森本直子(榮倉奈々)は、池澤雅人(ARATA)に連れられて病院内のコンピューターセンターを訪ねる。すると、患者の投薬量が増やされた日の早朝、外科の医局から直子のIDで患者のカルテにアクセスされていたことがわかった。雅人は、犯人の目的を、教授・滝ノ原(升毅)と消化器外科の評判を落としたいか、直子を陥れたいかだろうと推測。雅人の脳裏には、自分と直子を許さないと言い捨てた原田彩(菅野美穂)の顔がよぎる。
直子は、則杉康志(溝端淳平)を呼び出すと、カルテが改ざんされた件を明かした。直子は以前、康志に自分のIDとパスワードを教えたことがあったため、密かに康志を疑っていたのだ。それを聞いた康志は、医者である自分がそんなことをするわけがないだろうと激昂する。
同じ頃、外科の医局では、滝ノ原幸一(森廉)が改ざんされたカルテの投薬量に疑問を呈していた。白井かな(西山茉希)は患者の副作用も治まったのだから、とたしなめるように言うが、栗山和気(市川知宏)は、投薬量を増やすよう指示したのは雅人らしい、と批判的に話す。
そんな日の夜、彩は自宅マンション前で自分を待っていた康志を部屋に入れる。今後、自宅へは来ないでくれと言う彩に、康志は喜んでもらえる報告があるからと自信をのぞかせた。そして、消化器外科で投薬ミスが起こり、そのミスを犯したのが直子だと話した。彩は、外科が必死で隠しているミスを産婦人科の康志がなぜ知っているのかと尋ねると康志は、自分がカルテを改ざんしたからだと明かした。彩は、個人的な事情のために患者の病状を悪化させるなど、医師ではないと激しく非難した。
その頃、直子のマンションには頼陽華(木村文乃)が来ていた。陽華は、不倫をしていた細川裕司(山崎樹範)から妻を捨てられないと宣告され、荒れていた。
数日後の朝、蓑屋進(近藤公園)は、売店に貼られた週刊誌のポスターを見て驚愕する。そこに、「東和医科大学附属病院の実態」、「投薬ミスと禁断の恋」などという文字があったからだ。直子と雅人の関係や、新医学部長となった滝ノ原のリーダーシップを糾弾するような記事は病院内に広まり、医学部長選に敗れた教授・霧島(佐野史郎)は喜びを隠せない。一方、直子と雅人は冷ややかな目線を浴びていた
そんななか、雅人が彩のもとへ来て、週刊誌にネタを提供したのもカルテを改ざんしたのも彩だろう、と問い詰めた。彩は、犯人は自分ではなく康志で、IDを康志に教えたのは直子自身だと返答。彩は、康志からそのことを聞いたと言い、直子を恨んでいるのは自分だけではない、直子と雅人が求めあうから、みんなが迷惑し不幸になるのだ、と言い放つ。
医局に戻った雅人は、直子になぜ康志のことを自分に報告しなかったのか、と注意する。康志が直子のIDを知っていたこと、直子と別れ荒れていたことを自分が知っていれば、週刊誌の記事も防げたかもしれない、と言う雅人に直子は、雅人に嫌われたくなくて言えなかったと明かした。雅人は、直子に自宅謹慎するよう伝えると、康志と話をするため産婦人科を訪ねたが、康志は早退していた。
自宅に戻った直子は、背後に気配を感じ振り返ると、そこに康志が立っていた。康志は週刊誌に新たなネタを提供するため、直子と雅人の写真やメールなどを探していたのだ。直子は止めるよう言うが康志は聞く耳を持たず、直子をベッドに押し倒して暴行をしようとする。抵抗する直子と取っ組み合いになったとき、雅人が駆け込んできた。雅人が興奮した康志を殴ると康志は完全にキレて、自分は直子を絶対に許さない、叔父と姪のお前たちには未来はないんだ、と怒鳴り散らす。雅人は、それでも自分は直子を愛しているし直子も同じ気持ちだろう、幸せも祝福も求めない、ただ直子と一緒に生きて行きたいだけだ、と決意を明かした。
そんな折、病理学教室の彩のもとに、上京してきた直子の母・久子(キムラ緑子)から電話が入った。傍らにいた洋介(阿南健治)の手には週刊誌が握られていて…。
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