2013年1月6日に続編のスペシャルドラマ『ATARU スペシャル〜ニューヨークからの挑戦状!!〜』が放送。
概要
サヴァン症候群で特殊な能力を秘めた正体不明の青年・アタルが、事件現場で警察が見つけられなかった証拠に気づいて解決の糸口となるキーワードを発し、彼を取り巻く刑事たちがその言葉をヒントに事件の真相を追及していく姿を描く。1話完結のストーリーで、アタルの素性も徐々に明かしていく構成となる。
脚本は『相棒』、『科捜研の女』を手掛けてきた櫻井武晴。主演の中居正広は2009年フジテレビ『婚カツ!』以来3年振りの連続ドラマ主演となり、TBSのドラマ主演は2004年の『砂の器』以来8年振りとなる。
また、『日曜劇場』での完全オリジナル作品の放送は、2010年度冬期(2011年1月 - 3月)にやはりSMAPのメンバーである草g剛が出演した『冬のサクラ』以来5作品ぶりとなる。
ストーリー
謎の男・アタル(中居正広)は、殺人事件が起きた現場を癒しの空間と感じ、仕事をこなすように反射的に事件を解決する特殊な能力を持っている。ある日、アタルの能力を目の当たりにした元刑事の蛯名舞子(栗山千明)は、迷宮入りの事件を捜査するために正体不明のアタルを父が保有するアパートの空き部屋に住まわせ、奇妙な共同生活と共同捜査を始める。しかし、アタルは事件の犯人や事故の原因につながる“キーワード”を不規則に発言するため、刑事としての経験が浅い舞子は困惑。そこで、舞子は刑事時代の上司・沢俊一(北村一輝)にヒントをもらいながら、アタルから投げられたパズルのピースを組み立て、事件解決に挑んでいく。
キャスト
アタル / チョコザイ - 中居正広(SMAP)(幼少期:藤本飛龍)
ラリー井上と共にアメリカからやってきたサヴァン症候群の青年。いつも同じ白とベージュの服装で、デグーのぬいぐるみのマスコットを持ち歩いている。ラリーからは「アタル」と呼ばれているが、本人は「チョコザイ」と名乗っている。日本に来てからはインターネットカフェに滞在していたが、舞子の勧めで彼女の父が経営するアパート「マリコーポ」の201号室に住むことになる。後に身元引受人となった沢が同居する。
物質や医学関連など多方面に亘る膨大な知識に詳しく、現場にある物や痕跡を見ただけで、生産国または成分を言い当てたりするなど高い洞察力がある。空中を舞っていたり、机上に置かれている何枚もの写真を一目見ただけで記憶する他、特定の年月日を言えば曜日や出来事を答えられる記憶力も持ち、それらを伝える際はヒントめいたキーワードとして発する。またその言葉と関連のある物を直接購入して伝える場合もある。
優れた知力を持ちIQも高い一方、発達障害のため他者とのコミュニケーションは苦手で会話も難しい。相手の教えることが伝わったら「アップデートしました」と言い、場の状況に対応できるよう理解するが、そのためには相手が同じことを3回繰り返し言い聞かせる必要がある。嫌なことを強要されると背後に回った相手に肘打ちを食らわせたり、自分や相手の腕に噛み付く。何か物事を考えるとき、頬に手を当てる癖がある。事件の捜査を始める時には「mission accepted(捜査を始めます)」と呟き、解決すると「mission accomplished(捜査終わりました)」と呟いて、涙を流すが、途中から、血が出るほど手を握り締めるようになった。また、中盤から睡眠を取らなくなり、ついには昏睡状態に陥る。
本名は猪口 在(いのぐち あたる)(音読みでチョコザイと読むことが出来る)で、正体はサヴァン症候群を捜査に活用しようとFBI内で進められている「SPB(サヴァン・プログラム・ブランチ)」というプロジェクトでラリーによって教育を受けている捜査官候補生。25年前にラリーに連れられて渡米し、10年前にアメリカ永住権を取得している。幼少期は友達はいたが、その頃から見せていた高度な洞察力で知った周囲の人間の秘密を胸に仕舞っておくことができず周囲に話してしまうため、家族と共に近所から敬遠され友達もいなくなるという境遇に在った。「チョコザイ」は仲の良かった友人から付けられた渾名であり、その名で呼ばれることにこだわっている。母が弟を妊娠中に家族で受けたフラワーセラピーの指導の影響で、生まれてくる弟を含めた家族の人数と同じ、4つの花を付けた白いユリを好み、アメリカに暮らしていたときも好きな花を飾っていた。また日本に来てから、昔一家が住んでいた仲蒲田をたびたび訪れている。
