2012年12月28日

とんび TOP

『とんび』は、重松清による日本の小説、及びそれを原作とした2012年1月に放送されたテレビドラマ。2003年10月から2004年7月にかけて『中日新聞』と『東京新聞』『北陸中日新聞』(いずれも中日新聞社発行)及び『北海道新聞』『西日本新聞』『神戸新聞』などにて連載されていた。

同名でテレビドラマ化され、2012年1月にNHK総合テレビで放送された。また、TBSでもドラマ化され、2013年1月から放送された。


概要
広島県を舞台に、妻を失った父親が息子の反抗期や学校でのトラブル、受験、自立、意外な女性との結婚など様々な困難に直面し、不器用に戸惑い、悩みながらも息子の幸せを第一に考え、男手一つで息子を育てる半生を描いた作品。


あらすじ
舞台は瀬戸内海に面した広島県備後市。高度経済成長時代の1962年(昭和37年) 、運送会社に勤務する28歳のヤスは愛妻・美佐子の間に息子・アキラが誕生し、生涯最高の喜びに浸っていた。美佐子とともにアキラの成長を見守り、幸せな日々を過ごしていたが、ある日、ヤスが連れて行った仕事場でアキラを庇った美佐子が事故死してしまう。ヤスはその日から幼くして父親に捨てられた悲しみと美佐子を亡くした後悔を乗り越えながら、アキラを不器用ながら真っ直ぐに育てていく。

著者 重松清
イラスト 塚本やすし
発行日 2008年10月30日
発行元 角川書店


テレビドラマ
NHK版(2012年)
2012年1月7日・14日に、NHK土曜ドラマスペシャルとして放送。
キャッチコピーは「僕に恨みを抱かせなかった父を誇りに思う。」。

2012年10月7日・8日にNHK総合にて再放送された。

受賞
2012年6月14日、第52回モンテカルロ国際テレビ祭において、ゴールデンニンフ賞(最優秀作品賞)を受賞。英題は『Yasu – A Single Father’s Story』。
10月には2012年東京ドラマアウォードで作品賞優秀賞(単発ドラマ)を受賞。
さらに12月21日、第67回文化庁芸術祭優秀賞(テレビ・ドラマ部門)を受賞した。


キャスト
市川安男(通称/ヤス) - 堤真一
たえ子(小料理屋の女将) - 小泉今日子
市川アキラ(ヤスの一人息子) - 池松壮亮(3歳 - :田中奏生、12歳 - :今井悠貴)
照雲(住職) - 古田新太
市川美佐子(ヤスの妻) - 西田尚美
葛原(ヤスの仕事仲間) - 塚地武雅(ドランクドラゴン)
萩本課長(瀬戸内通運) - 徳井優
ヤスの父親 - 平田満
海雲(照雲の父) - 神山繁

伊達酒造社長 - 達川光男
山本(少年の父親) - モロ師岡
泰子(たえ子の娘) - 岡本あずさ
尾藤社長 - 及川いぞう
幸恵(照雲の妻) - 谷川清美
アーティスト - 日比野克彦
島野昭之 - 小市慢太郎
編集長 - 光石研
ちかみれい

スタッフ
原作 - 重松清「とんび」から
制作統括 - 鈴木圭
演出 - 梶原登城
脚本 - 羽原大介
音楽 - 大友良英

各話あらすじ 平均視聴率 8.1%
【前編】「重松清の感動父子物語ドラマ化どん底から再起する不器用な昭和の父と子」2012年 1月7日(土) よる9時〜10時13分放送 視聴率 7.5%
 昭和37年。高度経済成長期の活気に沸く瀬戸内海の港町・広島県備後市。運送会社のトラック運転手、市川安男(通称:ヤス/堤真一)は、妻・美佐子(西田尚美)との間にアキラ(田中奏生・今井悠貴)という名の男児をもうけ、幸せの絶頂にあった。

