2013年01月06日

心療中−in the Room− 各話あらすじ

#1 2013年1月12日
精神分析医の了(稲垣吾郎)は、上慶学園のスクールカウンセラーとして、生徒や教師、ときには保護者の悩みを聞き、解決するのが仕事。ある日、了の治療を受けていた生徒・美波(須田アンナ)が診療室を訪れた。美波はほぼ完治したはずだったが、症状がまた起こり始めたと訴える美波。彼女は、了に対して、なかなか心の内を明かそうとしなかったが、了が粘り強く話を聞いているうちに意外な告白を始める。

次にやってきたのは、瞬(高田翔)という生徒。自ら了を頼ってきたにもかかわらず、目に涙をいっぱいためて警戒心をあらわにする瞬。やがて彼は「親友を殴った。死んだかもしれない」と語り始める。親友が彼女との関係をあけすけに話すのが耐えられなくなり、親友を押し倒してキスしたくなったから殴ったのだという。瞬は、自分はゲイなのではないかと打ち明ける。しかし、了は瞬がゲイではないと判断し、瞬に「ここに通っている本当の理由を教えてほしい」と告げる。それに対して瞬は「人に、人を救うことなんてできない」と言い放つ。

患者たちに振り回されて疲れ果てる了だったが、家庭にも安らぎはなかった。妻・香苗(酒井美紀)とはよそよそしい空気が流れ、娘・友香(山本舞香)の気持ちもつかめない。了は救いを求めるように、かつての恩師・美姫子(浅野ゆう子)のメンタルクリニックに電話をかけるのだった。


#2 2013年1月19日
了(稲垣吾郎)は、不登校気味の息子・歩(佐藤瑠生亮)を学校に行かせようとするが、歩は「お父さんは何も気づいていない」と意味深な言葉を了に投げつけるだけだった。

そんな中、カップルセラピーを受けにきた菜々(吉倉あおい)と恋人の蓮(千賀健永)。菜々が妊娠したのを機に二人は結婚を決めたのだが、蓮は浮気ばかりしていた。菜々は、蓮が浮気するのは精神が病んでいるからではないかと言い出す。一方、菜々の嫉妬にうんざりしている様子の蓮。彼は、自分が親になって子供をちゃんと育てていけるのか、不安を抱いていた。菜々は、蓮の気持ちを分かろうともせず、蓮と了にいら立ちをぶつける。自分は結婚をあきらめて堕胎した方がいいのかと菜々に迫られた了は思わず「子供を堕ろして結婚も止めた方がいい」と言ってしまう。

了の診療室に、朔也(真田佑馬)が訪れる。自分は精神異常者なので警察に拘束してもらいたいという朔也は、自分の異常性を証明するため、了に協力してほしいと奇妙な願いを口にする。さらに朔也は、自分は悪意のかたまりで、自然と悪意に基づいた行動をしてしまうのだという。

朔也の心には、ある出来事が影を落としていた。朔也は毎朝、ある外国人と駅で会って言葉を交わしていた。その外国人は、朔也の前で電車に飛び込んで死んでしまった。朔也は、自分が知らない間に彼に悪意をぶつけ、そのせいで彼が死んでしまったのだと考えていた。了は、自分の周りの人間の死について何かできたのではないかと自責の念にかられてしまう朔也は良い人間であり、異常者ではないと言い切る。それに対して朔也は「24時間以内に人を殺す」と宣言。了は「24時間の間、1時間に一度電話をするから必ず出るように」と諭すが、朔也はそんな約束はできないと言い残して去っていくのだった。


#3 2013年1月26日
香苗(酒井美紀)が別の男とイタリアへ旅行に行ってしまったため、子供たちの面倒を見ることになった了(稲垣吾郎)。

そんな中、診療室に光(田中樹)が訪れる。光は自分の兄から、自分の代わりに恋人とセックスしてほしいと頼まれているのだと打ち明ける。光の兄・朝陽は、事故で寝たきりになってしまったという。兄を大切に思い、何でもしてあげたいと語る光。了から家族について聞かれた光は、いかに自分の家族が素晴らしいか、自慢を始める。自分の一生を捧げて兄の面倒を見ていきたいと言いながら「何があっても助け合うのが家族だと言ってほしい」と了に懇願する光。彼の真意は、言っていることとは別にあるようだった。