シャボン玉があればおとなしくなる習性があり、そのせいか、事件に関係する画像が多くのシャボン玉の中に登場する演出がされている。また、彼から見た視界は時折シャボン玉を通してみたような歪んだ画像になっていることがある。捜査を始めるときは彼の周りにシャボン玉が現れ、捜査を終えると次々と弾ける演出もされている。
沢 俊一 - 北村一輝
警視庁捜査一課第四強行犯第12係沢班主任・警部補。関西弁で話し飄々とした性格で日和見的な部分もある。感情的になりがちな舞子のフォロー及びなだめ役を務める。アタルの呟く言葉が聞き取れないことがある。犬飼や渥見とは親しく飲みに出かける仲であり、そうした人脈を活かして事件の真相に近づいていく。かつては正義感溢れる熱血刑事だったが、班長の福留が犯人を逮捕する直前に失踪した一件以来、組織に対して折り合いをつけるようになった。当時はよれよれのコートを着て眼鏡をかけ後頭部の髪を伸ばしていたが、福留が失踪してから髪を切りスーツを着るようになる。鏡があると自分の姿を見る癖がある。機動捜査隊の初動捜査担当だった新人時代に真理子の事件を担当したことがあり、事件の原因が自殺であることに疑問を持っていた。舞子を捜査一課に呼んだのはその警察の見解が覆らなかった負い目があったためだった。
チョコザイの身元を調べていることでFBIにマークされ、同時に犬飼の依頼で共に警察無線に混信する違法無線の捜査に関わってくが、捜査中止の圧力によってラリーらFBIの関与に感づくことになる。やがて独自に捜査を続けていた犬飼の豹変を境にラリーの元に行きつき、彼のしている行為に疑惑の目を向け敵視する。
チョコザイが病院を抜け出してしまうため、舞子の頼みでチョコザイの身元引受人となる。一緒に暮らすようになってからは201号室のロフトで寝起きしている。チョコザイの手のひらの傷を見つけてからは、捜査をさせることがストレスを与えているのではないかと考え、彼を事件から離れさせるべきだと主張するようになる。
蛯名 舞子 - 栗山千明
沢班・巡査部長。沢の推薦で捜査一課に配属される。
警視庁の広告塔として扱われ、啓蒙活動のポスターのモデルを務める。「警察24時 警視庁敏腕美人刑事の眠れない夜」のDVDや写真集が発売されているが、本人は仕事で成果を出したいと思っている。直情的な性格で、母親の死の影響もあり事件性のない所謂「捨て山」と呼ばれる事件を無視できないでいる。そのため「捨て山」と判断している捜査員とたびたび衝突してしまう。退職届を提出するが広告塔を手放したくない警視庁の事情から受理されず、有給休暇という扱いになり、それを利用して捜査にあたっている。化学工場爆発の事件現場でチョコザイと出会い、当初は言動や行動に戸惑っていたが事件に繋がるキーワードだと気付き、以降も彼に助力を求めるようになる。
大食いだが料理も掃除も裁縫も苦手。近所の行列ができる店で売られている「コロコロコロッケ」が大好物だが、毎回何らかの形で食べそびれてしまう。他者の発言に対して、一度は聞き間違える。犯人が判明すると指差して「犯人は…」と指摘しようとするが、沢や他の刑事にいつも止められている。
蛯名家
蛯名 昇(しょう) - 玉森裕太(Kis-My-Ft2)
舞子の弟。高校時代はバンドを組んでいた。帝都医科大学に通う医大生のため医学的な専門知識に詳しく、チョコザイをサヴァン症候群だと見抜く。精神科教授の門倉に感銘を受け、将来は「門倉研究室」へ行くことを希望している。
蛯名 達夫 - 利重剛
