同枠では初めてのNHK放送センターによる完全自主制作作品でもあった。主演の草刈民代は女優に本格転向後、テレビドラマ初主演作品となる。
概要
夫の不倫により、全てを失った専業主婦がほのかなロマンスと新たな人生を歩み始めるラブコメディー。専業主婦だったが匿名の人物の紹介でホテルの清掃係として働くことになるヒロインを草刈民代、世界的なホテル王の御曹司で、ホテルの若き総支配人を瀬戸康史が演じる。ヒロインは、実は腹に一物のある通称“王子”と呼ばれるイケメン総支配人と出会って、女性としての成熟を目指していく。
あらすじ
専業主婦の相沢千波(草刈民代)は、夫の浩史(羽場裕一)から、中学時代の同級生の森山春子(森口瑤子)と結婚したいから離婚してほしいと言い渡される。息子の親権の問題もあり、離婚調停が難航を極めるなか、やけになった千波は夫との思い出のホテルのバーで酔いつぶれてしまう。翌朝、介抱してくれた匿名の人物が千波にホテルの清掃の仕事を紹介する。千波は、仕事を紹介してくれた匿名の人物に近況報告を兼ねて手紙を書くようになり、次第に心の支えにもなっていく。実は千波の手紙を受け取っている人物とは、ホテルの若き総支配人である高岡祐輔(瀬戸康史)だった。
キャスト
主要人物
相沢 千波 - 草刈民代
「HOTEL TAKAOKA INTERNATIONAL東京」ハウスキーパー。46歳。夫から突然の離婚を告げられ、自立のために専業主婦からホテルメイドとなる。
高岡 祐輔 - 瀬戸康史
「HOTEL TAKAOKA INTERNATIONAL東京」総支配人。御曹司で千波にとってお互い気になる存在となる。政略結婚で幼いころから親に決められていた婚約者がいる。
相沢 浩史 - 羽場裕一
千波の夫。みつば銀行部長。千波とは職場結婚。SNSで再会した中学の同級生に急激に魅かれ、千波との離婚を決意した。
新田 京子 - 磯野貴理子
千波の親友。みつば銀行社員。
七尾 麻美 - 朝倉あき
祐輔の婚約者。七尾ビルディング会長の孫娘。祐輔側は政略結婚でいるのに自分は本気であることが知られたら重いと感じ、自分には別に恋人がいると嘘をつく。勘が鋭く、祐輔に好きな人がいることを見抜く。
森山 春子 - 森口瑤子
浩史の同級生で不倫相手。女性誌『BRILLER』編集長。
HOTEL TAKAOKA INTERNATIONAL
三島 みのり - 左時枝
「HOTEL TAKAOKA東京」ハウスキーパーキャプテン。千波の先輩で良き相談相手。
佐々木 公平 - 小野了
「HOTEL TAKAOKA東京」総務部責任者。千波の上司。
安田 - 村松利史
「HOTEL TAKAOKA東京」総料理長。
石井 綾香 - 海老瀬はな
「HOTEL TAKAOKA東京」フロント。
渡辺 真由子 - 杉本有美
「HOTEL TAKAOKA東京」フロント。
高岡 和樹 - 落合モトキ
祐輔の義弟。「HOTEL TAKAOKA INTERNATIONAL大阪」総支配人。
高岡 可南子 - 内田もも香
祐輔の生母。諒一の元妻。交通事故で他界する。
高岡 諒一 - 榎木孝明
祐輔の父親。「HOTEL TAKAOKA INTERNATIONALグループ」会長。資産家の令嬢である玲子と結婚するために可南子と離縁。
高岡 玲子 - 横山めぐみ
祐輔の義母。諒一の後妻。
杉浦 はじめ - 山本圭
総支配人付き秘書。祐輔の幼少期からのお世話係。
相沢家
相沢 里子 - 水野久美
浩史の母親。千波の姑。
相沢 かける - 松岡広大
千波・浩史の一人息子。高校生。
その他
松下 - 石田太郎
松下トラベル会長。「HOTEL TAKAOKA東京」の取引相手。
山下 政信 - 斉藤暁
派遣会社「みつばスタッフサービス」人材コーディネーター。
吉村 香澄 - 伊藤久美子
春子の部下。女性誌「BRILLER」編集部員。
安達 美緒 - 山口あゆみ
春子の部下。女性誌「BRILLER」編集部員。
スタッフ
脚本:篠ア絵里子
音楽:見優
音響効果:菊地亮、米本満
法律監修:神田安積(早稲田大学リーガル・クリニック)
ホテル業務指導:櫻井浩子
イラストレーター:いしいのりえ
制作統括:屋敷陽太郎
演出:渡邊良雄、新田真三
制作・著作:NHK
各話あらすじ(2012.9.4 - 10.30/(再)2012.9.9深夜-11.4深夜)平均視聴率 6.44%
