篠川栞子(剛力彩芽)と五浦大輔(AKIRA)が「ビブリア古書堂」にいると、ひとりの男性(中村獅童)が買い取り希望だとやって来る。差し出したのは、ヴィノグラードフ・クジミンの『論理学入門』という本だった。ニット帽にサングラスという怪しげな風貌の男性は、買い取り表からはみ出す字で「坂口昌志」と書くと、明日また来ると言い店をあとにした。栞子は、最後のページに貼られた「私本閲読許可証」を見つける。それは刑務所の受刑者が私物として刑務所に持ち込んだということを示すものだった。
そんな折、店内にいた藤波明生(鈴木浩介)が、近所の刑務所から受刑者が脱走した、さっきの男性がそうなのでは、と話した。実際、報道された脱走犯の人相は坂口そっくりだったため、心配した志田肇(高橋克実)は栞子に店頭に出るなと命じる。
そこへ、派手な格好をした女性(佐藤江梨子)が来て、自分は坂口の妻でしのぶと言うが、『論理学入門』を返して欲しいと頼む。ホステスだというしのぶは、一方的にまくし立てると本を持って帰ってしまう。大輔から報告を受けた栞子は、妻であっても坂口本人の許可なく本を返却したことは問題だと指摘。責任を感じた大輔は志田とともに、クラブにしのぶを訪ね、本を返して欲しいと頼み込む。思い出が詰まっている本だからと言いつつも、しのぶは『論理学入門』を返した。その際、しのぶはこの3ヵ月で、坂口がいつも以上に無口なりサングラスを着用したり、テレビではなくラジオを聴くようになったと話した。さらに、自宅の本をすべて売り払おうとした際、そのなかに『論理学入門』を見つけしのぶが引き抜いたという。しかし、坂口はそれを「ビブリア古書堂」に持ち込んだのだ。
大輔らからそう聞いた栞子は、坂口が売ったそのほかの本を見れば、坂口に何があったのかわかるかもしれないと話す。そこで3人は、坂口が買い取りサービスを利用した店をを訪ね、店員(遠藤要)に坂口が売った本を見せてほしいと頼むが断られてしまう。そこへ、笠井菊哉(田中圭)が現れた。店員と懇意にしている笠井の口利きで栞子らは坂口が売った本を見せてもらうことに。すると栞子は積まれていた月刊誌をじっと見つめ、これで坂口の行動の謎がすべて解けた、と言った。
その後、栞子らが「ビブリア古書堂」に戻ると、坂口がやってくる。栞子は、『論理学入門』を100円で買い取ると言い坂口もそれに納得、差し出された100円を受け取ろうとしたが、うまくつかめず落としてしまう。大輔に拾ってもらった100円を受け取り店を出ようとしたとき、しのぶに打ち明けなくていいのか、と栞子が言った。するとそこへ、坂口の後を付けてきたとしのぶが入ってきた。栞子に促された坂口は、治ることがない目の病気にかかり視力が落ちてしまったため、本を売ったのだと明かした。
栞子は月刊誌のうち3ヵ月分に読んだ形跡がなかったこととしのぶの証言から坂口の視力が衰えているのでは、と推測していたのだ。
失明の恐れがある坂口は本をすべて売ることで現実を受け入れ、そのうえでしのぶに話そうと思っていたのだ、と言った。しのぶは、読めないのなら自分が声に出して読んであげる、坂口の視力のことは問題ではない、と返した。それを聞いた坂口は、100円を差し出し『論理学入門』を返してほしいと言った。栞子から本を受け取った坂口は、最後のページにあった「私本閲読許可証」を手でなでた。そして、自分には前科がある、若いときに貧困のあまり空き巣に入り逮捕された、としのぶにも話していなかった事実を明かし、謝った。すると、しのぶはわかっていた、と笑顔を見せた。
後日、脱走犯が警察に捕まったとのニュースが流れ藤波らは安堵する。栞子と大輔は、坂口としのぶのことを振り返り、いい夫婦だ、と話した。
第1話 2013年1月14日「偽のサインと古書に秘められた謎」
第2話 2013年1月21日「なぜ犯人は一冊だけ本を盗んだのか」
第4話 2013年2月4日「鍵のかかった部屋から盗まれた本」
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