キャッチコピーは「あたたかい食卓や家族がなくても、パンはいつでも誰にでもおいしい。」
原作
2011年からポプラ文庫にて発行されている大沼紀子による日本の小説シリーズ。イラスト担当は山中ヒコ。略称はまよパン。
営業時間が午後11時から午前5時までという変わったパン屋「ブランジェリークレバヤシ」を舞台にした小説。ジャンルとしては、文芸作品にライトノベルの技法を取り入れて描くキャラクター小説になる。ライトなイメージのタイトルだが、内容はシリアスで重いテーマを扱っており、それを個性的なキャラクターたちのユニークな交流に乗せて描かれていることにより温もりのある作品に仕上がっている。
2012年には「『真夜中のパン屋さん』ディスプレイコンクール」が開催され、書店員たちの支持もあり、第3巻までで累計90万部のベストセラーになった。
概要
都会の片隅に立つ、23時から朝5時までしか営業しない不思議なパン屋さんを舞台に、ひとびとの心の交流をあたたかく描くハートウオーミングストーリー。主演はタッキーこと滝沢秀明。NHK初の現代劇で演じるのはパン屋の心優しきオーナー、暮林陽介。第1話は、暮林が若きパン職人と2人だけで営む店に、謎の女子高生がとびこんでくるところから始まる騒動を描く。火曜夜は、真夜中のパン屋さんにぜひお越しを!
キャスト
ブランジェリークレバヤシ
暮林 陽介
演 - 滝沢秀明
「ブランジェリークレバヤシ」のオーナー兼ブランジェ見習い。人を信じるところから始め、人当たりの良い優しい性格。弘基からは「クレさん」と呼ばれる。妻の意志を継いで、海外勤務のサラリーマンを退職し、深夜限定のパン屋さんを開店する。サラリーマン時代の荷物が多いため、店舗の近くに家を借りている。
柳 弘基〈24〉
演 - 桐山照史(関西ジャニーズjr)
ブランジェ。口は悪いが、人情味溢れる性格。中学時代から美和子に憧れを抱いていた。暮林を厳しく指導し、店の賄いも担当する。
篠崎 希実〈17〉
演 - 土屋太鳳(少女期:信太真妃)
都立桜ヶ原高等学校に通う。母が突然姿を消したため、腹違いの姉・暮林美和子を頼って、「ブランジェリークレバヤシ」にやって来る。学校で幼馴染に嫌がらせを受けても、跳ね返す芯の強さを持っている。
暮林 美和子
演 - 伊藤歩
ブランジェ。陽介の妻で希実の腹違いの姉。希実に手紙を送った日、2012年9月28日に事故で他界。
パン屋の客
水野 こだま〈8〉
演 - 藤野大輝
三軒茶屋南小学校3年2組。母子家庭。開店前の店に入り、パンを持ち去ろうとするが追い掛けてきた希実に捕まる。実は亡くなる前の美和子に会っており、パン屋が開店したら幾らでも好きなだけパンを持って行っても良いと約束していた。
斑目 裕也
演 - 六角精児
パン屋の常連客。テレビドラマを手掛ける脚本家。望遠鏡を使って、高遠由香里(演:平川由梨)の行動を時系列に観察している。
ソフィア〈34〉
演 - ムロツヨシ(第3話 - )
公園のテントで暮らすニューハーフ。街中で寂しそうにうずくまっていた織絵を自分の住処に招き入れ、彼女の息子・こだまの様子を織絵に伝えるために度々、パン屋を観察していた。パン屋に訪れたとき、暮林を一目見ただけで気に入る。
老人客
演 - 五月晴子
松川 幸夫 / 高橋 祐二 / 池沢 誠
演 - つまみ枝豆 / 中嶋ベン / 深沢敦
酒を飲んだ帰りにパン屋に立ち寄るサラリーマン。
都立桜ヶ原高等学校
三木 涼香
演 - 小島藤子
希実の幼馴染。他者と群れずに1人でも逞しく生きていける強さを持つ希実が羨ましく、執拗に嫌がらせをする。