第1話 2012年9月4日「数十年遅れの王子様?」 ラテ欄「夫は幼なじみと不倫・失意の主婦が出会ったのは年下のホテル王」 視聴率 6.6%
突然、離婚することになった専業主婦(草刈民代)が、ふとしたきっかけで「王子」と呼ばれるホテル王の御曹司(瀬戸康史)と出会う。彼女が女性としてさらに成熟を目指し、新しい挑戦をしていく姿を描くラブコメディー。脚本・篠崎絵里子、演出・渡辺良雄、新田真三。 相沢千波(草刈)は大きなショックを受けていた。夫の浩史(羽場裕一)が、インターネットの交流サイト(SNS)を通じて再会した中学校時代の同級生・春子(森口瑤子)と結婚したいと言いだしたのだ。現実の生活を共に暮らしてきた自分よりも、思い出の中の人物に恋をしてしまったのだ。さらに、春子は人気女性雑誌の編集長という華やかな立場で、キャリア的にもかなわない。息子と共に自立した生活を歩もうと、友人の京子(磯野貴理子)に相談するが、どうしたらいいか全く見当がつかない。やけになった千波は、浩史との思い出のホテルで酔いつぶれてしまう。翌朝、千波を介抱してくれた人物が匿名でホテルの仕事を世話してくれる。その人物は、ホテルの若き総支配人・高岡祐輔(瀬戸)だった。
第2話 2012年9月11日「あなたと私が思い描いてたもの」 ラテ欄「すれ違うあなたと私の思い最後の手紙〜46歳ひとりは怖い
千波(草刈民代)は、ホテルでの客室清掃に励む。先輩のみのり(左時枝)らに支えられ、業務にも徐々に慣れてきた。仕事を紹介してくれた匿名の人物に近況報告を兼ねて手紙を書くことが心の支えになっている。その手紙を受け取っているのは、実は祐輔(瀬戸康史)だった。世界に展開するホテル王の御曹司で、若いながらも東京で総支配人を務めている。有能で従業員たちにも優しいが、それはうわべだけで、本当の性格は最悪だった。その秘密を知っているのは後見役の杉浦(山本圭)のみ。一方、千波と浩史(羽場裕一)との離婚調停は平行線。浩史の母(水野久美)が、孫のかける(松岡広大)の親権を譲ってはいけないと強引に主張しているために混乱を深めていた。千波は、かけると共に近所の安いアパートを借りて、自分の力で暮らしていくことを決意する。
第3話 2012年9月18日「王子様は、二重人格」ラテ欄「ほかの女の男〜まただまされる人がいる…悲劇の主人公みたいな顔するな」
千波(草刈民代)は、ホテルのVIPルームの清掃を任せてもらえるようになり、仕事に精を出していた。息子かける(松岡広大)との二人暮らしにも慣れてきた。そんな折、浩史(羽場裕一)が、親権は譲るから1日も早く離婚して幼なじみの春子(森口瑤子)と再婚したいと言ってくる。千波は、浩史と共に夫婦として過ごしてきた20年近い歳月に疑問を感じ、むなしさを募らせる。離婚調停は不調に終わるが、千波は、ある決意を抱く。ホテルでは、祐輔(瀬戸康史)が新しく発案した、宿泊客へのサプライズプレゼントのサービスが好評を得ていた。ある日、千波は、客が誕生日であることを知り、まさに新サービスを生かして客に喜んでもらえるチャンスだと考える。しかし、それを知った祐輔が「適当に祝っておけばいいでしょ」と杉浦(山本圭)に投げやりに命じるのを、千波は偶然、耳にしてしまう。
第4話 2012年9月25日「女の人生、やり直せますか?」ラテ欄「女の人生やり直せますか?夫の不倫相手とホテル客室で」
千波(草刈民代)は、祐輔(瀬戸康史)がうわべは好青年だが性格は最悪なことに嫌気が差す。春子(森口瑤子)が編集長を務める女性雑誌の企画にあおられた千波は、職探しを開始。人材派遣会社の面接にも行くが、現実の厳しさを知る。一方、春子は仕事で活躍しながらも、自分の人生と作っている雑誌との違いに疑問を抱き始めていた。そんなある日、千波は清掃に訪れたホテルの客室で、仕事の打ち合わせに来ていた春子と遭遇する。
第5話 2012年10月2日「鎧(よろい)を脱いで」ラテ欄「もうあの人と関わるのは、やめにします…女の仁義キレイごと」
