意を決した大地(反町隆史)は、自分が末期のすい臓がんに冒されていることを、円山(伊原剛志)に打ち明け、「あとどれくらい生きられるか」と尋ねる。検査の結果、円山からは、がんがほかの臓器にも転移し、「あと1カ月もつかどうかもわからない」重篤な状態だと告げられる。
円山は、これから激しい痛みに襲われる頻度が増え、羽雲(加部亜門)の前で命を落とす事態もありうると警告する。
七海(榮倉奈々)からも、治療を勧められるが、大地は入院も治療も拒否。羽雲と親子の思い出を作るため、残された時間をすべて費やす決意を固める。
そんな折、羽雲が大地の田舎に行きたいと言い出した。父親の自殺を目の当たりにした大地にとって、故郷は辛い思い出しかなかったが、羽雲の願いを叶えたいと自分が生まれ育った港町に羽雲を連れて行こうと約束する。しかし、大地の体調はどんどん悪化の一途をたどっていくのだった。
一方、華織(井川遥)は慎平(鹿賀丈史)からフランスでの仕事を持ちかけられる。キャリアを積む絶好のチャンスだが、2年は日本に戻れないという現実に、自らの夢と羽雲への思いの狭間で、華織の心は揺れる。
その頃、故郷で羽雲と楽しい時間を過ごしていた大地は、親子の記念写真を撮ろうと写真館を訪れる。
そこでふと思い立ち、自分ひとりの写真を撮影してもらう。表情を引き締め、覚悟を決めたようにカメラを見つめる大地。
そんなとき、大地は写真館の店主から1枚の写真を手渡される。そこには、まだ赤ん坊の大地と大地の両親が写っていた。写真の中で愛おしそうに大地を抱く父親…。
父親が「息子と初めて写る1枚だから、どうしてもいい写真にしたい」とこだわるため何度も撮り直し、1日がかりでやっと撮影できたと、38年前を振り返る店主。 その言葉を聞いた大地は、ふと思い立って、羽雲とともに、両親が眠る墓地へ向かう。
墓前で大地は父親のことを思い出していた。母親に叱られた大地をなぐさめてくれたこと、1年おきに身長を測り、大地の成長をなによりも楽しみにしていたこと、好物だったラーメンをすする大地を見つめていた笑顔…。
仕事に没頭し、決して甘えさせてくれなかった父親の不器用ながらも深い愛情を痛いほど感じた大地は、こみ上げる思いを胸に墓石に手を合わせる。
その夜、羽雲とともに旅館に泊まった大地は、突然の激痛に襲われ、羽雲の目の前で意識を失ってしまう。
まもなく意識が戻った大地は、ひとりで大地を懸命に介抱し、疲れて眠ってしまった羽雲の姿を見て現実に打ちのめされる。
華織に電話をかけ、「しばらく羽雲を預かってくれないか」と意を決したように告げ…。
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