舞子と昇の父親。アパートの家賃収入で生計を立てており、専業主夫のようにいつも家にいる。温厚でチョコザイに対しても優しく接する。真理子が亡くなる前は自動車メーカー「コバルト自動車」のサラリーマンで、設計職に就いていた。真理子の死後の蛯名家は達夫を始め料理が苦手なようで、食事のおかずは「コロコロコロッケ」など出来合いの惣菜がほとんどである。
大家を勤める「マリコーポ」は自身の退職金と妻の遺産で建てたもので、その名称は亡き妻の名に由来する。
蛯名 真理子 - 奥貫薫
舞子と昇の母親。15年前に自殺している。しかし、自殺だと断定するには不可解な点が多く、家族は捜査結果に疑いを持っている。死亡した日の朝、舞子たちに「(帰ってきたら)いいことがある」という言葉を残している。
警視庁
中津川 洋治 - 嶋田久作
第四強行犯第12係係長。冗談が通じたり、または冗談を言ったりするようなタイプではない。舞子の行き過ぎた捜査に問題が生じると沢を容赦無く追い詰める。だが捨て山といわれる事件が多く解決された実績から舞子の進言に耳を貸し、協力者のチョコザイも信頼するようになる。
渥見 怜志 - 田中哲司
鑑識課・科捜研連絡係。語尾に「〜なのね」と付ける独特の話し方が特徴だが、これはマタニティブルーが続いている妻の機嫌を悪化させないために思いつき、常態化した。しかし激昂すると一転して荒い口調に変わる。同じ鑑識課の妻の間に4人の子供を授かり、さらに現在も5人目を妊娠させているため、妻を5年も育児休業させている。そして、子だくさんになって「警察24時」と「大家族スペシャル」のコラボ番組に出演する野望を抱いている。
沢には依頼された鑑識結果などの書類を簡単に渡さないなどの意地悪をする。以前は捜査一課の刑事で沢と共に福留の下についていた。福留の失踪により刑事の仕事に失望し、一度は警察を辞めようとした末に鑑識課へ異動する。
野崎 蓮生 - 千原せいじ
沢班・警部補。現実的で冷静な性格。舞子を完全に広告塔だと見做し、出過ぎた行動を取る舞子に厳しい言葉を浴びせる。舞子が見つけてきた証拠によって捜査が始まると「また捨て山を掘り返した」とぼやく。関西人だが出世のため標準語で会話している。
犬飼 甲子郎 - 中村靖日
照会センター所属。言葉遣いが荒く、飲み屋ではたまに大きい声を出す。沢の飲み友達で、階級が上の彼にもタメ口で接する。
福留が失踪し現場が混乱しているとき、沢、渥見らに無線で指示を送り、犯人逮捕に導いたことで二人と知り合う。だが、上層部に背いた末に誤認逮捕だったその事件の影響で昇任試験に落とされ続けている。そのため、沢達は彼のタメ口を許している。渥見が異動した事情も知っている。
アメリカ大使館による違法無線の存在を不審に思い、沢に捜査を依頼する。圧力が掛かり中止になると単独で捜査を始めるがラリーらFBIに拉致され、それ以降は以前とは違って謙虚な性格に豹変した。連れ去られた状況を思い出すと怯えるような表情を見せ、今まで見なかった『シンクロナイズドスイミング刑事』を視聴するようになる。沢や渥見の説得もあり、最終的には自分の意思でラリーらの洗脳から解放され、元に戻る。
松島 光輝 - 庄野崎謙
沢班・巡査部長。ドがつくほどのKYで空回り気味の性格。舞子に好意を寄せており、恋愛マニュアルを愛読し、彼女を落そうと頑張るが相手にされていない。舞子のファンサイトを作っていたのは彼という設定である。
石川 唯 - 光宗薫(AKB48研究生)
鑑識課・機動鑑識係。自身の班の人手不足に悩んでおり、妻を産休させている渥見に怒りの混じった攻撃的な態度を向ける。基本的に言動は荒く、無視されることや渥見のようなしつこい男を嫌う。また、渥見以外には笑顔で接しているが、命令的な口調に対しては応じようとしない。私生活では合コン好きでネイルに凝っている。終盤では渥見への態度は軟化し、資料の渡し方などが渥見に似るようになった。舞子が警視庁を辞めた後は新たな広告塔としてポスターのモデルになっている。
黒木 永正 - 中村昌也
