く。「この病院は、あまりにあっさり、人が死にすぎる――」。
第1話 2014年1月7日「医師が消えた」
第2話 2014年1月14日「院長一族の過去」
第3話 2014年1月21日「CT画像は語る」
第4話 2014年1月28日「狙われた厚労省」
第5話 2014年2月4日「暴かれた解剖ミス」
第6話 2014年2月11日「目撃者、消される」
第7話 2014年2月18日「闇に葬られた殺人」
第9話 2014年3月4日「地下迷宮トリック」
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