了は、仕事をしていても香苗がどうしているのかが気になって仕方がない。そこへ「24時間以内に人を殺す」と宣言していた朔也(真田佑馬)が、バースデーケーキを持って現れる。ハッピーバースデーの歌を歌って、了に「お誕生日おめでとう!」と言う朔也。しかし、その日は了の誕生日ではなかった。了が約束通り1時間に1回電話してきたことに感動した朔也は、了と自分の間に友情が生まれた“誕生日”なのだと言い張る。それに対して了は、患者から個人的に物を受け取れないと拒否。さらに、朔也が了と友人になりたいのではなく、了が約束やルールを守ってくれる信用できる人間なのかを試しているだけだと見抜く。了は朔也に、誰かに裏切られたのではないかと尋ねる。朔也は激しく動揺し、部屋を荒らして飛び出していく。

すっかり疲れ果ててしまい、恩師・美姫子(浅野ゆう子)のメンタルクリニックを訪れる了。彼は美姫子に、患者との面会でストレスを感じていることや、家族の不和を吐き出し「すべてを辞めたい」と告白するのだった。


#4 2013年2月2日
ある朝、香苗(酒井美紀)が帰宅。しかし、了(稲垣吾郎)は「話を聞いてほしい」という香苗と向き合うことができない。

そんな中、蓮(千賀健永)と菜々(吉倉あおい)が再びやってくる。険悪だった前回とは一転して、仲睦まじい様子の二人。二人は、問題が解決したからこれで診療室に来るのを最後にしたいと言い出す。話を聞くうちに違和感を覚えた了は、まだ治療を終わらせるのは早すぎると主張。そのとき、体調に異変を覚えた菜々がバスルームへ行き、出てこなくなる。了と蓮がどうしていいか分からないでいると、香苗がバスルームへ向かう。しばらくすると香苗が部屋に戻ってきて、菜々の妊娠は想像妊娠だったことが分かったと告げる。

ある夜、瞬(高田翔)が了を訪ねてくる。瞬は、灯油の缶を買い貯めて家に置いておいたのが親に見つかってしまったのだという。さらに瞬は、自分の家を燃やしてしまおうと考え、放火計画を立てていたことを告白。瞬の両親は、離婚することになっていた。しかし、了は、瞬が自宅に放火したい動機が両親の離婚にあるとは思えなかった。

そんな中、瞬の父から電話が入っていると香苗が了に知らせに来る。瞬の父は、瞬が放火を計画していたことを警察に通報した方がいいのではないかと話しているという。了は、瞬の父に思いとどまるように言ってほしいと香苗に伝言する。

瞬は、自分でもなぜ家に火を燃やしたくなったかが分からないようだった。了は、瞬に箱庭を作らせて、その反応から彼の心を知る手がかりを探る。瞬は、“約束”というものに強いこだわりがあるようだった。
了と瞬の対話が進んでいたところに、警官が訪れる。友香(山本舞香)が、瞬が了といることを警察に通報したのだ。了が目を離した隙に、瞬は診療室から立ち去ってしまう。


#5 2013年2月9日
瞬(高田翔)の代理だという瑠衣(吉永淳)が、了(稲垣吾郎)を訪ねてくる。瞬の親友・冬馬の幼なじみで、冬馬を通じて瞬とも親しくなったと語る瑠衣。さらに彼女は、瞬の気を引こうとして冬馬と肉体関係を持ったことを告白し、「瞬は幽霊にとりつかれている」と言い出す。

瑠衣によると、瞬は子供の頃に入院し、そのときに“雨野あかり”という少女に出会った。しかし、“雨野あかり”は病院で起こった火事で命を落とし、幽霊になった。“雨野あかり”に記憶を持ち去られたため、瞬には子供の頃の記憶がないのだという。瑠衣の態度に少し疑問を感じた了は、瑠衣が本当に言いたいことは何なのか聞き出そうとする。

しかし、瑠衣はそれに答えず、瞬が放火事件以来、親ともめていて強制的に転校させられるかもしれないということを知らせて立ち去る。

次に診療室に現れたのは、上機嫌の朔也(真田佑馬)。朔也は、了とのやりとりの中で自分に妹がいることを口にする。しかし、了が朔也から妹について詳しく聞こうとすると、朔也から拒絶される。朔也は了を挑発し、了の家庭の問題を話し始める。香苗(酒井美紀)の不倫旅行、歩(佐藤瑠生亮)の不登校、友香(山本舞香)の非行、施設に入っている父親のことにまで触れられた了は、逆上して朔也につかみかかってしまう。

美姫子(浅野ゆう子)のカップルセラピーを受けることにした了と香苗。自分が朔也に逆上してしまったのは香苗の浮気が原因だと言う了に対して、自分が了にとっては患者でしかなかったと吐露する香苗。二人の気持ちは、すれ違う。


