東和医科大学附属病院を辞めた森本直子(榮倉奈々)と池澤雅人(ARATA)は、とある地方の駅に降り立った。雅人がその地の小さな総合病院に迎えられることが決まったからだ。直子は、雅人とふたりで住める部屋を探して歩く。
突然、倒れた原田彩(菅野美穂)の検査結果が出たが、顕著な病状が見当たらず、教授・霧島(佐野史郎)、細川裕司(山崎樹範)、頼陽華(木村文乃)らは首をひねる。
病院の傍にいい物件があると紹介を受けた直子と雅人はそこに決め、不動産店で契約の手続きに入った。すると、ふたりが内縁関係だとわかった担当者は、一瞬硬直する。そんな態度に反応した直子は、さらに住民票を提出すれば雅人が既婚者だとわかってしまうと気づき落ち込む。
その頃、則杉康志(溝端淳平)は、栗山和気(市川知宏)、蓑屋進(近藤公園)、滝ノ原幸一(森廉)と直子らの第二弾の記事が載った週刊誌を平然と見ていた。その後、霧島に会った康志は、記事の影響で教授・滝ノ原(升毅)が失脚すれば霧島も好都合だろうと言い、来週には第三弾が出ると明かした。
雅人は新しい病院に出勤するが、周囲の目の冷たさに気づく。やがて院長に呼ばれると、週刊誌の記事の影響が病院内に出ていると言われ病院を辞めることに。同じように直子も、決まっていた家の契約を断られてしまう。直子は不動産店の担当者に、自分たちが入籍していないからダメなのか、と聞くが担当者はそうではないと答える。直子からは見えないが、傍にはあの週刊誌があった。
その後、ふたりは新たな町で健康相談所の仕事をするが、運悪くそこも閉鎖となってしまう。そして、漁港のある田舎町へと引っ越した。雅人は、診療所兼自宅で仕事をし、直子は漁港で漁師の手伝いをして生計を立てていた。しかし、お互いに相手の医師としての未来や可能性をつぶしてしまっているようで、複雑な思いが去来する。
そんな折、直子のもとに漁師が来て、直子の母・久子(キムラ緑子)が病気で倒れたと週刊誌が報じていたと伝える。直子は、久子が入院している牛窓の病院へやってきた。すると、病室から父・洋介(阿南健治)が出てきた。直子は、久子の容体を尋ねるが、洋介は直子には関係ないと答える。直子は、週刊誌が報じているように脳腫瘍ならば、大きな病院に移さないといけないと言うが、洋介は、久子の命を追いこんだのは直子だ、本当に久子のことが心配ならばすぐに雅人と別れろ、と迫る。しかし、直子は父の意向を汲むことはできなかった。
やがて、雅人が病院にやってきた。雅人は脳腫瘍に強い病院に問い合わせたが、どこも満床だったという。雅人は、この病院から頼んでもらえるよう交渉してみると言い、ナースステーションに相談するが、看護師たちの態度は冷たい。それに怒った雅人は、思わず声を荒げてしまう。と、後方から「病院で大きな声を出すなんて、あなたらしくないわね」と彩の声がした。彩は、東和医科大付属病院が久子の受け入れを決め、搬送の手配も済んでいると言った。直子が久子の病状を尋ねると、彩は一応答えたが、それ以上のことは身内を捨てた立場なのだから求めるなと釘を刺される。
さらに、直子の一途さはそういう残酷な一途さで、だからこそ、常識や道徳を超えた愛を掴めたのだろう、直子たち勝者は大勢の傷ついた者の上にいるのだから、孤独で当然だ、そのくらいの覚悟を持って生きるように、と諭した。その言葉が沁みたふたりは、彩に深々と頭を下げて久子のことを託す。
翌朝、直子と雅人は、搬送される久子を遠くから見守っていた。すると、久子に付き添っていた彩が雅人に駆け寄ってきて封筒を渡した。なかには、署名捺印した離婚届が入っていた。
半月後、無事回復した久子は、病院内のセンターでリハビリに励んでいた。それを微笑んで見つめる彩。気づいた久子は、彩に手を振った。
その後、彩に康志が声を掛けてきた。彩の助言通り大学病院を辞め、実家の産婦人科で働くことにしたと言う康志。復讐の鬼と化していた自分を彩が止めてくれたことで救われたと言い、直子のことは時間をかけて忘れていこうと思っていると笑顔を見せた。
外科の医局では、和気と白井かな(西山茉希)が結婚し、和気の地元で開業することになったと発表された。さらに、幸一は陽華にプロポーズし振られるも、いい雰囲気だった。彩のもとには霧島が来て、お互いに離婚が成立したのだから結婚しようと言い、周囲を凍りつかせていた。
その頃、直子と雅人は海外の紛争地の野戦病院で、危険を顧みずケガ人の治療に奔走していた。そんな夜、疲れ果てたのか、ふたりは壁に寄り掛かったまま目を閉じてしまう。手を握り合ったままのふたりは動かずに…。
第一話 2011年10月13日「あなたを誰にも渡さない…」
第二話 2011年10月20日「あの人は見抜いてる。私があなたを好きだってことを」
第三話 2011年10月27日「俺のどこが世界一好きなんだよ?…あなたの顔よ。」
第四話 2011年11月3日「あなたは犬や猫なの?汚らわしい欲望は捨てなさい!」
第五話 2011年11月10日「さよなら…あなたは私をもう一度強く求めるわ、必ず」
第六話 2011年11月17日「昨夜あの人とホテルにいました。これ以上言えません」
第七話 2011年11月24日「もう結論は出ているでしょ。早くあの女を切りなさい」
第八話 2011年12月1日「私は絶対に許さない!あなたは、永遠に私の夫よ。」
第九話 2011年12月8日「俺はお前を許さない!許さない!許さない!許さない」
第十話 2011年12月15日「今から彼女の両親に会ってくる。最後の賭けに出るわ」
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