蒲原 みずき / 久保田 舞
演 - 若菜葵 / 朝日梨帆
涼香の友達。
弓坂 悦郎
演 - 竹内寿
クラス委員。希実・涼香の同級生。
長谷川 公男
演 - 大内厚雄
希実・涼香たちの学級を受け持つ担任。
その他
水野 織絵
演 - 前田亜季
こだまの母。看護師。生きる全ての事が楽しく感じないと息子に漏らす。
三木 淑枝
演 - 田中律子
涼香の母。娘を過保護に育てる。
篠崎 律子〈34〉
演 - ともさかりえ
希実の母。娘に何も告げずに常習的に姿を消している。
ゲスト
イチロー
演 - 中原和宏(第3 - 4話)
ソフィアと親しくしているホームレス。
由井 綾乃〈24〉
演 - 野村麻純(第5 - 6・最終話)
妹・佳乃の振りをして、妹が中学時代に付き合っていた弘基を頼り、「ブランジェクレバヤシ」を訪れる。父が経営する会社が倒産し、家族で暮らしていた家が競売に掛けられる。所持金を持ち合わせていないと話すが、ボストンバッグに詰め込まれた大金を所持していた。
由井 佳乃〈24〉
演 - 野村麻純(一人二役)(第6話)
綾乃の双子の妹。2014年2月3日までにまとまった金が必要だと話し、多くの男性を騙して結婚詐欺を働いていた。
男A
演 - 相島一之(第5 - 6話)
佳乃の結婚詐欺被害者でストーカー化していた。
男B
演 - 三谷昌登(第5 - 6話)
男Aと同様に佳乃に騙されていた。
美作 元史
演 - 植草克秀(第7話)
こだまの父で織絵の不倫相手。医者。「ブランジェクレバヤシ」のパン・ド・ミや店の営業時間などについて暮林たちにアドバイスする。
スタッフ
原作 - 大沼紀子『真夜中のパン屋さん』(ポプラ文庫)
脚本 - 寺田敏雄、李正姫
音楽 - 岡部啓一、帆足圭吾
演出 - 大原拓、榎戸崇泰
主題歌 - Chara「hug」(Ki/oon Music)
製パン指導 - 吉田菊次郎、田川佳弘
擬闘 - 中川泰幸
タイトルバック - 小林恵美
撮影協力 - 多摩市、日野市、埼玉県立三郷工業技術高等学校
制作統括 - 落合将、谷口卓敬
制作 - NHKエンタープライズ
制作著作 - NHK
各話あらすじ NHK ドラマ10(2013.11.5 - 12.24)全8話 平均視聴率 4.95%
第1話 2013年11月5日「謎の女子高生来たる」ラテ欄「謎の女子高生来たる・イケメンパン屋さんの開店です!」 視聴率 4.6%
三軒茶屋のパン屋「ブランジェリークレバヤシ」の営業時間は23時から朝の5時まで。オーナーの暮林(滝沢秀明)と腕のいいブランジェの柳弘基(桐山照史)がふたりだけで営むこの風変わりで小さな店に、ある晩一人の女子高生が訪ねてきた。突然現れた希実(土屋太鳳)と名乗るその娘は嘘のような話を切り出す。
「私、こちらの暮林美和子さんの妹なんです。今日からこちらでお世話になりたくうかがいました」
だが、暮林の妻である美和子は半年以上前に亡くなっていた。愕然とする希実を、暮林は何の疑いもなくこの店に住まわせる。この日から、この3人が営むパン屋と、店を訪れる珍客たちとの物語が始まる。
第2話 2013年11月12日「小さなパン泥棒」ラテ欄「万引少年の秘密とは?」 視聴率 4.8%
パン店「ブランジェリークレバヤシ」に、こだま(藤野大輝)と名乗る少年が現れ「お姉ちゃんと約束した」と言って、金を払わずに手づかみでパンを持っていこうとする。万引きとしてこだまを捕まえた希実(土屋太鳳)は、暮林(滝沢秀明)から、こだまの家に行き、お金をもらってくるように言われる。こだまの家に行った希実は、こだまの母親・織絵(前田亜季)と会うが、どうも様子がおかしい。