#6 2013年2月16日
かつて了(稲垣吾郎)の患者だった卒業生の温人(野澤祐樹)が、久々に診療室を訪れた。温人は卒業後、プロのミュージシャンとしてデビューしていた。了と話すうち、自分がプロのミュージシャンになったのは早過ぎたと言う温人。温人は音楽を作れなくなって自信を失い、自分の人生が間違ってしまったのだと思い込んでいた。

気分が悪くなったと訴え、バスルームへ駆け込む温人。彼は、精神的に追い詰められて嘔吐を繰り返してしまった。了は温人の様子に異変を感じ、出ていこうとする温人を引きとめる。温人は、すでに所属事務所から契約を切られていると告白。そして、意識を失って倒れてしまう。

蓮(千賀健永)が、一人で診療室を訪れる。菜々(吉倉あおい)への愛情を語る蓮だったが、浮気癖は治っていなかったことが分かる。そこへ菜々が現れた。了は菜々に、想像妊娠した理由に心当たりはないかと尋ねる。菜々は、動物のように発情している蓮を人間らしくするために、妊娠するのはいいことだと思ったと言い出す。菜々の言葉に傷ついた蓮は、菜々を置いて診療室を去る。残された菜々は了に、浮気を止められない蓮でも愛していると告げ、了に「ねぇ先生、人って変われるの?」とたずねるのだった。


#7 2013年2月23日
まず、診療室にやってきたのは、交通事故が原因で首から下が動かなくなった兄の面倒を見ている光(田中樹)。光は、“人間の本性”について興味を持っているようだった。「兄ちゃんは、事故に遭ったときに僕の本性を見たと言ってた」と思わず口走る光。了はもっと詳しく聞き出そうとするが光は答えず、兄を温泉に連れて行ってあげたいと快活に語る。

了は、そんな光の様子が気にかかり、光の親に連絡してみることに。 続いて、診療室で倒れて病院に運ばれた温人(野澤祐樹)が、了に借りたままだったブランケットを返しにきた。そこで歩(佐藤瑠生亮)と出会った温人は了について「いい先生だと思う」と話す。金にだらしない自分の父親が了を金づると見て、ゆすりに来るかもしれないと心配した温人は、了に迷惑をかけないように自分一人で父親と向き合う決意をする。

眼帯をした美風(須田アンナ)が、了(稲垣吾郎)を訪ねてくる。美風の左目はアザができ、腫れ上がっていた。美風は、双子の妹・美波のことを話し始める。美波には好きな人ができたのだが、その相手が危険なタイプなのだという。さらに美風は、美波と離れていても彼女がどんな状況にいるかが分かったり、別々に買い物に行っても二人で同じ物を買ってきてしまうことがあるなど、双子ならではの不思議な結びつきを語る。

そして服を脱ぎ、痛めつけられた体を了に見せる。その傷は交際相手の暴力によるもので、実は左目のアザも同様だった。そんな恋人でも好きで別れることができないという美風。美波が悪い男と付き合うのは自分のせいではないかと考える美風は、美波が自分と同じ目に遭うのを恐れていた。警察には通報しないでほしいと懇願する美風に了は、いつでも電話をするようにと言うしかなかった。


#8 2013年3月2日
不機嫌そうな光(田中樹)が、診療室を訪れる。光は、了(稲垣吾郎)が親に連絡したせいで親の監視が厳しくなったと不満をもらす。了は、光の兄の事故について詳細を光の親から詳しく聞いていた。なぜ直接聞いてくれなかったのかと光に問い詰められた了は、光が兄と二人きりで温泉に行くのが怖かったと打ち明ける。そして、自分の母との辛い思い出について語り始める。

了の母は、離婚して了と二人で暮らすようになったのだが、心を病んでしまう。彼女は、何度も了をドライブに誘っていた。しかし、了は子供ながらに母が自分を道連れに死のうとしていると感じていた。その後、了の母は、運転を誤って亡くなる。了は、母の自殺願望を察しながら、黙っていたのだ。

了の告白を聞いた光は、自分のことを話し始める。光は、常日頃から兄にこき使われていた。兄に車の掃除を命じられた光は、運転席にペットボトルを転がしておいた。そのペットボトルがブレーキペダルの下にはまってブレーキが踏めず、兄が事故に遭ってしまった。寝たきりになってからも兄の言いなりで、兄を温泉に連れて行こうとしたのも、兄が死にたいと言うから楽にしてあげたかったと語る光。彼は、警察に自首するので一緒に行ってほしいと了に頼む。

