江崎究(江口洋介)は、小さなイタリアンバルの厨房に立ち、ひとり黙々と料理の下ごしらえをしていた。やがて、ラジオから流れてきたあるニュースに一瞬動きを止めるが、何事もなかったように再び作業を続け――。
人気イタリア料理店『リストランテ・ロッカビアンカ』は、今夜も大勢の客でにぎわっていた。支配人の辰巳沙織(倉科カナ)は笑顔でお客を迎え、給仕長の瀬川壮一(ユースケ・サンタマリア)が席へ案内する。ホールでは、沙織の父で、この店のオーナーシェフである辰巳日出男(風間杜夫)が常連客のひとりでもある世界的指揮者の湯浅清三(伊武雅刀)の相手をしていた。厨房ではセコンドシェフの今井耕助(松重豊)以下、パスタ・リゾット担当の木村数馬(八嶋智人)と武藤はづき(関めぐみ)、肉・魚料理担当の夏野大樹(袴田吉彦)、前菜担当の浜岡孝太郎(志賀廣太郎)、ドルチェ担当の大塚弥生(池津祥子)たちが、それぞれタイミングを見ながら料理を作りあげていく。
新人のウェイトレス・中野千尋(篠原真衣)は、店内に飾ってある若いころの辰巳の写真について湯浅からレクチャーを受ける。それは、料理人の中でも精鋭しか入れないというイタリアの名店『テレーザ』で修業していた辰巳が店の仲間たちと撮った写真だ。『テレーザ』で働いたことがある日本人は辰巳だけだ、と誇らしげに語る湯浅の写真解説を聞いた千尋は、先輩である本宮恵理子(柴本幸)にも伝えた。すると恵理子は、それはロッカビアンカの従業員なら誰もが聞かされる"湯浅解説"だと言うと、『テレーザ』には、もうひとり働いていた日本人がいるという噂がある、と続けた。
そんな中、沙織あてにテレビ局から電話が入る。後日、沙織は『アイアンシェフ』の収録スタジオを訪れる。プロデューサーから辰巳の番組出演依頼を受けた沙織は、店に戻ると、乗り気ではない辰巳を必死で説得する。スタッフの後押しもあり、辰巳は、渋々ながらも出演を承諾する。沙織は、そんな辰巳とともに、食事を終えたイタリア大使夫人を見送った。ところがその直後、辰巳が突然倒れてしまう。クモ膜下出血だった。
辰巳は、幸い命はとりとめたものの、意識不明の状態が続いていた。沙織は、スタッフたちに支えられながら、いつも通り店を開けようと決意するが…。
第2話 2013年1月20日「居場所を無くした料理人!?」
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