第一話 哀しみの母子草(※) 2006年10月20日 10.3%
徳川家九代将軍・家重の時代。暗殺組織「手鎖人」の一員として生きるおりんは、ある日自分が頭主・植村道悦の野望の手先だったと気づく。そして、死産だったはずの我が子が生きていると知った時、再会を果たすため“逃亡者(のがれもの)”となる決意をする。道悦の放つ刺客に追われながら、おりんの修羅の旅が始まった…。
九代将軍・徳川家重(小林 隆)は、幼い頃から影で愚鈍と囁かれ、側用人・大岡忠光(あおい輝彦)だけが彼の意思を理解していた。文武両道に優れていた弟の田安宗武(倉田てつを)はそんな兄を嫌い、密かに将軍の座を狙っていた。
八代将軍・吉宗の死後、植村道悦(榎木孝明)は散り散りになっていた元お庭番たちを秘かに集め、冷徹な暗殺集団「手鎖人」を作った。彼らの目的は、将軍・家重の命を守ること。元お庭番頭領だった古坂平九郎(大出俊)の娘・おりん(青山倫子)は、無実の罪で殺害された父の遺志を継ぎ、手鎖人として道悦の命に従っていた。
江戸城では、榊原内膳、堀田備前守の連続する暗殺事件が噂となっていた。謎の御家人・倉沢弥十郎(宅麻 伸)は、暗殺事件の背後に潜むおりんの不審な影に気づき始める。
ある日、おりんは道悦の命に従い、向島へ向かう。おりんを迎えたのは、かつてお庭番だった老爺・宇吉(左とん平)と幼い娘・お鶴。おりんはその日から、お鶴の母親として暮らすよう命じられる。始めはおりんに警戒していたお鶴だったが、次第に二人は心を通わせていく。しかし、お鶴は次の仕事に利用される道具だった。おりんは父・平九郎が殺された後、道悦の子どもを身籠るが、死産だったことを思い出す。手鎖人という悲しい運命を背負ってしまった人生にやりきれない思いを抱くおりん。
御公儀御用達の薬種問屋「三河堂」の隠居・仙右衛門(小林稔侍)は、お鶴の良き遊び相手。おりんも仙右衛門を父親のように感じるようになる。しかし仙右衛門は、吉宗の命を奪った毒薬を南蛮から調達した人物だった。仙右衛門暗殺の指示がおりんに下る。
そんな折、道悦の屋敷を訪ねた宇吉は、道悦が留守だと知りながら、こっそり庭から座敷に忍び込む。そして、吉宗の肖像が描かれた掛け軸を手に取った…。
一方、町に出ていたおりんは、大岡を乗せた駕籠が供侍たちを従えて民衆の前を通るのを目にする。突然、数人の百姓たちが竹に挟んだ訴状を掲げ、乗り物の前に飛び出す。駕籠の戸が開き、大岡が顔を見せた瞬間、町人の格好をした手鎖人・不動の合図で百姓たちが大岡に襲い掛かる。
何故、手鎖人が家重を守る立場の大岡を狙うのか…おりんは疑問を抱く。
江戸城では、幕府を狙う忍びの組織に対して、警戒が高まる。一命を取り留めた大岡は、総力を上げて犯人を捜すよう家臣たちに命じる。実はその裏には、道悦と田安宗武との策略が隠されていた…。
ついに仙右衛門を始末しなくてはならない夜、おりんは自分の任務に対する疑問を宇吉にぶつける。そして、自分が道悦の野望のために今まで利用され、しかも死産だったはずの我が子が宇吉によって生かされ、紀州根来で暮らしていることを知る。おりんは「お咲」と名づけられた我が子と再会するため、“逃亡者(のがれもの)”となることを決意する。
そのころ道悦は、床の間にあった吉宗の肖像画の掛け軸に隠された密書が盗まれているのに気づく。宇吉が訪ねて来たことを知った道悦は、おりんの裏切りによるものだと睨み、大岡襲撃の罪を着せて、おりん暗殺を目論む。やがて、道悦の放った刺客たちが、次々とおりんに斬りかかる!
