北山(尾美としのり)を殺害した弾丸は、拳銃から発射されたものではなかった。では誰が、一体どうやって北山の脳内に弾丸を撃ち込んだのか?島津(安田顕)逮捕まであと1日。証拠品の拳銃と弾丸を調べた田口(伊藤淳史)と白鳥(仲村トオル)は、ある殺害トリックに気づく。
斑鳩(高橋克典)や宇佐見(福士誠治)に「事件のからくりがわかったのでMRI室に来てほしい」と告げる2人。そして約束の時間、笹井(小西真奈美)や須賀(市川知宏)も現れ、ついに事件が解き明かされてゆく。
すべての答えは北山が絶命していた縦型MRIにあった。MRIの周りには拳銃も吸い寄せるほど強力な磁場が存在する。北山の殺害に使われた弾丸は、通常の鉛ではなく鉄で作られたものだった。白鳥は、犯人がMRIの磁力を利用して、頭部で骨の最も薄い目の部分を射抜いたと推理。室内にあった塩化ビニール管を使い、一方の端から弾丸を放てば間違いなく目を狙うことは可能だ。
そして、犯人のほかに管のもう一端を握って目の位置に固定していた共犯者こそ、北山本人だという白鳥の言葉に、笹井らは騒然となる。
なぜ北山は自ら手を貸したのか?「その答えを知っているのは君以外にいないよね」と宇佐見に告げる白鳥。そこへ斑鳩が現れた。島津が“無実の証拠”として「ショスタコーヴィチ 交響曲第五番・第三楽章」という謎のキーワードを田口らに託したというのだ。
殺されたMRI技師・友野(矢柴俊博)のパソコンのパスワードだと気づいた田口らは、暗号を解読してロックを解除。殺害当日に作成された音声ファイルを見つける。そこには、北山と宇佐見の密談が録音されていた。Aiセンターを潰すため、MRI室で島津の犯行に見せかけて自分を殺せと命じる北山。「密談を聞かれ、友野を口封じのため殺したのか」と告げる白鳥。斑鳩も詰め寄るが…。
北山は20年前、DNA鑑定を信じ冤罪を生んでしまったことを心底悔やんでいた。自分の死をもって警察の大失態を償い、しかも警察のAiセンターつぶしの切り札にするため、今回の計画を宇佐見に強行させたのだった。「できません」と何度も逡巡する宇佐見。「撃て、宇佐見」――それが北山からの最後の命令だった。
「誰にもわからない…」宇佐見は一同を拳銃で脅すと、田口を人質に取って逃走。田口は宇佐見を説得しようとするが、追ってきた白鳥が現れた次の瞬間、白鳥を狙った宇佐見の銃弾は田口を直撃し…。
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