TVドラマ版は、2011年10月1日から同年10月15日まで、NHK系列「土曜ドラマ」枠(毎週土曜 21:00 - 22:13)で放送された。常盤貴子主演。全3回。
概要
「経営の神様」と呼ばれたパナソニック創業者・松下幸之助の妻であるむめのの視点から夫婦やパナソニックの歴史を紐解いていくという物語である。
出版したダイヤモンド社によると、著者・橋誠之介はパナソニックの前身・松下電器産業で幸之助に直に命じられて松下家執事となり夫妻の最期まで看取ったという経歴を持つとしている。このため、後述のテレビドラマでも、一部フィクション化した部分があるが、可能な限り実態に近づけている。
ドラマ化にあたっては、NHKのドラマということで原作を刊行したダイヤモンド社以外は特別なタイアップを行っていないが、幸之助が興したパナソニックやPHP研究所では、ドラマの放送時期に幸之助関連の情報提供を充実させる、事実上のタイアップを実施した。なお、むめのの死後にその自著『難儀もまた楽し 松下幸之助とともに歩んだ私の人生』という遺作が刊行されている。
あらすじ
淡路島の裕福な船乗りの次女として生まれ育った井植(いうえ)むめのは、大正4年、親もない家もない、財産も学問もないという大阪の電気工・松下幸之助と結婚する。むめのにとっては、しゅうとめのいない気楽さと、財産も一から夫婦で築いてゆくことを望んでの結婚であったが、それは貧乏生活の始まりでもあった。
幸之助は、新婚早々会社を退職、独立するがうまくいかない。
「成功するまであきらめない。成功の秘けつは成功するまでやめないこと」
という夫を、質屋に通い、得意の針仕事の内職でむめのは助けてゆく・・・
極貧の生活から事業の失敗と成功、戦争の混乱の中での浮沈を、時には大きなケンカもしながら共に味わってきた、むめのと幸之助という夫婦の物語を、時代のスケール感も豊かに描いてゆく。
出演
井植むめの:常盤貴子
松下幸之助:筒井道隆(幼少期:新倉滉祐)
井植歳男:松本利夫(EXILE)
亀山イワ:秋野暢子
亀山長之助:石倉三郎
井植祐郎:川村悠椰
井植薫:金子尚太郎
井植こまつ:野際陽子
井植清太郎:津川雅彦
分部吉太郎:山下規介
分部しゅう:悠木千帆
井植きぬえ:石川紗彩
井植よしの:今村美乃
井植やすえ:木村真那月
井植トメ:花原照子
大阪電燈・今西:草見潤平
大阪電燈・平山:伊東篤志
大阪電燈・社員:大賀太郎、永井慎一
五代婦人:唐木ちえみ
呼び込みの男:小杉幸彦
近所の主婦:水木薫
スタッフ
原作:高橋誠之助「神様の女房」
脚本:ジェームス三木
音楽:住友紀人
タイトル字・タイトル画:木田安彦
時代考証:天野隆子
所作指導:藤間蘭黄
監督:黛りんたろう
制作統括:真鍋斎、谷口卓敬
制作:NHKエンタープライズ
各話あらすじ (2011.10.1 - 2011.10.15)全3話 平均視聴率 9.97%
第1話 2011年10月1日「運命の夫婦」 視聴率 10.5%
大正4年、運命の夫婦が誕生した。病弱な夫・松下幸之助(筒井道隆)は、よい看護婦がきてくれると考え、妻・むめの(常盤貴子)は、おしゅうとめさんのいない気楽さと財産を一から夫婦で築いていくことを望んでの結婚だった。しばらくは、大阪の小さな長屋でのつつましいが幸せな暮らしが続いたが、幸之助は勤めている電気会社の仕事がつまらないと、会社を辞めてしまう。意気消沈した幸之助に、むめのは独立を促す。
第2話 2011年10月8日「松下幸之助と妻の物語・決意の独立そして苦難の歩み〜」 視聴率 9.6%
幸之助(筒井道隆)は、勤めていた会社を辞めて独立。妻・むめの(常盤貴子)と二人三脚で松下製作所を始めるが、うまくいかない。むめのは、「成功とは、成功するまでやめないこと」という夫に黙って質屋に通い、得意の針仕事の内職で家計を助ける。幸之助は、製品のソケット改良のため、練り物開発に挑むが、壁は厚い。
そんな折、扇風機の部品の大量注文が。幸之助は見事な技術を発揮し、一気に会社の経営は軌道に乗ってゆく。
第3話 2011年10月15日「松下幸之助とその妻戦争の影が忍び寄る…資産凍結の危機に立ち向かった夫婦の絆!」 視聴率9.8%
順風満帆に思われた幸之助(筒井道隆)・むめの(常盤貴子)夫婦だったが、大きな危機がやってくる。第二次世界大戦である。終戦後、GHQから思わぬ財閥指定を受けた松下電工は、財産の没収など最大のピンチを迎える。
幸之助の財閥指定解除の嘆願が続くなか、むめのは懸命に松下家を守っていく。高級な着物も農家の大根1本に消えていく…。しかし、どんな時も前向きなむめのに励まされた幸之助は、GHQへの嘆願を成功させる。
番組HP
(神様の女房 - Wikipedia)
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