 しかしある日、美佐子は会社の倉庫でアキラの身代わりになり命を落とす。
 幼い頃に父親(平田満)に捨てられたヤスは、残されたアキラに父親としてどうしてやるのがいいのか、自問自答を繰り返しながらも、仕事と子育てに奮闘する。

 ヤスの幼なじみで行きつけの小料理屋「夕なぎ」の女将・たえ子(小泉今日子)、"なまぐさ坊主"こと呑み友達の住職・照雲(古田新太)、その妻・幸恵(谷川清美)、照雲の父・海雲(神山繁)や、若手社員・葛原(塚地武雅)達が、ヤスの不器用な父親ぶり、そしてアキラの成長を我が子のことのように見守り、アキラは野球に打ち込む活発な少年に成長する。

 しかし、小学6年になったアキラはたえ子に「母の死の真相を教えてほしい」と打ち明け、瀬戸内通運の課長(徳井優)や幸恵にも同じ問いを投げかける。

 ある日、ヤスはアキラの野球練習場を通りがかり、ミスをした5年を呼びつけケツバットする現場を目撃する。夕方、5年生の父親(モロ師岡)が野球部を辞めるようにと家に押しかける。ヤスはその場を収めるが、反抗期に入ったアキラにどう接するべきかが分からない。

 その数日後、瀬戸内通運にヤスを訪ねて若い女性がやって来る。たえ子の生き別れになった娘・泰子(岡本あずさ)だ。夕なぎに結婚の報告に来た泰子がわが子だと気付きながらも、たえ子は普通の客のように迎え手料理を振舞う。しかし別れ際、涙をこらえて祝いの言葉を伝え、送り出す。

 たえ子と泰子の再会を見届けたその夜、ヤスはついに、事故の真相をアキラに話すことを決心する。


【後編】「重松清の父子物語完結…確かな絆を胸に旅立つ息子、父の声を背に受けて」 2012年 1月14日(土) よる9時〜10時13分放送 視聴率 8.7%
高校三年になりアキラ(池松壮亮)は受験勉強に励む。アキラと離れて暮らしたくないヤス(堤真一)は広島大学への進学を勧めるが、アキラは内緒で早稲田大学を目指し邁進する。本心を知ったヤスは寂しさのあまり激怒し、東京に行くなら学費も生活費も出さないと言い放つ。

 たえ子(小泉今日子)たちの計らいでアキラは照雲(古田新太)の寺・観音院へ下宿し勉強を続ける。幸恵(谷川清美)や葛原(塚地武雅)も、ヤスが子離れして自立するための"お試し期間"だとアキラの家出に賛成する。

 一方、ヤスは寂しさに耐え切れず、毎晩飲み歩いた末に栄養失調で倒れてしまう。結局ヤスはアキラの希望を受入れ、アキラは見事、現役合格を果たし上京する。

 五年後。一人暮らしのヤスの元に不審な無言電話がかかってくる。それは、かつて幼いヤスを見捨てて上京した実父からの電話だった。

 一方、海雲和尚(神山繁)の見舞いで帰省したアキラは、東京での雑誌記者のアルバイト、卒業後もそこで働く決意、そして、東京でお父さんと一緒に暮らしたい、と伝える。

 後日、実父が危篤と知ったヤスは、照雲たちに説得され上京する。それでも、まだ再会を躊躇するヤスはふと思い立ち、アキラが働く出版社を訪ねる。ヤスはそこで編集長から、アキラが入社試験で書いた作文を渡される。そこには、アキラが既に母の死の真相を知っていたことが書かれていた…。

 六年後、アキラは広島で子連れの結婚式を挙げる。東京で孫と一緒に暮らさないかと誘うアキラにヤスは、自分は東京には行かない、アキラと家族がいつでも帰ることが出来る"ふるさと"として、これからもずっと広島に居ると語るのだった…。


番組公式サイト


TBS版(2013年)
TBS系列の『日曜劇場』枠(毎週日曜日21:00 - 21:54〈JST〉)で2013年1月13日から同年3月17日まで放送された。初回は21:00 - 22:48(JST)の2時間スペシャル。最終回は21:00〜22:24(JST)の90分スペシャル。原作の時代設定より10年ずらし、1972年から1998年が舞台となる。全10話。