第二話 哀しみの上意討ち 2006年10月27日 10.0%
紀州根来を目指し、小田原の街道を進んでいたおりん(青山倫子)は、突然、手鎖人の金剛(キラーカン)に襲われる。脇腹を斬られるが、必死に応戦し、金剛の眼を攻撃して逃げ去る。
やがて箱根の関所に辿り着くが、通り抜けるための手形がない。しかも、大岡襲撃の罪と仙右衛門殺害の罪で、“尋ね者”として自分の人相書が貼ってある。おりんはひとまず関所通過を見送ることに。
次第に雲行きが怪しくなり、寂れた小屋で脇腹の傷の手当をしていたおりんの元へ、雨宿りをしようと二人の武士、稲葉総十郎(大高洋夫)と大貫八兵衛(野中 イサオ)が立ち寄る。乱暴しようと襲い掛かった二人を、おりんは隠し持っていた小刀で抵抗。大貫の顔に傷を負わせ、小屋を飛び出す。しかし、二人に崖ぶちまで追い詰められたおりんは、足を踏み外し、崖下の渓流に転落してしまう。
翌朝おりんが目を覚ますと、傷を手当てされ、布団に寝かされていた。河原で倒れているところを漆器細工職人・望月佐平次(石橋 保)に助けられたのだった。熱でふらつきながらも旅を急ごうとするおりんを、佐平次と妻・綾乃(麻乃 佳世)はゆっくりしていった方が良いと優しく諭す。
一方、金剛はおりんを追って、箱根の関所に到達していた。おりんが関所に姿を現していないことを知った金剛は、おりんがきっとまだ箱根の山中のどこかにいると睨む。
その頃、自分の作った漆器を問屋に売りに出かけていた佐平次は、帰り道に人混みの中で稲葉総十郎の姿を目撃する。思わず物陰に身を潜めた佐平次は、木賃宿に入っていく稲葉の後をつける。稲葉と大貫は、藩主の意に背いて藩を逐電した佐平次夫婦を探していたのだった…。
第三話 哀しみの乙女恋唄 2006年11月3日 7.0%
旅を急ぐおりん(青山倫子)を追って、道悦(榎木 孝明)の放った手鎖人たちが容赦なく襲い掛かってくる。おりんは何とか逃げ切り、命からがら一軒の農家に辿り着く。
そこの住人・藤七(長門 勇)は、かつておりんの父・古坂平九郎の仲間で、現在は陰密宿となっている百姓家で孫娘のお初(岡 あゆみ)と暮らしていた。宇吉からおりんの事情を知らされていた藤七は、おりんを匿う。藤七は何も知らないお初に、おりんのことを「宇吉の孫だ」と紹介する。
一方、手鎖人の源太夫(菅田 俊)と貞次郎(藤重 政孝)は、血眼でおりんを捜していた。この土地の元締め・久兵衛に近づいて取引を持ちかけ、彼の舎弟の茂平(松田 悟志)らも協力することに。
そんなある日、お初は自分が身籠っていることをおりんに明かす。父親は茂平だった。地道に働かない茂平を嫌う藤七は激怒し、茂平に会うことを禁止する。
しかし茂平を心から慕うお初は、黙って家を飛び出し、茂平に会いに行く。お初は生まれてくる子どものためにも、茂平に百姓になって働いて欲しいと告げるが、茂平はおりんを捕えて一攫千金を狙うことしか頭にない。
二人が会っているのを目撃した貞次郎は、家に帰るお初の後をつけ、藤七の家でおりんを発見。茂平に一芝居打たせ、お初を利用しておりんを連れ出そうと企むが…。
第四話 哀紡ぐ女の里 2006年11月10日 7.5%
山道を急ぐおりん(青山 倫子)は、傷だらけの若い娘・舞衣(吉野 紗香)が、毛皮を纏った野盗3人(寅吉、与兵衛、茂十)に追われているのを目撃する。おりんに気づいた野盗らは、おりんにも攻撃を仕掛けてくるが、あっという間に蹴散らされて逃げ出して行く。
舞衣は、織物を生産する“千寿の里”の住人だった。彼女を襲ったのは、男衆が出稼ぎで不在の里を狙う野盗・熊蔵(三夏 紳)の子分たち。彼らの狙いは、織物と女たちだった。おりんは傷ついた舞衣を背負って里に行き、住人・お藤(彩輝 なお)の計らいで、ひとまず里に身を寄せることに。
一方、道悦(榎木 孝明)と早瀬(藤堂 新二)は、熊蔵の一味から、千寿の里におりんが隠れているという情報を得、熊蔵らを里に送り込む。
突然の襲撃に女たちは逃げ惑うが、おりんが素早く反撃。その強さにたじろいだ熊蔵らは、踵を返して逃げ出す。
熊蔵一行が山道を逃げていると、突然目の前に弥十郎(宅麻 伸)が姿を現す。弥十郎は熊蔵に協力するふりをし、彼らの砦に潜入。彼らの本当の狙いが織物ではなく、千寿の里の裏山に眠る財宝であることを知る。
その頃、千寿の里では、熊蔵から里を守るため、人質を差し出そうと話し合いが進んでいた。これ以上抵抗を続けていると、出稼ぎに行っている夫や子どもたちにも危険が及んでしまう…。舞衣は自分が犠牲になると名乗り出るが、お藤はおりんに白羽の矢を立てる…。