 了と香苗(酒井美紀)は、美姫子(浅野ゆう子)のカウンセリングを受けに行く。香苗は、友香(山本舞香)と連絡がとれなくなり心配でたまらない様子。それに対し、いつものことだと気に留めない了。了は、友香がタイミングを計って問題を起こしているのではないかと言い出す。美姫子は、友香が問題を起こすタイミングがなぜ今なのかと問いかける。思い当たる節のない香苗に対して、了は何も言うことができない。

さらに美姫子は、香苗に対して言いたいことがあるのではないかと了に尋ねる。了が離婚を切り出そうとしているのだと察する香苗。了は動揺し、美姫子のカウンセリングのやり方を非難する。さらに、自分が美姫子から傷つけられた過去を思わず口にしてしまう。そんな二人の様子を見た香苗は、過去にわだかまりがある関係でちゃんとした精神分析ができるのかと指摘し、一人で帰っていく。


#9 2013年3月9日
診療室に蓮(千賀健永)が訪れ、菜々(吉倉あおい)と別れたと了(稲垣吾郎)に打ち明ける。蓮と菜々が別れたのは、蓮と父親の関係が影響しているようだった。母子家庭で育った蓮は、父親とは10年ほど会っていなかった。かつて蓮の家は裕福だったが、蓮の父が人にだまされて全てを失ってしまったのだという。そんな父を激しく非難する蓮。それは常々、蓮が母親に言われていたことだった。蓮の父は誠実で真面目な人柄だったが、そのせいで人にだまされ、家族が犠牲になってしまった。蓮は、自分が父に似て、だめな人間になるのを恐れ、その反動で浮気ばかりしてしまうのではないかと告白。

しかし、蓮の記憶には優しい父の姿しかなかった。母に言い聞かされ、父を憎まなければならないのがつらいと正直な気持ちを吐露する蓮。さらに了と話すうち、父を憎まなければ生きていけなかった母の思いにも気付く。自分の気持ちが明らかになった蓮は、菜々との関係を取り戻すために彼女のもとへ向かう。
姉の美風を心配した美波(須田アンナ)が、了を訪ねてくる。美風は暴力をふるう恋人と一緒にいるらしいのだが、連絡が取れなくなっているのだという。美波は、美風について語り始める。了は美波の話から、姉妹の母親も夫に暴力を振るわれているのだと察する。

美波は了に、首を絞められてできた跡を見せる。美波は、美風のふりをして美風の恋人に近付き、わざと首を絞められたのだった。美波は美風になりすまして警察で被害を訴え、美風の恋人を逮捕してもらおうと考えていた。美波は、美風を恋人と別れさせるために協力してほしいと了に頼む。了は断り、依存し合う美波と美風がお互いに自立しなくてはならないと諭す。美波は、自分の恋人が美風を救うプランを考えてくれたと自慢する。診療を終えて帰っていく美波のそばには、朔也(真田佑馬)がいた。了は、美波が朔也に操られているのではないかと心配になる。

そんな了に香苗(酒井美紀)は、診療室に来る患者を自分のような犠牲者にしないでほしいと言う。いつも了の解釈を押し付けられることで自ら決断することができなくなり、自分はだめになってしまったと訴える香苗。しかし、了には香苗の思いは理解できなかった。香苗は了に、美姫子(浅野ゆう子)のセラピーには二度と行かないと告げる。


#10 2013年3月16日
診療室に、警察に自首をしてそこで暴れて騒ぎを起こした光(田中樹)がやってくる。了(稲垣吾郎)は、光から兄との関係を詳しく聞き出そうとする。光は、兄が高校受験に失敗したことから家庭内暴力が始まったと打ち明け、自分が兄に虐待されていたと告白。光の母は見栄っ張りで、そのために光の父は無理をして働かなければならず、兄が光を虐待しても見て見ぬふりをしていた。そして、光は、兄が事故に遭うように、わざとペットボトルを車内に置いたのだった。

半身不随になった兄について「どうして死ななかったんだろう」と淡々と本音を語る光。自首をしたのも、保険金をもらうために犯罪性がないことを証明してもらうことだったという。罪の意識をまったく感じていない光に、了はがく然とする。

ずっと診療をキャンセルしていた朔也(真田佑馬)が訪れる。了が何を話したいのかと尋ねると「妹を殺さなくてはいけないかもしれない」と告白する朔也。朔也の妹は知的障害者で、朔也が献身的に妹の面倒を見てきた。あるとき、妹が犯罪の被害に遭ってしまい、朔也はその責任を感じていた。

最近、美波(須田アンナ)と心を通わせるようになった朔也は、美波と妹のどちらかを選ばなければいけないと思い詰め、自分が妹の面倒を見られなくなって他人に任せるぐらいなら妹を殺した方がいいと考えたのだった。