概要
内野聖陽は『JIN-仁- 完結編』(2011年4月期)以来となる日曜劇場出演で、TBS系列の連続ドラマでは本作が初主演となる。佐藤健は『冬のサクラ』(2011年1月期)以来2年ぶりの日曜劇場ならびに民放連続ドラマ出演。常盤貴子は『ロング・ラブレター〜漂流教室〜』(2002年1月期、フジテレビ)以来11年ぶりの民放連続ドラマレギュラー出演で、日曜劇場への出演は『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』(2000年1月期)以来13年ぶりとなる。

キャッチコピーは「どうしようもなく不器用な父が、ただ一つ、僕を精一杯愛してくれた30年の物語――。」


ストーリー
両親のいない中で育ったトラック運転手の市川安男・通称ヤス(内野聖陽)は、口よりも先にすぐに手が出る、絵に描いたような“バカ”な男。さらに、ものすごく親バカでもあるヤスは、妻・美佐子(常盤貴子)、息子・アキラ(佐藤健)と共に幸せな家庭を築いたが、不慮の事故で妻を失う。悲しみに暮れながらも、周囲の助けで懸命に、不器用ながらも真っ直ぐにアキラを育てていく。物語は東京の出版社に就職したアキラの回想から始まり、現在と過去が重なりながら、親子の絆を描く。


キャスト(TBS版)
市川家
市川 安男 - 内野聖陽(幼少期:寺田心 / 少年期:高澤父母道)
旭の父親。3月10日生まれ。天ヶア通運運転手。 

市川 旭 (26) - 佐藤健(1歳:榎本城之助 / 3歳:五十嵐陽向 / 6歳:荒川槙 / 11歳:福崎那由他)
安男・美佐子夫婦のひとり息子。1972年9月生まれ。早稲田大学法学部卒業。徳田出版「City Beat」 → 「小学ジャンボ2年生」編集者。幼いときに母親を亡くし、父親や周りの大人に助けてもらいながら成長することが出来た。
大人になった旭は子供時代に受けた愛情を何かの形で返して行ければと思うようになる。一人親に育てられている健介の朝顔の双葉のような存在になりたいと考え、由美を助ける。

市川 美佐子 - 常盤貴子
安男の妻。旭の母親。早産で予定より1ヶ月早く旭を出産する。

1972年 - 1999年
天ヶア通運
葛原 鉄矢 - 音尾琢真
安男の後輩社員。

山崎 - 谷口翔太
新入社員。積み荷を乱雑に積み上げているときに安男に厳しく指導されるが、その言葉通りに正しく直さなかったのが原因で事故が起きる。

山田 春夫 - 今村均
安男の先輩社員。

萩本 - 高橋和也
天ヶア通運営業部課長。1984年頃には東京に栄転している。

曽根崎家
曽根崎 照雲 - 野村宏伸
海雲の息子。安男の幼馴染。通称「ナマグサ」。

曽根崎 幸恵 - 加藤貴子
照雲の妻。

曽根崎 頼子 - 岩本多代
海雲の妻。照雲の母親。

曽根崎 海雲 - 柄本明
薬師院住職。安男の母親が眠っている墓地の管理をしている。

その他
尾藤 - ベンガル
カナエ水産社長。天ヶア通運の取引会社。通称「タコ社長」。

葛原の嫁 - 橋本真実
アサイ精肉店など多数の仕事を掛け持ちして働いている。通称「クズ嫁」。

番台のおばちゃん - 青木和代
銭湯「潮の湯」。幼い頃から安男を知っており、彼の気質から一人で子育てをするのは無理だと思い、旭の将来を心配して見合いを勧める。

たえ子 - 麻生祐未
小料理屋「夕なぎ」主人。両親が居ない安男の姉代わりをし、彼の子育てを手伝っている。

1998年 - 1999年
徳田出版
松本 京 - 本田翼
六川 進之介 - 内野謙太

坂本 健介 - 黒澤宏貴
由美の息子。面倒を見てくれる旭によくなついている。

坂本 由美 (33) - 吹石一恵
徳田出版「Noble」デスク。慶應義塾大学卒。シングルマザーで息子・健介を育てている。会社のトラブルで健介を迎えに保育園へ行けなかったとき、旭に助けてもらう。