第五話 母が守った花嫁御寮 2006年11月17日 8.5%
おりん(青山 倫子)は疲れた身体を癒そうと宿を探すが、女1人では断られるばかり。その時、親切な家族に声を掛けられ、相部屋にしてもらえることに。しかし深夜、彼らはおりんに襲い掛かる。彼らは手鎖人・梵天たちだった。足を斬られたおりんは、命からがら逃げ出す。
またもや暗殺に失敗したという知らせに、道悦(榎木 孝明)は苛立つ。容赦なく梵天を斬り捨て、鷹男(伊藤 高)と朧におりん暗殺を命ずる。
一方、荒れ寺の境内で身体を休めていたおりんの前に、若い侍・溝口多聞(本宮 泰風)が現れる。警戒したおりんは、多聞が腰の刀に触れるやいなや、素早く鎖で彼の腕を斬りつける。驚いた多聞は、踵を返して走り去る。
その頃、近くの山林では、若い女ばかりを狙った連続殺人事件が起きていた。事件を追う役人の前田信吾(西村 和彦)は、ある夜、足を引きずりながら宿を探すおりんに目を留める。「物騒な事件に巻き込まれないよう、早く立ち去れ」と忠告するが、おりんは激しい眩暈に襲われ、倒れてしまう。
おりんが目を覚ますと、そこは信吾の家だった。信吾の母・照枝(宮園 純子)は、信吾の亡き妹・小雪とおりんを重ね合わせ、手厚く看病する。
翌朝、旅に発とうとするおりんに、照枝はまだ縫いかけの白無垢を見せる。そして、小雪に着せようと思っていた白無垢に、一度だけ袖を通して欲しいと頼む。照枝の思いに心を打たれたおりんは、縫い上がるまで家にいることにする。
一方、信吾は江戸から届いた人相書きを目にし、愕然とする。照枝を傷つけたくない信吾は、ひとまず何も知らないふりを装うが…。
第六話 雨の親子情話 2006年12月1日 5.7%
掛川付近の野原で、おりん(青山 倫子)は柄の悪い2人組みの男から逃げる飯盛女・お美津(高松 あい)を見かける。助けを求めてきたお美津を庇い、おりんは男たちを追い払う。
お美津は父親が亡くなったと知り、売られた飯盛旅籠から無断で故郷に戻る途中だった。しかし、実家に戻ったお美津を見た母は、生活のために飯盛旅籠に戻るよう頼む。泣きながら家を飛び出すお美津に、おりんはなす術もない。
そこへ、品のよさそうな本陣(幕府御用達の旅籠)の主・樋口清兵衛(山田 明郷)と、老番頭の佐平が通りかかる。清兵衛はお美津の境遇に同情し、自分の旅籠で働けるように、飯盛の主に話をつける。清兵衛の旅籠で女中として働けることになったお美津は大喜び。
しかし、お美津には一つ心残りがあった。飯盛旅籠からの脱走に協力させた新八(渋江 譲二)を、その場に置いて出てきてしまったことだった。彼は今頃ひどい目に遭っているかもしれない…。話を聞いたおりんは、深夜こっそり、新八の働く問屋場の天井裏に忍び込む。そして、彼が1人になったところを見計らい、お美津が無事に暮らしていることを知らせる。おりんはお美津に会うよう勧めるが、新八はもはや身分の違う自分とは釣り合わないと告げて立ち去る。
翌日、「夜鴉の吉三(近藤 弐吉)」と呼ばれる盗人が清兵衛のもとを訪ねてくる。2人の話を盗み聞きしていたおりんは、清兵衛にただならぬ過去が隠されていることを知る…。
第七話 忍び草 2006年12月8日 8.8%
おりん(青山倫子)が逃亡を続ける中、植村道悦(榎木孝明)は尾張・徳川宗勝と将軍の座をめぐる密談を交わしていた。道悦は宗勝に、おりんが天下を揺るがす密書を持って逃げているとの情報を伝え、宗勝にその密書を手に入れさせようと仕向ける。しかも、尾張には土居下同心という藩主直参の陰密組織があった。道悦は、その土居下同心とおりんに殺し合いをさせ、最後にその密書を奪うよう、手鎖人・毘沙門(高杉勇次)に命じる。
その頃、おりんは浜松城下で賞金狙いの男たちに追われていた。そこへ、藩士・村上平蔵(伊吹吾郎)が通りかかり、見事な尾張柳生流の剣さばきで渡世人たちを斬り捨てていく。命を救われたおりんは、平蔵の家に身を隠す。
おりんは平蔵の母・楓(辻沢杏子)と息子・和馬に温かく迎えられ、一晩世話になることに。
一方、江戸では、大目付の有馬佐渡守が手鎖人・弁天によって殺害されていた…。
翌日、旅立つおりんを和馬が城下外れまで送ることに。楽しく談笑しながら歩く2人に、突然役人たちが追って来る。和馬の身を案じ、1人逃げ去るおりん。
やがて、おりんは離れ離れになっていた宇吉(左とん平)とお鶴と再会。和馬とも合流するが、役人たちで溢れた町を行くのは困難。ひとまず平蔵の家に戻ることにするが…。
