『ベツコミ』(小学館)にて2008年5月号より2ヵ月おきに連載されている。単行本は2012年9月現在既刊8巻。連載開始当時は「Piece〜彼女の記憶〜」というタイトルだった。
作者によると、テーマは「考えるな、感じろ!」であるという(単行本第1巻より)。
書誌情報
芦原妃名子 『Piece』 小学館〈ベツコミ フラワーコミックス〉 既刊8巻(2012年9月現在)
あらすじ
「――あの子の記憶をたどって」
大学生生活を送る水帆の下に、高校時代のクラスメイト・折口はるかが亡くなったと連絡が入る。特に親しくした覚えはないのに、折口は母親に水帆を親友だと言っていたらしい。そのことがきっかけとなり、彼女の母親に、はるかが付き合っていた男を探して欲しい、と頼まれる。地味で男の影なんか微塵も感じられなかった、と伝えるが、はるかは高校時代に妊娠・堕胎をしていたと言われる。驚く水帆だったが、当時のクラスメイトたちを訪ね、彼女の足跡を辿り始めると、自身の苦い思い出と否応なく向き合うこととなる。
テレビドラマ
2012年10月6日から同年12月29日まで、日本テレビ系列で毎週土曜日24:55 - 25:25(JST)に放送された。中山優馬は『恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボーイ〜』以来、3年ぶりの連続ドラマ主演。初回は24:55 - 25:55の30分拡大。全13話。
概要
ドラマ&映画が大ヒットをした「砂時計」の作者・芦原妃名子の最新作をドラマ化。この作品は、NYCの中山優馬が演じる主人公・成海皓と本田翼演じる須賀水帆が、亡くなった高校時代の同級生の恋人探しをする中で、色んな人と再会し、さまざまな恋愛の“ピース”を集めて謎に迫っていく至極のラブサスペンスになっている。大学生となった主人公たちの現在と、3年前の高校時代の二つの時代を二部構成で描きながら、主人公の恋愛模様と成長する姿を追い、成海と水帆の素顔(ピース)に近づいていく。
ストーリー
大学生の須賀水帆(本田翼)の元に、高校時代のクラスメイト・折口はるか(水野絵梨奈)の訃報が届く。そこで葬儀へと出席した水帆は、はるかの母親からはるかが高校時代に付き合っていた恋人を探してほしいと頼まれる。どうやら高校時代にいじめを受けていたはるかは、母親に心配をかけまいとして水帆が親友だと嘘を付いていたようだった。やがて水帆は、高校2年生の数カ月間、友達以上恋人未満の関係だった成海皓(中山優馬)とともにはるかの足跡をたどりながら、自分自身の思い出と向き合い始める。
キャスト
皓の高校時代
成海 皓 - 中山優馬(NYC / 幼少期:長谷星那)
水帆の高校時代の同級生。マンションの3階から平気な顔して飛び降りられる程の運動神経を持ち、無神経な発言を繰り返しても女性に嫌われない特異な雰囲気を持っていた。
須賀 水帆 - 本田翼(幼少期:遠藤璃菜)
一貫して考え方が変わらない、周りの環境に流されない性格をしている。要領よく物事を進める能力があり、他人に注意を受けないように先回りして行動する。
幼少時代、水帆は色を勘違いして間違えたバスに乗ってしまい、隣に座った男性は成海によく似ていた。行き先を間違えてバスに乗った人間は4種類の行動を取るという話しをその男性から聞かされる。
矢内 高史 - 松村北斗(ジャニーズJr.)
水帆の高校時代の先輩。在学中は多くの女子生徒からの注目の的で、周りが作り出した偶像と自分とのギャップに苦しんでいた。
はるかと同じ委員会に所属し、委員会で使用していた教室にユリやカサブランカなどを活けてくれていたので、自分に好意を持っているのではと思うようになり、いつしか彼女に惹かれるようになっていた。
瀬戸内 円 - 鈴木愛理(℃-ute)
水帆の高校時代の同級生、学園一のマドンナ。高校の先輩である小池と今でも交際を順調に続けている。さりげない気遣いを見せるがその行為がかえって相手を惑わす結果に繋がってしまう。
高2の春頃から名前不明のメモが届くようになり、「折口を懲らしめる」といった内容のメモが届いてから折口のいじめがエスカレートしていくのを目の当たりにして、自分が間接的に関わっているのではないかと不安に駆られる。
折口 はるか - 水野絵梨奈(FLOWER)
水帆の高校時代の同級生。一番多感な年頃と言われている19歳という若さで病気のため他界する。高校時代は控えめで大人しい性格が起因して、同級生の一部男子からいじめを受けていた。
西田 礼美 - 荒井萌
水帆の高校時代からの友人。高校時代は浅く広くな交友関係を作り過ぎて、それが災いしてか友人からの相談事が多かった。
菅原 勇 - 野澤祐樹(noon boyz)
水帆の高校時代の同級生。東京大学受験に失敗し、現在二浪中。一度、風邪で体調が悪いときに円に優しくされたことから彼女に好意を持つようになる。
小池先輩 - 安井謙太郎(ジャニーズJr.)
