澪(天海祐希)は、合唱コンクールの県大会はオリジナル曲で勝負する、と忠子(石田ゆり子)やまひる(大島優子)らシャンソンズのメンバーに宣言する。誰にも真似できない、世界でたったひとつのショー・クワイアで勝負しなければ勝てない、というのだ。が、澪から曲作りを命じられた一希(玉山鉄二)は、合唱曲は書けないし、時間も足りない、と反発する。
澪は、曲の完成を待つ間、忠子や玉子(菊地美香)、南(福原美穂)らを引き連れて、優勝候補の筆頭と目される安見市女声合唱団を偵察しに行く。そこで澪たちは、安見市女声合唱団が世界的な指揮者だけでなく、管弦楽団や実力派のソリストを迎えたことを知る。しかもそのソリストは、海外でも活躍するプロの声楽家で、澪や澪の母親のこともよく知っている江見こずえ(根岸季衣)だった。
同じころ、一希は、ある事情から金策に追われていた。そんな一希に追い打ちをかけるように、勤めていた工場がとうとう閉鎖に追い込まれる。忍(千葉雄大)の必死の営業活動も実を結ばなかったのだという。一希のようすがおかしいことに気づいた忍は、メンバーに相談した方がいいのではないか、と彼に告げる。しかし一希は、それを拒絶し…。
シャンソンズのメンバーも、それぞれ困難に直面していた。就職活動中のまひるは、面接に行く予定だった会社が倒産したことを知る。南は、不景気を理由に、勤めていたキャバクラを解雇されていた。みぞれ(大島蓉子)も、夫の仕事が減ったためパートを探すという。それでも澪は、一希の曲を待ち続け、メンバーを鼓舞しながら練習を続ける。しかし、あと4日で大会用の曲を申請しなければならないという厳しい状況だった。
一方、シャンソンズの優勝はないと確信した清忠(岸部一徳)は、県大会後に音楽堂を解体する、と哲郎(小泉孝太郎)に告げる。しかも清忠は、音楽堂の跡地にゴミ処理施設を建設する以外に、密かに別の計画も進めていた。工場一帯に第2のゴミ処理場を増設し、全国の自治体から産業廃棄物を受け入れる、というのだ。
澪を訪ねてきたこずえは、安見市女声合唱団への参加を打診した。才能ある澪を引き上げられなかったことが悔しいのだという。こずえは、自分たちと一緒にやって成功する方が、ステップアップにもつながる、と澪に告げた。
澪は、高台で町を眺めていた香奈絵(久野綾希子)のもとを訪れる。そこで香奈絵は、シャンソンズが県大会で優勝すれば希望を取り戻せる、と澪に告げると、『見上げてごらん夜の星を』を歌い出す。澪も、香奈絵の歌に合わせて歌い出し…。
そんな折、澪は、一希が大切なギターをリサイクルショップに売ってしまったことを知る。澪は、一希が曲を書けない本当の理由を探るべく、忍とともに哲郎を訪ねた。一希には幼いころに生き別れになった妹がいることを知った澪は、その調査を哲郎に命じた。
ほどなく、一希が病気の妹のために送金していたことが明らかになる。ギターを売ったのも、保険がきかない新薬が出たからだった。澪と忍は、一希のアパートを訪ねた。しかし一希は、家族もいないヤツに何がわかるんだと声を荒げ、澪を追い返してしまう。
澪は、こずえからの申し出を断り、一希の曲を待っていた。忠子は、その思いを理解しつつも、代わりの曲を選ぶべきだと主張した。音楽堂に強い思いを持つ忠子は、ここで諦めるわけにはいかない、と言って選曲を始める。
音楽堂の前を通りかかった澪は、幼いころの自分の幻を見る。その後を追って音楽堂の中に入った澪は、いつもと同じ席に座っている母と幼い自分の姿を見ていた。幼い澪は、母が座る席の前列の背もたれに、母と約束した言葉――いつかスターになってここに戻ってくる、と落書きしていた。澪は、その文字を指でなぞり…。
一希のもとを訪れた澪は、亡き母の話を始めた。子どものころから最高の観客だったこと、15歳のときに病気になってしまったこと…。母は、病気のことを知って絶望する澪に、歌は歌っている場合じゃないときこそ歌うものだ、と告げたのだという。澪は、自分にとっても一希にとっても大切な場所を守るために歌が必要だ、と訴えた。
そこに、忠子と哲郎がやってくる。哲郎は、自ら買い取った一希のギターを手にしていた。澪は、いま自分たちの思いを伝えられるのは一希の曲以外にない、と言い残して立ち去り…。
あくる日、澪たちは、忠子が大会用に選んだ曲、Mr. Childrenの『蘇生』を練習していた。そこにやってきた一希は、書き上げたばかり楽譜を澪に手渡した。その曲のタイトルは『Don’t stop the music』だった。
県予選当日、最後の登場となったシャンソンズは、一希の書いた曲『Don’t stop the music』を披露した。夢を、歌を諦めない自分たちの思いを曲に乗せた澪たちは、その自由でパワフルなパフォーマンスで観客たちを魅了した。
審査が終わり、いよいよ結果が発表された。こずえたち安見市女声合唱団は第2位だった。勝利を確信し、興奮を抑えきれないメンバーたち。しかし、第1位に輝いたのは別のグループだった。司会者は、観客投票で1位だったシャンソンズは合唱を逸脱した行為により失格になったとアナウンスした。表彰式の最中、澪は、客席の入口に立つ清忠の姿に気づき…。
第1話 2012年4月12日「希望の歌よ、響け!!舞い戻った伝説の女」
第2話 2012年4月19日「新しい私へ!浪漫飛行」
第3話 2012年4月26日「終わらない歌を歌おう」
第4話 2012年5月3日「オバサン、TVに出る」
第5話 2012年5月10日「超セクシーダンス戦争」
第6話 2012年5月17日「あなたの嘘が許せない」
第7話 2012年5月24日「M あなたしか見えない」
第9話 2012年6月7日「号泣!真夜中のライブ」
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