第八話 裏切り者の掟 2006年12月15日 9.4%
手鎖人・無双らの襲撃から逃れたおりん(青山倫子)は、森の中の間道に迷い込む。
道悦(榎木孝明)が仕組んだ道だとも知らず、無我夢中で歩き続ける。
かつて手鎖人として生き、逃亡を図った鬼丸(永澤俊矢)は、死にかけたところをお花(宇津井香織)に救われ、今では百姓となって彼女と3人の子どもたちと共に幸せな生活を送っていた。
ある日、不穏な空気を感じた鬼丸は、沢を越えて森に向かう。すると、歩いてくるおりんと遭遇。突然の再会に2人は警戒し、睨み合うが、すぐに互いが逃れ者だと理解する。鬼丸はかつて任務中に起きたある事件がきっかけで、血を見ると怯えるようになっていた。いまだ心の傷に苦しむ鬼丸を、切なく見つめるおりん。
そんなある日、1人で河原へ魚を釣りに行った息子・三吉が家に戻って来ない。心配して探しに出た鬼丸は、河原で道悦と再会。道悦はかつて鬼丸が使っていた刀を手渡し、「子どもを返して欲しかったら、おりんを殺せ」と鬼丸に命じる。もう人殺しはしないと決めた鬼丸は、刀を土に埋め、必死に三吉を探し続けるが…。
第九話 激闘!御三家の陰謀(※) 2006年12月22日 7.6%
中山道三大難所のひとつ、木曽川の渡し場に着いたおりん(青山倫子)は、雨で足止めをくらい、川沿いの旅籠に泊まることに。その夜、狭い一室で客たちが雑魚寝していると、突然、黒瀬村若衆・栄次、美濃吉、三平が飛び込んできて、発砲する。3人は客たちを人質にとり、旅籠に立てこもる。
3人の目的は、尾張藩家老・桧垣将監(亀石征一郎)に木曽川の氾濫の元となる不正な伐採をやめさせること。彼らは旅籠の女将・お粂を桧垣の屋敷に行かせるが、桧垣は相手にもせずに追い返す。
お粂が戻ってくると、3人は客たちを殺そうとするが、客の中の1人、大河内逸馬(若林久弥)が止めに入る。同じく桧垣の不正に気づいていた逸馬は、3人に同情し、追っ手が来る前にここから逃げるように諭す。
旅籠を出たおりんと逸馬は、途中まで一緒に歩く。別れ際、逸馬は名を名乗り、道中何かあったら、尾張藩郡奉行の屋敷を訪ねるようにおりんに告げる。おりんは、「大河内」という名に聞き覚えがあるような気がした…。
やがて、林道を歩いていた逸馬は、草むらに栄次、美濃吉、三平が斬殺されているのを発見する。驚いて立ち止まると、そこに桧垣の腹心・鬼塚(宮内敦士)が現れる。鬼塚は、逸馬が桧垣の不正を江戸へ密告しに行くことを察し、家来たちを率いて逸馬の命を狙う。素早く応戦する逸馬だったが、一瞬の隙をつかれ、斬殺される。留めを刺したのは、道悦(榎木孝明)だった。逸馬の持っていた書状を読んだ道悦は、桧垣の屋敷に行き、不正を内密にする代わりにおりん殺しに協力してほしいと話を持ちかける。
一方、草薙新八、近藤安兵衛、宇都宮多聞ら、若い尾張藩士たちは、逸馬殺害の仇討ちをしようと、桧垣に怒りを向けていた。しかし、逸馬の父・大河内静秋(田村亮)は、軽率な行為を起こさぬようにと彼らを諭す。そこへ、おりんが大河内家を訪れ、逸馬の殺され方は道悦の仕業の可能性が高いことを告げる。おりんは大河内の好意で、一晩泊めてもらうことに。
翌朝、桧垣を囲み、大河内ら尾張藩の重臣たちが名古屋城に登城。そこへ田沼意次が現れ、来春にも将軍・家重(小林隆)が参上する旨を彼らに伝える。これは尾張藩の財政を圧迫させる狙いが隠されていた。大河内はすでに苦しい藩の現状を伝えるが、田沼は耳を貸さない。さらに、田沼は罪人であるおりんを捕らえ、引き渡すよう桧垣らに依頼する。
その頃、大河内の屋敷を出たおりんは、番人の立つ大木戸を前に、一芝居打って通り抜けようと狙っていた。しかし、旅籠にいた客・中川に偶然再会してしまい、役人に気づかれてしまう。おりんは素早く身を翻し、姿を眩ます。
おりんを逃がしたことを知った桧垣は、ある人物と手を結び、さらなる秘策を企てる…。
第十話 初恋は刀に散った 2007年1月5日 4.7%
おりん(青山倫子)海沿いの林の中で、幼い少女・お菊と出会う。高熱で苦しげなおりんを心配するお菊。その時、突然手鎖人・才蔵(村井克行)と乙音(矢松亜由美)が襲い掛かってくる。おりんは小太刀で応戦するが、さらに現れた手鎖人・木猿がお菊を人質にとる。おりんは瞬時に木猿に銀鎖を投げつけ、お菊を奪って走り去る。
やっとの思いで粗末な漁師小屋に逃げ込んだおりんは、離れようとしないお菊を諭し、家に帰す。そして、じっと悪寒に耐えていると、そこへ才蔵が現れる。おりんは身構えるが、才蔵はただ薬を置いて立ち去る。