ゲスト
第1話
朝本 - 小林勝也
朝本産婦人科院長。安男の息子・旭を取り上げる。

第2話
知善 - 増田怜雄
旭の同園生。旭が母親の写真を見て家族の絵を描いているときに同級生の女の子が見せて欲しいと頼んだことが切っ掛けで旭と写真の取り合いに発展する。
旭の大事にしていた写真を破いてしまったことで喧嘩になり、殴られてしまう。

原 - 西尾まり
豊海保育園の先生。

園長 - 朝加真由美
豊海保育園。

見合い相手 - 奥貫薫
結婚していたが夫と死に別れる。番台のおばちゃんの勧めで安男と見合いをする。

第4話
泰子 - 徳永えり
たえ子の娘。入籍を控えている。結婚するまでに、永らく離れて暮らしていた母親・たえ子に一目会いたいと思い、父親が母親に頼んでくれたが断られてしまう。それでも諦めることが出来ず父親を伴い、幼馴染で仲の良い安男の職場を訪ねて、協力して貰えるようお願いする。

肇 - 小林隆
農家。たえ子の元夫。泰子の父親。

第5話
林田 - 林泰文
健介の同級生の保護者。

山本 卓弥 - 大内田悠平
旭の高校野球部の後輩。部活中に集中力が無くたるんでいると旭から扱きを受けるが、そのことに納得行かなかった卓弥は親に助けを求める。理不尽な扱きに腹を立てた父親(演:東根作寿英)が旭の家に乗り込んでくる。

別府 - 中島翔太郎 / 中田 - 勇士武範
旭の高校野球部のチームメイト。

第7 - 8話
笹原 和夫 - 森下哲夫 / 笹原 久子 - 澤井孝子(第7話)
会社を早期退職し、親戚が住んでいる瀬尾市豊海に引っ越してくる。
夕なぎで偶然、顔見知りになった安男から町が綺麗に一望できる場所を教えてもらい、そこで見た初日の出が素晴らしかったと感謝の葉書を安男に送る。

あんちゃん - 柄本佑(第7話)
尾藤の次男。中華料理「来来軒」店員。通称「タコのイカ息子」。

小林 紀由 - 長谷川朝晴(第9話)
徳田出版「City Beat」デスク。

島野 昭之 - 内倉憲二
安男の義弟。東京で島野と再婚した女性の連れ子。死ぬ前に安男に一目会いたいと願う父親の想いを叶えるため、義兄に連絡を取る。

島野 - 米倉斉加年(青年期:遠藤憲一)(第8話)
安男の実父。約50年前に安男を親戚の家に預けて、東京に仕事を探しに行くと故郷をあとにしてから、音信不通になっていた。

スタッフ(TBS版)
原作 - 重松清『とんび』(角川文庫刊)
脚本 - 森下佳子
音楽 - 羽毛田丈史
演出 - 平川雄一朗、山室大輔、中前勇児
演出補 - 加藤尚樹、吉本香苗、東仲恵吾、川口結
予告演出 - 大形美佑葵
音楽プロデュース - 志田博英
音楽コーディネーター - 溝口大悟
CG - 田中浩征
タイトル - 井田久美子
殺陣 - 佐々木修平
特殊メイク - 佐々木誠人
医療指導 - 依田茂樹
プロデュース - 石丸彰彦
協力プロデュース - 中井芳彦
AP - 飯田和孝
製作著作 - TBS

主題歌 - 福山雅治「誕生日には真白な百合を」(Universal J)