沢班・巡査部長。192cmの長身であだ名は「デカデカ」のため、玉倉と合わせて「凸凹コンビ」と呼ばれている。
玉倉 孝 - 三好博道(オキシジェン)
沢班・巡査部長。小柄なため、黒木と合わせて「凸凹コンビ」と呼ばれている。野崎から「メガネ」と仇名を付けられる。
安孫子 智 - 菅原大吉(CASE02 - )
所轄生活安全課係長・保護主任者。チョコザイの保護手続きを担当する。能天気な性格で、チョコザイの生活習慣を理解していないため、舞子に不安視される。舞子が出演している「警察24時」のファンでもある。
アタルの関係者
ラリー井上 - 村上弘明
FBIの関係者。日系アメリカ人。「SPB」に携わり、その一環でアタルに教育を施している。
共に来日したアタルが行方不明となり、秘密裏に捜索する。一度は病院でアタルを確保し、日本から離れようとするが、アタルがラリーの制止を受け入れず自分の意思で事件に干渉していったのを見てアタルが関わった事件の概要調査・分析を開始する。そのデータはFBIに送付し、中止勧告の命令が下っている「SPB」を存続させようと上層部に働きかける。アタルと信頼関係を築き、自分の意思で捜査に参加させた舞子に接触し、彼女を「SPB」に勧誘する。『シンクロナイズドスイミング刑事』の警察監修を務めており、対外的にはFBIの広報担当で通している。
25年に及ぶアタルとの信頼関係に絶対の自信を持っているが、その絆の強さからラリーがアタルのトレーニングを緩和することを危惧した「SPB」の医療班にはアタルの睡眠に関する詳細を説明されていなかった。アメリカにいる時から、アタルの爪を切ってやったり、ジュニパーベリーのハンドソープで手を洗ってやるなどの細やかな世話をしている。また彼が自分や両親の死後も独りで生きていけるよう、「障がい者」ではなく「天才」として生きさせたいという考えを持っている。
猪口 誠 - 市村正親(特別出演)
アタルの父。「猪口医院」の開業医。10年前より仲蒲田から八王子に引っ越している。
日本における発達障害への認識が薄かった25年前、世間の無理解に妻とともに苦悩してきた。どの病院でも診てもらえない中で、アタルの症状を詳しく知り、ニューヨーク市警の療養施設を紹介してくれるラリーにアタルを託した。舞子に出会うまではアタルの現在の状況についてラリーから詳しい説明がなく、警察のデータ管理を任されていると思っていた。
猪口 ゆり子 - 原日出子
アタルの母親。年に1回はニューヨークまでアタルに会いに行っている誠と違い、10年間も会っていなかった。
25年前、アタルの弟の介(たすく)を妊娠中、飼っていたネズミ(デグー)のチョロの尻尾が切れやすいことを知らず、アタルがチョロの尻尾を切ったように見えた場面から、アタルが介に危害を加えるのではという疑念や、アタルが周りの人間の秘密を無意識に暴いて白い目で見られることもあり、彼をラリーに託した。そのことでアタルを厄介払いしたという罪悪感を抱えていたが、彼がアメリカ、マリコーポに住んでいるとき、ユリの花を飾っていたことや自分が握ったおにぎりを好きでいてくれたことを知り、安堵する。
スタッフ
脚本 - 櫻井武晴
演出補 - 八木一介
演出 - 木村ひさし、吉田健、韓哲
プロデュース補 - 森一弘
プロデュース - 植田博樹、韓哲
音楽 - 河野伸、Roh Hyoung Woo
音楽プロデュース - 志田博英
医療監修 - 西脇俊二
看護監修 - 依田茂樹
警察監修 - 古谷謙一(ビーテックインターナショナル)
撮影 - 唐沢悟、坂本将俊(Bカメ)
CG - 野崎宏二、朝倉怜
カラーグレーティング - 石原泰隆
シンクロ演技 - 木村真野、木村沙野
アクションコーディネーター - 森崎えいじ
製作著作 - TBS
主題歌
椎名林檎「自由へ道連れ」(EMIミュージック・ジャパン) - 配信限定シングル
各話あらすじ(2012.4.15 - 2012.6.24)全11話 平均視聴率 15.42%
