倉田夏輝(本仮屋ユイカ)に正体がバレそうになりながらも、久住大地(秋元黎)が機転を効かせたおかげもあり、何とかバレずに済んだ久住健太(佐藤隆太)。
続いて健太は、健太の事を子持ちだと勘違いしたままの白井麻里(原幹恵)の誤解を解く為、大地を連れて麻里と会う。健太に促され、仕方なく大地は麻里に事情を説明する。一応、麻里も納得した様子。麻里にデレデレしている健太を目撃した夏輝は「やっぱりアイツが2号なわけないわ」と、こちらも納得する。
…と、その時、ひったくり事件が発生。健太がドロップの力で追い、捕らえてみると、犯人は、高校時代の陸上部のライバル・青木昇(川村陽介)だった。「ひったくりなんてセコイ事やめとけって」と諭す健太に逆ギレし、逃走する青木。
当時は輝いていた青木のやさぐれぶりに驚く健太。ふと、高校時代に巻き込まれた喫煙騒ぎを思い出す。健太は煙草など吸っていなかった。でも、誰も信じてくれなかった。唯一の味方だと思っていた姉・恭子さえも…。そのせいで俺の転落人生が始まったんだ…そう思っている健太。
そんな健太の気も知らず、「月命日だから」と、恭子の墓参りに誘う大地。気の進まない健太だったが、丹波修司(塚本高史)が金を出してくれた事もあり、渋々重い腰を上げる。
その頃、黒木慶(小日向文世)は、夏輝の為にイラストの仕事を世話してやっていた。何の疑いもなく黒木の好意に甘える夏輝。だが、黒木には何かウラがあるようで…。
一方で黒木は、ドロップの解析を進める芹沢春樹(西村和彦)に、そのドロップが「トゥーマイ」という名の、軍事用に開発された薬である事を明かす。それを聞いた芹沢は、前任者の恭子が死の直前、芹沢に助けを求めて電話してきた事を思い出す。まさか黒木が恭子を…?そう疑いながらも、芹沢は黒木に忠誠を誓うが…。 一方、嫌々ながらも、大地と共に沼津へと、恭子の墓参りにやって来た健太。しかし、自分を信じてくれないまま死んでしまった恭子への反感から、健太は墓に手を合わせない。
すると、東京の修司から連絡が。青木が警官から拳銃を奪い、立て籠もり事件を起こしているというのだ。青木はかつて勤めていた実業団の選手たちを人質にとり、監督を出せと喚いているらしい。修司から助けを求められるも、「関係ねえ」と断る健太。
…と、そこに意外な人物が現れる。芹沢だ。
かつての恭子の同僚だと名乗る芹沢。芹沢は、恭子が健太に息子・大地を託していた事を知り、当時から恭子は健太を信頼していたと語る。信じられない健太。それなら、あの喫煙騒ぎの時も、健太を信じてくれたはずだ…。しかし、健太は芹沢の話から悟る。その時も、実は恭子が健太の事をずっと信じ続けてくれていたという真実を。
健太は逃げていただけだったのだ。自分の弱さと向き合わず、誰かのせいにして…。
決意した健太は、急いで東京へ帰ると、ドロップを飲み、ゴーグルZ2号の格好になって、青木が立て籠もっている現場へと急行する。そして、目にも止まらぬスピードで人質の選手たちを救出。逆に監督を青木の前に連れていき、共に青木と対峙する。
青木は監督にぶちまける。2年前、怪我明けの青木に監督が言った言葉…「そろそろ限界じゃないのか?」その一言のせいで、陸上も会社も辞めるハメになり、クズの健太にまで見下されるような人間になってしまったのだ、と。
そんな青木に健太は怒る。そして、思いの丈をぶつける。
「そうやって誰かのせいにして、本気で生きてねえ事の言い訳してるだけだろ!」
それは、何事も恭子や他人のせいにしてきた、今までの健太自身への言葉でもあった。その言葉をきっかけに、青木に正体を気づかれてしまう健太。開き直った健太は、今まで一度も勝った事のないライバル・青木に、ドロップ無しで勝負を挑む。受けて立つ青木。
今は共にやさぐれてしまったかつてのライバル二人が、懸命にゴールへ向かって走る。勝敗の行方は…?そして二人は、ゴールの向こうに何を見るのか…?
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