その夜、才蔵と乙音は、年老いた盲目の手鎖人の頭・幻魔(佐川満男)に、計画が失敗したことを告げる。才蔵は幻魔におりんが逃れ者になった訳を訊ねるが、幻魔は詳しく話そうとしない。才蔵は幼少の頃から共に修行したおりんのことが気に掛かっていた。才蔵が去った後、幻魔は乙音に才蔵を見張るよう命じる。
翌日、おりんが目覚めると、そこはお菊の父・友吉(高城薫)の家だった。旅を急ぐおりんは家を出ようとするが、お菊の母・お玉に(田村まどか)止められ、暫く休んでいくことに。そこへ、薬売りに姿を変えた才蔵が訪ねて来る。おりんのために薬を調合しながら、おりんに逃れ者になった理由を聞く才蔵。
影で一部始終を見ていた乙音は、浜で遊んでいたお菊に近づく。やがて、それに気づいたおりんは浜に走っていくが、たちまち数人の手鎖人に囲まれる…。
第十一話 裏切りに哭いた愛 2007年1月12日 8.7%
おりん(青山倫子)は桑名に向かう最終の乗合船に乗ろうとするが、船頭に満員だと断られる。しかし、先に乗っていた客の1人、桑名藩筆頭家老佐久間内膳の娘・奈津(小田茜)がおりんを庇い、おりんは船に乗れることに。奈津は父親の使いで、熱田の宮にお神酒の奉納に行った帰りだった。そして、思いを寄せている者へお多福の根付をお土産として買ってきたという奈津の幸せそうな笑顔を、おりんは微笑ましく見つめる。
そんな中、おりんは乗客の中に、手鎖人の藤次とその仲間が紛れていることに気づく。おりんは何気なく藤次らに近づき、一瞬の隙に足に潜ませていた短剣で胸を突き刺す。夕方、桑名の船着場に到着すると、おりんは客たちに気づかれぬよう足早に立ち去る。
その夜、おりんが桑名の城下町を歩いていると、「秦野屋」と書かれた店から、背中を斬られた男がフラフラと出てきて、おりんの目の前に倒れこむ。店の裏手にまわってみると無数の死体があり、そこから覆面をした男(大内)が走り去る。おりんが男を追いかけようとすると、額に黒子のある男・五兵衛(薗田正美)が現れ、おりんを犯人だと勘違いし、斬りかかる。おりんは難なく五兵衛に当て身をくらわせ、気絶させる。
その頃、佐久間内膳(原田清人)の屋敷では、佐久間が家来の筧喬之助(夏原遼)から、秦野屋の事件を聞かされていた。次席家老・脇田外記(杜澤たいぶん)の仕業に違いないと睨む佐久間。一方、脇田は、配下の侍・大内から、五兵衛を取り逃がしたとの報告を受けていた。五兵衛が持っている書き付けを狙う脇田は、早く五兵衛を見つけ出すよう、大内に命じる。そこへ、手鎖人の刺客・百舌と小平太が現れ、脇田におりん探しに協力するよう、話を持ち掛ける。
翌朝、佐久間は喬之助に五兵衛を探すよう言い残し、城へ向かうが…。
第十二話 母子・涙の仇討ち 2007年1月19日 9.1%
おりん(青山倫子)は山道で、武家の妻らしき女・柴田茜(平淑恵)と、その息子・新之助(佐藤晴彦)に出会う。脇腹を押さえて苦しそうな茜。新之助は、近くの村まで手を貸して欲しいと、おりんに頼む。そこへ突然、3人の野盗が現れ、おりんたちに襲い掛かる。新之助が応戦するが、おりんは正体がばれるのを恐れ、手が出せない。しかし、肩を斬られた新之助を見て、おりんが小太刀に手を掛けた瞬間、林道から謎の男・佐介が現れ、おりんたちを逃がして野盗に斬りかかる。
おりん、茜、新之助は、山奥の村長の家に辿り着く。村長の与平(うえだ峻)と孫娘のお民(河野由佳)は、茜の病状に驚き、離れに住む医師・清庵(高橋長英)を呼ぶ。茜は清庵を見て、一瞬動揺するが、清庵は冷静に治療を施す。茜と新之助は、亡き父を殺した男を捜していた。探るような目つきで清庵を見つめる新之助。しかし、清庵はお民に、おりんや新之助の傷も手当てをするように指示する。
手当てを受けて眠っていた茜は、目をつぶったまま切なげに「清十郎さま…」とつぶやき、手を伸ばす。その手を優しく受け止める清庵を見た新之助は、彼が父を殺した秋山清十郎であることを悟る。新之助は父の仇を取ることを誓うが…。
第十三話 伊賀・道悦の野望 2007年1月26日 8.2%
おりん(青山倫子)は手鎖人の多聞天の襲撃から逃れ、伊賀の里に足を踏み入れる。林の茂みに潜む忍びの存在に気づかぬまま、懸命に先を急ぐ。
一方、おりんを探す多聞天(寺尾繁輝)のもとに道悦(榎木孝明)が姿を現し、伊賀の結界を破れば命を狙われることを伝える。そこへ、伊賀のお屋形・藤森長門(長門裕之)の使いが現れ、道悦を藤森の屋敷に連れて行く。