第1話 2012年4月15日「謎の青年が呟く殺人事件のキーワード!世界初の新感覚ミステリ登場」 20分拡大(21:00 - 22:14)
化学工場で爆発が起こり、ベテラン技師・斉木(いけだしん)が死亡した。警視庁捜査1課は、斉木の不注意による事故と判断するが、刑事の舞子(栗山千明)は疑う。斉木の妻で、同じ工場の事務員をしている郁(板谷由夏)の言葉に舞子は再調査を主張する。だが、主任の野崎(千原せいじ)は事故で処理すると言い、舞子を無視。納得できない舞子は、退職届を提出する。係長の中津川(嶋田久作)は、舞子の上司・沢(北村一輝)を呼び付け、連れ戻すよう指示する。一方、もう一度現場を訪れた舞子は、そこでチョコザイ(アタル=中居)と名乗る謎の男性と出会う。彼は意味不明の単語を次々に発したかと思うと、その場で眠りに落ちてしまった。その後、彼の言葉を調べ、つなぎ合わせていくと、意外にも見逃していた真相らしきものにつながっていくことが判明する。
第2話 2012年4月22日「証拠ゼロの殺人!完全犯罪を突き崩せ!!」
舞子(栗山千明)は、謎の男・チョコザイ(中居正広)を、父が所有するアパートでひとまず預かることになったが、彼の行動や言動を全く理解できないでいた。ある朝、舞子がアパートへ向かうと、チョコザイは何も言わずに部屋を飛び出す。追い掛ける舞子と合流した沢(北村一輝)がたどり着いたのは、ある生花店だった。チョコザイは花を探してウロウロしていたが、沢と舞子には彼の求める花が分からない。すると突然、傍らで花束を作ってもらっていた早乙女(神尾佑)が店を飛び出し、路上で嘔吐(おうと)して倒れた。そして「青いバラ」と言い残し、早乙女は息を引き取った。その後の現場検証と検視の結果、病死の可能性が高いとし、捜査1課は引き上げる。舞子はチョコザイを連れてアパートに戻ると、沢が早乙女の資料を持ってやって来た。所轄が病死で処理したことを知ったチョコザイは「違う」と言って飛び出し、生花店へ向かう。そして、残された汚物を見て「ガストリックベイルチ」とつぶやく。
第3話 2012年4月29日「身勝手な男心VS奇妙な女心」
身元不明のチョコザイ(中居正広)は、沢(北村一輝)、舞子(栗山千明)が立ち会って病院で検査を受ける。その結果、知能指数(IQ)は驚くほど高いが、得意なことと苦手なことの差が激しく、発達障害の可能性があると判明。また、障害のある人に対する治療教育を受けていた可能性があり、その施設を探せばチョコザイの素性が特定できるかもしれないという。そんな中、有明港で頭部に不審な陥没痕がある水死体が上がったと、玉倉(三好博道)が病院に駆け込んできた。死亡したのは広告代理店社長・弓削(矢嶋俊作)。鑑識の唯(光宗薫)の報告によると「死因は溺死の可能性が高い」という。野崎(千原せいじ)は、明らかに事故だと言うが、舞子はふに落ちない。しかし、その後の捜査で弓削の会社の社員から「妻に内緒でプライベート休暇を取っていた」という証言を得る。ある日、自宅で弓削の遺体写真と遺品の鑑識写真を見ていた舞子に、チョコザイが「フラクチュア、落ちたの、どっち」とつぶやく。
第4話 2012年5月6日「最大の危機!!チョコザイ拉致&天才鑑定士の罠」
舞子(栗山千明)は、入院が決まったチョコザイ(中居正広)を病院に送り届ける。その直後、チョコザイを追う謎の男・ラリー(村上弘明)が病院に現れ、チョコザイを車に乗せて連れ去る。そのころ、小型飛行機が樹木に衝突し、パイロットの橋田(永岡佑)が死亡する。連絡を受けた沢(北村一輝)たちは、捜査を開始する。無許可飛行でシートベルトをしていなかったこと、死亡推定時刻などを考えると、事故か自殺の可能性が高いと判断される。そんな中、亡くなった橋田の婚約者で、理子(木村文乃)と名乗る女性が現れ「彼が自殺するはずがない」と言い張る。するとそこに、病院にいるはずのチョコザイがやって来る。後日、事件を調べるために舞子が橋田の勤めていた会社へ行くと、理子から依頼されたという民間の事故鑑定士・公原(平岡祐太)が事故を調査していた。公原は「事故か自殺かは、僕が鑑定します」と冷たく告げる。自宅に戻った舞子が事件資料を見ていると、チョコザイが「ブレーキを踏みました」と言い、滑走路を写した特殊撮影写真を指さす。