高校の卒業式後に勇気を出して円に告白すると、「ずっと会話してみたいと思っていた」とお互いが同じ感情を持っていたことが分かる。
矢島 恵 - 桐嶋美結
水帆の高校時代からの友人。予備校生と付き合いその場の流れで初体験を済ませてしまう。
三輪 恭子 - 宮武美桜(bump.y)
水帆の高校時代からの友人。
松浦 友紀 - 渡辺翔太(Mis Snow Man)
美術部に所属し、高2の冬休みに祖母が暮らす茨城県那珂市に遊びに行ったときに、駅前で偶然はるかを見掛けて、その姿をデッサンしていた。
なつき - 石井杏奈(bunny)
皓の高校時代の彼女。
宮本 - 高橋努
セクハラ行為だと女子生徒から非難され嫌われていた体育教師。
同級生
カナ - 佐々木萌詠
麻美 - 野口真緒
谷口 - 井上翔
富田 - 練苧弘晃
水木 - 櫻井保幸
他校生徒
ミク - 井之上史織
格好いい見た目と学校の中で注目されていた矢内と高校時代に付き合いだしたが、彼からの愛情が全く感じれず女子の心が分かっていない「見かけ倒し」だと酷い言葉を浴びせて、矢内のプライドを深く傷つける。
比呂の中学時代
成海 比呂 - 中山優馬(2役)(幼少期:黒井信孝)
皓の兄。弟とは対照的に気弱な性格で女性恐怖症。弟が暮らす家と全く同じ造りの家に暮らしていたが、母親との約束で20歳の誕生日を迎えたときに家を出る。
丸尾 行児 - 佐久間大介(Mis Snow Man)
比呂をいじめているときに立てなくなるまで弟の皓に鉄パイプで殴られ、瀕死の重傷を負い、足に後遺症が残る。現在は横須賀で彼女の久美と暮らし、1年前から差出人不明の手紙が届くようになる。
木戸 純平 - 岩本照(Mis Snow Man)
WINE-FOODS酒屋店員。比呂の居場所を知るために訪ねてきた矢内に中学時代に比呂を助けるために皓が引き起こした事件について話す。
坂田 コウジ - 辰巳雄大(ふぉーゆー)
比呂をいじめていたが助けにきた弟の皓と何回か喧嘩しているうちに仲良くなる。
仲間になった皓を裏切ることが出来ないと彼が鉄パイプで重傷を負わせた丸尾を崖から突き落とし、隠蔽工作を図る。高校時代、礼美と交際していた。
その他
住吉 大紀 - 長谷川純
水帆の彼氏。同大学の文学部の女子学生と浮気をする。お互いが必要だと思えるような関係になりたかったと水帆に告げ、交際関係を解消し別れる。
宮本 秋人 - 石川樹
両親が離婚して寂しさを抱えていたときに本屋でアルバイトをしていたはるかと出会い、病気で他界するまで母親代わりをしてもらったり友達のような関係を続けてきた。はるかからH.Nとイニシャルが入った油絵を預かっていた。
野村 早苗 - 遊井亮子
比呂の母親が売りに出した家を買い取り住んでいる。比呂の所在を求めて訪ねてきた水帆にアトリエとして使用していた部屋を案内する。
久美 - 山本美月
丸尾と同棲している彼女。
折口はるかの母親 - 中村久美
折口はるかの父親 - 羽田真
七尾 君子 - 木野花
成海家の家政婦。昔は成海の家で住み込み、家事全般の仕事を熟していたが現在は週1回の金曜日に訪問している。
成海 理沙子 - 戸田菜穂
皓・比呂の母親。東智大学心理学部卒業。成海クリニック心療内科 医師・心理学博士。「臨床心理学入門」「ナルシスティックな大人達」などの著書を出版している。
仕事場近くにマンションを借りて住んでいるため、息子の皓とは一緒に暮らしていない。
スタッフ
原作:芦原妃名子『Piece』(小学館 / 月刊「ベツコミ」連載中)
脚本:大石哲也、松田裕子、赤松義正、加藤綾子、及川真実
音楽:瀬川英史
音楽協力:Matchbox Twenty(WARNER MUSIC JAPAN)
演出:河合勇人、橋本光二郎、滝本憲吾
助監督:伊野部陽平
音響効果:丹雄二、丹愛
タイトルロゴ:後明裕一
タイトルバック:守屋健太郎
絵画協力:山田洋平
チーフプロデューサー:森實陽三(日本テレビ)
プロデューサー:植野浩之(日本テレビ)、渡邉浩仁(日テレアックスオン)
ラインプロデューサー:東島真一郎
制作プロデューサー:前畑祥子
コンテンツプロデューサー:茶ノ前香、月成大地
AP:山口仁志
協力:ジャニーズ事務所
制作プロダクション:日テレアックスオン
制作協力:FAB
企画制作:日本テレビ
製作・著作:vap
主題歌
中山優馬「Missing Piece」(ジャニーズ・エンタテイメント)
挿入歌