第3話 2013年11月19日「普通じゃない人々」ラテ欄「風変わりな新常連登場!」 視聴率 5.2%
暮林(滝沢秀明)のパン店「ブランジェリークレバヤシ」に、フランス通を気取ったニューハーフ・ソフィア(ムロツヨシ)が現れ、職人かたぎの弘基(桐山照史)を怒らせる。もう一人の変わった常連・斑目(六角精児)も、ある秘密を抱えていた。デリバリーに来た希実(土屋太鳳)とこだま(藤野大輝)に秘密を知られた斑目は突然、店に現れ、暮林たちに事実を告白する。
第4話 2013年11月26日「恋って、おいしい?」ラテ欄「現れたこだまの母に暮林は?」 視聴率 5.1%
暮林(滝沢秀明)とけんかをして出ていった弘基(桐山照史)だが、翌朝に戻ってくる。恋を語る弘基に、希実(土屋太鳳)は子どもを捨てて恋に走る母親は素晴らしいのかと怒りだす。暮林と弘基は希実の母と美和子(伊藤歩)が知り合いで、2人で相談して希実を美和子の腹違いの妹にしたのではと推測。そのころ、こだま(藤野大輝)の母・織絵(前田亜季)は、実はソフィア(ムロツヨシ)の所にいた。
第5話 2013年12月3日「元カノの秘密」ラテ欄「弘基に恋の予感!その時希実は」 視聴率 5.1%
パン店「ブランジェリークレバヤシ」に、弘基(桐山照史)の昔の恋人だという佳乃(野村麻純)が現れる。その日から、佳乃は暮林(滝沢秀明)の好意に甘え、店に住み着いてしまう。面白くない希実(土屋太鳳)だったが、ひょんなことから佳乃が大量の現金を持っていることに気付き、不審に思う。だが、佳乃の過去を知っている弘基は取り合わない。
第6話 2013年12月10日「もうひとりの佳乃」ラテ欄「弘基の元カノの驚きの秘密とは」 視聴率 4.7%
2人の男の来訪をきっかけに突如、姿を消した佳乃(野村麻純)。弘基(桐山照史)は暮林(滝沢秀明)らに、佳乃が実は結婚詐欺師であることを告白する。暮林らは佳乃の身を案ずるが、行方は分からない。そんな折、ソフィア(ムロツヨシ)から連絡を受けた暮林は、ソフィアの店へ行き、意外な人物と会う。
第7話 2013年12月17日「おだやかなクレーマー」ラテ欄「植草克秀さんが紳士役で登場」 視聴率 5.4%
パン店「ブランジェリークレバヤシ」に、新たな客・美作(植草克秀)が現れる。美作は、店をいぶかしげに見ながら、なぜ昼間に営業しないのかと、暮林(滝沢秀明)と弘基(桐山照史)に問い掛ける。一方、こだま(藤野大輝)の母・織絵(前田亜季)の動きがおかしい。こだまに何でも好きなものを買ってあげ、食べさせてあげるというのだ。斑目(六角精児)をはじめとする常連たちは不思議がるが、やがて意外な事実が判明する。
最終話 2013年12月24日「小さな灯り(あかり)をともして」 視聴率 4.7%
パン店「ブランジェリークレバヤシ」の1周年記念イベントに向けて忙しい面々だが、希実(土屋太鳳)の心は、いまひとつ晴れない。実母の律子(ともさかりえ)から届いた手紙が気になって、店の手伝いにも勉強にも気持ちが入らないのだ。ある夜、女性客から、フルーツサンドがないかと聞かれ、暮林(滝沢秀明)は応対しながら、何か引っ掛かるものを感じる。その後、2階にいる希実の様子を見に行った暮林は、ごみ箱に手紙と写真が捨てられているのを目にする。そして暮林は、そこに写っていた律子が、さっきの客だと確信する。
番組公式サイト
(真夜中のパン屋さん - Wikipedia)
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