おりんは、多聞天の刀に塗られていたとみられる痺れ薬のせいで、体に力が入らない。渓流の岩場に倒れこみ、意識を失ってしまう。その時、忍びの者・左源太(北原雅樹)が歩み寄り、おりんの胸元に姉様人形を見つける。何か思い当たった様子の左源太は、おりんを里の隠れ家で休ませることに。
藤森の屋敷を訪れた道悦は、藤村に伊賀の結界を破ろうとした理由を尋ねられる。道悦
は自らの野望を明かし、伊賀の忍者も自分の配下にと考えていることを告げる。そうはさせまいとする藤森の合図で、道悦は命を狙われるが、素早く忍者を蹴散らし、瞬時に姿を消す。
その頃、左源太と仲間の蜻蛉(大竹一重)は、眠り続けるおりんを見つめながら、この女が宇吉(左とん平)の話していたおりんだと確信する。
そんな中、里を守ろうとする藤村と道悦との争いは激しさを増していき…。
第十四話 弥十郎悲しき再会 2007年2月2日 8.8%
未だおりん(青山倫子)を仕留められず、道悦(榎木 孝明)の怒りは頂点に達していた。道悦は手鎖人・烏丸(ブルート一生)らに、命をかけておりんを捕らえるよう厳しく命ずる。
その頃、おりんはある山中の朽ちかけた社殿で、痛めた足の手当てをしていた。するとそこへ、百姓風の老婆・新田梅(水野久美)と甥の多吉(石沢 徹)が雨宿りをしようと入って来る。お梅は一人で旅するおりんを案じ、雨が止んだら一緒に自分の村へ行き、そこで養生するよう勧める。おりんは戸惑うが、お梅の強引だが温かい人柄に触れ、付いて行くことに。
一方、弥十郎(宅麻 伸)もおりんの行方を追っていた。渓流沿いの道を歩いていると、突然女の悲鳴が聞こえる。声の方へ近づいてみると、武家の3人の男たちに、旅姿の女と幼い男の子が追われていた。親子が斬られそうになる瞬間、弥十郎が立ちはだかり、あっという間に3人を蹴散らす。
逃げていた親子は、若狭の国小浜藩組頭・矢田重之進の妾とその息子だった。跡継ぎのいない矢田家の後継者争いに一方的に巻き込まれ、矢田家の親戚・及川達之介(前田耕陽)らに命を狙われていたのだった。お志乃(長谷川真弓)の素性を知った弥十郎は、故郷の村まで送ってやることに。
やがて、おりんはお梅らに連れられ、のどかな農村に辿り着く。親切な村人たちに囲まれ、束の間の休息に浸るおりんだったが…。
第十五話 涙の姉弟酒場 2007年2月9日 8.4%
丸一日何も食べていないおりん(青山倫子)の体力は限界に達していた。それでも道悦(榎木孝明)の追っ手は容赦なくおりんに攻撃を繰り返す。
名張の脇街道でめしや『たぬき』を営む女主人・おせん(有森也実)は、怠け者で賭け事ばかりする弟・為吉(佐藤亮太)に手を焼いていた。ある日、為吉は道端で倒れている男の懐から財布を盗み、何食わぬ顔でおせんの店へ戻る。しかし、それがおせんにばれてしまい、二人は財布を取り合う。その瞬間、財布に挟んであった紙片が床に落ちる。
ちょうどそこへ、地廻りの吉次(工藤堅太郎)が為吉の盗みを見抜き、店にやって来る。「それは捨ててあったものだ」と必死に為吉を庇うおせんの姿に、吉次は諦めて帰って行く。為吉は床に落ちた紙片をおせんに気づかれないように拾い、そっと懐に忍ばせる。
そんな折、おせんは為吉が早く一人前になるよう道端の地蔵に祈るが、飛び出してきた男に供え物を盗まれる。そこへおりんが現れ、男を追いかけ、盗んだ物を取り上げる。
おせんはお礼に、飢餓状態だったおりんを店に連れて行き、食事をご馳走する。おりんはおせんの好意で、一晩泊めてもらうことに。
その夜、為吉は昼間盗んだ財布に挟んであった紙の文面を目にする。それはおりんの人相書だった。他人の空似だろうと気にも留めないおせんと為吉だったが、翌日、手鎖人の鉄鬼(城春樹)と六道(加藤久雅)がおせんの元にやって来る…。
第十六話 闇を裂く柳生の剣 2007年2月16日 8.5%
道悦(榎木孝明)の動きを不快に思う田安宗武(倉田てつを)と老中・森川土佐守(田中健)は、彼が狙う密書を先に手に入れ、鼻を明かしてやろうと企む。田安らは、兵法の名門・柳生家に協力させることに。
依頼を受けた柳生藩・総目付の柳生陣十郎(伊吹剛)は、配下の者たちを集め、すぐにおりん(青山倫子)を捜すよう命じる。そして、手柄を立てた者には、身分に関わらず取立てがあることを告げる。
それを聞いていた配下の坂本平八(遠藤憲一)は、城下に木戸を設けて八方塞がりにする“八門遁甲の陣”を陣十郎に提案する。