各話あらすじ(2013.1.13 - 2013.3.17)全10話 平均視聴率 15.06%
第1話 2013年1月13日「〜昭和を生きた家族の愛と命の感動物語〜どうしようもない男がどうしようもなく妻と息子を愛した30年間…全ての父親に捧ぐ−」
 トラックの運転手ヤス(内野)と妻・美佐子(常盤貴子)の間に、男の子が誕生する。幼いころから親というものを知らずに育った二人は、愛する息子・旭を必死に育てながら、幸せな日々をかみしめていた。3年後、仕事に戻ったヤスがタオルを忘れていることに気付いた3歳の息子・旭(五十嵐日向)は、それを届けようとヤスの元へ駆けだす。すると、不安定に積まれた積み荷の木箱にタオルが引っ掛かってしまい、旭の上に積み荷が崩れ落ちてくる。とっさに旭をかばった美佐子は、積み荷の下敷きになる。

第2話 2013年1月20日「最愛の決断−」
 6歳になった旭(荒川槙)が通う保育園に、たえ子(麻生祐未)が迎えに行くと、旭は周りの子供たちの迎えには母親が来る姿を見て、どこか寂しそうな表情を見せる。また、ヤス(内野聖陽)と銭湯に行った旭は、帰り道、両親に手をつながれて歩いている子供を見て、ヤスとつないでいない方の手を、そっとポケットにしまう。翌日、保育園で、亡き母親の写真を見ながら絵を描く旭は、周りの子供たちに写真を回し見され、不安になって一人の男の子とけんかをしてしまう。そして、寂しさと不安な気持ちでいっぱいになり、母親の写真を破いてしまう。それ以来、旭はおねしょを繰り返すようになり、ヤスは旭が母親を欲していると思い、見合いをしようと決意する。

第3話 2013年1月27日「父と子の反抗期」
 ヤス(内野聖陽)は、たえ子(麻生祐未)たちから父親らしくキャッチボールぐらいやってやれと冷やかされるが、照れて拒む。一方、子供がおらず、うらやましがる照雲(野村宏伸)。ヤスは会社で、後輩の葛原(音尾琢真)から、旭(福崎那由他)の小学校が選抜チームをつくって他校と野球の試合をすることや、旭が転校生にエースの座を奪われていることを聞き、練習に付き合おうとする。だが、旭の姿はどこにもない。ヤスが必死に捜す中、旭は、高校時代に野球部だった照雲と二人で練習をしていた。親子のように練習する二人の姿を見て、へそを曲げたヤスは、旭から上達したことをうれしそうに報告されても、愛想のない返事しかできないでいた。しかし、試合を目前に控えたある日、ヤスは、応援しかできないからと、旭にとんカツを作ってやろうと試みる。

第4話 2013年2月3日「本当のお母さん」
 ヤス(内野聖陽)は、11歳の旭(福崎那由他)が、内緒で照雲(野村宏伸)や社長(ベンガル)らに母・美佐子(常盤貴子)の事故の真相について聞いて回っていると知り、驚きを隠せない。そんな折、ヤスはたえ子(麻生祐未)が、ある男から「娘に会ってやってほしい」と言われていたとのうわさを聞く。たえ子に娘がいることを知らなかったヤスは、その事実を聞こうと、たえ子の切り盛りする居酒屋を訪ねるが、逆にたえ子から、旭に事故の真相をそろそろ話した方がいいのではと言われ、さらに悩む。その時、ヤスの元に、たえ子の元夫・肇(小林隆)と娘・泰子(徳永えり)が訪れ、たえ子と会えるように協力してほしいと言われる。

第5話 2013年2月10日「さらば愛しき人」
 ヤス(内野聖陽)は、入院している海雲(柄本明)の見舞いのため、毎日のように病院に通っていた。一方、旭(佐藤健)は高校の野球部でレギュラーを決めるテストを控え、一度も顔を出せずにいた。そんな中、ヤスは照雲(野村宏伸)から、実は海雲はがんで先が長くないため、旭に海雲の意識のあるうちに会いに来るよう頼まれる。見舞いに行くよう頼むヤスに「今は野球の練習が大事だから」と断る旭。そんな旭の一方的な態度にヤスは腹を立ててしまう。悩んだヤスは、旭を見舞いに連れていこうと野球部の練習を訪れる。すると偶然にも、旭が後輩・山本(大内田悠平)らの尻をバットでたたく姿を目撃してしまう。止めようと駆け付けたヤスは、旭と言い争いになり、思わず旭を殴ってしまう。

