2013年04月01日

猿飛三世 TOP

『猿飛三世』(さるとびさんせい、SIII)は、2012年10月12日から11月30日まで、NHK BSプレミアムの「BS時代劇」枠で放送された。制作はNHK大阪放送局。東京以外で制作され、原作がない初のBS時代劇である。全8回。

NHK総合版は、2013年4月11日から同年6月6日まで、NHK総合の毎週木曜日20:00 - 20:43で放送された。


あらすじ
大坂夏の陣で勝利を収めた徳川家康の軍勢に単身斬り込み、家康を震え上がらせた忍者・猿飛佐助。それから36年経ち、徳川幕府の支配が揺れ動いている江戸時代、山奥で修行に明け暮れる若き忍者がいた。猿飛佐助の孫・佐助、猿飛三世である。佐助はひょんなところから陰謀の渦中にあった小藩の家老の娘・お市を守ろうと、京の町へとやってきた。佐助とその仲間が敵と戦う中で、忍者として人間として成長していきながら、生き別れた父親を追い求めていく。


キャスト
佐助:伊藤淳史
お市:水川あさみ
徳三郎:柳葉敏郎
お辰:浅野ゆう子
梅宮主膳:堺正章
北倉治重:梅沢富美男
才蔵:細田よしひこ
さぼてん:川崎亜沙美
岩村螢雪:戸田昌宏
服部伴蔵:波岡一喜
黄不動:土平ドンペイ
郭雲坊:坪田秀雄
孫兵衛:南谷峰洋
羽田清太郎:小笠原弘晃
真田:マイク・ハン
ほか:放映新社、キャストプラン、ルート、WAC、松竹俳優G、日本芸能センター

スタッフ
作:金子成人
音楽:井筒昭雄
初代 佐助の声:JJ Sonny Chiba (千葉真一)
講釈:旭堂南陵
時代考証:脇田修
風俗考証:明珍健二
忍者考証:川上仁一
所作指導:若柳左千世
アクション監修:谷垣健治
殺陣指導:大内貴仁
京ことば指導:三谷昌登
撮影協力:フィルムコミッション・奈良県サポートセンター、松竹撮影所
制作統括:城谷厚司
美術:石村嘉孝
技術:坂本忠雄
音響効果:荒川きよし
撮影:岡田裕
照明:松本豊
音声:深田次郎
映像技術:安川政行
VFX:北昌規
記録:藤澤加奈子
編集:佐藤秀城
演出:石塚嘉、安達もじり
制作・著作:NHK大阪

放送日時
NHK BSプレミアム(2012年10月12日-11月30日)
初回:金曜20:00-20:43
再放送:日曜(初回2日後)18:45-19:28
NHK総合テレビジョン(2013年4月11日-6月6日 「娯楽時代劇」本格再開後最初の作品)
初回:木曜20:00-20:43


各話あらすじ 平均視聴率 3.61%
第1話 2013年4月11日「秘法七術の巻」ラテ欄「猿飛佐助の孫、その名も佐助!」 視聴率 3.9%
 江戸時代初期、猿飛佐助の孫・佐助(伊藤淳史)は、甲賀の「くぬぎの里」で忍びの修行をするだけの鬱々(うつうつ)とした日々を送っていた。ある日、初代佐助の戦友・主膳(堺正章)の一人娘・お市(水川あさみ)が京から訪ねて来る。小藩の家老・主膳は藩の騒動に巻き込まれ、お市を逃がしたのだ。そうと知ったお市は、父親の元に戻ろうと飛び出す。後を追った佐助は、お市と一緒に京へ行き、世の中を見ようと決意する。主膳は、お市と佐助の出現に驚く。財政難の責任を問われた主膳は、藩士からやいばを向けられる。戸惑う佐助の前に、諸式問屋の番頭・徳三郎(柳葉敏郎)が現れ、巧みにその場を収める。騒動の陰では、実力者である京都所司代の北倉(梅沢富美男)が糸を引いていた。

第2話 2013年4月18日「忍の巻」ラテ欄「さらわれたお市を救い出せ!」 視聴率 5.1%
 佐助(伊藤淳史)は徳三郎(柳葉敏郎)の世話で長屋に住むことに。長屋には仕官先がない浪人たちが暮らしており、佐助はその中の一人、岩村(戸田昌宏)から窮状を聞く。京都所司代の北倉(梅沢富美男)は、鬱憤(うっぷん)がたまっている浪人たちをたきつけて暴動を起こさせ、一網打尽にしようともくろんでいた。北倉の命を受けた伴蔵(波岡一喜)は、浪人たちを操ろうとする。長屋の様子を見に来たお市(水川あさみ)と佐助は、幼い娘が父親を返せと浪人に談判している場に通り掛かる。弱気になり見過ごそうとする佐助に失望したお市は一人で浪人たちのもとに乗り込むが、捕まってしまう。主膳(堺正章)は単身、お市を救いに向かうが、現れたのは伴蔵の手下の武装集団「鴉(からす)」だった。