やがて平八の作戦が功を奏し、柳生藩の城下町に迷い込んだおりんは、瞬く間に柳生藩に囲まれてしまう。おりんは必死に応戦するが、次第に追い詰められる。その時、手突矢を放って道悦が姿を現す。密書を渡すまいとする道悦は手鎖人たちを率いて柳生らに襲い掛かる。平八は自ら道悦に斬りかかり、2人は激しく戦う。
その隙に逃げ出したおりんは、とある村に辿り着く。小川に流れる水を夢中で飲み、横になるおりん。その時、近くで野良仕事をしていた百姓女がおりんに近づく。その女は、かつておりんが殺したように見せかけて逃がしてやった元手鎖人・お駒(今村雅美)だった。偶然の再会を喜び合う2人。
おりんはお駒が今は武士の嫁になり、貧乏ながら幸せに暮らしていることを知り、心から喜ぶ。おりんはお駒を争いに巻き込んでしまうことを恐れ、すぐに旅立とうとするが、お駒はささやかな恩返しをしたいとおりんを引き止める。
しかしその夜、おりんはお駒の夫が平八であると気づく。お駒も平八がおりんを狙っていることを聞き、何とか止めさせようとするが…。
第十七話 母娘哀しき大和路 2007年2月23日 8.5%
植村道悦(榎木孝明)が放った手鎖人から逃げるおりん(青山倫子)は、通りかかった茶店に潜り込み、裏手から逃げようとするが、見つかってしまう。その時、茶汲み娘が手鎖人の集団に目潰し粉を投げつけ、行商人らしき男たちが彼らを斬り倒す。呆気にとられて立ち尽くすおりんに、走り寄る仁兵衛(和崎俊哉)、お篠、剣吉、辰次。彼らは根来の里の衆で、宇吉(左とん平)からの知らせを受け、おりんを迎えに来たのだった。
おりんの行方が気になって後をつけていた弥十郎(宅麻伸)もそこへ合流し、また追っ手が来る前に、一刻も早く根来の里に急ぐようおりんに忠告する。しかし、仁兵衛らは何故か戸惑いの表情を見せる。
おりんらは仁兵衛を先頭に根来の里を目指し歩き出すが、途中で弥十郎は道が違うことに気づく。しかしおりんは自分の娘を育ててくれた根来衆を信じ、ひたすら仁兵衛に付いて歩き続ける。
その頃、大和郡山城では、城代家老・脇坂大膳(河原崎建三)が道悦からおりん捕獲の命を受けていた。脇坂は植村家の家来という身分を隠し、密かに藩に潜り込んでいたのだった。道悦はおりんが持っている密書を大岡忠光(あおい輝彦)や根来の衆に決して渡さないよう脇坂にきつく命ずる。
一方、おりん一行は船着場に到着する。仁兵衛はおりんに、舟で川を下り、どこか別の土地へ行って欲しいと告げる。彼らは、数日前に手鎖人の破道(大島宇三郎)と邪道から「おりんを匿うと里を消す」と脅迫されていたのだった。まだ見ぬ娘にどうしても会いたいと願うおりんだったが…。
第十八話 争奪!姉様人形 2007年3月2日 6.8%
紀州にさしかかったおりん(青山倫子)。根来まであと少しという所で、またしても道悦(榎木孝明)の放った手鎖人たちがおりんを狙う。おりんは素早い反応で彼らをかわし、逃げ去る。
一方、森の中を歩く弥十郎(宅麻伸)も手鎖人・火鬼(岡元次郎)と水鬼(縄田雄哉)に襲われる。2人から同時に攻撃された弥十郎だが、危機一髪というところでおりんに助けられる。しかしそこへ道悦が姿を現し、おりんを攻撃。おりんは弥十郎とともに何とか道悦を振り切り、走り去る。そこへ佐介がやって来るが、手鎖人・風鬼(棚橋幸代)に捕まってしまう。
やがて、崩れかけた炭焼き小屋に逃げ込んだおりんと弥十郎。おりんに肩の傷を手当てされた弥十郎は、痛みに耐えかねて意識を失ってしまう。
やがて目を覚ました弥十郎に、おりんは何故今まで自分を助けて来たのか訊ねる。彼は、ただおりんの旅の行方を見届けたかっただけだと言う。おりんは弥十郎に、自分は道悦の狙う密書など持っていないことを明かし、逃れ者となったいきさつを話し始める…。
第十九話 母と呼べぬ子・根来前篇 2007年3月9日 9.0%
おりん(青山 倫子)は手鎖人たちからの攻撃を避けながら、ようやくお咲(八木 優希)の住む紀州根来に辿り着く。
その頃、倉沢弥十郎(宅麻 伸)は和歌山藩付家老安藤帯刀の屋敷を訪れていた。密書を持つおりんと植村道悦(榎木 孝明)の両人を討とうと目論む安藤(安井 昌二)に対し、弥十郎は道悦一人だけで十分だと反論。しかし弥十郎が去った後、安藤はおりんと道悦を互いに殺し合わせるよう、目付の加納半蔵(中野 剛)に言いつける。
根来の里は、和歌山藩から大御所吉宗公を毒殺した古坂平九郎縁の謀反者の里と謗られ、他の村々よりも厳しい年貢の取立てを強いられ、疲弊していた。
