血の色にも似たクロユリの花が咲き乱れ、関わったものに次々と死が訪れると噂される『黒百合団地』。今宵もこの団地で、一人の犠牲者がうまれた。
フリーのカメラマン、井村陽介(駿河太郎)は、ある日妹の奈緒美(松岡恵望子)が黒百合団地で自殺したことを知らされる。妹と久しく連絡を取っていなかった井村は、妹の死の理由を調べるべく黒百合団地を訪れる。
奈緒美の同僚・葉子(佐津川愛美)によれば、ここ数ヶ月、奈緒美は様子がおかしかったということだが、奈緒美の部屋には特に変わったこともなく、遺書も見当たらない。しかし井村は、奈緒美が所有しているデジカメに記録された写真の一枚に違和感をおぼえる。それは、無人の部屋の片隅を写したものだった。
第2話 2013年4月16日 26:33〜27:03
「あれは自殺なんかじゃありません……」
奈緒美(松岡恵望子)が飛び降りた現場を目撃していた不動産屋・佐竹(森下能幸)は、奈緒美にしがみつく「あるモノ」を目撃し、団地から逃げ出して行く。
井村陽介(駿河太郎)は、黒百合団地で感じた数々の違和感、そして佐竹の言葉から、奈緒美の死の真相を突き止めるべく動き始める。
一方、葉子(佐津川愛美)は井村からの電話を受け、一人黒百合団地にやって来る。しかし、肝心の井村は団地にはおらず、奈緒美の部屋の鍵だけが開いている状態。
仕方なく、井村を待つため部屋に入っていく葉子。
しかしその背後には、もうひとつの影が忍び寄っていた。
第3話 2013年4月23日 26:28〜26:58
女子高生の真美(相楽樹)と瑞穂(三浦由衣)は幼なじみ。昔から兄弟のように仲がよかったが、高校に入り、恵理子(坂野真理)や彩乃(内海亜純)と関わったことで、その関係は微妙に変化していた。
ある日真美は、瑞穂の母親(森谷ふみ)から黒百合団地にある自宅に誘われる。母親によれば瑞穂の様子があきらにおかしく、学校にも行こうとしないという。
誘われるがままに団地を訪れ、瑞穂と対面する真美。瑞穂はこちらの呼びかけには一切反応せず、時たま「一年生になったら……」とつぶやき、不気味な笑みを浮かべるばかり。その様子に恐怖を覚えた真美は帰ろうとするが、瑞穂を心配する母親に泊まって行くよう説得されてしまう。
真夜中、真美がふと目を覚ますと、目の前には恐ろしい形相をした瑞穂が迫っていた……
第4話 2013年4月30日 27:35〜28:05
瑞穂(三浦由衣)をいじめの標的としていた恵理子(坂野真理)と彩乃(内海亜純)は、様子がおかしい瑞穂を心配する真美(相楽樹)が気に入らず、次のターゲットに仕立て上げようとする。
いつの間にか誰もいなくなった校舎で言い争いを始める三人。
すると、そこに裸足でパジャマ姿の瑞穂が音もなく現れる。その様子を不気味がりながらも、いつものように瑞穂をからかおうとする恵理子と彩乃。しかし瑞穂は突如奇声をあげ、三人を全力で追いかけ始める。
散り散りになり、必死に逃げる三人。彩乃は屋上にたどり着くが、瑞穂はあっという間に彩乃を追いつめる。
「ミノルくんは、どうしたい?」
何もいない空間に向かって話しかける瑞穂を不審がる彩乃だったが、その瞬間、彩乃の身体にある異変が起こり始める……
第5話 2013年5月7日 02:29〜02:59
瑞穂(三浦由衣)をいじめの標的としていた恵理子(坂野真理)と彩乃(内海亜純)は、様子がおかしい瑞穂を心配する真美(相楽樹)が気に入らず、次のターゲットに仕立て上げようとする。
いつの間にか誰もいなくなった校舎で言い争いを始める三人。
すると、そこに裸足でパジャマ姿の瑞穂が音もなく現れる。その様子を不気味がりながらも、いつものように瑞穂をからかおうとする恵理子と彩乃。しかし瑞穂は突如奇声をあげ、三人を全力で追いかけ始める。
散り散りになり、必死に逃げる三人。彩乃は屋上にたどり着くが、瑞穂はあっという間に彩乃を追いつめる。
「ミノルくんは、どうしたい?」
何もいない空間に向かって話しかける瑞穂を不審がる彩乃だったが、その瞬間、彩乃の身体にある異変が起こり始める……
第6話 2013年5月14日 02:28〜02:58
いわくつきの物件も扱う街の不動産屋・柏木不動産。そこに転職してきた緒方(山田キヌヲ)は、教育担当の山崎(坂田聡)とともに現場をまわることになる。
顔色は冴えないが、のんびりとした雰囲気の山崎に徐々に心を開いていく緒方。
山崎はそんな様子を見て、「みんなで食べるご飯はおいしいから」と、一人暮らしの緒方を自宅に誘う。山崎のおしの強さに戸惑いながらもついていく緒方。
自宅には、5歳になる真一の息子・真一(田中奏生)がお腹を空かせて待っていた。一緒に食事をすることで打ち解け、楽しい時間を過ごしていた三人。 しかし、突然山崎が倒れてしまう。
そして泊りがけで看病をしていた緒方もまた、家の中で恐ろしい出来事に出会ってしまうのだった……
第7話 2013年5月21日 02:28〜02:58
黒百合団地に、若い夫婦が越してくる。