第3話 2013年4月25日「風の巻」ラテ欄「陰謀をあばけ!消えた金の行方」 視聴率 2.5%
 高波藩京屋敷から大金が消えた。以前、お市(水川あさみ)が浪人たちに誘拐された時に、主膳(堺正章)がひそかに渡したのではないかという疑いが浮上する。佐助(伊藤淳史)は主膳の無実を証明しようとするが、浪人たちは既に姿を消していた。主膳は謹慎を命じられ、このままでは切腹という事態に陥る。苦しむお市と主膳を見かねた佐助は徳三郎(柳葉敏郎)に金の肩代わりを頼むが、あっさり断られる。目の前で起きることの裏を見ろという謎めいた言葉を徳三郎から掛けられた佐助は戸惑う。佐助は才蔵(細田よしひこ)や、さぼてん(川崎亜沙美)らと一緒に、事件の経緯を探る。全ては所司代の北倉(梅沢富美男)が高波藩をつぶそうとするための謀略だった。そんな折、佐助は伴蔵(波岡一喜)率いる鴉(からす)の一党に襲われる。

第4話 2013年5月2日「人の巻」ラテ欄「くしに込めたお市への思い」 視聴率 3.8%
 お辰(浅野ゆう子)はお市(水川あさみ)がいる京屋敷で働くことになった。ある日、路頭に迷った浪人が死亡し、幼い息子の面倒を佐助(伊藤淳史)の長屋で見ることに。親子を追い出したのは、家賃を払えない借家人を追い出す仕事を始めた才蔵(細田よしひこ)だった。一方、さぼてん(川崎亜沙美)は荷運びの最中に騒動に巻き込まれ、助けてくれた僧に一目ぼれする。一方、佐助はなけなしの銭でお市のためにくしを買う。彼女に渡そうとするが、徳三郎(柳葉敏郎)が高価なくしやかんざしを持ち込んでくる。それは、お市が右大臣家で琴を披露する祝いの品だった。佐助はお市の供を申し出るが主膳(堺正章)から身分違いを理由に断られ、同じ人間なのに生きる場所が違う悲しさをかみしめる。

※2013年5月9日は、「ごきげん歌謡笑劇団「富山県上市町」 」放送のため、休止。

第5話 2013年5月16日「活の巻」ラテ欄「お市の縁談相手は…悪徳大名」 視聴率 4.1%
 お市(水川あさみ)に縁談が持ち込まれた。相手の前端(我修院達也)は将軍の親戚筋だが、前妻や側室を斬るなど粗暴な性格で知られる人物だった。佐助(伊藤淳史)は縁談を取りやめるよう主膳(堺正章)に訴える。だが婚儀は藩命であり、断ることはできないものだった。お市は前端に琴の腕前を披露することになり、佐助も付き添う。前端の下品で乱暴な振る舞いを目の当たりにし、二人は暗い気持ちになる。佐助は縁談の裏を探ろうと、話を持ち掛けた北倉(梅沢富美男)と伴蔵(波岡一喜)の話を盗み聞く。北倉らは、お市が嫁いだところで前端家の多額の借財を高波藩に押し付け、藩を取りつぶしの危機に陥らせようとしていた。

第6話 2013年5月23日「同の巻」ラテ欄「悪への恨みをはらせ・幽霊大作戦」 視聴率 3.8%
 お市(水川あさみ)と悪名高い大名・前端玄蕃頭(我修院達也)との婚儀が正式に決まり、主膳(堺正章)はなすすべがなかった。お市を救いたい佐助(伊藤淳史)は鬼丸(柳葉敏郎)に教えを請うが、未熟者と追い返される。鬼丸が北倉(梅沢富美男)の味方ではと疑う佐助。一方、螢雪(戸田昌宏)の仲間の牢人(ろうにん)の妻が、前端に斬り殺される事件が起こる。佐助は螢雪たちと前端を懲らしめお市と破談にさせる方法はないかと思いをめぐらせる。

第7話 2013年5月30日「刹の巻」ラテ欄「いよいよ明かされる父の秘密」 視聴率 2.9%
 鬼丸(柳葉敏郎)が渡海屋の番頭・徳三郎として、商いの不正を疑われ、所司代に捕らわれる。高波藩京屋敷が、その不正を見逃していたとされ、主膳(堺正章)は苦境に陥る。佐助(伊藤淳史)は、徳三郎の正体が父の鬼丸であることを明かしわびるが、お市(水川あさみ)は訳があるはずだと諭す。佐助は獄舎に忍び込み、鬼丸を問いただすが、主膳とお市を迫る危機から逃がすよう逆に命じられる。北倉(梅沢富美男)の悪事を問いただすには、密貿易の証拠の割り符を手に入れる必要がある。危険な任務に赴いた佐助に、伴蔵(波岡一喜)の手裏剣が突き刺さる。

最終話 2013年6月6日「天の巻」ラテ欄「佐助対伴蔵!宿命の最終決戦」 視聴率 2.8%
 北倉(梅沢富美男)の悪事の証拠となる割り符を取りに行った佐助(伊藤淳史)を、必死に待ち続けるお市(水川あさみ)。ようやく戻った佐助を抱き締め、お市は涙を流す。佐助は鬼丸(柳葉敏郎)にあらためて秘伝七術を学びたいと申し入れ、猛特訓の末、忍びの極意をものにする。主膳(堺正章)と鬼丸は、北倉に割り符を示し、以後高波藩取りつぶしを企てないと約束させる。そんな中、佐助には、宿敵・伴蔵(波岡一喜)との戦いが待ち受けていた。


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