第5話 2012年5月13日「本当にあった透明人間事件」
舞子(栗山千明)の弟・昇(玉森裕太)が通う医科大学のキャンパスで、植松教授(小島康志)が階段から転落して死亡する。目撃していたのは、階段を上がっていた精神科助手の浅尾(岡田義徳)と昇だった。知らせを受けた警視庁の沢(北村一輝)、野崎(千原せいじ)たちと、舞子が現場の調査にやって来る。現場の状況を確認すると、昇は「先に階段を上がっていた浅尾の左側にいた人影が、物陰に消えた」と証言。校内放送で、植松が転落した時に近くにいた人間を集めるが、転落の瞬間に居合わせた浅尾が姿を見せない。その後、浅尾は、極度の方向音痴で集合場所にたどり着けなかったとわび、転落の瞬間「教授は一人だった」と証言。昇と浅尾の証言が食い違う。その後、病院から逃げ出したチョコザイ(中居正広)が大学に現れる。大学にいる昇を訪ねた沢が、浅尾の証言を昇に話したその時、チョコザイが「ブレーン(脳)ハルシネーション(幻覚)」とつぶやく。
第6話 2012年5月20日「絶対音感の知られざる殺意」
チョコザイ(中居正広)は、舞子(栗山千明)が言い聞かせると食事の習慣などを変えられるようになっていた。ある日、犬飼(中村靖日)は沢(北村一輝)を呼び出し、気掛かりだった違法電波が米国大使館からのもので「公安の外事がもみ消しに動いている」と告げる。嫌な予感がした沢は、そのことは忘れるようにと忠告する。そんな折、沢に事件の連絡が入る。長岡(布施紀行)という青年が自宅で手首を切り、バスタブの水に手を入れた状態で亡くなっていたという。家宅捜索や鑑識の結果、後頭部に腫れがあるものの自殺の可能性が高いと判断された。同じころ、チョコザイと舞子がタクシーで移動していると、横断歩道の途中で苦しそうにしゃがみ込む女性・咲絵(寺島咲)に遭遇する。慌てて舞子が駆け寄ると、咲絵はかばんから電子チューナーを取り出し、自分の耳に当てて何かを聞き始める。その時、チョコザイは「440ヘルツ、Aです」とつぶやく。
第7話 2012年5月27日「さらば男達の絆!!殺人刑事」
チョコザイ(中居正広)と沢(北村一輝)、舞子(栗山千明)がコインランドリーにいた時、突然、2発の銃声が響いた。チョコザイが「M37」とつぶやくと、沢たちは、M37が制服警官の銃だと瞬時に察し、コインランドリーの裏にある交番に急いで向かった。途中、かつて上司だった福留(升毅)とすれ違った沢は、気になりつつも現場へと走る。交番の2階では、警察官の和田(神保悟志)が左胸から流血して倒れていた。その後、検視中の遺体の傷を見たチョコザイは、銃口から30センチ以上離れて撃たれたとほのめかす。それを受けて沢は、自殺ではないと考えるが、鑑識の渥見(田中哲司)は、遺留品から出た硝煙反応や摘出された弾丸の線条痕の一致などから、自殺と考えるしかないという。さらに、銃に残った弾の数により、1発しか撃たれていないと告げる。
第8話 2012年6月3日「チョコザイの正体と目的!!」
チョコザイ(中居正広)は、病院での検査を終えて外に出ると、見知らぬ車に乗り込んでしまう。慌てて降ろそうとする舞子(栗山千明)は、ラリー井上(村上弘明)と名乗る人物と出会う。チョコザイをアタルと呼ぶラリーは、ずっとアタルを捜していたと言い、アタルは米連邦捜査局(FBI)の捜査官候補生で、医学的に証明された「サバン症候群」の能力を捜査に生かすための訓練を受けていたという。それを聞き、がくぜんとした舞子にラリーは、ある提案をする。そんな中、アパートの一室で、日村(須藤公一)という男性が火災で亡くなる。捜査の結果、自殺の可能性が高いと判断されるが、日村の母・梅乃(松本じゅん)は、息子が「今抱えている問題を解決したら、実家に帰る。紹介したい女性ができた」と言っていたと証言する。