中山優馬「水の帰る場所」(ジャニーズ・エンタテイメント)
各話あらすじ 平均視聴率 2.12%
第1話 2012年10月6日「元クラスメイトの死によって運命の恋が動き出す」 視聴率 2.5%
3年前、高校2年の数ヶ月間、誰にも悟られずに逢瀬を重ねていた成海皓と須賀水帆。再び会うはずのなかった二人が、同級生の死によって再会し、運命の歯車が回り出す!突然舞い込んだ、高校時代のクラスメイトの訃報。遺族の願いを叶えるため、姿の見えぬ「元・恋人」探しを請け負うことになった水帆。3年前の高校時代と、大学生になった現在。二つの時代を二部構成で描きながら、主人公の恋愛と成長を多層的に追いかけていく。
第2話 2012年10月13日 視聴率 3.4%
水帆(本田翼)は、元同級生のはるか(水野絵梨奈)が生前交際していた人物の存在を知る。そんな中、不意に水帆は皓(中山優馬)と過ごした日々を思い出す。
第3話 2012年10月20日 視聴率 2.0%
高校時代の水帆(本田翼)は、理解できない部分の多い皓(中山優馬)と交際を続けていた。水帆は距離を置きたいと考えつつも、彼をより知ろうと思い始める。
第4話 2012年10月27日
※「プロ野球コナミ日本シリーズ 北海道日本ハムファイターズ×読売ジャイアンツ」放送のため、開始時間変更。(1:45〜2:15) 視聴率 1.8%
高校時代の水帆(本田翼)は皓(中山優馬)をより知りたいと思うが、どうしても行動に出られない。一方、現代の水帆ははるか(水野絵梨奈)の自宅を訪れる。
第5話 2012年11月3日
※「プロ野球コナミ日本シリーズ 北海道日本ハムファイターズ×読売ジャイアンツ」放送のため、開始時間変更。(2:00〜2:30) 視聴率 1.3%
はるか(水野絵梨奈)の母(中村久美)は、彼女と交際していた人物の捜索を水帆(本田翼)に依頼。少ない情報を頼りに、水帆は矢内(松村北斗)の元を訪ねる。
第6話 2012年11月10日※(25:05〜25:35) 視聴率 2.5%
はるか(水野絵里奈)の元恋人捜しに協力する矢内(松村北斗)と水帆(本田翼)は、ある情報を入手する。それは「はるかを懲らしめる」と書かれたメモだった。
第7話 2012年11月17日
※(25:05〜25:35) 視聴率 2.0%
高校時代、菅原(野澤祐樹)がはるか(水野絵梨奈)に嫌がらせをしていたことが判明する。菅原はその理由に、はるかと教師・宮本(高橋努)の関係を挙げる。
第8話 2012年11月24日
※(25:05〜25:35) 視聴率 2.2%
はるか(水野絵梨奈)の交際相手が描いたという絵に、「H・N」のイニシャルが。絵を描いたのは皓(中山優馬)ではと考えた水帆(本田翼)は、彼に問いただす。
第9話 2012年12月1日
※(25:05〜25:35) 視聴率 2.3%
皓(中山優馬)に1歳年上の兄・比呂がいたことが判明。水帆(本田翼)は亡くなったはるか(水野絵梨奈)の元恋人が比呂ではないかと考え、彼の元を訪ねる。
第10話 2012年12月8日 視聴率 1.6%
※「サッカークラブW杯ハイライト」放送のため、開始時間変更(25:41〜26:11)。
水帆(本田翼)は、皓(中山優馬)と比呂の母・理沙子(戸田菜穂)の元を訪ねる。しかし、理沙子は比呂がはるか(水野絵梨奈)の元彼氏であることを否定する。
第11話 2012年12月15日 視聴率 1.4%
※「サッカークラブW杯ハイライト 」放送のため、開始時間変更(25:41〜26:11)。
水帆(本田翼)は、皓(中山優馬)の兄・比呂について矢内(松村北斗)から情報を得る。さらに、水帆は皓がかつて起こした事件について知り、衝撃を受ける。
第12話 2012年12月22日(25:25〜25:55) 視聴率 1.7%
丸尾(佐久間大介)の証言で、水帆(本田翼)ははるか(水野絵梨奈)の元彼氏が皓(中山優馬)だと知る。そんな中、皓の兄・比呂と遭遇した水帆は真実を知る。
最終話 2012年12月29日(24:25〜24:55) 視聴率 2.8%
はるか(水野絵梨奈)の元彼氏捜しから端を発した疑惑がついに解明される。水帆(本田翼)たちの元に現れた皓(中山優馬)は、はるかの遺言を手にしていた。
テレビドラマ公式サイト
(Piece (漫画) - Wikipedia)
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