第6話 2013年2月17日「父と息子の最期」
 1990年、地元の国立大学を志望していたアキラ(佐藤健)が突然、早稲田大学を受験したいと言い出した。息子は早大生だと浮かれ、たった4年だから寂しくないと口にしたヤス(内野聖陽)に、葛原(音尾琢真)が、東京に出たら帰ってこないのでは、と発言。想定外だったヤスは、ショックから立ち直れない。アキラがヤスの一人暮らしを不安視する中、酔っぱらったヤスは「早稲田に行くなら家出して行け」と言ってしまう。

第7話 2013年2月24日「父と子の巣立ち」
※「2013ワールドベースボールクラシック・日本代表壮行試合  日本×オーストラリア〜京セラドーム」(18:30〜22:28)放送のため、開始時間変更(22:35〜23:29)。
 1992年、ヤス(内野聖陽)は、東京で大学生活を送る旭(佐藤健)から電話で「雑誌の編集部でアルバイトをしていて、将来的には雑誌の編集者になりたい」と初めて明かされる。ヤスは、法学部で法律を学ぶ旭は弁護士になるものだと思っていたため、編集者になることは認めないと激怒する。怒りが収まらないヤスは、旭に面と向かって話をしようと考える。そこへ、旭が働く編集部から、仕事中に旭にけがをさせてしまったという謝罪の電話が入る。ヤスは、旭のことを心配するが、東京へ行くことをためらう。そこで、ヤスの代わりに照雲(野村宏伸)が旭の様子を見に、東京を訪れることになる。

第8話 2013年3月3日「父と息子の遺言状」
 ヤス(内野聖陽)は、ヤスの父親の息子と名乗る島野(内倉憲二)から突然の電話があり、「父親が会ってわびたいと言っているので、東京に来ていただけないですか」と相談される。ヤスは、父親と50年近く音信不通で、生きているとも思っておらず、何の感情も湧いてこない。再会することを悩み、照雲(野村宏伸)らに相談するが、旭(佐藤健)と東京には行かない約束をしているため断ろうとする。しかし、たえ子(麻生祐未)から幼いころの話をされ、東京へ行くことを決意。ヤスは、葛原(音尾琢真)が運転するトラックに同乗して島野の元を訪ねる。

第9話 2013年3月10日「突然の終わり…」  ※「2013ワールドベースボールクラシック 2次ラウンド(18:30〜22:09)」放送のため、開始時間変更(22:15〜23:09)。
 1998年。ヤス(内野聖陽)にアキラ(佐藤健)から、結婚を決めた由美(吹石一恵)を連れて行くとの電話が入る。同じ職場で少しだけ年上、慶応大学卒の美人だと聞かされたヤスは、たえ子(麻生祐未)や照雲(野村宏伸)たちに早くも嫁自慢をする。ところが、やって来た由美はアキラよりもかなり年上に見える。ぼうぜんとするヤスに、意を決した由美は7歳年上で離婚歴があり、子どももいると一気に打ち明け、状況はさらに悪化する。

最終話 2013年3月17日「終幕〜父が息子へ…30年の愛と命の物語が起こす奇跡の贈り物」
※90分SP(21:00〜22:24)
 ヤス(内野聖陽)は、走行中のフォークリフトの積み荷の下敷きになりそうになった葛原(音尾琢真)の孫を助けようとして、代わりに下敷きになってしまう。葛原の妻(橋本真実)が、ぼうぜんとする中、社員たちは必死に荷物をどかし、ヤスは救急車で搬送される。事故の知らせを受けた旭(佐藤健)、たえ子(麻生祐未)は、急いで病院へ向かう。

各話視聴率


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