第9話 2012年6月10日「幼児虐待!!でもママが好き」
沢(北村一輝)と舞子(栗山千明)は、チョコザイ(中居正広)を連れて両親がいる東京・八王子の猪口家を訪ねた。沢らは、チョコザイの父親・誠(市村正親)にチョコザイの生い立ちや渡米した理由などを聞く。そんな時、八王子の雑木林で幼児の遺体が見つかったという連絡が入り、沢は現場へ向かう。沢は、亡くなった朗(黒沢宏貴)の遺体に無数のあざや傷があることから、ただの事故死ではないと感じる。事情聴取を受けている母親・今日子(森脇英理子)は、二人で山へ遊びに行ったのだが、ごみ箱を探している間にいなくなったと説明。しかし、調べを進めていくと、今日子は、昨年まで幼児虐待で何回も通報されていたことが分かった。
第10話 2012年6月17日「父だけが知っていた殺人手法」
意識不明の状態で病院に運ばれたアタル(中居正広)を心配する沢(北村一輝)、舞子(栗山千明)、アタルの父・誠(市村正親)、ラリー井上(村上弘明)らが病院に詰め掛けた。そんな中、桃香(安倍なつみ)という女性が運転する車が電柱に衝突し、車内で死亡したという連絡が入る。衝突した車を調べるため自動車解体工場へ行った舞子は、事故鑑定人の公原(平岡祐太)と再会する。そこで、舞子は公原に依頼した綾香(安倍=二役)を見て、綾香は亡くなった桃香の双子の姉だと知る。一方、沢は桃香の婚約者・森(西興一朗)に話を聞きに行く。森がいた所は真美(広沢草)という女性のアパートで、事故があった場所は、そのアパートと桃香のマンションの間だった。
最終話 2012年6月24日「さらばチョコザイ!!そして母の死の真相」 15分拡大(21:00 - 22:09)
15年前、機動捜査隊・初動捜査担当の新米刑事だった沢(北村一輝)は、舞子(栗山千明)の母・真理子(奥貫薫)が亡くなった事故を担当していた。現場検証の結果、居眠り運転か決意の自殺だと判断された。沢はふに落ちなかったが、真理子が目を開けて運転していたこと、ブレーキを踏んでいなかったことから、自殺の可能性が高いという結論に達していた。真理子が自殺するようには見えなかった沢は、負い目を感じたから、舞子を捜査1課に引き抜いたと舞子に話す。すると、アタル(中居正広)が「目を開けていた、居眠り運転、ブレーキ踏まなかった」と突然つぶやく。沢は、アタルが捜査しようとするのを止めるが、アタルは言うことを聞かない。そして舞子は沢に、母の死に父・達夫(利重剛)が関係しているのかと尋ねる。
ATARUお正月SP 2013年1月6日(19:00〜23:08)
第一部・捨て山探偵社物語〜「阿南公太君誘拐事件」にチョコザイの仲間が挑む!!〜(19:00〜)
警察を辞めた舞子(栗山千明)は、警察が捨てた案件を調べる「捨て山探偵社」を開業。チョコザイことアタル(中居正広)がアメリカに渡った後のアパートを事務所にしたのだが、そこは上司だった沢(北村一輝)が住んでいる所でもあった。独立して1カ月がたったころ、公太という3歳の男の子がいなくなった、誘拐ではないかと心配する恵子(名取裕子)という母親らしい女性が相談に現れる。
第二部・ATARU完全新作SP「ニューヨークからの挑戦状!!チョコザイの弟が連続猟奇殺人事件の容疑者!?ネットゲームとストーカー殺人が絡む難事件から家族に秘められた哀しい過去が明らかに!そしてチョコザイ最凶のライバル登場」(21:00〜)
アタルの弟、介(岡田将生)が連続殺人事件の容疑者として浮上する。1996年に全米を震撼(しんかん)させた事件と酷似した犯行の真相を解き、弟を救うためアタルはニューヨークから日本へ向かう。沢、舞子と再び”トリオ・ザ・アタル”が結成され、難事件に挑むのだが、その前にマドカ(堀北真希)という最強の敵が立ちはだかる。
各話視聴率
番組公式サイト
(ATARU - Wikipedia)
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