妻の小夜里(須藤温子)は妊娠しているが、過去のあることが気にかかり、夫の一哉(中村倫也)にそのことを話すことができず思い悩んでいた。一方、一哉も妻に言えない秘密を抱え、二人の関係はぎこちなくなっていた。
二人の新生活自体は順調に進んでいたが、敷地内には行方不明者を知らせる掲示があったり、不審な事故死があったりと、団地全体にはどこか不穏な空気が漂っていた。遺品整理を行う特殊清掃員(成宮寛貴)には「ここは(不審死が)多いから関わらないほうがいい」と言われ、向いの部屋に住む飯田(弓恵子)にも「早くここを出たほうがいい」と警告され、徐々に不安を募らせていく小夜里。
そんなある日の夕方、小夜里は公園で一人遊ぶ少年(田中奏生)と出会う。少年はミノルと名乗り、彼女が妊娠していることを見抜く。そのことを不思議に思う小夜里だったが、ミノルが去った直後、激しい腹痛に襲われる。
第8話 2013年5月28日 03:34〜04:04
ある日を境に、妙に明るく、上の空になった小夜里(須藤温子)。子供の性別も男の子と決め付け、「ミノル」という名前をしきりに繰り返す彼女の様子を不審がる一哉(中村倫也)だったが、彼女の変化の理由を突き止めることができないでいた。
ある日小夜里のもとに、一哉のかつての不倫相手・美奈子(岩田さゆり)が訪ねてくる。美奈子は強気な態度で小夜里に詰め寄るが、小夜里は「夫をよろしくお願いします。私にはミノルくんがいますから」と、全く動じない。
その夜一哉が帰宅すると、小夜里が全身を痙攣させながら悲鳴をあげていた。
「ミノルくんが……ミノル君が燃えちゃう……」。そう言って気を失う小夜里。
搬送された病院では、母子ともに衰弱しきって危険な状態だと診断される。何とか小夜里を助けたい一哉は、「ミノル」という男について調べ始めるが……。
第9話 2013年6月4日 02:41〜03:11
人気のない廃墟に、ある家族がやって来る。明るい父(松澤一之)と、口うるさそうだが子供思いの母親(滝本ゆに)、そして人形のような服装をし、口数の少ない娘・麗奈(足立梨花)。
まるで家族旅行のように明るく食事をし、中を探索する一家。しかし、廃墟に一家以外の人物がいると分かった母親は態度が急変する。ヒステリックにわめく母親と逃げるようにその場を離れる父を見て、うんざりした麗奈はひとり廃墟の中を探索する。
すると、地下から物音が。
恐るおそる階段を降りていくと、物音はロッカーから聞こえる。
思い切ってドアを開けると、錯乱した女性が悲鳴をあげ、震えていた。
第10話 2013年6月11日 02:29〜02:59
自殺した父を悲しむ麗奈(足立梨花)。一方、母(滝本ゆに)は勝手に死んだ父を非難するばかりで全く悲しそうな素振りを見せない。
霊能力者だという三ノ宮(宝積有香)は、自分が黒百合団地で少年の霊(田中奏生)と出くわし、この廃墟まで連れてきてしまったせいで麗奈の父が死んだのだと言う。そして、一刻も早く廃墟から脱出するよう親子を諭す。
しかし、親子の反応は鈍い。
実は一家は心中するためにこの廃墟にやってきたのだった。母は三ノ宮の忠告を無視し、淡々と心中の準備を進める。
自分だけは助かろうと、車に乗り込もうとする三ノ宮。
しかし、「見ぃ−つけたっ」という声が、彼女を捕らえる。
恐る恐る振り返ると、そこには黒百合団地で出会った少年、ミノルが笑みを浮かべていた。
第11話 2013年6月18日 02:29〜02:59
小林とも江(玄覺悠子)は、夫(飯田基祐)と一人娘・ゆかり(三本采香)の三人家族で幸せに暮らしていた。
しかしある朝、夫の治が突然自殺。
自殺の理由に心当たりがなく、ただただ落ち込むばかりのとも江だったが、治の死を理解できないゆかりは子供ながらに優しく慰めるのだった。
ようやく元の生活に戻り始めた2人だったが、ゆかりの様子はおかしく夜中に泣き叫んだり、手に火傷を負っているのにその記憶がないという。
とも江に連れられ、心療内科で催眠療法を受けるゆかり。すると、ゆっくりと治が自殺した朝のことを語りだす。
治は、男の子と遊んでいたという。男の子の名前は、ミノル。
その言葉を聞いたとも江は青ざめる。ある記憶が蘇ってきたのだ。
最終話 2013年6月25日 02:29〜02:59
井村(駿河太郎)に連れられ、黒百合団地をおとずれたとも江(玄覺悠子)。
ミノルと生活していた部屋は、人が居つかずここ数年は空室だという。
二人で部屋を見ていると、突然「ママ」という声が。
驚いたとも江が振り返ると、「そこ」は13年前の部屋だった。
当時恋人だった治(飯田基祐)と会うため、身支度に余念のないとも江だったが、ミノルはとも江と遊びたいと言うことを聞かない。やってきた治はミノルに優しくするも、ミノルはまったく懐こうとしない。かわいげのない様子に苛立ちをおぼえたとも江は、「外で遊んで来なさい」と無理やりミノルを部屋から追い出した。
ミノルのむかった先は公園。そこでは子供たちがかくれんぼをしていた。
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