千波(草刈民代)は、春子(森口瑤子)に直接思いをぶちまけて以来、すっかり前向きな気分で客室清掃の仕事に励んでいた。祐輔(瀬戸康史)も、ホテルグループの会長である父・諒一(榎木孝明)に仕事ぶりを認められ喜んでいた。しかし、継母・玲子(横山めぐみ)が、弟の和樹(落合モトキ)を後継者にしようと画策していることを知り、慣れない酒を飲んで酔いつぶれてしまう。偶然、祐輔を介抱することになった千波は、祐輔の複雑な家庭の事情を杉浦(山本圭)から初めて聞かされる。誰に対しても心を許そうとしない祐輔の心情を知り、千波は祐輔にもっと素直に生きるようにと諭す。そんな折、春子が千波を訪ねてホテルにやって来る。浩史(羽場裕一)との不倫を謝る春子に、千波は「好きな人がいるからもう気にしないで」と思わず口走ってしまう。
第6話 2012年10月9日「千波さんは今、恋をしています」ラテ欄「自分で傷つくのが怖いんでしょ…もう、前と同じ気持ちには…」
春子(森口瑤子)は、千波(草刈民代)とじかに会ってしまったことで、浩史(羽場裕一)への気持ちに悩みだしていた。そこで、京子(磯野貴理子)に相談を持ち掛ける。だが京子は、それならばと、春子を千波のアパートへ連れてきてしまい、3人で話すことになる。春子は、浩史と距離を置こうと考えていると話す。しかし千波は、いつも手紙で励ましてくれる見知らぬ人に心が傾いており、浩史への思いはすっかり冷めてしまったと告白。千波に好きな人ができたことを知った浩史は、急に千波のことが気に掛かり始める。一方、祐輔(瀬戸康史)は、ホテルグループの後継者としての地位が危うくなりだしていた。父・諒一(榎木孝明)の冷徹さに、とうとう祐輔は、自分を繕うことができずに泣き崩れてしまう。偶然、その場に居合わせた千波は、優しく祐輔を抱き締める。
第7話 2012年10月16日「女の勘」ラテ欄「奇跡みたいな出会いなんて、この年になったらもうないのかな」
ホテルのエレベーターで祐輔(瀬戸康史)に強く抱き締められた千波(草刈民代)は、何が起こったのか訳が分からず、京子(磯野貴理子)に相談する。祐輔は、なぜ自分が千波に心を許してしまったのか理解できず、激しく動揺していた。息子のかける(松岡広大)の親権問題で滞っていた離婚について、千波は決意を固めて浩史(羽場裕一)に会いに行くが、春子(森口瑤子)とばったり会ってしまう。一方、祐輔の机の中に千波からの大量の手紙を発見した婚約者の麻美(朝倉あき)は、千波とは誰なのかを探ろうとしていた。そして、祐輔と千波の衝撃的な場面を目撃してしまう。
第8話 2012年10月23日「歳は関係ないでしょう」ラテ欄「歳は関係ないでしょう〜あなたが捨てようとしている現実」
祐輔(瀬戸康史)が千波(草刈民代)からの手紙を大切に持っていることを知った麻美(朝倉あき)は、千波に、手紙の相手が祐輔だったことを告げる。ずっと見知らぬ相手に書き送っていたと思っていた千波は、一番身近にいた祐輔がその相手だったことを知り、大きなショックを受ける。一方、春子(森口瑤子)の気持ちが離れていることに恐れを抱いた浩史(羽場裕一)は、千波に離婚届を渡す。しかし、千波と祐輔のことを知り、浩史は、祐輔本人に会って千波への気持ちを確かめようとする。浩史の離婚の決意にもかかわらず、春子は、ある決意を胸に抱く。そんな折、千波の息子かける(松岡広大)が、浩史と暮らすと言って、急に家を飛び出してしまう。
最終話 2012年10月30日「熟女が目覚めるとき」ラテ欄「その恋が一週間で終わったとしても…熟女が目覚めるとき」
千波(草刈民代)は、かける(松岡広大)が浩史(羽場裕一)と一緒に暮らすと言って家を出ていったことに、激しいショックを覚えていた。かけるは、自分の存在が千波の再婚への障害になると考えていたのだ。祐輔(瀬戸康史)は、自分の千波への気持ちに整理がつかず困惑していた。そんな折、杉浦(山本圭)から、祐輔の母にまつわる重大な告白を受ける。祐輔との結婚を諦め切れない麻美(朝倉あき)は祐輔の義母・玲子(横山めぐみ)に会い、ある決意を述べる。一人寂しく生活を送っている千波の元に、ある夜、春子(森口瑤子)と京子(磯野貴理子)が訪ねて来る。これからの人生について語り合う3人。同世代の女性たちと心の底を語り合う中で、千波は大きな決断を下す。
各話視聴率
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(眠れる森の熟女 - Wikipedia)
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