そんな中、里に入ったおりんは、お鶴(遠藤 由実)と再会。お鶴とお咲は平九郎の姉の娘・桔梗(遠野 凪子)のもとで暮らしていた。おりんはついにお咲との再会を果たす。しかし、怪訝な表情で自分を見つめるお咲に、おりんは自分が本当の母親だとは名乗れない。お咲は桔梗のことを本当の母親だと思って育っていたのだった。そこへ、お鶴が宇吉から預かったという風車をおりんに手渡す。この風車は何を意味しているのか…。
その夜、おりんは意を決し、お咲に自分が産みの母親だと告白する。驚いて泣き出すお咲に、おりんはショックを隠し切れない。やがて、お咲が眠った後、おりんは桔梗に、このままお咲を育ててほしいと頼む。
翌朝、桔梗の家に手鎖人たちが襲いかかる。おりんは桔梗たちを逃がし、単身手鎖人に立ち向かう…。
第二十話 運命の対決・根来後篇 2007年3月16日 8.1%
将軍・徳川家重(小林隆)は田安宗武(倉田てつを)を登城させ、家臣らの前で、今後は自分が政治を仕切る旨を宣言。突然の家重の豹変ぶりに唖然とする大岡(あおい輝彦)、森川(田中健)、田沼(井澤健)ら幕閣達。
一方、龍厳寺に身を寄せていたおりん(青山倫子)は無辺老師(津嘉山正種)から、道悦(榎木孝明)が無事であること、そして弥十郎(宅麻伸)は未だ消息が分からないことを知らされる。道悦を討ち倒す覚悟を決めたおりんは、悲しみを振り切り、娘のお咲(八木優希)の今後を無辺老師に託す。
翌朝、旅立ったおりんの前に道悦が姿を現す。おりんは小太刀で猛然と道悦に斬りかかるが、道悦の鋭い反撃に倒れこむ。そして、道悦がおりんに刀を振りかざしたその時、おりんに向かってお咲が走り寄って来る。おりんを「おっ母さん」と呼ぶお咲を見た道悦は、その子が自分の娘だと悟り、微かに動揺する。おりんはその隙に斬りかかるが、道悦は素早く身を翻し、姿を消す。
桔梗(遠野凪子)のもとにお咲を連れて戻ったおりんは、無辺老師に道悦との闘いの一部始終を話す。無辺老師は、和歌山藩付家老の安藤帯刀(安井昌二)の動きに気をつけるよう、おりんに告げる。
その頃、安藤帯刀は城で加納半蔵(中野 剛)から道悦がおりんとの闘いの最中に姿を消したとの報告を受けていた。不適な笑みを浮かべる安藤の思惑とは…。
やがて、おりんは道悦に再び闘いを挑むため、彼が身を潜める荒れ寺に向かう…。
最終話 江戸城大乱!明かされる陰謀(※) 2007年3月23日 10.1%
おりん(青山倫子)は我が子・お咲(八木優希)に会うことができたものの、これまで無残に死んでいった者達と父・古坂平九郎(大出俊)の無念を晴らすため、再び旅立った。
やがて宇吉(左とん平)とともに母・如春尼(梶芽衣子)が住む鎌倉の琳香院を訪れるが、母は3日前に江戸に旅立った後だった。そこへ突然、甲賀者の鵜飼孫六(川野太郎)が手裏剣を投げつけてやって来る。母が狙われていることを察したおりんは、すぐに江戸へ向かうことに。
一方、田安宗武(倉田てつを)の屋敷では、八代将軍・吉宗が大岡(あおい輝彦)の陰謀で暗殺されたとの噂が囁かれていた。それを耳にしたおりんは、事の真相を探ろうと、大岡と田沼(井澤健)が密会している屋敷に潜入。するとそこには母・如春尼の寺を襲撃した孫六の姿があった。
そんな中、吉宗の法事が執り行われ、お幸の方に付き添って如春尼も吉宗が眠る上野寛永寺を訪れる。一行が山門を通っていると、忍者姿の男たちが矢を放ち、如春尼らを襲撃。如春尼は肩を負傷したお幸の方(野田よし子)を庇い、逃げようとするが、激しい攻撃で行く手を阻まれる。するとそこへおりんが現れ、2人を逃がす。懸命に闘うおりんを気にかけながらも、立ち去る如春尼。
おりんが孫六と対峙する中、姿を現した倉沢弥十郎(宅麻伸)は、おりんにこの場から早く立ち去り、根来に帰らせようとするが、おりんは父の敵を討ちたいと告げる。すると弥十郎は、自分も吉宗暗殺の真相を探っていることを明かす…。
その頃、江戸城ではお幸の方を襲った首謀者が誰なのか、憶測が広がっていた。森川(田中健)に疑われた大岡は逆上。謹慎を命じられた森川は、評定所で裁かれ、やがて死に追いやられる。
そんな折、城に手鎖人らしき者が忍び込んだという情報が入る…。
(※)は2時間に拡大しての放送。
平均視聴率 8.27%(数字は関東地区・ビデオリサーチ調べ)
逃亡者 おりん (2008年)
第一週 紅蓮の巻 2008年9月19日 20:00 - 21:48 7.1%
第二週 烈火の巻 2008年9月26日 19:00 - 20:48 6.2%
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