しかし、了と話すうちに朔也は、自分が大人になって妹と美波の両方と一緒に生きていけばいいと気付く。そして晴れやかに、もう診療室には来ないと告げ「先生も、ただ生きてみてください」と言い残して去っていく。そんな朔也の言葉に、自分を省みる了。了は美姫子(浅野ゆう子)とのカウンセリングで、分析医でいることの息苦しい胸の内を明かすのだった。


#11 2013年3月23日
了(稲垣吾郎)に、了の父がいる施設から連絡が入る。父の容体が悪化しているのですぐに会いに来た方がいいと言われた了は、激しく動揺。香苗(酒井美紀)は、そんな了をなだめ、どうするか一緒に考えようと声をかける。

瞬(高田翔)が了を訪ねてくる。了が近況を尋ねると、瞬は口ごもる。そして瞬は、瑠衣(吉永淳)とセックスしたことを打ち明ける。しかし、瞬と瑠衣が付き合い始めたからではないようだった。了は、以前の箱庭療法で瞬が作ったキャンプファイヤーの話をきっかけに、瞬の子供の頃の記憶を探る。瞬は閉じ込めていた辛い記憶を語り始め、10歳のときに行ったキャンプで指導員をしていた男に性的虐待を受けたことを告白。自分が汚れてしまったと思い込んだ瞬は、キャンプファイヤーの炎に飛び込んでヤケドした痕が体に残っていた。

その後、喪服を着た瑠衣が診療室を訪れる。彼女と冬馬は瞬が好きで、3人は仲のいい関係を保っていた。しかし、その関係は破たんし、冬馬が自殺したのだという。瞬は冬馬の葬儀に姿を現さず、姿を消してしまった。瞬が死を覚悟しているのではないかと心配になった了は、瞬と連絡を取ろうとする。

了は美姫子(浅野ゆう子)に、愛人を作って家族を省みなかった父親に苦しめられてきた記憶を語る。美姫子は、その記憶が本当のものなのかと問いかけ、父親に会いに行くことを勧める。彼女は、たった一人の家族である夫を亡くしていた。


#12 2013年3月30日
了(稲垣吾郎)は夫婦のベッドルームに戻って寝るようになっていた。しかし、香苗(酒井美紀)は了に離婚届を渡し、寝室をともにすることを拒否する。
瞬(高田翔)が診療室にやってきて、催眠療法をしたいと言い出した。了は、今の瞬に催眠療法は適切な治療ではないと考えて断る。瞬は冬馬の死をきっかけに、自分の閉ざされた記憶をすべて解放する覚悟をしていた。

瞬は、子供の頃から憑りついている幽霊“雨”が雨野あかりという名の少女だと語る。9歳の頃、瞬は複雑骨折をして入院。その病院には“雨”も入院していた。彼女と仲良くなった瞬は「一生、雨以外の女の子は好きにならない」という約束をする。瞬の初恋だった。その後、“雨”は病院で起こった火事に巻き込まれて亡くなる。成長した瞬は瑠衣(吉永淳)を好きになるが、“雨”との約束にずっと縛られていた。男性の冬馬と付き合うなら約束を破ることにはならないと考えた瞬は、ゲイである冬馬を受け入れようとしたのだ。瞬は、誰も裏切りたくない純粋な気持ちと、瑠衣を好きだという抑えられない思いの板挟みになっていた。了には、瞬の苦悩を救うすべはなかった。

了は美姫子(浅野ゆう子)に、施設にいる父親に会いに行ったと報告。了の父親は、すでにこん睡状態だった。さらに了は、香苗(酒井美紀)から離婚届を突きつけられたと話す。家族の崩壊が迫り、子供の頃にバラバラになった家族との辛い思い出を少しずつ取り戻す了。了の母親は、躁鬱を繰り返す双極性障害だった。病に苦しんだ母が了を道連れに車を谷底へ落として死のうした結果、了だけが生き残る。了は、母を追い詰めたのは父が不倫してばかりいたからだとずっと思い込んでいた。

しかし、記憶を整理するうちに、父が不倫をするようになるずっと以前から母は病んでいて、父は家族を守ろうと努力していたと分かる。これまで診療室を訪れた生徒たちとの会話の中には、了の記憶の断片と重なる場所、出来事が散らばっていた。さらに、香苗には双極性障害の疑いがあると気付く了。了は、父と同じ状況に陥っていたのだ。美姫子は、香苗との関係をどうするのかと尋ねる。了は、家族を守っていくと決意する。


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